200平成1  24曜日

自衛隊誘致「町民はノー」/知事に浜川町長が説明

 【那覇支局】伊良部町の浜川健町長は23日、県庁に稲嶺恵一知事を訪ね、同町議会の自衛隊駐屯要請決議について説明し、「大変申し訳なく思っている」と陳謝、「町民は怒っている。地元の意向はノーだと理解してほしい」と話した。稲嶺知事は「当事者の県に話もしないで進んでいることに奇異の念を感じる」と町議会の対応に不快感を表明。町議会が自衛隊誘致に伴う振興策への期待から周辺市町村との合併を否決したことに関しては「合併はぜひきっちり進めるようにしてほしい」と述べた。
 浜川町長は「下地島空港は県の管理空港なので、県の意向を十分くみ取って進めたい。伊良部だけの問題ではなく、圏域の問題として取り組む必要があると思うので、勝手な暴走はしない」と強調した。
 市町村合併については「最後まで一生懸命努力して、議員、町民の理解を得たい」とし、25日に臨時議会を開いて合併決議案を再提案する考えを伝えた。
 これに対し稲嶺知事は、「(自衛隊誘致は)空港を管理する県に話をしないでまとまるわけがない。市町村合併もきっちりやってもらいたい」と浜川町長に要望。
 さらに、「西銘確認書は、当時の森山大臣から沖縄県の西銘順治知事に、『下地島空港の運営方針は、第一義的には設置管理者たる沖縄県が決める問題である』と明快に言っている。今回のことは全然当事者の県に話がなく進んでいるというのは、奇異に思う」と話した。
 その上で稲嶺知事は、「いろいろな状況を詰めないで進めているだけに、きっちり状況が分かるようにすることで町民が冷静になると思うので、よろしくお願いしたい」との考えを述べた。

 写真説明・稲嶺知事に伊良部町議会の自衛隊誘致決議、合併否決などの経緯を説明した浜川町長=23日、県庁

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4月からは中学生/小学校16校で卒業式

 宮古地区の16の小学校で23日、卒業式が行われ、合わせて710人の卒業生が通い慣れた母校を巣立った。卒業生らは在校生や教諭、父母らの祝福を受けながら門出し、4月から始まる中学校生活に胸を弾ませていた。
 この日は平良第一小や北小、南小、東小などの大規模校から多良間小などの小規模校でも卒業式が行われた。
 各校ともに、在校生や教諭、父母らが卒業生の門出を盛大に祝福。各校長は「小学校で学んだことを生かし、中学校でも頑張ってほしい」などと式辞を述べ、4月からの中学校生活での活躍に期待を込めた。
 卒業式が終わると在校生が体育館から校門まで花道を作って卒業生の門出を演出。紙ふぶきと拍手で卒業生を見送った。

 写真説明・在校生たちの祝福の輪をくぐり笑顔を見せる卒業生=23日、城辺小学校

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新市建設計画など承認/4市町村合併協

  伊良部町の合併離脱に伴う平良市、城辺町、下地町、上野村の 4市町村による合併推進協議会の第1回会合が23日、市中央公民館で開催され、会長には伊志嶺亮市長が就任したほか、枠組み変更に伴い修正した44の協定項目や新市建設計画など提案議案すべてを承認した。一方で、議員身分について議員代表側から活発な意見が出るかに思われたが、参加した議員代表からは「在任特例」「定数」などについてほとんど意見はなく、協議は約 1時間で終了した。
 協議会では44の協定項目について伊良部町が離脱したことに伴う文言の修正内容について事務局から▽「伊良部町」の文言を削除▽伊良部関連事項を削除▽5市町村を4市町村へ―などが示され、認められた。
 また、新市建設計画の変更点や同協議会の予算についても承認した。
 説明資料として示された財政計画については、合併後の単年度収支見込みが合併7年目からの黒字、実質収支見込みの黒字は合併から9年目となっていることなどが示されている。
 20日に行われた4市町村長と4議会議員との意見交換会で、一部議員から以前の5市町村協議会では在任特例や議員定数などについて議員の意向がまったく反映されていないことなどが指摘されたことから、今協議会でも活発な議論が行われるかに思われたが、それについての議論はほとんどなかった。 
 4市町村での合併では人口が5万人を下回るため法定定数は26人となっている。30日に行われる合併の是非を問う4市町村の議会では議員身分について活発な議論が行われるのかも注目となっている。
 今後の4市町村合併に向けた日程としては、きょう24日に建設計画を県へ送付、29日には県からの建設計画に対する回答、合併調印式となり30日の4議会における合併議案の議決を経て、31日には県へ申請書を提出する予定となっている。
 協議会のメンバーは5市町村のものと若干変更となっており、4市町村合併協議会の委員は次の通り。
▽会長=伊志嶺亮平良市長
▽副会長=仲間克城辺町長、川満省三下地町長、川田正一上野村長
▽議会推薦=川満俊夫(平良市議会)、友利恵一(同)、下地明(城辺町議会)、新城元吉(同)、川満廣俊(下地町議会)、仲里誠高(同)、仲元成美(上野村議会)、島尻幸夫(同)
▽学識経験者=伊沢忠憲(平良市)、平良健(城辺町)、宮國京子(同)、徳嶺栄行(下地町)、池村盛徳(同)、川満久雄(上野村)、新里玲子(同)、座喜味一幸(共通)、宮里敏彦(同)、真壁カツ(同)
 
 写真説明・合併から離脱した伊良部町を除く4市町村での合併推進協議会が発足し、協定項目などを承認した=23日、平良市中央公民館

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本会議の先延ばし回避/伊良部町議会

 伊良部町議会の総務財政常任委員会(川満成委員長)は2005年伊良部町一般会計予算などが未審議のことから、23日に同会を開いて原案通り承認した。承認されたことを受け、きょう24日に開かれる本会議の先延ばしは回避され、会期日程通り開催されることが決まった。
 同会のメンバーは、川満委員長をはじめ豊見山恵栄、謝花浩光、上地大平、島袋英二、島尻始の6氏。
 同予算などは、当初22日に審議する予定だったが、合併反対派の川満委員長と合併推進派の上地氏の2人だけが出席、残り4人は欠席した。欠席した合併反対派の豊見山、謝花の両氏は、公務で防衛庁への自衛隊駐屯誘致要請のために欠席。同じく反対派の島袋、島尻の両氏は体調不良を理由に欠席した。
 合併推進派の議員からは「初日の総務財政常任委員会が開かれなかったことは問題。この委員会の開催を先延ばしすることで、今議会の会期を延ばし、合併の賛否を問う議案が再上程される25日の臨時議会を開催させない動きだ」と反発していた。
 常任委員会は、総務財政、文教厚生、経済建設の3つがあり、23日までに3つの委員会は全て審議終了した。

 写真説明・新年度の一般会計予算などを審議した総務財政常任委員会=23日、伊良部町議会棟

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「春高バレー」終え帰島/伊良部高校バレー部

 第36回全国高等学校バレーボール選抜優勝大会(春の高校バレー)に県代表として初出場し、初勝利を飾った伊良部高校男子バレーボール部は23日、帰島し、父母らの出迎えを受けた。城間亮監督は「精神面にしろ、技術的な部分にしろ、また一から出直したい」と話し、新たな出発への決意を示した。
 伊良部は20日の1回戦、山形南高校(山形県)を接戦の末、セットカウント2−1で下し、悲願の「春高」初勝利を収めた。
 1日挟んで行われた22日の2回戦は、東亜学園(東京第1代表)と対戦。第1セットで驚異の粘りを見せジュースにまで持ち込んだ伊良部だったが、攻めきれずこれを落とすと、第2セットは力尽き、セットカウント0 −2で敗れた。
 宮古空港で父母の出迎えを受けた後、選手らは円陣を組んで今大会を振り返り、次の大きな目標となる夏の高校総体県予選へ向け、決意を新たにした。
 「春高」初勝利の喜びと力を出し切れない中での敗戦の悔しさを味わったチームを代表して、池間智暖主将は「負けたのは本当に悔しかった。この悔しさをばねにして、またみんなで頑張っていきたい」と意気込んだ。
 城間監督は「次は高校総体県予選3連覇が目標になる。勝つのは難しいが、勝ち続けるのはもっと難しい。気持ちを引き締めて練習に取り組んでいきたい」と話していた。

 写真説明・円陣を組んで大会を振り返り、次の目標へ決意を新たにした選手ら=23日、宮古空港

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