200平成1  14曜日

多良間村長選告示まで1カ月

兼濱氏、下地氏の一騎打ちの公算

 【多良間】任期満了に伴う多良間村長選挙告示まであと1カ月となった。これまでに現職の兼濱朝徳氏(56)、元村議の下地昌明氏(53)が出馬表明しており、両氏以外の擁立の動きもないことから、前回の村長選同様、兼濱氏、下地氏による一騎打ちの公算が大きい。両陣営ともに事務所開きも終え、臨戦態勢を整えている。15日の村議選終了後から支持基盤拡大に一斉に総力を挙げる見込みだ。村長選の投開票は6月19日に行われる。
 現職の兼濱氏は基本政策の柱に▽第1次産業とリンクした観光産業の確立▽特別養護老人施設早期建設など医療の充実▽地下ダム建設実現―などを掲げて2期目を目指す。
 新人の下地氏は▽産業の振興▽交通・通信基盤整備▽教育・文化の振興―などを基本政策に掲げ、村政刷新に意気込みを見せている。
 前回の村長選では一票差という拮抗した選挙が展開された。次期村長には、合併しないことを選択した多良間村の将来の舵取り役としての手腕が問われる重要な選挙となる。

 top.gif (811 バイト)

平良市春の文化祭きょう開幕/園芸展など4部門で展示会

 「第32回平良市民総合文化祭(一般の部)春の文化祭」(主催・平良市、市教育委員会、市文化協会)がきょう14日、開幕す15日までの2日間は平良市中央公民館で園芸展など4部門の展示会が行われるほか、将棋大会、宮古上布展、郷土史研究会による戦跡巡りも開催。6月18日にはマティダ市民劇場で方言大会も行われる。
 このうち盆栽展の審査が13日行われ、市長賞に下地徹さんの「ハリツルマサキ」が選ばれた。下地さんは日本盆栽協会宮古島支部長を務めており、市長賞受賞は3度目。40年間育てているハリツルマサキが「すべてが良く、自然体の形が素晴らしい」と評価された。下地さんは「愛着がある木が受賞できうれしく思う」と喜んだ。安良城弘志審査員長は「回を重ねるごとに技術の向上が見えている。大型、中型、小品までそろっているので潤いのある展示会になっている。ぜひ多くの方に足を運んで盆栽に接し、楽しんでもらいたい」と多くの来場を呼び掛けた。
 盆栽展の審査結果は次の通り。(敬称略)

 ▽市長賞=下地徹「ハリツルマサキ」▽文化協会長賞=池間諄「天の梅」▽教育長賞=新城武一郎「三点飾」▽議会議長賞=池原一美「ヒレザンショウ」▽特別賞=羽地宣優「ガジュマル」▽奨励賞=伊佐一雄「オオハマボウ」、池原健二「ハリツルマサキ」、川満美和子「ハリツルマサキ」、高江洲恵忠「ハリツルマサキ」

 写真説明・市長賞に選ばれた下地徹さんの「ハリツルマサキ」=13日、平良市中央公民館

top.gif (811 バイト)

旬の魚がずらり/競り市、活気づく

 平良市漁業協同組合(上原正行組合長)の魚卸市場で13日午前、魚介類の競り市が開かれた。新鮮な魚が1・3トン上場され、久しぶり威勢の良い掛け声で活気づいた。
 この日の同市場には、今が旬のフツナズ(タテシマフエフキ)やミミジャー(ヒメフエダイ)、ユダヤーミーバイ(マダラハタ)など多種の魚類がずらり。競り落とす仲買人の声に力が入った。キロ単価は、フツナズが760円、ミミジャーが1230円といずれも高値。ユダヤーミーバイは1000−1200円。3種の魚とも今が産卵期のため、腹の中には卵がびっしり。
 フツナズとミミジャーを上場した漁師らは高値に笑顔を見せていた。一方、競り落とした仲買人には消費者から人気の高い魚を手に入れ、大満足の表情を見せていた。

  写真説明・旬の魚類が上場され活気づいた=13日、平良市漁協の魚卸市場

top.gif (811 バイト)

水源でいまだ上昇中/地下水塩素イオン濃度

 平良市内の四水源地で塩素イオン濃度が上昇している問題で、水源流域内にある温泉施設が温泉排水の流域外処理を開始してからきょう14日で1カ月が経過した。宮古島上水道企業団の調査によると、温泉排水の影響が高いと指摘されていた井戸では減少傾向が見られるものの、4水源地の塩素イオン濃度の上昇は依然として続いている状態で、同企業団は「流域外処理が始まってすぐに結果が出るとは思っていない。数カ月後には変化が見られると考えている。今後も数字の推移を見守りたい」と述べた。
 12日現在での4水源地の塩素イオン濃度は大野が1リットル当たり93・5ミリグラム、山川が92・0ミリグラム、高野が85・9ミリグラム、白川田が64・5ミリグラム。このうち、高野は先月20日の調査では101・9ミリグラムと水道水の基準値である200ミリグラムの半分の値にまで達していた。
 企業団側では「この数字がピークだと思う」としているが、濃度上昇解決の具体策がないことや、これから迎える台風のシーズンなど不安な要素は多く、今後の推移に注目が集まる。
 水源地全体の塩素イオン濃度上昇は、財団法人県環境科学センターの調査により風送塩の影響が高いとされていた。また、白川田水源にある2つの井戸での濃度上昇は、温泉排水が原因と指摘されていた。
 温泉排水の流域外処理が始まったのが先月14日。排水場所は平良市の白川田貯水池に隣接する排水路で、同貯水池から出る余剰水とともに海へ流されている。
 温泉施設は1日に3トントラックで7、8回程度、流域外への排水処理を行っているという。

   top.gif (811 バイト)

平良市家賃滞納訴訟・部屋明け渡しには難色

/8被告が出廷し滞納認める

 平良市(伊志嶺亮市長)が市営住宅入居者のうち、長期にわたる家賃滞納者10人を相手取り、総額1500万円の家賃の支払いと住宅の明け渡しを求めている訴訟の第1回口頭弁論が12日、那覇地方裁判所平良支部(足立勉裁判官)で開かれ、10人中8人の被告が出廷した。八人は家賃滞納の事実を認める一方、部屋の即時明け渡しは困難との姿勢を示した。ただ、市は最後通告に応じなかった被告10人との契約を昨年11月末までに解除しており、10人は不法に住み続けている状態。管理する都市計画課は「『契約解除』という事の重大さを分かっていない。少しでも家賃を支払えば住み続けられるという状況ではない」と、不快感をあらわにしている。
 都市計画課では、昨年11月15日付で悪質な家賃滞納者17人に対し、同月30日までの支払いに応じない場合の契約解除を求める「最後通告」を行った。被告となっている10人はこれに応じず、市は契約を解除。同年12月以降は不法に住み続けている形だ。
 12日の口頭弁論では、出廷した8人はいずれも滞納の事実を認めながらも、「即時明け渡しは難しい」などとして、市側に「分割納付」という形で和解を求めた。これに対し市側代理人は「和解には応じない」との姿勢を重ねて強調した。
 これについて都市計画課は「(被告の10人は)状況をのみ込めていないのではないか。甘く考えている。滞納した家賃を支払うのは当然だし、1度は出てもらう必要がある。今後再び契約するかどうかは支払って以降の問題」と話している。
 訴訟で市が支払いを求めているのは10人で、滞納総額は市が立て替えている光熱費などを含む1500万円余。滞納者は最長で6年9カ月、最高額は約219万円。
 訴訟に至った理由について同課は「入居の時点で支払い能力はあると判断している。10人は支払い能力がありながらその意思が見られず、非常に悪質だ」としている。

top.gif (811 バイト)

高齢者が学習に意欲/伊良部町・ことぶき大学が開講

 2005年度伊良部町ことぶき大学(主催・同町教育委員会)の開講式が13日午後、町内の中央公民館で行われた。約50人の受講者が出席、これからの趣向を凝らした学習に向け決意を新たにした。
 同大学は、長寿社会を迎え、高齢者がその年齢にふさわしい社会的能力を高め、生きがいのある、充実した生活を送ることが目的。11月25日の閉講式を含めた全12講座を予定。
 学習主題は▽陶芸▽日舞▽園芸―などが予定されている。今回の受講には1403人の申し込みがあったが、この日はあいにくの大雨のため欠席者が多かった。
 開講式で、主催者を代表して前泊克巳社会教育課長は、「笑顔で修了証書を手にできるよう頑張ってください」と激励した。

 写真説明・これからの学習意欲を示していた受講生ら=13日、伊良部町中央公民館

top.gif (811 バイト)