200平成1  20曜日

多数派工作で攻防戦/伊良部町議会 

 伊良部町議会(友利浩一議長)が18日に行われた本会議で合併否決の判断を下し、5市町村での合併は崩壊したかに思われたが、25日の臨時会で5市町村合併案を再提案する方針となったことで、町内の動きは町議の意向をめぐり水面下で多数派工作が行われているようだ。合併判断については賛成派(8人)、反対派(9人)と拮抗しており、 1人が動けばその判断も変わることから今後、臨時会までの間に賛成派は反対派町議の切り崩し、反対派は現状堅守の姿勢で「1人」をめぐる激しい攻防戦が展開される見込みだ。
 下地島空港への自衛隊誘致要請の緊急動議とも関連している同町議会の合併判断。緊急動議は9対8の賛成多数で可決。合併、自衛隊誘致のどちらの判断も議員数は同数だが、合併の是非については緊急動議を可決した町議の1人が合併賛成へ、否決した町議が合併反対となった。
 両方の問題について町議判断は常に拮抗している。ある町議は「25日の判断も1人の差で合併賛否が決定するだろう。臨時会まではいろいろな動きがあると思うので判断も流動的だ」と述べた。
 常に合併問題と関連してきた自衛隊誘致については、22日に町議の豊見山恵栄氏と南西諸島安全保障研究所の小幡光俊理事長が防衛庁に要請を行う予定だが、要請相手も示さないままの動きであることからどのような報告が行われるのかを今回の誘致の動きに難色を示す浜川健町長も注目している。
 一方で、25日に再度「合併否決」の判断となった場合について、町長の進退問題も一部の町議間では取りざたされているようだ。合併反対派の中では町長候補の人選にも入っているとの情報もあり、否決の判断は町内の政治的な動きに大きな影響を与えそうだ。
 現在、伊良部町内部で自衛隊誘致を進める動きは小幡氏の意向に沿って「合併を否決し町単独での振興策を引き出したい」との意向から、外側からの意向を遮断している状況だが、臨時会までの間にはまだ時間があることから、賛否は流動的となっている。

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きょう「春分」

 きょう20日は二十四節気の 1つ「春分」。昼と夜の長さが等しくなる日で、春の彼岸の中日に当たる。夏至、秋分、冬至と合わせこの日が四季の始まりとされている。
 製糖工場へのサトウキビの搬入が19日で終了した。今期は相次いで襲来した台風などの影響で例年に比べ収量が大幅に減ったが、収穫作業が終わり農家はほっと一息といったところだ。
 平良市内の民家では、ツツジが満開となり、鮮やかなピンク色が庭を彩っている。ツツジは春から夏にかけて咲く落葉低木で、3カ月ほど花を咲かせる。

 写真説明・色鮮やかに満開となり、庭を彩るツツジ=19日、平良市内の民家

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過去最高の26億円余/肉用牛販売額

 2004年度最後の3月肉用牛競り市が19日にJAおきなわ宮古家畜市場で開かれ、1億9068万9450円の取引が成立した。この結果、宮古地区二市場(宮古、多良間)の今年度の総販売額は過去最高となった昨年度を2億4067万7350円上回る、26億四1367万6350円となった。JAおきなわ宮古地区営農センター畜産部の砂川辰夫部長は好実績の要因として、全国的な和牛子牛不足と枝肉価格の高値安定を挙げている。
 今年度の上場頭数は宮古5473頭、多良間1327頭の計6800頭。このうち宮古5412頭、多良間1304頭の計6716頭の取引が成立した。取引率は98・76%。
 2市場合計の販売体重は179万5352キロ。1頭平均の体重は267キロ、1頭平均価格が39万3639円(昨年度比4万9123円高)、平均キロ単価は1473円(同172円高)の高値を記録した。
 性別に成績を見ると去勢は1頭平均価格44万1804円、キロ単価1673円。雌は1頭平均33万7186円、キロ単価1243円。
 市場別の実績は宮古が販売額22億1445万9450円。1頭平均が40万9176円、キロ単価が1497円。月別のキロ単価は1月の1613円が最も高かった。
 多良間は販売額が4億2921万6900円、1頭平均32万9154円、キロ単価が1357円。月別キロ単価最高は9月の1444円。宮古と多良間では1頭当たり約8万22円の開きが出ている。
 宮古地区の肉用牛販売額は3年連続20億円の大台を突破。次の目標に08年度までの30億円達成を掲げている。

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自衛隊誘致決議に反対/あす伊良部町で住民集会

  伊良部町議会の自衛隊駐屯誘致の決議を受け、「自衛隊誘致の決議に反対する住民集会」(主催・自衛隊誘致に反対する住民委員会、共催・JA労組伊良部支部、伊良部住民有志の会、下地島空港施設労働組合)が21日午後3時から、同町佐良浜漁港前広場で開かれる。大会決議文を採択し、県内外に断固反対を強くアピールする。主催者側では、参加者1000人を予定しており、大勢の参加を呼び掛けている。
 主催者の福島正晴同委員会委員長らは19日午後、下地島空港施設労働組合事務所で記者会見した。
福島委員長は「下地島空港建設当時、下地島に住んでいた耕作者たちは島から離れた。島の将来を託した私たちは、下地島を守る責任がある」と説明。
その上で「自衛隊が来ると下地島は立ち入りができなくなる」と指摘し「下地島は子孫に残す宝」と訴えた。
 同集会に先立ち、きょう20日午後2時から、平良市内の教育会館で「自衛隊誘致抗議」緊急集会(主催・下地島空港の軍事利用に反対する宮古郡民の会)が開かれる。同集会では、同町議会が決議した自衛隊駐屯誘致などについて糾弾する。
 下地康夫氏が、検証「下地島」建設の歴史について講演する。主催者では、大勢の方々に参加を呼び掛けている。

 写真説明・大勢の方々の参加を呼び掛けていた主催者ら=19日、下地島空港施設労働組合事務所


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宮古地区 キビ生産21万7000トン/宮糖城辺・多良間工場の搬入終了

 宮古製糖城辺工場、同多良間工場の今期サトウキビ原料の搬入が19日までに終了した。城辺工場は7万8336トン、多良間工場は1万2984トンを搬入したが、両工場ともに当初予想した生産見込み量を大幅に下回った。両工場の搬入終了で、宮古地区全体における原料搬入の行程がすべて完了。全体の搬入量は当初予想の生産見込み量より3万9500トン少ない21万7686トンとなり今期の不作を裏付ける結果となった。
 宮糖城辺工場の搬入量は当初予想した9万1500トンより1万3164トン少ない7万8336トン。平均の糖度は13・89度と基準糖度(13・1−14・3度)を確保しているが平年値を大きく下回っている。糖度別内訳は基準帯が45・49%、基準以上は34・33%、基準以下は20・18%。トン当たりの農家手取額は2万381円。
 宮糖多良間工場の搬入量1万2984トンは前期に比べて7200トン減少した。平均の糖度は13・9度となり全体の51・1%が基準糖度帯内となった。基準以上は18・8%、基準以下は30・2%だった。トン当たり農家手取額は2万258円。
 城辺、多良間両工場の今期実績は収量、品質面とも当初の予想を大幅に下回る結果となった。沖糖宮古工場、宮糖伊良部工場も同様の結果で、宮古地区における今期製糖操業は「不作」を裏付ける年となった。今期収穫のサトウキビは2003年に植え付けられたもので、植え付け直後に襲来した台風14号の影響を受け生育を阻害された。さらに昨年相次いだ台風や干ばつなどの自然災害により各地のほ場で折損茎が多く見られるなど例年にない被害を受けた。

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