 10月１日に発足する宮古島市の市長選で、保守系の候補者人選作業が混迷を極めており、１本化は困難な状況となっている。選考委員会の比嘉米三委員長は「保守系の分裂を防ぐために溝を埋めたい」と強調、きょう４日午後に出馬の意向を示している前県議の坂井民二氏(55)と城辺町助役の下地敏彦氏(59)と会談して一本化の道を探る見解を示した。だが、この会談に出席する予定だった選考委員でもある日本商工連盟宮古支部の中尾英筰支部長は同日、人選が混迷化している現状を踏まえて同会談の延期を打診。急用が重なったこともあり出席しないこととなった。さらに平良市の保守系議員が他町村議会の動きに不快感を示すなど、保守系の選考作業は行き詰まった状況になりつつある。選考委の比嘉委員長は３日、平良市内の自宅で会見を開き、きょう４日に坂井、下地の両氏と協議し、一本化に向けて両氏を説得する考えを示した。比嘉委員長は「候補者は１人に絞るべきであるということは共通の認識」と強調。「勝つための選挙態勢をつくらなければならない」などと話した。その一方で「周囲には２人の溝は埋まらないのではないかという声もあり、その場合は２人を下ろして第３者ということにもなる。だが、努力もしないで決めつけるのは良くない。仮に下ろすにしても２人が納得できるようにする努力が必要だ」と語り、両氏が説得に応じない場合は第３者を擁立していくという見解を示した。 また、１部の議会が下地氏支持を決定したことについて「選考委員会の作業を困難にする。選考委員会の行動を静かに見守ってほしい」と述べた。 一本化に向けてきょう４日に坂井、下地の両氏と会談する比嘉委員長だが、今の時期における会談の延期を求める中尾氏に対し、予定通りの会談を主張する比嘉委員長の見解はかみ合わないままだ。比嘉委員長は「２人と腹を割って話し合いをしたい」と語った。  一方、同日夕に会合を持った平良市議会の保守系議員団は、新市市長選の候補者選考については選考委に一任すべきとの見解をまとめた。会合後の会見で議員団の下地秀一会長は「１部町村議員が候補者の具体的な名前を挙げて動いているが自粛してほしい。とにかく今は選考委員会の成り行きを見守ってほしい。町村議員が動くと予想しない混乱があるかもしれない」と苦言を呈した。 市議それぞれの意向がある中で、選考委の決定に従うかの質問に対しては「候補者を一本化しないと選挙は戦えない。選考委で決定すればそれに従う。選考委でもめた場合でも、持ち帰って検討して保守系議員団としての結論を出したい」と述べた。 写真説明(上）・「保守系の溝を埋めたい」を語る選考委員会の比嘉米三委員長＝３日、平良市内の自宅で 写真説明（下）・候補者選考については選考委員会に一任するよう呼び掛ける市議会保守系議員団の下地会長（中央）。右は与那覇昭雄副会長、左は宮城英文幹事長＝３日、平良市役所６階 |
1871（明治４）年、宮古島民69人が台湾近海で遭難し、台湾南部の海岸に漂着した漁民のうち、54人が原住民パイワン族に殺害された、いわゆる「牡丹社事件」について、現地・屏東県牡丹郷とパイワン族の代表らが来島し、和解と平良市との提携を目指すこととなった。３日、訪問団のうち、大武山原住民文化藝術發展協會の巴吉洛克理事長と、文澡外語学院の楊孟哲助教授が来島し、平良市に概要を説明した。
全国47都道府県のガードレールから鋭利な金属片が相次いで見つかっている問題で、県宮古支庁と宮古６市町村は３日、管内各地で調査を実施、３市町の市道、町道の計６カ所で、金属片を発見した。宮古署によると、金属片によるけが人はいない。いずれのガードレールにも車がこすったような跡があり、金属片は同日午後、全て撤去された。同署では道路交通法違反（禁止行為）の疑いも視野に、実況見聞するなどの捜査を実施している。
下地町立下地中学校（川上哲也校長）は３日、バレーボールの全日本代表、山本隆弘選手を招いて交流会を開いた。けがのためプレーは見せることはなかったが、生徒の「大きくて得したことはありますか」との質問に「待ち合わせに便利です」と答えるなど楽しい会話で交流を深めた。きょう４日に「第６回ビーチバレー宮古島大会2005」が下地町の前浜ビーチで開かれ、山本選手はゲスト参加する。