本日のニュース

２００５年（平成１７年）３月２８日月曜日

☆ 平良６段が優勝／本紙創刊50周年記念・第27期宮古本因坊戦

　知念正夫６段に宮里光雄６段、平良博彦６段、松原信勝６段の3人が挑戦する囲碁の宮古毎日新聞創刊50周年記念・第27期宮古本因坊戦（主催・宮古毎日新聞社、主管・日本棋院平良支部、協賛・こすみ囲碁教室）の決勝リーグが27日、こすみ囲碁教室で行われ、プレーオフの末、平良６段が優勝した。知念６段の連覇はならなかった。平良６段のタイトル獲得は7期ぶり4回目。平良６段は「幸運の連続で優勝できた。すべての対局が厳しい戦いだったが、本当に幸運としか言いようがない」と喜びを表した。
　決勝リーグに先立って午前10時から開会式が行われ、宮古毎日新聞社の松原清吉編集顧問、こすみ囲碁教室主宰の池間博美・名誉宮古本因坊があいさつし、4人を激励した。
　1局目は抽選で宮里－平良、知－松原の対戦が決まった。宮里－平良戦は黒番の宮里が中押し勝ち。知念－松原戦は序盤黒番の松原が優勢に打ち進めたが中盤で知念に逆転された。
　2局目は１局目の勝者対敗者の組み合わせとなり宮里－松原、知念－平良の対戦。宮里－松原戦は、白番の松原が時間に追われながらもヨセで際どく半目勝ちした。知念－平良は、黒番の平良の二目半勝ちとなった。2局目を終えて、4人が1勝1敗で並び、3局目を待たずにプレーオフにもつれ込むことが決まった。
　プレーオフ進出2人を決める3局目は松原－平良、知念－宮里の対戦。松原－平良は序盤は白番松原の実利に黒番平良は模様で対抗。黒模様に入ってきた白を激しく攻め、白のしのぎが勝負になった。
　結果、白はイキたものの他の部分で影響が出て、白数子を取り込まれた。ここでの黒の得が勝ちにつながった。知念－宮里は序盤から中盤、互いに石が競り合って難しい攻防が続いた。終盤に入ってもどちらに転んでもおかしくないようなヨセ合いとなり、結果は白番知念が際どく半目制した。ここで平良と知念が2勝1敗で並びプレーオフに進出した。
　前期初タイトルを獲得し連覇を目指す知念と、7期ぶりのタイトルを奪還したい平良とのプレーオフは、序盤から中盤までは互角の戦い。終盤に入って中の黒地がどうまとまるかが勝負だったが、黒番知念が疑問手を放ち、それで白に中地を一部破られ、黒数子を取られたのが勝負を分けた。結果は盤面でも白が8目余し、14目半勝ちを収めた。平良６段は「ヨセで相手に助けられた。宮古毎日新聞創刊50周年の記念大会で優勝でき、うれしい」と感想を話した。
　今期本因坊戦は13日の段位四段以下の１次予選で開幕。11人が参加し国吉寛信４段と新城森彦４段が勝ち残り、2次予選に進出した。20日に行われた2次予選は5段以上の26人と前週勝ち残った国吉、新城の両４段を合わせ28人で争われた。
　2次予選では2期ぶり4回目のタイトルを目指す宮里６段、７期ぶり４回目のタイトルを目指す平良６段、過去3回決勝リーグ入りしながらタイトル獲得がない松原６段が勝ち残った。

　写真説明・７期ぶりに宮古本因坊に返り咲いた平良６段＝27日、こすみ囲碁教室

　第1回全国ジュニアゴルフ選手権宮古島大会（主催・宮古ゴルフ協会、協賛・宮古毎日新聞社ほか）は27日、エメラルドコーストゴルフリンクス（男子6410ヤード、女子6053ヤード、パー72）で最終ラウンドを行い、中学男子の部では初日2位の山本幸作（兵庫県、関西学院）が初日トップの前川和輝（沖縄県、宜野湾中）を逆転し優勝した。初日トップに立った高校男子の阿部祐希（新潟県、八海高校）、同女子のチェ・スミ（沖縄県、サウスオークレイコンダリー高校）、中学女子の青木エリサ（愛知県、ペンデルトンスクール）はそれぞれ最終日も安定したゴルフを展開し、第1回の記念大会の優勝を勝ち取った。
　中学男子の部は最後までもつれた。初日トップの前川に4打差の2位に付けていた山本が追い上げ、最終９番ホールで前川と山本のスコアが並んだ。決着は同ホールのグリーン上で付いた。パー５の3打目を山本がピン横１メートルにつけたのに対し前川はピン奥２メートルに。先に打った前川がバーディパットをはずし、山本が無難に沈めて勝負が決まった。山本はこの日78でまとめ、2日間トータル１５８で優勝した。
　高校の部は優勝者の強さが光った。阿部は初日同様にパットに苦しみながらも76で回り、トータル１５１で優勝した。圧巻はチェのラウンド。切れのいいアイアンとこの日安定したパターでスコアをまとめ、３バーディー、４ボギーの73、2日間のトータルは男子を含む全参加選手中でベストスコアの１５０をマークした。中学女子の青木も初日同様に安定したゴルフを展開、最終的には2位に6打差を付け優勝を勝ち取った。
　今大会には県外参加者5人を含む26人がエントリーし、2日間にわたる熱戦を繰り広げた。
　各部の上位入賞者は次の通り。
　【中学男子】①山本幸作（兵庫県、関西学院）②前川和輝（沖縄県、宜野湾中）③浜川大成（宮古、鏡原中）
　【同女子】①青木エリサ（愛知県、ペンデルトンスクール）②阿部悠（新潟県、加茂若宮中）③山口春歌（沖縄県、松島中）
　【高校男子】①阿部祐希（新潟県、八海高校）②池原優（石垣、八重山高校）③武元大地（石垣、八重山高校）
　【同女子】①チェ・スミ（沖縄県、サウスオークレイコンダリー高校）②川満陽香理（沖縄県、昭和薬科大付属高校）

　写真説明・各部門で上位入賞した選手たち＝27日、ホテルアトールエメラルド宮古島

　国内では迷鳥のクロウタドリ（ツグミ科）1羽が23日午後、伊良部町佐良浜で確認された。飛来したクロウタドリは成鳥の雄。全身が黒く、黄色いくちばしとアイリングが特徴。雌は全身が淡い褐色。全長28センチ。
　宮古地区では、1999年3月に平良市池間島で初確認されたという。
　クロウタドリが降り立った近くの高木の枝には、留鳥のハシブトガラス（全長56センチ）が数羽飛来した。
　小さいクロウタドリがカラスの子供のように見えるのか、数十分置きに接近。しかし、クロウタドリは相手にせず、その場から飛び去った。

　写真説明・全身が黒く、くちばしが黄色いクロウタドリ＝23日、伊良部町（撮影・伊良波彌記者）

　西原の産廃処分場火災で健康被害を受けた住民の損害賠償を求める裁判を支援する「大浦の裁判を支援する会」が26日夕、大浦農村研修集会所で発足した。発足会では会則や役員の選出などが承認され、共同代表には奥濱幸子氏、県議の奥平一夫氏が選出された。地域住民ら約50人が集まり、同裁判での勝利と、処分場の原状回復を求めることを誓い合った。

　同会は、同裁判の支援と宮古全体が抱える環境問題をともに考えることが目的。会員らは会費を出し合い、同裁判を支える。
　共同代表となった奥濱氏は「この会はみなさんの善意で支えられている。裁判は決して大浦だけの問題ではない。原状回復のため地道に１つずつこの問題を解決するため、物心両面の協力をお願いしたい」、奥平氏は「財政的、精神的に原告団を支えたい。大浦、宮古の環境問題について考えていきたい。全力で頑張ろう」とそれぞれ呼び掛けた。
　下地博和原告団代表が裁判に至ったいきさつを述べ「行政が非を認め、対応していれば裁判にならなかった。大金と労力を使い、精神的苦痛を味わった」と批判した。
　会場に集まった地域住民からは「宮古全体のためにも、この裁判にはどうしても勝たなくてはいけない」と語気を強めた。
　産廃処分場施設内で火災が発生したのは2001年11月28日。その後住民らは数カ月にわたり、悪臭やのどの痛み、頭痛、発疹などの症状に悩まされた。
　県の公害審査会の「処分場に問題はない」との報告を不服とした大浦自治会は、03年4月に原告94人で県と火災を起こした事業所に対する損害賠償を求め提訴した。裁判は現在も続いており、4月には第9回公判が行われる。

　写真説明・会場には大勢の地域住民らが集まり裁判の支援を誓い合った＝26日、大浦農村研修集会所

☆ 春風満喫、気分爽快／

「歩きたくなるみち500選」東平安名崎をウォーク

　「宮古島・東平安名崎展望のみち」健康ウォーク2005―美しい日本の歩きたくなるみち500選認証記念大会（主催・城辺町、城辺町健康づくり推進協議会ほか）が27日午前、開催された。子供から年配者まで多数の人が参加し、東平安名崎の景色と、さわやかな春風を満喫しながらウオーキングを楽しんだ。
　城辺町から参加した下地玄俊さん（65）、久江さん（60）夫婦は「毎日ウオーキングしている。このような大きな大会でみんなと歩くのも気分が良い」と話し、仲良く歩いた。
　女友達同士で参加したという、平良市の長浜さんと狩俣さんは「気分そう快。参加してよかった」とタオルで汗をぬぐいながら笑顔を見せた。
　先頭を歩いていたのは中西崚介君（10）。「一番でゴールしたい」と走るように歩を進めた。
　今回のウオーキングコースとなった東平安名崎は、このたび「美しい日本の歩きたくなるみち500選」に選ばれた。この選定は、自然や歴史、地域の魅力などに触れ、楽しく歩ける道を全国から選び国内外に知らせるとともに、地域の魅力を再発見することを目的に行われた。
　同大会は、この「美しい歩きたくなるみち」の認証を記念し、東平安名崎の魅力を再確認しながらウオーキングを楽しみ、健康づくりの推進と参加者の交流の輪を広げ、地域の活性化を図る目的で開催された。

　写真説明・参加者らは、景色とさわやかな春風を満喫しながらウオーキングを楽しんだ＝27日、城辺町の東平安名崎