200平成1  4 15曜日

トライ経済波及効果は3億7000万円/おきぎん経済研究所が試算

 【那覇支局】おきぎん経済研究所(北原秋一社長)は、第21回全日本トライアスロン宮古島大会の経済効果を試算し、14日発表した。直接、間接合わせた短期の経済波及効果は3億7000万円になると推計している。中期的効果として、宮古島のイメージアップなどを示した。
 今大会の参加者は1500人で、内訳は県外84・5%、県内12%(うち宮古5%)、海外3・5%。
 同研究所は、14日の選手登録受け付けから、17日の競技日、18日の表彰式・閉会式まで、短期的な経済効果を県産業連関表などを用いて推計した。
 それによると、実行委員会による設営・広告・宣伝・弁当等の事業費と選手らの宿泊・遊興・お土産費用などを合計した直接効果が約2億2000万円。直接関連する産業が原材料調達などを通じて他産業に及ぼす一次波及額、直接・一次波及で生まれる雇用者所得が消費活動を通じて各産業に影響を及ぼす二次波及額がそれぞれ約7000万円と推定。直接、一次、二次を合わせた生産波及効果は3億7000万円に上るとした。
 売り上げから原材料費などを差し引いた付加価値波及額は、約2億円としている。
 中期的経済効果としては「新聞やマスコミなどによるきれいな青い海、明るいスポーツアイランドのイメージアップ」、「八重山、本島を含めた離島観光ネット形成」―などを挙げている。
 同所では「地元を中心に県外、世界と一体になるトライアスロン大会は、地元に根付いたグローバルな視点を持つ大切な事業。県民全体で大いに応援しよう」と話している。

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21日にキビ増産総決起大会/最低生産者価格廃止にも対応

  一昨年からの自然災害の影響で大幅な減産となった宮古の基幹作物サトウキビ。キビの生産回復が急務であることから、生産者および関係団体などが増産運動の取り組み強化を図ろうと「サトウキビ増産総決起大会」(主催・宮古地区農業振興会、宮古市町村会)が21日午後2時から、平良市内のJAおきなわ宮古地区事業本部大ホールで開かれる。主催者では、多くの郡民の参加を呼び掛けている。14日午後、主催の両会長を務める伊志嶺亮平良市長と下地隆弘同本部長らが市役所で会見し明らかにした。
 伊志嶺市長は「一昨年の台風14号と昨年の相次ぐ台風、干ばつの影響で今期のサトウキビは壊滅状態となり、生産農家に大きな不安を与えている。こうした状況を打開するために、サトウキビ増産決起大会を開き、キビ増産につなげたい」と述べた。
 宮古全体の2004−05年期のキビ生産量は21万7000トン余で、次期生産量は31万2000トンを目標に掲げている。
 下地本部長は、農林水産省からキビの最低生産者価格が07年産からは廃止される方向が示されたことについて、「驚いている。今後の対応などについては総決起大会で示したい」と語った。
 同大会終了後、キビ増産についての講演が開かれる。講師に県糖振協アドバイザーの島袋正樹さんが招かれる。

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国内有力選手が来島/トライ宮古島大会

 第21回全日本トライアスロン宮古島大会(主催・宮古広域圏事務組合など)に向け、国内有力選手が14日、空路宮古入りした。このうち、前回大会の女子優勝者で連覇を狙う岡いずみ選手=東京都=は「去年の自分に勝てるようなレースをしたい」と抱負を語り、調整の順調さをうかがわせた。前回大会10位の小原工選手=兵庫県=も「得意の水泳で行けるところまで行きたい」と上位入賞に意欲を見せた。
 宮古空港に到着した岡選手は「思ったより涼しくて過ごしやすい。体調は良く、去年以上に練習をしてきた」と今大会への意気込みを話した。
 前回大会女子2位、過去3回の優勝を誇る山倉紀子選手=東京都=は「目標は優勝。課題はバイクだが、粘りを見せたい」と王座奪還に向け意欲的だ。
 男子国内勢は14回大会(1998年)以降、優勝から遠ざかっている。期待のかかる小原選手は「コンディションはまずまず。弱点の自転車を中心にトレーニングしてきた。手応えを感じている」と話した。
 前回大会14位の藤原裕司選手=栃木県=は「トップテン入りを果たしたい」、同65位の永倉光男選手=愛知県=は「自然が相手だが、日ごろ頑張ってきたことを発揮したい」とそれぞれ決意を述べた。
 大会は17日午前7時30分、下地町の与那覇前浜ビーチを舞台に行われるスイム競技(3キロ)で号砲。バイク155キロ、ラン42・195キロの計200・195キロで競われる。

 写真説明(上)・空路で宮古入りした(左から)藤原選手、永倉選手、小原選手=14日、宮古空港
 写真説明(下)・連覇を狙う岡選手(左)と王座奪還を目指す山倉選手=14日、宮古空港

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温泉施設が流域外処理開始/塩素イオン濃度問題

  白川田水源流域の2つの井戸で塩素イオン濃度が高い数値を示している問題で、その排水が要因として指摘されている宮古島リハビリ温泉病院(奥原典一理事長)は14日、温泉排水の水源流域外処理を開始した。排水場所は平良市の白川田貯水池に隣接する排水路で、貯水池の余剰水とともに海域へ流される。宮古上水道企業団は今後も、各水源地の塩素イオン濃度の調査を月2回実施し、数値の変動を見守る方針。
 同企業団によると、この排水路は貯水池からの余剰水や雨水を排水するためのもので、約300メートルで海岸に流れ着く。周りの環境にも影響が少なく、地下ダムや水源流域外になることで候補地として上がったという。
 午後2時30分ごろ、温泉排水を3トン積んだタンク車が白川田貯水池前に到着。排水処理を始めた。同病院や企業団、宮古福祉保健所など関係者が見守った。
 渡真利光俊企業長は「流域外処理が始まり、ほっとしている。宮古は飲料水をすべて地下水に頼る。地下浸透処理は今後、懸念材料となる可能性がある。病院側の協力に感謝したい」と述べた。
 排水場所については1日に企業団が複数の候補地の1つとして提示。病院側が決定し、11日から排水処理用タンク(100トン)に貯水していた。
 県が2月に実施した水質調査結果では、温泉排水は水質汚濁防止法の基準をクリア。また、産業廃棄物にも当たらないため、海域への排水処理が求められていた。
 白川田水源にある2つの井戸での塩素イオン濃度の上昇は、財団法人県環境科学センターの調査により温泉排水が原因と指摘されていた。一方、水源地全体の塩素イオン濃度上昇については風送塩の影響が高いとされている。
 流域外処理によって今後その数値がどのように変動するのか注目される。

 写真説明・温泉排水がタンク車によって運ばれ、流域外に処理された=14日、平良市の白川田貯水池

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外国人選手招きトライ交流/平良中

 第21回全日本トライアスロン宮古島大会(17日開催、主催・宮古広域圏事務組合など)を3日後に控えた14日、宮古地区の3中学校などで外国人招待選手らとの交流会が開催され、選手と生徒らが和気あいあいと親ぼくを深めた。交流会はきょう15日も、中学、高校合わせて6校で催される。
 平良市立平良中学校(平良正校長)の3年生は14日、第21回全日本トライアスロン宮古島大会に出場する外国人選手4人を同校に招き、国際交流会を開いた。書道の得意な生徒が選手らに運筆を指導し、日本文化の楽しさを伝えたり、相互に質問をし合うなどして和気あいあいと過ごした。
 交流会に参加したのは、ドリュウ・アーサーソンさん(オーストラリア)、エディス・ニエデルフリニガーさん(イタリア)、ダーリン・サトウさん(アメリカ)、チャールズ・ウエハラさん(同)の4人。書道体験のコーナーでは、生徒による手本の文字に従い、選手らも挑戦。「心」や「勝」などの漢字を真剣な表情で色紙に記し、満足そうな笑顔を見せていた。
 指導した屋嘉比彩円さんは「書き順がちょっと違っていたけど、上手でした」と話していた。

 写真説明・トライアスロンの外国人選手らが書道に挑戦=14日、平良中学校

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