菊之露酒造(本社・平良市西里、下地博社長)の本社設備、第2工場第6貯蔵庫の竣工式が11日、平良市西仲宗根にある同社第2工場で執り行われた。施工業者や関係取引先など多数が出席し、鏡割りなどで落成を祝福するとともに今後のさらなる発展に期待を寄せた。製麹機など主要機器の自動化に伴い衛生面や温度管理が徹底され品質向上につながるほか、県内外に出荷される同社の年間全生産高は20%の増産を見込む。
今回導入した設備は、本社の製麹機(円盤型3トン)、4.5トン縦型蒸留機、自動もろみタンク。従来は手動だった作業工程をオートメーション化し、雑菌対策や外気に左右されない温度管理の徹底が図られる。
増改築した第2工場は延床面積1116平方メートルの3階建てで、1階にはもろみ酢原液ライン、2、3階には貯蔵タンク庫を設置。貯蔵量が増えることで、近年、県外需要が伸びている古酒の出荷増を見込む。
祝賀会で下地社長は「前社長である亡父も貯蔵を増やすことを課題としていた。多数のご支援を受け、こうして増築できたことに大変感謝している」とあいさつを述べた。下地千代子会長は「新施設完成を機に社員一同、心を新たにし、はちまきを結び直して業務にまい進したい」と決意を語った。
来賓あいさつを述べた沖縄銀行宮古支店長の玉城篤さんは「県内での消費量を増やすことが全国レベルの生産量アップにつながる。『一家に一壺泡盛を』の気持ちで、皆で支えていこう」と呼び掛けた。このあと、施工業者や関係機関などが鏡割りを行い、同社のさらなる飛躍を期待した。
写真説明・関係者らが鏡割りを行い、菊之露酒造の発展に期待した=11日、菊之露酒造第2工場
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