200平成1  4 27曜日

漁業補償額「認めなければ計画消滅も」

伊架橋要求額15億の根拠も示す

 伊良部架橋建設に伴う漁業補償額について、伊良部町漁業協同組合(奥原隆治組合長)の要求額が県の提示額を約15億円上回ったまま平行線をたどっている問題で、伊良部架橋促進青年会議(島尻健二会長)は26日、同組合を訪れ、同架橋漁業補償交渉の早期妥結について要請した。同会議は妥結の見通しが立たない事態を憂慮し「離島苦解消、子や孫のために早期実現に向けた配慮を」と要請。奥原組合長は「要求額が通らなければ架橋建設がなくなる可能性もあり得る」との認識を示した。
 伊良部架橋促進青年会議は、伊良部町商工会、伊良部町漁業協同組合、沖縄宮古商工会議所、宮古観光協会、宮古青年会議所の各団体の青年部で構成。同架橋建設に伴う漁業補償額について県の提示額が5010万円、同町漁協の要求額が15億7000万円と多額の開きを持って難航している事態について「このままでは、宮古圏域、とりわけ伊良部町民の夢の大橋が夢のままで終わってしまうことになりかねない。着工の早期実現に向け特段の配慮を」と求めた。
 これに対し奥原組合長は「架橋の事業者は県であり、皆さんの要請は県に行うべき」と立場を示した上で「県の提示は一方的で押しつけがましい」と意見を述べた。さらに「5年から10年で完成しても、今後橋がずっとそこに横たわっている以上、漁業者が納得できる工事をしなければならない」と話した。
 また、島尻会長が要求額15億7000万円の根拠を示すよう求めたのに対し奥原組合長は「架橋周辺以外の漁場で得られる漁獲額を差し引いて計算しても、年間収益は5900万円。これを基に長期換算して出した額」と説明した。
  さらに、「県が漁協の要求を認めない場合、伊良部架橋は架からなくてもよいとの認識か」との投げ掛けには、奥原組合長は「そうです」と明言した。

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高卒就職率90%超が内定/職安と学校の連携が奏功

 宮古5高校の2004年度高卒就職内定率が90・8%に達していたことが26日、宮古公共職業安定所(ハローワーク宮古、上原忠所長)のまとめで分かった。90%台への回復は94年以来11年ぶり。前年の65・2%と比べても大幅な伸びを示した。上昇の最大要因は同所が職員を各高校に派遣し、進路相談や企業情報を提供したほか、合同面接会を早期に行うなど同所と高校の連携が挙げられる。同所の上原所長は「就職意識の喚起が数字に表れた。今年度も各高校と連携し、就職内定率のアップにつなげていきたい」と話した。
 この春に高校を卒業した734人のうちで就職を希望した人は131人。この中で県内で働くことを希望した人は47人で、うち宮古は29人だった。県外希望者は84人。就職が内定した人は119人で、県内内定は42人、県外内定は77人に上っている。高卒者の就職先を産業別に見るとサービス業19人、運輸・通信業 8人、卸売・小売業・飲食店7人の順。
 就職内定率は男子が94・9%、女子が84・9%となり、全体では90・8%が内定し、前年比で25・6ポイント上昇した。
 宮古地区の高卒就職内定率は94年に92・3%を記録したが、それ以降は少しずつ下降。ここ数年で持ち直して上昇していたが、今回は関係機関の取り組みが功を奏して予想以上に大幅な上昇となっている。
 今回の就職内定率の大幅上昇について同所は地元5高校との連携を強調する。同所は各高校に職員を派遣して企業情報などを提供したほか、地元企業を訪問して新卒者の求人開拓を行った。昨年12月には各高校と共催で高卒者を対象にした合同面接会を開催、これらの試みが生徒たちの就職意識の向上につながったと分析している。
 同所では「高等学校との連携を一層強化して就職を希望する生徒の動向を早い段階から把握し求人開拓を実施する」としており、今後も高卒就職内定率のさらなる上昇を図る方針だ。

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南小に南極の氷/児童たち、空気の音にびっくり

 平良市立南小学校(長濱哲雄校長)に26日、南極観測船「しらせ」が持ち帰った南極の氷が届けられた。初めて見る南極の氷に児童たちは大喜び。手で溶かしたり、溶ける際に発する音を聞いたりと、南の果てから届いたプレゼントを楽しんだ。
 届いた氷は大きさが30センチ程度の塊で重さ36キロ。日本と昭和基地との間の観測隊員、資材、食糧等の輸送を担当する海上自衛隊が持ち帰ったもの。
 自衛隊沖縄地方連絡部の小川祥一部長、吉田末次援護課長、同平良出張所の馬野光弘さんが同校を訪れ、氷が詰まった段ボールを贈った。
 小川部長は「南極の氷は何万年も前に降った雪が固まったもの。溶けるときには何万年前の空気がプチプチと音をたてる。耳と手で南極の氷を楽しんで」と呼び掛けた。
 段ボールに詰められた氷が姿を現すと児童らは一斉に手を伸ばし「冷たーい」と歓声を上げた。
 また、氷を入れたビーカーに耳を当てて「プチプチ」と聞こえる太古から目覚めた空気の音に「すごい。本当に聞こえる」と驚いた様子だった。
 川満裕平君、辺土名正樹君、亀山拓人君の仲良し3人は「プチプチと音がする。普通の氷とは味も違う。おいしい」と笑顔だった。

 写真説明・初めて見る南極の氷に歓声を上げる児童ら=26日、南小学校

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自己検索パソコンを設置/ハローワーク宮古

 宮古公共職業安定所(ハローワーク宮古、上原忠所長)は今月18日から、宮古を含む県内の全求人を詳しく知ることができる「求人自己検索システム」(パソコン)の運用を開始した。タッチパネル式の操作方法で、モニターの案内に従って操作するだけで県内の全求人を閲覧することができる。閲覧したページのプリントも可能。同所では多くの利用を呼び掛けている。
 このシステム導入以前、宮古管内の求人は求人公開カードをボードに提示(システム導入後も提示)し、求職者に閲覧させていた。今回導入したシステムは宮古を含む県内全域の求人を自分で瞬時に検索することができる。職業ごとの選択画面があり、タッチパネルであるため操作も比較的容易だ。
 同所では「フロアーナビ(案内)を配置し初めての求職者にも丁寧に使用方法をアドバイスしているので、多くの方に利用していただきたい」などとしている。
 利用できるパソコンは5台。時間は1人約30分をめどにしている。

 写真説明・求人自己検索システムが導入されている=26日、宮古公共職業安定所

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歌声で聴衆を魅了/黒島、山田さんがコンサート

 宮古出身の黒島舞季子さんと具志川市出身の山田健さんの2人の歌手によるジョイントコンサート(主催・クリエイションバリュー)が23日、平良市下里の椿ホールであった。訪れた聴衆は2人の織りなす音楽にうっとり。熱心に耳を傾けた。
 黒島さんは「童神」、「泊まり船」、「禁じられた歌」などを歌い上げ、会場に詰め掛けた聴衆をわかせた。
 山田さんは「帰れソレントへ」、「はるかなるサンタルチア」、「赤ゆらの花」などの曲目を次々と披露。曲の合間にはジョークを交えたおしゃべりで会場を盛り上げた。
 主催したクリエイションバリューの小川明子代表は「世界各地で活躍する素晴らしい演奏家の音楽を、宮古の音楽ファンにも楽しんでほしい」と開催の意義を話した。

 写真説明(左)・大勢の音楽ファンを前に熱唱する黒島さん=23日、平良市下里の椿ホール
 写真説明(右)・「帰れソレントへ」などを披露した山田さん

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池間、宮里両6段が宮古代表/朝日アマ囲碁十傑戦選抜

 第45回朝日アマ囲碁十傑戦(宮古代表選抜)が24日、こすみ囲碁教室で行われ、池間博美6段と宮里光雄6段が宮古代表に決まった。県代表選抜戦は5月1日、那覇市の伊波棋友会で行われ、7月に全国大会が開催される。
 宮古代表選抜戦には19人が出場。A、Bブロックに分かれトーナメント方式で行われた。
 Aブロック決勝では、トーナメントを勝ち進んだ宮里6段と池村浩明5段が対戦。序盤、白番の池村がうまく打ち進めていたが、中盤に入り黒の模様を消しに攻めたあたりから黒番の宮里が力を出し、大石を取って中押し勝ちした。
 Bブロック決勝は池間6段と友利春夫5段が対戦し、白番の池間が序盤から実利を取り、黒番の攻めをうまくかわして中押し勝ちした。

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