200平成1  29曜日

合併前に大量21人合格/05年度平良市職員採用試験

 平良市(伊志嶺亮市長)の2005年度採用試験の合格者が21人となっていることが同市の人事異動内示となった28日に分かった。04年度採用試験の合格者4人に比べて約五倍の大量合格者を出しそのうち4月1日付の採用者は18人となっている。合併を前の大量採用については合併予定の他自治体からの反発が懸念されている。また、今回の内示では新たに参事職が2つ設けられており、これについても不満の声が出そうだ。
 大量の合格者について伊志嶺市長は「合併すれば勧奨、中途退職者が出る可能性もあることから他の自治体も理解してくれると思う」と述べた。
 平良市の職員定数は411人だが厳しい財政状況などを勘案して、職員削減に努め管理定数を399人に設定している。
 現在の職員数は392人で3月末の退職予定者は勧奨、定年含め12人。現職員数から退職者を引いた人数は380人。今回合格した21人中、新年度採用となる18人を加えた職員数は管理定数より1人少ない398人となっている。
 10月1日には平良市を含め5町村で合併し新市が誕生する。現在5市町村の職員数は1035人(1月1日現在)で、合併後の財政シミュレーションでは10年後に半数の500人とすることなどが確認されており、今回の大量採用はこの取り組みとは逆行したものとなっている。
 伊志嶺市長は「全員を採用するとは限らないと言ってある。今年度は単年度黒字になる見込みだし、問題ないと思う」と述べた。
 また、05年度の人事異動内示では市長部局と教育委員会にそれぞれ参事職を設置したことから部長級職が2つ増加し全体で部長級は9人となっている。
 合併を控え、厳しさを通り越した財政状況からこれまで財政非常事態宣言を発令するなど歳出抑制に努めてきた同市だが、ここにきての大量採用には各方面から不満の声が上がりそうだ。

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教育委参事に久貝氏/平良市05年度人事・初の女性部長が誕生

 平良市(伊志嶺亮市長)は28日、2005年度の人事を内示した。部長級は教育委員会の参事に同委員会総務課長の久貝智子氏=写真左=が就任し、平良市初の女性の部長級が誕生した。
 そのほかの部長級人事は港湾特別対策室参事に総務部財政課長の狩俣照雄氏=写真中央=が、清掃施設組合の参事にはみどり推進課課長の狩俣博三氏=写真右=がそれぞれ就任する。
 部長級異動の3人はいずれも昇任人事で、今回の異動率は31・6%、新採用は18人となっている。
 平良市初の女性部長級となった久貝氏は「参事は特命事項の処理が仕事でこれから合併に向けた取り組みや図書館建設など大切な仕事がある。職員の協力を得ながら頑張りたい」と意気込みを示した。
 教育委員会の参事については今年2月に同委員会の規則改正で設置が決定していた。
 港湾特別対策室の参事となった狩俣氏は主にトゥリバー売却に向けた各種取り組みなどを中心とした業務を行う予定。
 今回の異動内容は、部長級3人、課長級15人、補佐・係長級54人、市町村会4人など合計127人。辞令交付は4月1日に行われる予定。

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師弟」対決が実現/本紙創刊50周年記念特別対局・

知念かおり本因坊・棋聖vs池間アマ6段

 宮古毎日新聞創刊50周年を記念した女流本因坊・女流棋聖知念かおり4段と名誉宮古本因坊・池間博美アマ6段の特別対局が28日、平良市のこすみ囲碁教室で行われた。女流プロ界のトップ棋士と県内アマ囲碁界の最強棋士の対局とあって、会場には多くの囲碁愛好者が集まり、熱心に見守った。対局は白の3目コミ出しで行われ、白番の知念4段が241手までで13目勝ちを収めた。(9面に関連)
 知念4段は平良市出身で1993年に入段。97年、女流本因坊戦で初タイトル。98年、99年と連続防衛。2000年には女流棋聖獲得、01、02、03年と防衛した。その後、タイトルを失ったが04年に女流本因坊、05年2月に女流棋聖に返り咲いた。
 池間6段は宮古本因坊戦を10期連続獲得し名誉本因坊となり、朝日アマ十傑戦では過去9回、県代表になるなど県内囲碁界では最強の打ち手の1人。知念4段は幼いころ、池間6段が主宰する囲碁教室で手ほどきを受けたこともあり、今回の特別対局は「師弟対決」の側面もあり、囲碁ファンの関心を集めた。
 対局序盤は開始早々、大きなコウ争いを白が仕掛け。中盤で黒に不要な手があり、徐々に白の優勢に傾き、次第に差が広がり、白が大勝した。序盤のコウ争いが勝負を分けた。
 対局を終えた知念4段は「小さいころからお世話になっているので、いろいろな思いがこもっていた。こういった形で対局することができうれしく思う」と笑顔。「とにかく一生懸命打とうと心掛けた。機会の少ない対局だったので思い出深い1局となった」と振り返った。
 池間6段は「なかなか打つ機会がないので、とても楽しみにしていた1局。プロの強さを改めて知った対局となった」と知念さんの強さをたたえた。
 また会場では知念4段の夫でプロ棋士の楊嘉源9段が多面打ちで指導碁を行い、詰め掛けた大勢の囲碁愛好者らを喜ばせた。

 写真説明・「師弟対決」となった知念4段(左)と池間6段(右)の対局。多くの囲碁愛好者たちが成り行きを見守った=28日、こすみ囲碁教室

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「郷土の誇り」とたたえる/知念かおりさん2冠達成祝賀会

 平良市出身の女流棋士、知念かおりさんの「女流本因坊・女流棋聖2冠達成祝賀会」(主催・知念かおり後援会、日本棋院平良支部、宮古毎日新聞社)が28日夜、平良市内のホテルで開かれ、知念さんの家族や宮古の囲碁関係者らが多数出席し、知念さんを「郷土の誇り」とたたえた。3年ぶりに帰郷した知念さんが「うれしい報告ができることを幸せに思う。皆さんの温かいパワーを力に変えられるよう、東京に戻っても新たな気持ちで頑張りたい」とあいさつすると、会場は盛大な拍手に包まれた。
 この日の知念さんは淡いピンクの着物姿。「母が成人式で着ていた着物をきょう初めて着た。父と母の子供で良かった、と感じているし、優しい主人や3人の子供に恵まれたことを本当にうれしく思う」と笑顔を見せた。
 開会のあいさつで、日本棋院平良支部の池村浩明支部長は「昔おじさんたちに交じって囲碁を始めた女の子がいた。目を輝かせて囲碁をするその子を、おじさんたちは応援するようになった。今ではプロになって素晴らしい活躍を見せている。その女の子が知念かおりさん」と、知念さんを紹介。
 引き続いて真喜屋浩後援会長は「宮古の師匠の池間博美さんと碁を打っているのを見て、本当にプロになったんだ、強くなった、と実感した」と感無量の様子で、「家族や応援してくれる人を思ってくれる彼女だからこその活躍だ。同じく棋士の楊嘉源さんと出会ったことも活躍の力になっている。今後も2人で研さんし、活躍して」と期待を込めた。
 来賓の伊志嶺亮宮古市町村会長(平良市長)は「本人の高い目的意識と周囲の応援で、今や日本を代表する棋士に成長した。よりいっそうの精進で心・技・体を充実させ、さらに活躍されることを期待したい」と祝辞を述べた。
 宮古毎日新聞社の真栄城宏社長は「こんなに大きなお土産を持って宮古に凱旋するというのは、応援する者としてはこの上ない喜びであり誇り。ご主人や家族に恵まれ、安心して宮古で応援できる」と話し、乾杯の音頭を取った。
 幼少の知念さんに囲碁を教え、祝賀会を前に宮古毎日新聞社50周年特別企画として知念さんと対局した、こすみ囲碁教室主宰の池間博美さんは「間違って勝ってしまったらどうしようと思っていたが、見事に負かされた」と教え子の成長に目を細め、「2冠と言えば、女流棋士界では今や頂点の看板スター。ほかのタイトルもあるが、女流本因坊と女流棋聖の防衛戦も勝ち抜いてほしい」とエールを送った。
 祝賀会ではさまざまな歌や踊りなどの余興が披露され、知念さんの祝いに花を添えた。

 写真説明(上)・知念さんの2冠達成を祝い、乾杯する出席者ら=28日、平良市のホテル共和
 写真説明(下)・2冠達成のあいさつをする知念さん


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不発弾保管庫が完成/城辺町保良

  城辺町の保良地区に建設されていた不発弾保管庫がこのほど、ほぼ完成した。県によると新年度に入って自衛隊と協議した上で供用を開始する。
 宮古で法定基準を満たす保管庫が設置されたのは初めて。保管庫の概要は用地面積として1252平方メートルを確保、この中に21・3平方メートルの保管庫と10・05平方メートルの警備小屋を設置している。保管庫の最大貯蔵量は火薬量で1トン。保管庫の周囲は安全を確保するため土堤とフェンスで囲われている。残る工事は周辺整備のみ。
 不発弾保管庫の設置は宮古圏域の長年の懸案事項だった。これまで法定基準を満たす保管庫がなく、元養蚕施設や公園施設内などを臨時的に使用してきた。この危険な状態を回避するため、宮古市町村会が保管庫の設置を県に要望。これを県が認め、2004年度予算に保管庫設置事業が計上されていた。
 県によると、今回建設された保管庫は新年度から供用を開始し、同保管庫では信管を離脱した安全な不発弾を一時保管する。県宮古支庁総務観光振興課では「これまで宮古ではしっかりとした施設ではない場所で不発弾が保管されてきたが、これからはそういうことはなくなる」とし、事業効果に期待を寄せている。

 写真説明・ほぼ完成した不発弾保管庫=28日、城辺町保良

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下地小3・4年生 県大会で優勝/女子バレー

  下地町立下地小学校(砂川和子校長)の女子バレーボール部が27日、名護市の大宮小学校で行われたブロック別の3・4年生県大会で優勝した。28日夕に帰島した児童たちを大勢の父母らが出迎え祝福。創部わずか1年の若いチームの快挙をたたえた。
 この大会は出場チームを5つのブロックに分けるもので、下地は名護市で行われたAブロックに参加した。同校は予選リーグを難なく勝ち上がり4チームで争う決勝トーナメントに進出。準決勝は大宮と対戦し、セットカウントは1−1ながらも得失点差で決勝に駒を進めた。決勝では八重山の赤蜂と対戦し、2−0のストレート勝ちで優勝を勝ち取った。
 創部わずか1年というチームの快挙に平良優監督は「毎日練習してきたが、子供たちが素直で明るいというところが素晴らしい。平均身長も高いし、何でもスムーズに吸収してくれる」と強調した。
 大会については「ピンチになると、互いに声を掛け合う元気なバレーができた。その中で課題も見つけたので次に向けて修正していきたい」と話した。
 チームの柱、友利風胡キャプテンは「チームが一丸となって戦えた」と勝因を語り、「これからも一生懸命頑張る」と元気良く話していた。

 写真説明・創部1年でブロック別県大会で優勝した下地小女子バレー部のメンバーら=28日、宮古空港

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