2005年(平成17年)
5月 21日
土曜日
☆大城(男子)、宮里(女子)がV/県高校総体ゴルフ宮古島大会
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徴収率92%以上目指す/平良市国保税納付督励で出発式
年々増加する医療費に加え伸び悩む収納率が要因で、国民健康保健事業で約9億8000万円の累積赤字を抱える平良市(伊志嶺亮市長)は20日、国民健康保険税の納付に対する意識を高め収納率を改善させようと、全庁体制による国保税納付督励出発式を市役所ロビーで行った。式後、各部課長や国保年金課の職員ら約50人が、国保税未納者など納付督励対象世帯を訪問。納付を促すとともに、国保事業への理解を求めた。
同市は8年連続で国の交付金確保に必要な徴収率、92%に達せず、交付金減額のペナルティーを科せられている。5月末の出納整理期限へ向けこの脱却を目指すが、4月末現在の収納率は85・11%で現状は厳しい。
出発式で伊志嶺市長は「国保税は市民の健康を守るために非常に重要な制度だが、平良市では1995年度に93%を達成して以来、徴収率が低迷し、大変厳しい状況が続いている。ぜひみんなでこれを少しでも上げられるように頑張ろう」と職員らを激励した。
今回の納付督励では職員が3人ずつで1グループを組んで各世帯を訪問。@国保事業の周知徹底A滞納保険税の納付督励、来庁指導B口座振替の推進C滞納理由の把握(悪質滞納、病気、失業など)D資格異動の把握(不現住者、社保加入などの未届)―に取り組む。
国民年金課では「04年度国保税は5月末までは同年度分として納付できるが、その後は滞納分として資格証の交付や滞納処分の対象となる。5月中には納付の相談に来庁してほしい」とし、市民の協力を求めている。
同市は96年度より8年連続で、国の交付金確保に必要な92%に至らず、交付金減額のペナルティーが続いている。03年度の収納率は87・46%と、この8年の間でも最も低く、満額の7%に当たる3500万円の交付金がカットされた。
平良市の場合、一般保険者数が1万人以上5万人未満で、国保の普通調整交付金を受けるための収納率は92%に設定されている。90%以上92%未満の場合は交付金が5%、90%未満の場合は7%、それぞれ減額される。
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☆ボランティアの組織化呼び掛け/司書教諭等研修会
司書教諭・司書・図書館主任等研修会(主催・宮古教育事務所)が20日、県宮古支庁講堂で行われた。各小・中学校の読書活動の状況が報告されたほか、各校の読み聞かせボランティアらがそれぞれの活動状況を話し合って情報を交換。各校ボランティアの組織化が呼び掛けられた。宮古地区の小学校では、すべての学校が父母や教諭による読み聞かせを実施。このうち約半数に当たる45・5%に読み聞かせサークルがあり、子供たちの読書量の向上や友達の父母と触れ合う機会が増えるなど地域交流の広がりも見せている。
同研修会は、県教育委員会が2004年度に策定した「県子どもの読書活動推進計画」に基づく読み聞かせサークル支援事業の一環で開催。児童生徒の読書活動を推進する大人たちの情報の共有化を目指して行った。
管内小中学校の読み聞かせ実施率は小学校が100%、中学校が27・8%。読書量の向上など成果を収めている一方、ボランティアの人数や時間の確保、学校側との連携に関する課題も挙がった。
また、小学校読み聞かせサークルの先駆け的存在である平良市立南小学校「ピーターパン」の島尻郁子さんは「読み聞かせボランティアの立ち上げと広がり」の題で、活動までの経緯や活動方法を発表。子供の発達段階や文章のリズムなどを基準に、本の選定を最重視していることや、「正しい発音で心を込めて読む」などの心構えを紹介した。さらに、現在、市立図書館を中心に各学校の読み聞かせサークルがネットワークを形成しつつある動きを報告し、将来的には宮古全体で組織化し、子供たちの読書支援につなげようと呼び掛けた。
宮古地区における04年度の小学生の1人当たり読書冊数は前年度比28・9冊増の144・7冊。中学生は同比8冊増の45・1冊だった。いずれも、県が06年の数値目標に掲げる110冊(小学校)、40冊(中学校)をすでに上回っている。
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月桃ほのかに芳香/きょう「小満」
きょう21日は、24節気の1つ「小満」。多くの果物が実を結び、田に苗を植える準備を始めるなど陽気高調の気配があり、万物がほぼ満足する季節と言われている。
宮古島地方は、5月2日に梅雨入り。20日までの5月の降水量は161・5ミリとなっている。宮古島地方気象台によると、梅雨が続く5、6月の2カ月間の過去30年平均降水量が386・1ミリとなっていることから、今年は現在のところ少雨傾向ではなく、作物の成長に期待できそうだ。平年の梅雨明けは6月23日ごろ。
野山では、月桃が淡紅色の花をつけ、ほのかに芳香を漂わせている。
写真説明・ほのかに香る月桃=20日、上野村内
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☆漁港整備、美化で功績/下地町役場と「美しくする会」が受賞
県漁港漁場協会(会長・西平賀雄糸満市長)の2005年度第33回通常総会が19日、那覇市の県水産会館で開かれ、宮古からは川満漁港とその周辺のマングローブ林内遊歩道などを整備した下地町役場と、荷川取漁港のトイレ清掃など漁港内の環境美化に取り組む宮古を美しくする会(久貝陽子代表)が、同年度功績者表彰を受けた。
下地町では1993年度より川満漁港の整備を開始し、県で最初の自然調和型漁港として指定され、マングローブの造林やアーサの生育を目指した整備、01年度からはマングローブ林内の遊歩道や休憩所などを整備し、地元住民の憩いの場として親しまれている。今回は、同漁港の計画、建設についての業績での表彰となった。
総会に出席した下地町役場の長間健二農林水産課長は「地域の方々に親しく利用していただいている。整備して良かった。地域の方々が『川満護岸を守る会』などを作り、ボランティアで美化・清掃活動を行っており、この協力なくして表彰はなかった。住民の皆さんと喜びを分かち合いたい」と話した。
一方、宮古を美しくする会は、荷川取漁港のトイレ清掃を主に、同漁港周辺の美化活動を続けて今年で10年余りになる。漁港の美化での大きな功績が認められての表彰。
今回の総会には参加しておらず、表彰状はまだ同会には届いていないという。久貝さんは「私たちのような活動をしている方はほかにもたくさんいる。その方たちの励みになればうれしい。これからも変わらず仲間と一緒に、活動を続けていきたい」と語った。
写真説明・表彰状を手に喜ぶ下地町役場農林水産課の長間課長(中央)と、職員の川平陽一さん(左)、竹田弘毅さん=20日、下地町役場
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☆不審者侵入想定し訓練/西城小学校
城辺町立西城小学校(下里隆校長)で20日、不審者が校内に侵入したことを想定した訓練が初めて行われた。突然、叫び声を上げながら教室に入ってきた警察官演じる不審者に、児童たちは驚いた様子だったが、教諭の指示通り校庭へ避難した。
訓練は▽不審者侵入など非常時の際に落ち着いて迅速、安全に避難する▽災害などに対する意識を高め、安全避難の自主的態度を養う▽集団行動の中で、互いに協力し合う必要性について理解を深める―ことなどを目的に実施された。
午前11時ごろ、不審者役の警察官が学校に侵入。持っていた竹刀を壁に打ち付けるなどして大声を出し暴れた。そこに教職員が駆け付け、いすなどを使って犯人を撃退。非常ベルを合図に各学級に不審者侵入が伝えられ、各学年担任の教諭らが児童らを校庭に誘導した。
訓練終了後、宮古署員らは@知らない人にはついて行かないA誰かに連れて行かれそうになったら助けを呼ぶB子供では大人の力に勝てないので、戦わず、必死で逃げること―などを強く促した。
下里校長は「訓練ということもあり、少し児童らに緊張感が足りず、落ち着いて避難しなければならないのに走って階段を下りる子供たちがいた」などと反省点を挙げたほか、「実際に宮古でも不審者に手を引っ張られるなどの事件が発生している。万が一、不審者に会ったら今日の訓練を思い出して行動してほしい」と呼び掛けた。
写真説明・警察官扮(ふん)する不審者が校内に侵入。児童たちの前で駆け付けた警察官によって逮捕された=20日、西城小学校
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