200平成1  4 29曜日

きょう平良港スタート/台琉友好親善国際ヨットレース
 

 台湾と沖縄の友好親善と文化的、経済的交流を深めることを目的とした琉球王朝カップ台琉友好親善国際ヨットレース(主催・基隆市、平良市、同実行委員会)の前夜祭が28日夕、平良市内のホテルで開催された。出場する11艇の乗組員や平良市の関係者らが参加し、交流を深めるとともに、レースの健闘を誓い合った。レースは平良港と台湾の基隆港を結ぶコースできょう29日午前6時30分にスタートする。
 主催者を代表して伊志嶺亮会長(平良市長)は「大会開催のために尽力した各団体に感謝している。レースが安全に終了し、互いに親善が深められることを願う」とあいさつした。
 県宮古支庁の長濱政治次長は「この大会を機会にこれからもぜひ宮古を訪れてほしい。体調に気を付けて素晴らしい成績を残してください」と激励した。
 大会には国内外から11艇が出場する。このうち宮古からは2艇がエントリー。伊志嶺会長も「シーサー号」に乗組員として乗船し、大会を盛り上げる。
 前夜祭は琉球國祭り太鼓宮古支部のメンバーらによる勇壮な演舞で幕を開けた。外国から参加した選手らはカメラやビデオを片手に異文化を楽しんでいた。
 各艇の乗組員紹介も行われ「良い成績が残せるよう頑張ります」「レース後にまた交流を楽しみたい」などレースの抱負を語っていた。
 レースは平良港沖スタートラインから基隆港沖フィニッシュラインまでの180マイル(333キロ)のコースで争われる。スタートは4月29日の午前6時30分(日本時間)で、30日午後5時(同)までの時間内で順位を競う。レース後には基隆市で表彰式や交流会が開かれる。
 このレースは1998年に第1回大会が石垣市−花蓮市(台湾)で開かれ、今回で5回目。隔年ごとに開催されていたが、交流促進のためと、基隆市の強い要望で平良市での開催が決まったという。

 写真説明・レースに出場するヨットが停泊し、乗組員らは準備作業に追われていた=28日、平良市内のトゥリバー地区
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コーラル社が逆転勝訴/アロエベラ控訴審判決・

ガルマン社の請求「理由ない」

 アロエベラ商品の製造販売を営むガルマンインターナショナル(本社・大分県)が、下地町と同町の第3セクター、コーラル・ベジタブル社に対し損害賠償を求めていた訴訟の控訴審判決公判が28日、福岡高等裁判所那覇支部であった。窪田正彦裁判長は「原告(ガルマン社)の請求はいずれも理由がない」などとしてガルマン社の請求および一審の控訴を棄却。コーラル社の敗訴部分を取り消す判決を言い渡したことから、コーラル社側の逆転勝訴となった
 判決文によると、ガルマン社は、下地町と県物産公社との3者間でガルマン社の承諾なしに第3者へアロエベラ商品を販売しないとする取引契約を結んでいたが、下地町の履行補助者であるコーラル社の競業行為により損害を受けたとして、1億1000万円の損害賠償を求めていた。
 窪田裁判長は、契約を交わしたガルマン社、県物産公社、下地町の間では、コーラル社設立後はコーラル社がアロエベラ商品を製造販売し、下地町には当事者となる意志がないことを前提に契約を締結したものと認めるのが相当とし、「3者(ガルマン者、県物産公社、下地町)が通謀虚偽表示によって契約を締結したものといわざるをえない」「本件契約は無効であるというべき」とした。
 また、ガルマン社がコーラル社に営業権を侵害されたとする主張に対しては、コーラル社が誹謗中傷し信用を棄損するなどの道徳・取引通念を逸脱した手段を用いたことを認める証拠がないことを理由に挙げ「不法行為を構成するものとは認められない」としてガルマン社側の主張を退けた。
 コーラル社の代表取締役会長でもある川満省三町長は「本当にほっとした」と約4年にわたる訴訟の区切りに安堵の表情。「これを機に、会社経営にも弾みがついてくる。消費者、生産農家も安心し顧客も増えてくると思う」と、今後の見通しに期待を寄せた。洲鎌善充前社長は「全面勝訴と受け取っている」と話した。
 この訴訟は、那覇地方裁判所平良支部の一審判決で、下地町への請求は棄却し、コーラル社には3300万円の支払いを命じたことに対し、ガルマン社、コーラル社ともに不服として控訴していたもの。
 一審判決では、3者間の契約は無効とされ、コーラル社に対しては「著しく商道徳に反する」として、違法行為を認め損害賠償支払いを命じていた。

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有料サイトの相談急増/04年度生活センター宮古分室まとめ

 県民生活センター宮古分室(石川春寿室長)は28日、2004年度の消費者相談件数状況を発表した。携帯電話やパソコンに関連する架空請求を含む「オンライン等関連サービス」についての相談は前年度の137件に比べ28%増の175件と最も多く、インターネット時代を反映する結果となった。「ケータイ」を持つ子供の親からの相談も急増。同分室では「全国的にも有料サイトなどに関するものは増えている。身に覚えのない請求は、まず相談して」と呼び掛けている。
 「オンライン等―」に関しては50代までまんべんなく相談件数が多い。これは20−30代の当事者だけでなく、10代の子に携帯電話を持たせている親の世代である40−50代からも相談があるため。同分室は「いまや携帯電話は持ち歩ける電話ではなく、インターネットをできるパソコンになった、と認識し、子供と利用について話し合うことが必要」と説明した。
 手口も多岐にわたる。▽根拠のないサイトの閲覧料支払いを求めるメール、はがきなどによる架空請求▽出会い系サイトやアダルトサイトの広告・勧誘メールに返信したために、高額な料金請求メールが来た▽友人からのメールだと思いアクセスしたら、それが登録となり業者から請求があった―など、多数の相談が寄せられている。
 近年増え続けていた「フリーローン・サラ金」に関する相談は、出資法の上限金利(年率29・2%)を超える法外な高金利で貸し付ける、いわゆる「ヤミ金融」の相談が目につく。相談件数自体は前年度比81件(39%)減の128件だが、「ヤミ金融自体は減少していない」と同分室はみる。多重債務者や自己破産者を狙った本土のヤミ金融業者からのダイレクトメールによる勧誘、保証金を送金したが融資が受けられず業者とも連絡が取れなくなるといった被害の事例は後を絶たない。
 全体の相談件数は、「フリーローン・サラ金」の相談数減で、前年度比71件(11%)減の558件だった。
 昨年度は「海外の宝くじに当選した」と知らせる封書がお年寄り世帯を中心に送りつけられたとの事例が10月にあり、その相談も多かった。
 同分室は「県民生活センターが実施する窓口相談や、消費者生活に関する講座などを積極的に活用してほしい」と呼び掛けている。

県民生活センター宮古分室(県宮古支庁1階、電話:0980-72-0199)。
   受け付けは月−金曜日の午前9時から午後4時まで。

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「みどりの日」ちなみ植樹/平良市・下地町・上野村

 きょう29日は「みどりの日」。自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ日とされている。みどりの日にちなみ平良市、下地町、上野村は28日、緑豊かな宮古島づくりへ向けて役場庁舎前などに植樹を行った。
 このうち平良市みどり推進課では、テリハボク(通称・ヤラウギ)の種5000粒を1つ1つ丁寧に植え付けた。同課が管理し、2年後には約15センチの高さに成長した苗を造林木として使用する。植え付け作業には市職員のほか、市民運動実践協議会グレイシャス部会、ボランティアで参加したみやこ学園の利用者たち計約60人が参加。堆肥が混ざった土をポットに入れ、種を1粒ずつ丁寧に植え付けていった。
 松原正郎収入役は「宮古の緑を増やしていくためにみなさんの協力をお願いしたい」と呼び掛けた。同課の下地敏雄課長は「テリハボクは台風にも強く、宮古の在来種として地域の気候にも合った植物。台風後の補植が課題となっていたので、造林事業に役立てていきたい」と話した。
 下地町では池原地区農村公園、池原コミュニティー広場、前浜地区農村公園にソウシジュなど3種類の苗69本を植樹。上野村は、役場庁舎前の清掃を行ったほか、マリーゴールドなど500本を植え付けるなど、地域の美化作業に取り組んだ。

 写真説明(上)・テリハボクの種を植え付ける平良市の参加者ら=28日、平良市みどり推進課前
 


下地町ではソウシジュなど3種類の苗木を植え付けた=28日、下地町池原地区農村公園
 


マリーゴールドなど約500本を植え付ける上野村の職員ら=28日、上野村役場庁舎前
 

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佐渡山さん(平良市)が受章/春の叙勲・瑞宝双光章

 政府は29日付で2005年度春の叙勲受章者を発表した。29日に発令される。沖縄関係者は41人で、このうち宮古関係者は、佐渡山正吉さんが瑞宝双光章・教育功労を受章する。
 「多くの先輩方がいらっしゃる中で、このような重みある章を頂き大変光栄です」と喜び、謝意を述べた。
 42年にわたり、主に小学校の学校教育に尽力。「子供たちの目はキラキラと輝いていて、毎日楽しかった」と振り返る。終戦直後の1946年に教官補としてスタート。廃材に炭を塗った手作りの黒板で授業を行い、胸を痛めながら欠食児童の調査を行った。
 欠食から飽食へと時代は移り、30年後には、学校の祝い事で配られた紅白まんじゅうをごみ捨て場で見つけるようになった。「これは大変な時代になったと戦後以上に強く感じた」という。どのような時代においても、知識や学力の前に、心の教育が最も重視されるべきだという考えは今でも変わらない。
 地域の文化や特色にも注目し、現役中から現在まで各種文化活動で重要な役割を担う。
 佐渡山 正吉(さどやま・まさよし) 1927(昭和2)年11月6日生まれ。平良市狩俣出身。46年狩俣初等学校教官補、53年宮古教員訓練学校卒業。73年狩俣小学校教頭、80年上野小学校校長に就任。88年定年退職。教職現役の73年平良市小学校社会科副読本「ひらら」編集委員長、74年から現在まで平良市史編さん委員、94年から96年まで平良市文化協会長など文化活動にも幅広く携わるほか、98年には著書「沖縄・宮古のことわざ」を出版。妻カズ子さんとの間に1男6女。

 写真説明・瑞宝双光章・教育功労を受章した佐渡山さん=平良市東仲宗根の自宅で

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宮古式土器など展示/平良市総合博物館・

来月1日から「収蔵品展」

 平良市総合博物館(砂川玄正館長)主催の第51回特別企画展「収蔵品展」が5月1−29日までの日程で、同館企画展示室で開催される=写真。農耕馬で使用されていた「すき」や漁船用の羅針盤、旧式のカメラ数10台、13世紀ころから近世まで使われていた壺型の「宮古式土器」など他種類の収蔵品が展示される。
 展示品の主な内容は、1955(昭和30)年前後から1975(昭和50)年ごろまでの衣食住・生業・葬制・祭祀などにかかわる収蔵品。市民から同館に寄贈・寄託された収蔵品を展示紹介し、謝意を表すとともに、今後の資料収集活動への協力を呼び掛けるのが目的で催しされる。
 ▽開館時間は、午前9時−午後4時30分(ただし、入館は午後4時まで)▽休館日は、毎週月曜日▽入館料は、児童生徒が100円、学生が200円、一般が300円。児童福祉週間にちなみ5月1−11日は、中学生以下の入館料は無料。
 問い合わせは、平良市総合博物館(電話:0980-73-0567)まで。

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