200平成1  曜日

台琉友好親善国際ヨットレース/「レキオス号」が優勝

 【台湾・基隆市で洲鎌恵仁記者】4月29日早朝に平良港沖をスタートした琉球王朝カップ台琉友好親善国際ヨットレース(主催・同実行委員会)は30日午後、台湾基隆市の港に艇が次々にゴールし、2日間にわたるレースの幕を閉じた。レキオス号(真久田正船長)=宜野湾市=が午後1時9分15秒(日本時間)にフィニッシュラインを通過し優勝を収めた。
 レースはスタート直後にドリーム号が先頭に立つ展開に。その後、風をつかんだレキオス号が逆転しそのまま1着でゴールにたどり着いた。
 晴天に恵まれたレースだったが、途中何度も風がやむことが多く、ほとんどの船が苦戦を強いられた。
 優勝したレキオス号の真久田船長は「台湾の近くになってから風が4、5時間ほどなくなった。何とかゴールできた。ファーストホーム(一着)でゴールできて、大変満足している」とレースを振り返り、「夜は交流会でほかの船のクルーと親ぼくを深めたい」と真っ赤に焼けた肌から白い歯をのぞかせた。
 また、宮古勢のサラ・ラ・ノアール号(岩佐邦一船長)が2着でフィニッシュ。「風に苦しめられたが良いレースだった。楽しかった」を笑顔を見せた。
 ゴール会場には基隆市関係者やボランティアの学生らが駆け付け、ゴールした選手らに「台湾へようこそ」と笑顔で花輪をプレゼントしていた。
 夜には表彰式および交流会が基隆市内のホテルで開かれた。レースに出場した11艇の乗組員をはじめ、基隆市職員ら関係者らが一堂に集い、交流を深めながら大会の成功を盛大に祝った。

 写真説明・出場11艇のスタート風景=4月29日、平良港沖
 
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ゴールデンウイーク本格化/東平安名崎 ・テッポウユリ見ごろ

 きょうから5月。すでに始まっているゴールデンウイークもいよいよピークを迎える。今年は週末が重なり、2日と6日の平日を調整できれば最大10日間の大型連休に。東平安名崎やうえのドイツ文化村など各行楽地では多くの観光客や子供たちの姿が見られ、早くもにぎわいを見せていた。
 宮古島地方気象台の週間天気予報によると、きょう1日の天気は晴れ。最高気温は28度を予想。2日以降からは曇りや一時雨を予想しており、ゴールデンウイーク後半は優れない天気になる見込みだ。テッポウユリが咲き乱れる城辺町の東平安名崎では切れ間なく観光客が訪れ、絶景を満喫。親子連れが多く、駐車場から灯台までのんびりと歩きながら風景を楽しんでいた。児童福祉週間にちなみ、5月5日には中学生以下は灯台が無料開放される。
 空の玄関口となっている宮古空港では、ゴールデンウイークに入った4月29日から下りのピークが始まった。予約状況では1、3日にもピークとなり羽田―宮古、那覇―宮古各便で多くの観光客や帰省者が宮古入りする。30日、東京から訪れた蓑田浩明さん(43)は家族4人で来島。「のんびりしようと宮古島を選んだ。海底をのぞける船や海など子供たち中心に遊べる場所へ行きたい。4日間滞在し、リフレッシュします」と話した。上りのピークは1日、5日となっている。

 写真説明・テッポウユリが咲き乱れる東平安名崎。ゴールデンウイークに入り、切れ間なく観光客らが訪れている=30日、東平安名崎
 
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70人が技競う/ 第7回本社杯中学生卓球大会

 宮古毎日新聞創刊50周年記念・第7回宮古毎日新聞杯中学生卓球大会(主催・宮古毎日新聞社、主管・宮古卓球連盟)が30日、平良市総合体育館で行われた。男女延べ70人の選手がシングルス、ダブルス、団体戦など各部で技を競い合った。このうち、シングルスは宮城拓哉君(平良中)、砂川有以さん(来間中)がそれぞれ制した。
 開会式であいさつした宮古毎日新聞社編集局の松原清吉顧問は「試合相手を尊重し、マナーをしっかり守り、全力を尽くして頑張ってください」と選手たちの健闘に期待した。
 宮古卓球連盟の与那覇健一会長は「明るく、さわやかに、元気よくプレーしてください」と呼び掛けた。前大会の男子シングルス優勝、恩河大貴君(西辺中)、同女子準優勝の与那覇里奈さん(平良中)が「最後まで戦い抜くことを誓います」と選手宣誓し、熱戦が開幕した。
 競技が始まると、生徒たちはプレーに熱中。各コートで激しいラリーが展開された。それぞれ大きな声を出して自らの闘志を奮起させ、スマッシュやレシーブ、サーブで練習の成果を発揮した。

 写真説明・日ごろの練習の成果を発揮する選手ら=30日、平良市総合体育館

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ガソリン価格3円値上げ /宮古地区・昨年6月から4回目の上昇

 原油価格の高騰に伴う石油元売り価格の値上げを受け、宮古各地のスタンドは2日からのガソリン価格を1リットル当たり一律3円値上げする。一部のスタンドはきょう1日から値上げに踏み切る。昨年の6月から各スタンドの価格値上げは今回で4回目となり、上昇幅は17円に達する。あるスタンド関係者は「原油価格の変動は末端にも影響が出る。原油価格が今の状況だと、小売り価格も落ち着きそうにない」などと話しており、さらなる値上げも懸念されている。
 宮古給油所グループや大米給油所は2日から値上げを実施する。ほかの給油所も3日までには値上げに踏み切る。上昇幅はそれぞれ3円(一部スタンドは検討中)で、レギュラーガソリンは124円から127円に、軽油は105円から108円にアップする。それぞれスタンド内には値上げを知らせる告知文が張り出されている。
 昨年6月からの相次ぐ小売り価格上昇にスタンド利用者もあきれ顔。平良市内に住む50代男性は「どれだけ値上げするのかが心配。原油価格の高騰があると言ってもこれだけ続くと、この先どうなるのか不安だ」と話した。同市の30代女性は「少しずつ上昇しているので、ガソリンを入れるとき『高い』という感覚はないが、考えてみるともう10円以上も上昇している。本当にどうなるのか分からない」などと不安げに話した。
 小売り価格を左右する原油価格は@世界の需給状況A在庫水準B為替レートC灯油など暖房油の需要動向を左右する気候|などの要因で変動するが、今回の高騰についてはさまざまな要素が絡み合ったと言われている。中にはニューヨーク商業取引所の市場参加者の3割を占めるといわれる金融機関や個人投資家など投機筋の思惑が影響を与えたとの分析もある。
 原油価格は昨年3月の石油輸出国機構(OPEC)の減産をきっかけに需給の逼迫感から、じりじりと上昇している。

 写真説明・宮古各地のガソリン価格は2、3日から1リットル当たり3円値上げされる=30日、平良市内の給油所
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奥原組合長(伊良部漁協)が控訴を明言/ダイビング訴訟

きょうから監視活動も実施

 宮古島海域におけるスキューバダイビングをめぐり伊良部町漁業協同組合(奥原隆治組合長)など原告が漁業権を侵害されたとして損害賠償を請求したのに対し、ダイビング業者ら被告が逆に営業を妨害されたとして損害賠償を求めた訴訟で4月27日、那覇地方裁判所の西井和徒裁判長が原告漁協側の請求を棄却する判決を下したことについて、奥原組合長は30日、同漁協で記者会見し、「あたかも組合が水面を支配しているかのような判決だが、大きな誤り。漁業の妨害をするなと言っている」などと述べ、控訴を明言した。また、きょう1日から8日までのゴールデンウイーク期間中、ダイビング船の監視活動を行う、とも話した。
 西井裁判長は争点の漁業権について「漁業権は漁場という特定水面において特定の漁業を独占的、排他的に営み、利益を享受する権利、すなわち漁業を営む権利にすぎず、直接に水面を支配しまたは占有する権利ではない」と判断。▽被告はダイビング事業に関し迷惑料やそれに類する協力金などの名目による金銭債務を負担していない▽原告らはダイビングに関する業務を妨害してはならない|なども言い渡した。
 これに対し奥原組合長は「『利益を享受する権利』は、総理大臣から農漁民に至るまで、いかに大事なものか。人の権利を軽く見過ぎている」と指摘。「漁業権も海洋レジャーも同じ権利だというのは法的に大きな誤りだ。漁業は知事から海域の認可を受け、登記をして漁協が漁業をする権利の海だという強い権利がある。漁業法23条には、『妨害排除請求権』の権利もあり、法的な力がある」などと説明、同漁協の行為については正当性を主張した。
 また大型連休に突入し、ダイビング客の増加も見込まれる中、奥原組合長は「今年も監視活動は行う。伊良部島、下地島海域と八重干瀬海域に合わせて4、5隻を出す」と話した。

 写真説明・那覇地裁の判決に対し、控訴を表明するとともに、ダイビング監視活動を行うと述べた奥原組合長=30日、伊良部町漁業協同組合

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吉野海岸への車進入禁止/駐車料500円徴収

 城辺町(仲間克町長)は4月29日から、宮古島の観光スポットとして人気がある吉野海岸への自動車の進入を禁止している。海岸まで車で下りないように民間の「ふるさとショップ」と管理委託契約を結び、観光客ら利用者には一周道路沿いにある駐車場に車を止めるよう呼び掛け、この際に管理運営費として500円を徴収している。30日の同海岸はゴールデンウイーク期間中とあって多くの観光客が訪れた。駐車料金の徴収について理解を示しているが、地元の利用者の中には「なぜ500円も取るのか分からない」などと不満を漏らす人もいた。同海岸のような宮古島の観光スポットで、駐車料金を徴収するのは同海岸が初めて。
 同海岸までの道路は昨年まで凹凸が激しく、車が往来する上での危険性が指摘されてきた。これを受け同町が整備工事に着手、昨年度中に道路を舗装し、排水路を設置した。また、崖上には80台分の駐車場とトイレやシャワーも設置し、その運営方法について地元部落会などと協議を進めてきた。
 この結果、崖下の駐車場は手狭であることに加え、自然保護、環境保全の観点から地元の漁師のみを利用可能とし、観光客を含む海岸利用者には「サンゴ礁の保全、海ガメ産卵地であるということに関心を持ってもらいたい」(同町)などとして崖上の駐車場を利用させることを決めた。ただ、利用者の自主規制だけでは崖下への自動車進入を防ぐことが困難なことから民間業者と管理委託契約を結び、トイレやシャワー、駐車場の管理運営費として車1台につき500円を徴収することを決めている。
 海岸への自動車進入は29日から禁止されている。30日の同海岸は午後4時までに約80台の車が訪れた。それぞれ500円を払って崖上の駐車場に止め、用意されていたシャトルバスで海岸を行き来していた。横浜市から子供2人と観光で訪れた早瀬勝さん(40)は「インターネットで調べてきたが、駐車料金のことは知らなかった。ただ、本土では1500円取る駐車場もあるので、500円ぐらいなら何でもない。環境保全のために役立つなら喜んで払いたい」と話していた。
 ただ、一部地元の利用者の中には「500円は高いのではないか。民間業者と契約しているというが、駐車料金がどのように使われるのかしっかりと示してほしい」などとする声もあった。

 写真説明・海岸への自動車進入が禁止されたことで崖上の駐車場が利用されている=30日、城辺町保良の吉野地区
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