200平成1  15曜日

 3団体が反対要請/下地島空港自衛隊誘致

 伊良部町議会の一部議員らが、3月定例会中に下地島空港への自衛隊駐屯誘致要請の緊急動議を提出する姿勢を崩さない中、下地島空港施設労働組合(福島正晴執行委員長、組合員50人)と伊良部町民有志(近角敏通幹事)、下地島空港の軍事利用に反対する宮古郡民の会(星野勉世話人)の3団体が14日午前、浜川健町長と友利浩一議長に相次いで自衛隊誘致に断固反対するよう要請した。反対の要請があったのは今回が初めて。浜川町長は「(昨年11月に開かれた)宮古郡民大会で下地島空港の軍事化反対を決議したことは順守する。伊良部町だけでの見切り発車はない」と、今後とも決議を堅持していく姿勢を示した。町議会は本会議終了後、全員協議会を急きょ開き、受け付けた要請書については「文面の内容を調査研究する」ことでまとまった。席上、友利議長は、先月28日に同町商工会(奥濱幸雄会長)から提出された同空港への自衛隊駐屯誘致要請書については、書類不備で返却したことを明らかにした。
 下地島空港施設労組の福島委員長は、自衛隊誘致の反対理由として「飛行形態が特殊なため、(民間航空と)自衛隊との共用は難しい。そのため駐留が実現した場合は民航は下地島から撤退することになる」ため「下地島空港施設株式会社は、その性格上、整理解散の可能性が高くなり、従業員97人の生活基盤はなくなる」ことや、「経済損失は従業員の年間収入約1億8000万円、燃料消費税などの直接の損失も大きい」ことなどを挙げ、断固阻止への協力を求めた。
 また福島委員長は「町議10人に自衛隊誘致要請の緊急動議の提出について聞いてみた。10人とも『あるかもしれない』と答えた」と述べ、危機感を募らせた。
 町民有志の近角幹事は「自衛隊基地化されれば、空軍の訓練・海兵隊の訓練・夜間訓練などあらゆる軍事訓練が行われ、爆音被害・原野焼失・自然環境破壊・事件事故などの深刻な基地被害が起こる」などと訴えた。
 さらに同空港が戦闘機の発進基地となることで攻撃対象になることを予想し、表情を強ばらせた。
 同宮古郡民の会会員の川浦弥生さんは「世界の平和に脅威を与える下地島空港の軍事基地化とすべての軍事利用に反対する」などと訴えた。
 3団体とも今後、労働団体などと連携しながら誘致反対の集会を開いていく方針。

 写真説明(上)・友利議長(手前)に断固反対するよう要請書を手渡した福島委員長ら=14日、伊良部町議会事務局
 写真説明(下)・浜川町長(手前)に下地島空港への自衛隊誘致に断固反対するよう協力を求めた近角幹事ら=14日、伊良部町役場

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上野中男子バスケ部が凱旋/九州大会、準Vの快挙

 県代表として、第25回全九州バスケットボール春季選手権大会(長崎県で12、13日開催)に出場し、準優勝に輝いた上野中学校男子バスケットボール部のメンバーが14日、帰島した。宮古空港で行われた報告会で選手らは「応援ありがとうございました。次の九州大会では優勝を目指します」と決意を新たにした。
 大会前の練習で、中心選手の1人、砂川祐亮君がけがのアクシデントに見舞われた上野だったが、けがを押して出場した砂川君の活躍に、他の選手も奮起。苦しみながらも1、2回戦を突破する。
 12日に行われた準決勝で上野は、福岡県2位の南小倉と対戦。上野は中盤から後半にかけ、攻守がしっかりとかみ合い、徐々に相手を突き放し、72−53というスコアで勝利。決勝進出を決める。
 迎えた決勝戦の相手は福岡県1位代表の百道。上野は、連戦の疲れからか、相手の高さを生かした速攻に苦戦。徐々にリードを広げられる。
 上野も、他の県勢チームや宮古から応援に訪れた父母らの声援を受け、力強い粘りを見せるものの、68−91で惜敗した。
 宮古空港で行われた報告会でチームを率いる外間聡監督は「4試合とも接戦だが、安心できる試合内容だった」と振り返った。
 決勝戦については「大きい選手に走り負け、スタミナ負けしている部分があった。スピードを強化し、ディフェンスを強化すれば十分、戦える」と手応えを感じている様子だった。
 主将の小禄洋平君は「支えてくれたたくさんの人たちのおかげ」と感謝。「良い大会だったけど、目標は優勝だったので、悔しい。次の九州大会で雪辱を晴らしたい」と次の目標を見据えた。
 空港には、学校関係者や大勢の父母らが出迎え。選手の労をねぎらうとともに、今後の活躍に期待を寄せた。

 写真説明・大会で準優勝を果たし、帰島した上野中学校男子バスケットボール部=14日、宮古空港

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上地泰一郎(平良中)、全国選抜合宿へ/バレーボール

 平良市立平良中学校(平良正校長)で13日に卒業式を迎えた上地泰一郎君のもとにこのほど、2004年度全国中・高校バレーボール男女選抜強化合宿参加の依頼文が届き、関係者を喜ばせている。今月26日から神奈川県で行われる同合宿は全国からえりすぐりの逸材が集う「全日本チームの登竜門」。上地君はすでに県選抜チームにも選ばれている身長190センチの逸材で、「全国から参加する1人ひとりのプレーをしっかり見て、自分に必要なことを考えて挑戦したい」と意気込んでいる。
 沖縄本島から同合宿への参加はこれまで何度かあるが、宮古からは初の快挙となる大抜てきだ。
 平良中では1年で陸上競技、2年でハンドボールをしていたが、2年生のころの12月、当時の久高三彦監督の誘いもあって、バレーボール部に入部した。ポジションはセンターで、競技歴は浅いものの長身を生かしたブロックが持ち味。陸上競技でも走り高跳びで頭角を現し、2年生で県大会を制覇するなど、その跳躍力は折り紙付きだ。
 上地君は昨年12月、県代表チームの一員として、各都道府県選抜チームが覇を競う「さわやか杯」に出場。その際、全日本ジュニアチーム強化委員の渡真利善(ぜん)さん=上野村出身=の目に留まり、今回の抜てきに至った。
 同合宿には将来全日本選手として活躍が期待される、中学生の男女各16人と高校生の男女各24人が招かれる。合宿終盤には参加者によるジュニアオールスタードリームマッチも行われる。
 宮古バレーボール協会の本村博昭会長は「上地君はまだまだ発展途上。協会としても大切に育て、全国的に名をはせる選手になるようバックアップしたい。この朗報は、宮古でバレーをする選手に自信や夢や希望を与える」と喜び、激励金を贈った。
 平良校長は「上地君は非常に素直なので、多くを吸収できると思う。日本を代表し外国に行けるような選手になってほしい。協力、応援していきたい」と力を込めた。
 「プレッシャーはない」と話す本人に対し、父親の上地成人さんはまだ信じられない様子。「親の方がプレッシャーを感じていますよ」と笑った。
 上地君は宮古高校を受験し現在、その結果を待っている。「高校でもバレーを頑張りたい。入学してすぐが勝負だと思う。今回の合宿で自分に足りないレシーブや、ブロックのうまい人をしっかり見たい」と話し、高校合格の知らせとその先の高校生活に、期待をふくらませている。

 写真説明・全国選抜強化合宿に参加する上地君(中央)と、(左から)父親の成人さん、平良校長、バレーボール部の西里太志教諭、本村協会長=13日、平良中学校

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新城、国吉両4段勝ち進む/宮古本因坊第1次予選

 第27期宮古本因坊戦(主催・宮古毎日新聞社、主管・日本棋院平良支部、協賛・こすみ囲碁教室)の1次予選が13日、同囲碁教室で行われた。
 熱戦の結果、新城森彦4段=顔写真左=と国吉寛信4段=顔写真左=の2人が勝ち、20日の2次予選に進出した。
 対局に先立って宮古毎日新聞社の松原清吉編集局顧問が「本因坊を目指し、素晴らしい戦いを見せてください」と参加者を激励した。
 大会には4段以下の11人が参加。対局は2つのブロックに分かれ、互先のトーナメント方式で行われた。
 Aブロックの決勝は、新城4段と下地春義4段の顔合わせ。同対局は白番の新城4段が細かい碁を制した。
 Bブロックでは国吉4段と福田保弘4段が勝ち上がった。黒番の国吉4段は早い時期に石を取られ苦しい展開となったが、その後、中央の大石を取り返し逆転勝ちした。
 新城4段は2次予選に向け「1勝して、最年長5段昇段を果たしたい」と、国吉4段は「上位陣に勝つのは、なかなかだと思うが全力で頑張りたい」とそれぞれ抱負を語った。
 2次予選は20日、1次予選の勝者と5段以上で行われ、27日の決勝リーグに進む3人を選抜する。

 写真説明・本因坊目指し熱戦が展開された1次予選=13日、こすみ囲碁教室

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「青年学級」を立ち上げ/宮古養護学校・卒業生と保護者の交流の場へ

 県立宮古養護学校(玉元江美子校長)の卒業生とその保護者らが13日、「青年学級」を立ち上げ、第1回総会が同日、同校で行われた。青年学級は▽「ひとりにならない、ひとりにさせない」こと▽活動を通した卒業生の心身の充実や社会性の向上―を目的に、卒業生や在校生、保護者が集まって情報交換やレクリエーションなどを行う交流の場。会長になった保護者の西里貞子さんは「卒業生を外に出す良い機会だ。自分たちで何かをしたいと思っている卒業生を中心に活動を進めたい」と話した。
 今年度で28周年を迎えた同校では、約140人の卒業生を送り出したが、西里会長は「福祉作業所や企業などで働く人がいる一方で、在宅でこもりがちになる人もいる」と説明。「卒業生たちが楽しんで活動できる場にしたい。保護者同士の情報交換の場でもある。活動を行いつつ、何が必要かを考えていきたい」と話した。
 玉元校長によると、青年学級はすでに沖縄本島のいくつかの養護学校でも行われている。宮古養護学校では今年、青年学級の窓口的役割を校務の中に盛り込み、立ち上げを推進した。玉元校長は「教育機関としての機能だけでなく、障害児・者のセンター的機能を担いたい。そのためにも就学前や卒業後の支援が不可欠」と学校として支援する意向を強調。一方で「特に保護者が中心となり、活動を進めていくことも重要」とも指摘した。
 この日の総会では、役員を選出し、会則を決定。「開級宣言」をして、同学級がスタートした。この後は歌を歌ったり、ダンスを踊ったりと、和やかな雰囲気で会が進められ、参加者は楽しいひとときを過ごした。
 今年は6月にグラウンドゴルフ大会、来年1月には成人式などの活動を予定している。

 写真説明・歌やダンスで楽しい時間を過ごした第1回青年学級=13日、宮古養護学校

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暖かな宮古で強化合宿/新潟のゴルフ国体選手が練習

 新潟県国体ゴルフ競技強化選手一行(団長・三宮勇雄)が13日から、城辺町のオーシャンリンクス宮古島でラウンド練習を行っている。同チームは9月の岡山国体での上位入賞を目指す。
 新潟県では今の時期、雪が2メートルも積もりラウンド練習ができない。そのため、昨年から雪のない宮古島で合宿している。
 三宮団長は宮古島の環境について「南国特有の暖かさが良い」と太鼓判を押す。
 選手たちは午前6時から午後5時まで、みっちり練習をこなす。14日の練習では、ナイスショットがたくさん見られ、アンダープレーヤーが続出した。
 三宮団長は「練習の成果が出ている。この調子だと、岡山では上位にいける」と自信をみせた。
 ジュニアの泉里奈さん(新潟東高校3年)は「宮古島でコース練習をこなし、アプローチやパターをもっと上手になりたい」と、岡山国体での活躍に意欲を燃やしていた。一行は16日まで、同ゴルフ場で練習する。

 写真説明・連日練習に励んでいる新潟県国体ゴルフ競技強化メンバー=14日、オーシャンリンクス宮古島

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