200平成1  31曜日

博愛ビーチ「夏場向け安全対策を」

管内県出先機関・市町村行政連絡会議

 2005年度県出先機関・市町村等行政連絡会議が30日、県宮古支庁で開かれ、上野村の川田正一村長は、県が管理する同村の博愛わいわいビーチで男児が水死した事故を踏まえ、「夏場に向け、住民をはじめ利用者が多くなる。安心・安全に利用できるよう応急対策を取ってほしい」と述べ、緊急的に対応できる部分について、早急に対策を取るよう求めた。これに対し同庁農業水産整備課の根間恵勇課長は「県の海岸保全の観点から、早急、緊急に対策を取れるものを対応していきたいと考えている」と述べ、早急な対策を約束した。
 同ビーチに関しては県と同村で今月19日、担当者による合同会議を開いており、「互いに共通認識を持ち、利用者が安全に安心して使えるよう対策を取らなければならない」との考え方で一致。夏場の海水浴シーズンに向け、安全管理を徹底していく方向性を確認している。県は、緊急的に対応すべきものと対応に時間を要するものとを分類し、両面からの取り組みを進める方針だ。

 30日の行政連絡会議には、多良間村の兼濱朝徳村長を除く5市町村長と6市町村の担当課長ら、県宮古支庁からは兼城克夫支庁長、長濱政治次長をはじめ課長級が出席した。
 県側からは伊良部架橋の漁業補償の同意に向けた取り組みについて、6月に平良市、池間、伊良部町の3漁協総会で漁業補償の同意取り付けを目指していることを挙げ、「関係市町村になお一層の取り組みをお願いしたい」と要望した。このほか、各課からそれぞれの所管する事業について説明があった。

 一方、各市町村はそれぞれ2件ずつ、計12件を要望。平良市がドメスティック・バイオレンス(DV)による1次保護施設の確保と流木の撤去、城辺町が比嘉排水路の06年度事業採択と東平安名崎入り口の看板設置、伊良部町が特別養護老人ホームの増設と伊良部漁協の製氷施設の整備、下地町が川満南原地区の護岸整備と県道保良・上地線の植栽整備、上野村が博愛漁港の排水路整備と高田公園の整備、多良間村が畜産担い手育成総合整備事業の実施と村道の新設を、それぞれ求めた。
 冒頭あいさつした兼城支庁長は「今年は宮古島市誕生という記念すべき年。県と市町村が連携を取りながら圏域発展のために取り組んでいくことが肝要」と強調。市町村長を代表して宮古市町村会の伊志嶺亮会長(平良市長)が「この会議を経て、われわれもまた、しっかりと取り組んでいきたい」と述べた。

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「宮古から環境メッセージを」/小池沖縄相が宮農環境班を激励

 行政視察のため来島した小池百合子内閣府沖縄担当大臣は29日、県立宮古農林高校(下地恵吉校長)を訪ね、環境工学科環境班の生徒らを激励した。環境大臣も兼務する小池大臣は、昨年ストックホルム青少年水大賞を受賞した環境班の発表に耳を傾け「宮古島から発信される環境のメッセージを見守りたい」と活躍に期待した。
 小池大臣の訪問には、下地校長や環境班のメンバー、伊志嶺亮平良市長が出迎え、生徒が花束を贈呈して歓迎した。歓迎のお礼に小池大臣はアラビア語で「地球」と書いた色紙をプレゼントした。研究発表では、環境班を指導する前里和洋教諭が環境班を設立してからの9年間の取り組みや、ストックホルム青少年水大賞でのコンテストの様子を報告した。
 生徒らは緊張した表情を見せながらも、堂々と研究成果を発表。飲料水を地下水に頼る宮古島の地下水汚染の現状や、その原因の解決策として有機肥料「バイオ・リン」を開発し、農家に普及させるなど地域での実践活動を発表した。
 小池大臣は「積み重ねられた研究が皆さんの世代で花開いた。いろいろな観点でこの研究が利用できると思う。宮古島を守るのは皆さん自身。地下水を守り、農業が発展する原動力になってほしい」と激励した。
 発表した砂川勝莉華さん(1年)は「とても緊張した。この発表はメンバーの自信になる。研究を続け、また小池大臣の前で発表できるように頑張りたい」と笑顔で語った。環境班は昨年、同水大賞を受賞した際、小池大臣に東京で受賞報告している。

 写真説明・小池大臣(右)から生徒らに色紙がプレゼントされた=29日、宮古農林高校

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坂井氏と下地氏(城辺町助役)で調整

/新市市長選保守系選考委

 10月1日に発足する新市の市長選に向けて、保守系候補者1本化を目指す「宮古島市市長候補者選考委員会」(比嘉米三委員長)は29日、平良市内のホテルで4回目の会合を開いた。委員会では比嘉委員長が城辺町議会保守系議員団の意向として、同町助役の下地敏彦氏(59)を市長候補に推薦していることが説明された。今後、前回の委員会で出馬の意志を示している坂井民二氏(55)と下地氏、比嘉委員長、今回の委員会に初めて出席した沖縄宮古商工会議所の中尾英筰会頭の 4者会談を数日中に行い、その結果を次回の委員会で報告する予定となっている。
 今回の委員会では具体的な候補者名をもとにした初の協議となった。同委員会で出馬の意志を示した坂井氏と城辺町議会の保守系議員の意向として比嘉委員長から、元宮古支庁長で前回も平良市長選に出馬した下地氏が選考のテーブルに上がった。また、在沖郷友の有志らから同委員会に推薦書が届いている県女性総合センター「てぃるる」館長の友利敏子氏(60)も選考の対象となった。
 協議した結果、これまで出馬の意向を各方面に示していた坂井氏と下地氏を中心に今後、調整していくことでまとまった。しかし、関係者によると今回、初めて名前が挙がった下地氏について一部の委員から強い反発の意見が出たようだ。
 同委員会の決定に従うとしている下地氏だが、周辺に新市市長選について強い出馬の意向を示していることから、同委員会で選考から漏れた場合の動向も注目されている。
 委員会後、記者団に対して比嘉委員長は「今後は、坂井氏と下地氏の話を聞いてから委員会で協議することとなった。両氏で調整がつかない場合はそれ以外の人物についても考えることになるだろう」と説明した。
 具体的な名前を挙げた初の委員会だったが、協議の中身は修復に向けた保守系内部の地ならしができていない状況と新たな確執が露呈した内容となり、今後の協議も難航が予想されている。

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まるで「花の観覧車」/テンニンギクが突然変異?

 テンニンギク(キク科)の珍しい花が30日、平良市池間島で見つかった。普通見られる花の周りの花びらが、小花14本に突然変異し「花の観覧車」のように見えて美しい。
 今回発見された花は1輪。花の全体の大きさは直径5センチで、小花の直径は8ミリほど。大きな花の中心は黄褐色で、その周りは黄赤色。外周の小花は、花びらと同じ色の黄褐色だが、花の底部分は黄赤色。
 小花を観察した40代の男性は「びっくりした」と興奮気味に話し「縁起の良い花であるように」と願った。
 テンニンギクは、北アメリカ原産の一年草の草木。県内では栽培されていたものが各地に広がり、野生化した。茎の高さは30―50センチまで成長する。鮮やかな花は、今の時期が見ごろ。




 普通見られるテンニンギクの花
 


 突然変異で小花14本が満開したテンニンギク=30日、平良市池間島(撮影・伊良波彌記者)

 

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就職率向上で連携強化/ハローワークと5高校が連絡会議

 2005年度第1回新規高等学校卒業予定者職業紹介業務連絡会議が30日、平良市内のホテルで行われた。宮古公共職業安定所(ハローワーク宮古)の職員や県立五高校の校長らがそれぞれの活動計画を報告し、希望者全員の就職に向けて連携を強化していくことを確認した。宮古5高校の04年度高卒就職内定率は90・8%で、90%台への回復は94年以来11年ぶりだった。
 同会議は午後2時から開かれ、はじめにハローワーク宮古の上原忠所長が「前年度の高卒就職内定率が11年ぶりに90%台になったのは高校とハローワークの連携のたまもの」と評価。その上で「今年度も皆さんの意見、要望を反映させた体制を構築したい」と同内定率のさらなるアップに期待を込めた。
 この後、今月12日に開催された県高等学校就職問題検討会議の確認事項についての説明などがあり@求人提出については採用計画時期を早め早期に求人提出ができるよう努力するA採用選考結果については1カ月以内をめどに応募者(学校を含む)に通知できるよう努力する―との内容が報告された。
 また、沖縄労働局職業安定部職業安定課の新規学卒者業務年間行事予定も確認。6月6日からは県外企業職場体験実習がスタートするほか、7月12日には新規高卒者県内・県外企業求人説明会が開催される。11月には新規高卒者県内・県外就職面接会がある。
 この後、意見交換を行い、今後もハローワークと各学校が連携して新規高卒者の就職率向上に向けて連携を強化していくことを確認し合った。

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  環境美化に汗流す/砂川小、池間中で「ごみゼロ」作戦

 城辺町立砂川小学校(平良隆校長)は30日午前、地域の清掃活動を実施。同幼稚園の園児を含む全校児童が学区内の空き缶などを拾い、地域の環境美化に努めた。
 この活動は今年で3回目。語呂合わせで5月30日を「ごみゼロ」の日と決め、環境意識を高めることなどを狙いに毎年行っている。児童たちは、はじめに空き缶リサイクルに関するビデオを見てリサイクルの現状を学んだ。この後、各学年ごとに指定された場所に移動し、空き缶を中心にごみを拾い集めていた。
 児童たちは大きなごみ袋にたくさんの空き缶を詰めて満足そうな表情を見せていた。カメラを向けると「こんなにたくさん集めたよ」と大粒の汗を流しながらうれしそうに話していた。
 一方、平良市立池間中学校(野原敏之校長)は、島のごみ問題を考えようと池間漁港などで「530(ごみゼロ)運動」を実施。参加した生徒、職員らが港内に漂着したとみられる流木やペットボトルなどを拾い集めるなど、美化活動に汗を流した。
 池間島の清掃美化活動を行うことで、島のごみ問題の現状を把握し、地域一丸となって考えることが目的。1年生から3年生まで、全員が参加した。作業は、ごみが散乱し八重干瀬への観光客も顔をしかめるという同港内の南防波堤を中心に行われた。防波堤には、漂着ごみの他にも空き缶やビニールごみなども多く見られ、モラルの低さが浮き彫りとなった。

 写真説明(上)・ごみ袋いっぱい空き缶を集めた児童たち。地域の環境美化に努めた=30日、砂川小学校前
 写真説明(下)・協力してごみを拾い集める池間中の生徒ら=30日、池間漁港

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