200平成1  4 10曜日

「幻の大陸」に歓声/八重干瀬まつり始まる

 八重干瀬(やびじ)まつりが大潮に当たる9日から3日間の日程で始まった。初日は県内外から観光客ら約900人がツアーに参加、「幻の大陸」ともいわれる干上がったサンゴ礁群に上陸、「きれい」「神秘的」などと歓声を上げ、雄大な景色を楽しんだ。
 八重干瀬は、平良市池間島の北方約5−15キロの沖合にある日本最大のサンゴ礁群で、総称して「やびじ」と呼ばれている。大潮で潮が引くと、大小百余りのサンゴ礁群が海面に姿を現す。
 この日は、「カナマラ」と呼ばれる東西約1キロ、幅約500メートルのリーフに上陸。ツアー客らはサンゴを踏みつぶさないよう気を付けながらリーフ上を歩き、一面に広がった雄大な自然を満喫した。
 また、約40人のサンゴ礁ガイドも同行、ツアー客らにサンゴの名前や八重干瀬にすむ生き物の生態などを紹介した。兵庫県から家族連れで観光に訪れ、ツアーに参加した伊達隆文さん(30)は「海がきれいで神秘的。子供の良い思い出になった」と笑顔を見せた。
 八重干瀬まつりは、あす11日まで行われる予定。期間中、約2400人の動員が見込まれている。

 写真説明・900人が上陸、雄大な景色を楽しんだ=9日、八重干瀬の「カナマラ」と呼ばれるリーフ

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皇太子さま、平和の礎を訪問/戦没者へ供花

 【那覇支局】皇太子さまはご来県2日目の9日、糸満市摩文仁の平和祈念公園を訪れた。稲嶺恵一知事が同行し、公園では西平賀雄糸満市長らが出迎えた。糸満市内の沿道では、住民らが日の丸の旗を振り歓迎した。
 公園に到着した皇太子さまは、国立沖縄戦没者墓苑で花を供え、この後、平和の礎(いしじ)と平和の火を視察された。戦没者墓苑は、沖縄戦後収集された遺骨を納める国立の墓苑。平和の礎は沖縄戦で亡くなったすべての人の氏名を刻んだ碑。説明は伊佐嘉一郎文化環境部長らが担当した。午後からは、保護者のいない児童たちが入所する県立石嶺児童園を訪れ、芸能などをご覧になりながら、園児たちと交流。皇太子さまは子供たちに「園は楽しいですか」「学校はどこですか」などの言葉も掛けられ、手作りクッキーの茶菓子に「おいしかったです」とお喜びになった。
 行啓後、皇太子さまは従事を通し「わが国で唯一の地上戦が行われた沖縄の地に来るたびに、沖縄戦で亡くなられた数多くの方々をおしのびするとともに、平和の大切さ尊さを思います。石嶺児童園では、楽しげに遊ぶ幼児たちや、熱のこもった三線の演奏を披露してくれた子供たちの姿が印象的でした」と言葉を寄せられた。
 皇太子さまはきょう午前のIDB総会にご臨席の後、那覇を発たれる。

 写真説明・滞在日程2日目、皇太子さまは平和の礎や平和の火などを訪問された=9日、糸満市の平和祈念公園

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父母や島外転入者らに好評/平良市男女共同参画班出版「あすぴぃ!」

 平良市(伊志嶺亮市長)の男女共同参画班が昨年6月に出版した子育て情報誌「あすぴぃ!」が好評だ。平良市だけでなく宮古全体を網羅し、保育園や託児所、親子で楽しめる公園や飲食店、産婦人科などの情報が満載で、9日現在で434部を販売するなど堅調な売れ行きを示している。宮古で子育て中の親はもちろんのこと、情報源に乏しい島外からの転入者にとっても、情報盛りだくさんの1冊とあって、反響が大きい。同班ゆいみなぁ(平良市働く婦人の家)の砂川道子館長は「平良市だけでなく他町村の皆さんにも読んでもらいたい」と話している。
 「あすぴぃ!」は宮古の方言で「遊び」を意味する。沖縄本島で子育て中の母親らが中心となって発行されている情報誌「うぃず」を見た伊志嶺市長が、「平良市でも同じような情報誌を出せないか」と提案。同班がボランティアの母親ら30人あまりの協力で、取材・編集作業を行った。A5判のコンパクトな誌面は「ただいま育児まっ最中!」「親子で遊ぼっ!」「健康、最高の宝物」と「資料」の4部構成。
 平良市のみならず城辺町、下地町、上野村、伊良部町の保育所や児童館、子育て支援センターの情報を地図付きで掲載。イラストを交えて、マリンレジャー情報や子供連れでもOKの外食情報を紹介するなど、工夫を凝らした内容だ。「資料」では、宮古で伝統的に受け継がれている子供の祝い「ヨース゜」についても詳しく書かれている。
 ゆいみなぁの砂川館長によると、「県内の自治体でこのような子育て情報誌はおそらく例がない」という。島外から転勤などで転入する人だけでなく、移住してくる人が増え、「子育て情報へのニーズが高くなっているのではないか」と推察する。
 700部を発行し、これまでコンスタントに434部を販売した。このうち約4割に当たる164部は一般書店での販売だった「市役所だけでなく、書店に置いたことで反響も大きくなった」と説明する。現在はゆいみなぁのみでの販売だが、保健センターや子育て支援センターなどで情報を得た人が、1日に2、3部は買い求めていくという。
 価格は300円。問い合わせはゆいみなぁ(電話:0980-73-52457)まで。

 写真説明・子育て情報満載で好評の「あすぴぃ!」

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ミヤコテングで活気づく/伊良部漁協・旬のアイゴも売れに売れ

 あす11日のサニツ(旧暦3月3日)を控え、伊良部町漁業協同組合の魚卸市場では9日、サニツのごちそうとなるミヤコテング(方言名・アカジューカーミなど)が大量に水揚げされ、買い物客らでにぎわった。また、今の時期が旬のアイゴも飛ぶように売れ活気づいた。
 同町の住民らは、昔からサニツの日には、浜辺で焼き魚を食べるのが習わし。焼き魚はミヤコテングと決まっているが、その由来などは分かっていない。
 この日はミヤコテングが約400キロ水揚げされ、1キロ当たり600円前後で売られた。1匹の体長は10−20センチほど。 
 同町南区の仲買人ら数人が同市場に駆け付け、1人で約50キロ買いだめしていた。 
 ミヤコテングを水揚げした友利組の友利義文代表は「ミヤコテングで今が稼ぎ時。明日(10日)の網漁で大漁したい」と意気込む。
 一方、アイゴ漁は8日から本格化した。同日は約300キロの漁獲量があり、9日は約100キロ水揚げされた。キロ単価は700円。今が旬とあって完売した。1匹の体長は大物で20センチ余。
 アイゴは来月産卵期を迎え、産卵後のキロ単価は下がる。

 写真説明(上)・買い物客らはサニツの焼き魚用としてミヤコテングを買いだめしていた=9日、伊良部町漁協の魚市場
 写真説明(下)・アイゴは旬の時期を迎え飛ぶように売れた=9日、伊良部町漁協前の浮桟橋

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葉タバコ収穫始まる/作柄まずまずの出来

 2005年産葉タバコの収穫が各地で始まっている。今期葉タバコは天候に左右されながらも順調に生育。作柄もまずまずの出来で前期に続く豊作が期待されている。今期の宮古全体の耕作面積は6万3300アールと前期に比べて1460アール減少している。収穫は7月まで続く。
 今期葉タバコは昨年12月の初旬に播種。今年に入って成長した苗が本畑に移植された。その後の日照不足で生育の鈍化が懸念されたが、3月中旬からの天候回復により葉がぐんぐん成長した。
 9日午前、上野村内で収穫作業を実施していた男性農家は下葉を丁寧に切り取っていた。城辺町内で葉タバコを栽培している20代男性は「今年の作柄はまずまずだと思う。ただ、買い取り価格が下がっている分、いい葉タバコを栽培しなければならない。これからは台風が来ないことを祈るばかりです」などと話していた。
 今期葉タバコの市町村別耕作面積は▽平良市8980アール▽城辺町2万0950アール▽下地町1万3920アール▽上野村1万1390アール▽伊良部町3750アール▽多良間村2310アール―。

 写真説明・下葉を収穫する葉タバコ農家=9日、上野村内

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