2005年(平成17年)
5月 27日
金曜日
☆観光消費額は年202億円/観光協が経済波及効果を調査
宮古観光協会(藤村明憲会長)は、日本交通公社の協力を得て、昨年1年間に宮古島を訪れた観光客の実態を調査した「宮古島観光企画調査」の報告会を26日、県宮古支庁で行った。1万3000人の観光客から情報を集めてまとめた結果、1人あたりの消費額は約52000円。年間消費総額は約202億円と推計され、観光消費による経済波及効果は宮古圏域経済の約2割を占めることが分かった。 報告会では、日本交通公社の山田雄一主任研究員が観光客の動向から現状、経済波及効果など多岐にわたる項目を説明。調査に協力した県、市町村などの担当職員らが参加して理解を深めた。この調査は、宮古の観光産業の実態を明らかにし、需要を的確に把握して今後の戦略に役立てようと実施。全国2500人、観光客13000人、住民3000人、小中高生2200人から多様な情報を集め、来訪目的から満足度、地元側の意識、今後の課題などを広く調査しまとめた。 観光客1人当たりの消費額5万1842円の内訳は▽交通費6381円▽宿泊費17854円▽飲食費9617円▽土産品1万649円―となっている。観光産業における雇用効果は、フルタイム職員換算で約5625人と、宮古6市町村の就業者数の約26%を占め、産業界全体の中でも重要な役割を担っている。 イメージ調査によると、宮古島に対する全国の認知率は約8割と高く、潜在需要の大きさがうかがえるものの、来島したことのない人が持つ「宮古島へ行きたい」という意向が79・4%であるのに対し、来島した人は67・5%と低下しており、宮古がリピーターの獲得において弱い立場であることが示されている。訪れた観光客に感動的な体験を供給できていない現状が浮き彫りになり、需要の高い「周遊観光」と「リゾート活動(ダイビング、保養休養、海水浴)」を目的とした観光客への対応の強化が課題に挙げられた。具体的には、周遊観光客向けには絶景ポイントの設定や夜の海浜ショーイベントの開催、リゾート観光客へは、ホテルと地域の連携体制の構築、子供向けマリンレジャー、体験プログラムの実施などを提言した。 来島の際の形態はフリープラン型のパッケージ旅行が最多で37・7%、次いで宿泊などを自分で手配する個人旅行が30・7%となっている。 宮古島は県全体と比較しても個人旅行が多く、背景には航空会社の「バースデー割り引き」や「バーゲンチケット」などを利用した観光客が離島を目指す傾向にあることが挙げられるという。 島内での立ち寄り先は、池間島、来間島、東平安名崎がそろって6割を超え、砂山ビーチ、前浜ビーチと続き、多くの人々が島内を周遊していることが裏付けられている。 |
☆ バレー競技開催で関係者が会見/2010年度高校総体
2010年度に沖縄県で開催される全国高等学校総合体育大会(インターハイ)の男子バレーボール競技の開催地が、宮古本島4市町村に決定したことを受け、宮古市町村会の伊志嶺亮会長(平良市長)ら関係者による記者会見が26日、平良市総合体育館で行われた。冒頭、開催地決定の報告をした伊志嶺会長は「誠に喜ばしいこと。関係者をはじめ、郡民の皆さんと共に喜びたい。これまでの要請行動に協力いただいた関係各位に感謝したい」と述べた。 会見には伊志嶺市長をはじめ浜川健伊良部町長、川満省三下地町長、川田正一上野村長、松川博光城辺町収入役と、宮古体育協会の安谷屋豪一会長、宮古バレーボール協会の本村博昭会長、宮古高等学校体育連盟の兼島信雄会長、各市町村教育委員会の教育長らが出席した。 体協の安谷屋会長は「宮古のバレー熱が今回の開催地決定になったと思う。バレー競技の振興、競技力向上が、高校生だけでなく地域全体に広がるだろう。地元勢が実力を発揮してもらえるよう、バレー競技をはじめ各競技団体に選手強化を指示している」と説明した。 バレー協会の本村会長は「協会として開催を誇りに思う。過去10年、県内のほとんどの大会で宮古勢が上位に進出、県バレー協会に『宮古勢強し』の印象を与えている」と、選手の活躍が開催決定につながったと分析した。 高体連の兼島会長は「大会運営に当たり、重大な責任を感じている。しっかり準備し、2010年の大会を迎えたい」と述べた。大会運営や大会を目指しての地元選手強化に向けては、各団体とも「関係機関が互いに連携、協力していかなければならない」との認識を示した。 各市町村教育委員会の教育長を代表し、城辺町教育委員会の砂川恵良教育長は、教育面の波及効果として、「青少年に夢や希望を与える。宮古のスポーツが、この先大いに振興していくことを期待している。成功のため力を合わせて頑張りたい」と話した。 男子バレーボール競技は宮古本島4市町村で開催となっており、平良市総合体育館、上野村営体育館や各高校体育館などが会場となる。 大会は5日間で、往復の日程も含めると、約1週間にわたり各都道府県代表選手が滞在する。選手・役員約2000人、観客延べ約2万人が見込まれる。 2010年度インターハイは、県内33市町村62会場で、県外開催の登山競技と開催地調整中のボート、フェンシングを除く26競技33種目の開催が決定。期間中は6万人の選手・役員らと、延べ60万人の観客が見込まれている。 写真説明・伊志嶺会長(手前)らが2010年度高校総体男子バレー競技の宮古開催を報告した記者会見=26日、平良市総合体育館 |
☆平良市営球場の拡張、整備を/キャンプ誘致増大へ要請
沖縄宮古商工会議所(中尾英筰会頭)など九団体の代表らは26日、平良市役所に伊志嶺亮市長を訪ね、平良市営球場を早急に拡張・整備するよう要請した。▽グラウンドの整備状況が悪く選手のけがが多い▽各種・大会や学生野球キャンプに十分な対応ができない―などが理由。伊志嶺市長は「まずは選手がけがをしない、安全面の整備を行いたい。その他については今後検討していきたい」と述べた。 |
☆ NPO「にぎわいみゃーく」が発足/中心市街地の活性化目指す
中心市街地活性化を目的に西里、下里、市場の3通り会、沖縄宮古商工会議所、宮古観光協会、宮古青年会議所などで構成するNPO「にぎわいみゃーく」が25日発足し、理事長には同会議所の中尾英筰会頭が就任した。今後、各種事業を展開しながら9月の法人化に向けた作業を行っていく。本年度は国土交通省の「社会実験事業」を活用した取り組みでオープンカフェの開設、まちなかイベント開催などを計画している。 |
☆市営団地建設など要望/狩俣青年会
平良市狩俣の狩俣青年会(國仲義隆会長)は25日夜、狩俣集落センターに伊志嶺亮市長と市役所の各部課長を招き、行政懇談会を開いた。過疎問題の解消策として市営団地住宅や地域コミュニティー施設の建設などを要望するとともに少子化に悩む現状を説明し当局の見解を求めた。会場には多数の地域住民も訪れ、懇談会、懇親会を通して相互理解を深めた。 |
☆ツバメチドリ、「クリリ…」とさえずる/伊良部町
ツバメチドリ(ツバメチドリ科)の成鳥4羽が25日、伊良部町の下地島で確認された。耕された畑に舞い降り、「クリリ、クリリ」のさえずり声を響かせていた。 |