200平成1  27曜日

候補者選定、本格化へ/合併新市長選

 伊良部町議会のドタバタ劇も25日の臨時議会で自衛隊誘致反対が可決され5市町村で合併することも決定して収束した。10月1日に発足する合併新市の市長、市議選に向けて、立候補予定者らはこれまでにも水面下では動きを展開してきたが来月ごろからは市長選の候補者選定に向けた作業が本格化しそうだ。内部分裂が続く保守系が候補者を一本化できるのか、革新系はその動向を見守りながら伊志嶺亮平良市長を軸に選挙戦展開をにらんでいる。
 新市が発足して50日以内には市長選が行われる。また、市議選についても在任特例を適用しない方針となったことから市長選との同時選になる予定だ。
 これまでの5市町村が1つの自治体となることは、5つの選挙区が1つになることで、広範囲を網羅した選挙活動が必要となっていることから早期の取り組みが必要となっている。
 保守系は分裂した3年前の市長選のしこりがまだ尾を引いている状況で、いまだに修復のめどは立っていない。今後、県選出の保守系国会議員、地元選出保守系県議を中心に調整が行われる見込みだ。
 革新系も伊志嶺市長の後継者がなかなか出てこない状況であることと、伊志嶺市長本人の人気もあることから人選についても検討は行われるだろうが伊志嶺市長が軸となって進められそうだ。
 一方で、伊良部町議会が16日の本会議で下地島空港への自衛隊駐屯誘致を緊急動議で可決し、25日の臨時議会では一転して反対決議を賛成多数で可決したことで一気に表面化してきた「自衛隊問題」も選挙に影響を与えそうだ。
 下地島空港の利用について革新系は米軍、自衛隊を含め全面的に軍事利用には反対の姿勢を示す見込みだが、保守系のスタンスが微妙だ。
 同空港の利用については今回の動きを見ても分かるように国は今後も自衛隊駐屯を含めて検討していく見込みだ。県選出の国会議員たちも自衛隊駐屯に対しては「検討すべき課題」との姿勢を示している。
 また、伊良部町議会は2001年に全会一致で可決した自衛隊機訓練誘致決議についても無効にしたことから、同町議会(地元)は全面的に同空港への自衛隊誘致には反対の姿勢となっている。
 国の意向を見据えつつ、地元、住民の反応をうかがいながら保守系候補者が方針、見解をどのように示すのかが注目される。
 秋の市長・議員同時選に向けては首長の人選、各自治体の議員選への人数調整、政策、戦略など、今後の取り組むべき課題は山積している中で、島全体が選挙モードに突入するまでの取り組みが結果に大きく影響しそうだ。

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26選手が熱きプレー/全国JR.ゴルフ選手権が開幕

 第1全国ジュニアゴルフ選手権宮古島大会(主催・宮古ゴルフ協会、協賛・宮古毎日新聞社ほか)が26日、城辺町のオーシャンリンクス宮古島で開幕した。中学生、高校生合わせて26人が出場して熱戦を繰り広げた。
 きょう27日は、エメラルドコーストゴルフリンクスで行われる。競技終了後はホテルアトールエメラルド宮古島で午後3時から、表彰式が開催される。
 同大会には、中学生の部に17人(男子11人、女子6人)、高校生の部に9人(男子7人、女子2人)が出場。36ホールのストロークプレーで競う。この日、参加者らは心地よい春風が吹くグリーンの上で、日ごろの練習の成果を披露した。また選手の父母らも応援に駆け付けて、選手に声援を送っていた。
 きょう27日は、初日のスコア順にスタート。全選手がホールアウトした後、第1位が複数の場合は、競技委員の指定するホールにおいて、サドンデス方式によるプレーオフを行う。
 同大会は、宮古島の恵まれたゴルフ環境を生かし、青少年の健全育成に寄与するとともに、出場者の中から将来、世界のトッププレーヤーが誕生することを願って開催された。

 写真説明・中学男子の部で初日トップに立った前川和輝のティーショット=26日、オーシャンリンクス宮古島

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事業系ごみ有料化 来月1日スタート

 事業所から出るごみの有料化が28日の宮古清掃施設組合議会承認を受けて来月1日にスタートする。事業所に対する十分な説明がないままの「見切り発車」だが、同組合では「指導期間を設けて対応する」としている。ごみの有料化は宮古全域で深刻化している不法投棄を拡大させるという見方もあるが、一方で一般ごみを含めたごみの完全有料化に向けての第1歩と期待する声も大きい。
 事業系ごみ有料化の対象なる事業所は各市町村役場や学校などの公共施設のほか、ホテル、ゴルフ場など、基本的に利益を生み出している業者が対象となる。ただ、宮古各地にある住宅兼用などの小さな店舗は当面の間対象外で、同店舗が出すごみの有料化は合併後に協議される一般ごみの有料化と同時に実施される見込みだ。
 事業系ごみの料金は5キロ15円から(5キロ未満は5キロと見なす)。事業所自らが宮古清掃施設組合の処理施設へ搬入する場合は同組合の許可が必要となる。許可申請後は同組合が発行する許可証の交付を受け、ごみを搬入する際にその許可証を提示し料金を支払う。
 事業所単位で搬入するのではなく各市町村の許可を受けた運搬業者と契約してごみを出している事業所は、組合に対し許可申請を出す必要はない。
 ごみ有料化分の料金は運搬業者との契約の中で支払うことになる。
 同組合では、これらの内容が各事業所に十分周知されていないことを踏まえ、来月1日から完全有料化にするのではなく搬入してくる事業所を指導しながら完全有料化に移行させる。
 各事業所への周知度からも有料化に伴うトラブルが予想されるが、一般ごみの完全有料化に向けて準備を進めている同組合では「県内の市でごみを有料化していないのは平良市ぐらいだ」としており、有料化が緊急な課題であることを強調しながら、各事業所に理解を求めていく方針だ。

 写真説明・事業系ごみが来月から有料化となる。写真は宮古清掃施設組合

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50年の歩みを編さん/旧下地町農協・記念誌発刊で祝賀会

 このほど発刊された旧下地町農業協同組合(現JAおきなわ下地支店)の組合史「50年余のあゆみ」の発刊記念祝賀会が25日、同支店ホールで行われた。歴代の組合長をはじめ、町当局関係者、その他多くの組合員らが参加し、旧下地町農協の50年の歴史を振り返るとともに、さらなる発展に向けて決意を新たにした。
 発刊された記念誌は▽戦後の産業組合・農業会▽戦後の農業組合・農業協同組合▽下地町農協の概況―の3編で構成され年代別に同農協の歴史が掘り下げられている。
 祝賀会は午後5時30分から行われた。はじめに編さん委員会の下里功委員長が「1年間という短い期間だったが、良い記念誌ができた。これも皆さんをはじめ、多くの町民の協力のおかげ」と感謝。「この記念誌に目を通し下地町農協の歴史を振り返ってほしい」などと話し、併せて記念誌発刊に伴うJAのさらなる発展に期待した。
 この後、下地町の川満省三町長、JAおきなわ代表理事の赤嶺勇理事長が祝辞を述べ、編さん委員の労をねぎらうとともに、農業経営の安定に向けての決意を示した。
 引き続き乾杯や余興が繰り広げられ、祝賀会は大盛況だった。

 写真説明(上)・「50年余のあゆみ」の発刊を記念し祝杯を挙げる関係者=25日、JAおきなわ下地支店ホール
 写真説明(下)・このほど発刊された「50年余のあゆみ」

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大勢の利用客に期待/マリンロッジマレア・

ダイバー向け施設を増築

 学校法人三幸学園グループ(鳥居秀光理事長)はこのほど、下地町与那覇にあるダイバー向け研修・宿泊施設「マリンロッジマレア」の新館を増築し、25日夜、増築竣工披露パーティーを催した。
 増築した新館「クリスタルヴィレッジ」は、30の客室数を備えた4階建ての施設。ダイビング専用プールやトレーニングルーム、バーベキューガーデンなどが整備され、日本最大級のダイビング総合ステーションとして建設された。4月1日のグランドオープンを予定しており、一般客の利用も可能。
 新設されたバーベキューガーデンで開かれた竣工パーティーには施行業者ら多数の関係者が招待され、主催者を代表して鳥居理事長が「充実の施設が完成し、多くの人に海とダイビングをお楽しみいただけると思う」とあいさつした。
 下地町の川満省三町長は「農業と観光をリンクさせた産業の振興を目指す下地町において、観光業の一翼を担っていただいていることに感謝している。行政としても協力体制を築いていきたい」と祝辞を述べた。

 写真説明・新館のグランドオープンを前に竣工披露パーティーが催された=25日、マリンロッジマレア

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東京で宮古上布展/織りの実演も披露

  【東京で菊地優子記者】宮古上布を一堂に集めた展示会「宮古・島々の織〜南風のおくりもの〜」(主催・宮古織物事業協同組合)が25日、東京・上野の「きもの美術館」で開幕した。入場無料、30日まで。
 同展は現代生活の中での染織物のニーズを探り、商品開発と需要の開拓を目的としており、十字絣22点、帯60点、草木染6点をはじめタペストリーなどインテリア小物の加工品などが展示された。また、十八ヨミの細い糸で織られた十字絣(平良市博物館所蔵)の展示や、苧麻(ちょま)の手紡ぎや織りの実演、工程の映像紹介などバラエティーに富んだ展示が行われた。
 同組合の島袋朝子事務理事は「平日にもかかわらず、たくさんの人が足を運んでくださってうれしい。この機会に都会での消費者のニーズを把握し、可能性を探りたい」と話した。
 観覧者の1人で、文化女子大学で染織を専攻している藤田ますみさんは「めったに見れない宮古上布をこれだけの種類見ることができて感激している。実演を見て本当に根気のいる仕事だと改めて感心した」と語った。
 また初日にはオープニングパーティーが開かれ、島歌が流れる中、関係者らが交流を深めた。
 同展の詳細はきもの美術館(東京都台東区上野1−20−11 鈴乃屋本店ビル7階、電話:03-3839-8620)またはホームページ(http://www.suzunoya.com/museum/nensj)。

 写真説明・苧麻の手紡ぎや織りの実演も行われた展示会=25日、東京・上野の「きもの美術館」

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