200平成1  4曜日

身障者、高齢者でも楽に/西里大通り7店舗にスロープ

 平良市西里大通り商店街振興組合(浜元岳浩理事長)は福祉の街づくりの一環として、赤い羽根共同募金の配分金を活用し、土産品店など7店舗の入り口にスロープを設置。身障者や高齢者でも楽に出入りできるよう配慮した。費用は総額で約45万円。
 赤い羽根共同募金配分金は、平良市社会福祉協議会が障害者や高齢者が社会参加しやすい優しい街づくりに役立ててもらおうと、同組合へ35万円を配分。同組合はその配分金を活用し、土産品店やコンビニエンスストアなど利用者が多く、道路との段差がある店舗を対象にスロープを設置した。不足分は同組合と各事業者が負担した。
 同通りは店舗が集中しており、観光客や地元の利用者も多いが、道路と店舗入り口に段差があるため高齢者や車いすでの利用に困難を来していた。
 スロープ設置工事は3、4日の2日間にわたり実施。▽レストランのむら▽宮古観光情報センター▽かんかん堂▽大衆時計店▽ファミリーマート宮古西里大通り店▽富浜サンゴ店▽モスバーガー宮古島店―の7店舗に設置した。
 砂川明男事務局長は「福祉の街づくりに目を向け、地元客にも観光客にもプラスになるような商店街づくりに取り組んでいきたい」と意気込みを見せた。
 
 写真説明・道路と店舗入り口の段差解消を図るため設置したスロープ。障害者や高齢者も利用しやすいよう配慮した=5日、平良市西里通り

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被害の85%が無施錠/昨年の空き巣被害67件

  宮古地区における昨年1年間の空き巣被害は67件で、被害の85・1%が無施錠だったことが宮古警察署(伊波盛春署長)のまとめで分かった。総発生件数に占める無施錠率は県内ワースト。鍵のかかっていない住宅が空き巣に狙われることが裏付けされた結果となった。同署では「鍵をかけることで犯罪の抑止につながる」と指摘、県警とともに推進している「5つのかける運動」の周知を図っている。
 5つのかける運動は、ちょっとした注意で犯罪を防止することができるとして、@いつも防犯について「気にかける」Aいつでも「鍵をかける」B鍵をかけたか施錠チェックに「手間をかける」C防犯装置・器具に「コストをかける」D外出の際には隣近所に、そして不審者や不良少年に「声をかける」―の徹底を呼び掛けている。
 空き巣被害のうち、無施錠が占める割合は県平均で38%だったのに対し、宮古地区では85・1%と大幅に上回っている。
 また、忍び込み(夜間、住人が睡眠中などの際に侵入し、窃盗すること)に関しても16件中15件が無施錠。率にすると93・8%で、本部地域に次いで2番目に悪い数値。しかし、本部地域は発生が1件だったことから、実質的には宮古地区が無施錠による忍び込み被害が深刻な状況だ。
 そのほか、昨年70件発生した車上狙いでも半数近い34件が無施錠で、62件発生した自転車盗でも、38件が無施錠だった。
 今年に入ってからも平良市で、車に鍵をかけず短時間、離れたすきに車内に置いてあったバッグが盗まれたほか、城辺町でも、無施錠で外出中、住宅内に保管してあった120万円が盗まれるという事件が発生している。
 同署では、「ちょっとした油断が大敵」とし、「犯罪を撲滅するためには住民1人ひとりの防犯意識高揚を図り、常に気を付けてもらう必要がある」と呼び掛けている。

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利便性の向上に期待/FM中継局開局記念式典・祝賀会

  宮古地区中波ラジオ放送受信障害解消事業の完了を祝う中継局開局記念式典(主催・宮古広域圏事務組合)が5日、平良市内のホテルで開かれた。宮古6市町村長をはじめ、琉球放送(RBC)、ラジオ沖縄(ROK)など関係者らが集い、1日から本格スタートした中波ラジオ(FM)放送の開局を盛大に祝った。
 式辞で同組合の伊志嶺亮代表理事(平良市長)は開局に尽力した関係者に感謝した上で「ラジオ放送は台風、地震など自然災害にも確実に情報を入手でき、地域住民の安全確保に重要な役割を果たす。あらゆる面で豊富な情報が得られ、利便性の向上により各種産業の振興にも寄与する」と事業の意義を述べた。
 稲嶺恵一県知事(代読・兼城克夫県宮古支庁長)は「ラジオは停電に左右されることのない重要な情報源。関係機関が連携を取り、離島の格差是正に取り組みたい。今後の宮古圏域の発展を祈る」と祝辞した。
 式典後の祝賀会では、琉球放送の常務取締役ラジオ局長の島元馨氏、ラジオ沖縄社長の屋我伸一郎氏がそれぞれクリアな音質での放送を喜び、地域に根差した番組作りを約束した。
 両放送局の周波数は、RBCの伊良部中継局(宮古本島地方を含む)が82・7メガヘルツ、多良間中継局が82・2メガヘルツ。ROKの伊良部中継局(宮古本島地方含む)が84・1メガヘルツ、多良間中継局が83・6メガヘルツとなっている。

 写真説明(上)・関係者が鏡割りを行い、中継局開局を盛大に祝った記念式典=5日、平良市のホテル共和本館
 写真説明(下)・中継局の開局と宮古圏域の発展を願った祝賀会

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観光ツアー客2470人/9日から八重干瀬まつり

 9日から3日間の日程で開催される八重干瀬(やびじ)まつり(共催・宮古フェリー、はやて海運)で、本土からの観光ツアー客が合計で2470人参加することが5日までに、両船会社の発表で明らかになった。
 船会社別の観光客は、宮古フェリーは9日が370人、10日が500人、11日が400人の計1270人。一方のはやて海運は9日が5500人、10日が350人、11日が300人の計1200人。
 八重干瀬は、平良市池間島北方約5−15キロの沖合に広がり、日本最大のサンゴ台礁群。大小100余りのサンゴ礁から形成され、全体の大きさは南北約10キロ、東西約7キロに及ぶ。
 観光客らが上陸するのは「ドゥ」「キジャカ」などと呼ばれるサンゴ礁。同まつり開催中の3日間は、船上で民謡ショーが披露される。
地元の人が乗船料を支払って乗船できるのは、宮古フェリーが9、11の両日、はやて海運が10、11の2日間。乗船料は両船会社とも大人8000円、子供4000円。
 詳しい問い合わせは、宮古フェリー(電話:0980-72-3263)。はやて海運(電話:0980-72-6641または0980-78-3337)まで。

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陸地化に歯止め/池間湿原・水草除去で水面拡大

 水草の繁茂で陸地化が進む平良市池間湿原でこのほど、水面拡大の水草除去作業が行われた。広くなった水域にはアマサギやダイサギの群れが飛来するなどの成果を上げている。水草除去は3年連続行われ、今回で3度目。
 県から水草事業の委託を受けた池間自治会(玉寄憲作会長)が実施した。予算は80万円。
 同事業は、渡り鳥(水鳥)の越冬地化を図るための餌場や休息場(開放水面)、小魚、水生昆虫の生息環境を確保するのが目的。
 地元でイーヌブー(北の入り江)と呼ばれる同湿原は昔、海水と交流していたが、1966年の池間漁港しゅんせつ工事に伴う砂れきや泥土などで入口側が埋め立てられ孤立化した。その後、淡水生の水草が生い茂り、陸地は拡大する一方だ。
 玉寄会長は「水草除去だけでは、池間湿原の陸地化は防げない。県は本格的な環境改善策を考えてほしい」と話し「今後平良市と相談の上、環境改善の方策を考えたい」と語った。

 写真説明・先月下旬に水草地帯の一部は除去された=5日、平良市池間島の池間湿原

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