200平成1  曜日

 新市名称は「宮古島市」/4町村でアンケ集計

 宮古5市町村合併推進協議会(会長・伊志嶺亮平良市長)が「宮古市」と「宮古島市」を選択肢に実施していた新市名称に関する住民アンケートが5日までに各市町村で締め切られ同日、平良市と城辺町、伊良部町で集計作業が行われた。4日に集計を終えた上野村の結果を総合すると、「宮古島市」と回答した人が7271人で「宮古市」と回答した5174人を2097人上回った。きょう6日に集計を行う下地町へのアンケート配布枚数は1200枚で、すべての回答が「宮古市」となっても「宮古島市」に届かないため、新市名称は「宮古島市」に確定した。合併協ではアンケート結果をそのまま新市名称とすることを確認しており、8日開催の第10回協議会で正式に「宮古島市」が承認される。

 市町村別に見ると、平良市は「宮古島市」4600人、「宮古市」3016人。城辺町は「宮古島市」1211人、「宮古市」1041人。伊良部町は「宮古島市」846人、「宮古市」824人。上野村は「宮古島市」614人、「宮古市」293人。平良市では「宮古島市」と「宮古市」が1584人の大差となったほか、その他町村でも「宮古島市」が「宮古市」を上回る結果となった。
 これによって、当初は「宮古市」で決まっていた新市名称は、「宮古島市」に覆る異例の事態となった。
 また「宮古島市」「宮古市」以外の回答を行ったり、無回答だった「無効数」は、伊良部町で312人と特に多く、平良市も251人あった。
 今回のアンケートは、5市町村の有権者4万1861人の約半数に当たる2万900人が対象で、ほぼ1世帯に1枚の割合でアンケート用紙が配布された。ただ、配布方法や回収方法などほとんどの部分は各市町村に一任され、「アンケート用紙が届かない」など、さまざまな疑問も上がる中で行われた。
 合併後の新市名称は、「6市町村」の枠組みだった協議会、下地町、上野村が離脱した「3市町」の協議会とも「宮古市」に決め、両町村が再加盟した「5市町村」の協議会でも同12月、これを追認した。
 しかし、「同名市」に否定的な岩手県宮古市が反発。住民から民意の反映を求める声も相次ぎ、新市名称を考えるシンポジウム開催や宮古青年会議所による非公式アンケートの実施など、住民の動きが活発化。
 これを受け2月23日の協議会で合併協による公式アンケート実施を決定。同28日から5日まで、各市町村で行われていた。


 写真説明・大量のアンケート用紙を広げ、集計作業に当たる職員ら=5日、平良市役所1階ロビー

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「宮古島市」に “歓迎” “残念”/住民の声、さまざま

 宮古5市町村合併推進協議会が行った新市名称に関する住民アンケートは5日までに下地町以外の4市町村の集計結果が判明し、「宮古島市」となることが確定的となった。これについて「宮古島市」を推した住民からは「観光客にも地元の人にもなじみやすい」「岩手県宮古市と同じ名前は良くない」など歓迎の声が上がった。一方「宮古市」を望んでいた住民は「残念な結果」と話した。また、アンケートの意義を強調する人や、アンケートそのものを疑問視する意見もあった。
 「宮古島市」と回答した人は岩手県宮古市に配慮した人が多かった。60代の主婦=伊良部町=は「宮古市は岩手県にもあり、同一名称になって迷惑が掛かってはいけないと考え、宮古島市を選んだ。『島』の一言で音の響きもきれい」と喜んだ。
 40代の農業の女性=上野村=も「すでに岩手県に宮古市が存在するので夫婦で『宮古島市』が良いということに決めた。観光客の皆さんにも受けが良いと思う」、20代の女性会社員=平良市=は「同名の市は良くないと思っていた。宮古市以外ならどれでも良かった」と、それぞれ話した。
 20代の公務員の男性=城辺町=は結果を喜びつつ、「今回のアンケートで、宮古に住む多くの人の意見が把握でき良かったのではないか。その中で宮古島市が良いと判断されたのだから、尊重されるべきだ」とアンケートの意義も強調した。
 一方、「宮古市」と回答した人からは残念がる声が続々。20代の男性公務員=下地町=は「一度宮古市に決まりながら反対意見が上がってのアンケートなので、宮古市にはならないだろうと思っていた」とあきらめ顔。
 30代の飲食業の女性=伊良部町=は「『宮古』という響きにこだわっていた。岩手県にも同名市はあるが、大きなトラブルは起こり得ない。同じ名前を縁に、さらに友好関係を築いた方が良かった」と自らの意見を説明した。
 「アンケートの決定なら仕方ない」とは50代の農業の男性=同=。「名称の中に『島』という文字があると、島国根性や狭い島といったイメージが付くと思った」。
 40代の公務員の男性=平良市=は、「宮古は離島を抱えており、市町村合併は島と島との合併でもある。宮古島市に反対はしないが、離島が忘れられているように感じる」と持論を述べた。
 40代の主婦=上野村=は「『島』が付くと、規模が小さく感じる。『宮古市』の方が、親しみも感じられて良かった」と言いながらも、アンケートについては「民意を吸い上げるために良い手段だと思う」と語った。
 「宮古島市」「宮古市」以外が良かったという声も。20代の農業の男性=城辺町=は「もともとは宮古市を支持していたが、岩手県に同じ市名があるし、選択肢も2つ以外はないので宮古島市でも良いと思う。ただ、正直に言えばそれ以外の名称の方が良かった」と話し、二者択一という今回の手法に疑問を投げ掛けた。

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仲宗根みちこさんが最優秀賞/県工芸公募展

 第27回県工芸公募展(主催・県)が4日開幕し、平良市内の工房「風雅」を営む仲宗根みちこさん(45)の宮古上布が最優秀賞を受賞した。仲宗根さんは「オリジナルな作品を認められてうれしい。昔はつらい歴史の中でしか存在しなかった宮古上布を、私たちの世代で明るい前向きな宮古上布にしたい」と喜びを語った。
 作品は生成をより美しく見せるために、太い糸と細い糸を組み合わせた独自の手法を用いた。
 審査員は「苧麻(ちょま)糸のナチュラルな特徴を生かしながら、地としまの繊度の違う作者独特な糸遣いで布に表情を与えた。宮古上布の新しい展開として期待される」と作品を高く評価した。
 仲宗根さんは沖展には何度も入賞を果たしているが、同展には初応募。今回、見事に最優秀賞を受賞し、「本当に素晴らしいものは足元にあった。今はそのことに感謝しながら、これからの仕事につなげたい」と意気込みを語った。
 同展は、工芸品作り手の意欲の高揚および技術やデザイン開発力、県民の感性豊かな生活文化の向上に資することが目的。

 写真説明・県工芸公募展で最優秀賞に輝いた仲宗根さん=5日、平良市内の工房「風雅」

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砂川絵理香さん(南小6年)が大賞/日本習字全国席書大会

 1月に開催された第5回日本習字全国席書大会(主催・日本習字)で、平良市内の映香書道教室に通う砂川絵理香さん(南小6年)が最高賞に当たる席書大賞に選ばれた。また、宮城拓哉君(平良中1年)が席書準大賞、宮城凛君(平良第一小1年)が審査委員会奨励賞を受賞し、関係者を喜ばせている。
 同大会は北海道から沖縄までの計7会場で行われ、小学1年生から一般まで約3800人が参加しそれぞれの課題に沿って作品を書き上げた。当日は20分の制限時間が設定され、参加者たちは時間内に納得いく作品を書き上げようと全神経を集中させて挑んだ。
 審査は各会場から寄せられた作品で行い、席書大賞は各学年から1人、席書準大賞は各学年から2人ずつ選出した。大賞、準大賞受賞者は県内でも砂川さんと宮城君の2人のみ。
 初の大賞を受賞した砂川さんは「本番では緊張したけど練習通り書けた。大賞を取れるとは思わなかったのでとてもうれしい」と笑顔。「習字は集中して満足いく作品が書けたときがうれしい。これからもいろいろな大会に出てたくさんの賞を取りたい」と抱負を話した。
 今回で4年連続の受賞となる宮城拓哉君は、過去に大賞を2度受賞。準大賞は昨年に続き2度目となった。「大賞を狙っていたので悔しいけど、来年は大賞を取りたい」と話し意気込みを見せた。
 初参加で初受賞となった宮城凛君は「うれしい。どきどきしたけど上手に書けた。習字は本番が楽しい」と初の全国舞台を楽しんだ様子だった。

 写真説明・日本習字全国席書大会で大賞を受賞した砂川さん(中央)と準大賞の宮城拓哉君(右)、審査委員会奨励賞に選ばれた宮城凛君=5日、平良市・映香書道教室

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県大会初Vたたえ祝賀会/上野中男子バスケ部

 2月12日に本部町で行われた第12回県中学校バスケットボール選抜優勝大会で初優勝を飾った上野村立上野中学校男子バスケットボール部(外間聡監督)の優勝祝賀会が4日夜、同村農村環境改善センターで行われた。川田正一村長をはじめ、多数の村民や選手の父母らが参加して栄誉をたたえるとともに今後の活躍に期待を寄せた。選手らは、3月12、13の両日に長崎県で開催される全九州中学生バスケットボール春季選手権大会へ出場する。
 同部は、那覇地区代表の仲井真を57−56で下し、念願の初優勝に輝いた。祝賀会では、選手1人ひとりが感想や九州大会への抱負を述べ、主将の小禄洋平君(2年)は、「九州大会でも、ぼくたちの持ち味であるスピードあるバスケットを楽しみたい。今日は盛大な祝賀会を開いていただきありがとうございました」とあいさつした。
 また、主催者を代表してPTA会長の砂川夸さんは、「それぞれの技術に磨きをかけ、九州大会でも1戦1戦大事に戦って、ぜひ優勝をしてほしい」と選手たちを力強く激励した。
 川田正一村長は、「家族が心から応援しているからこそ、子供たちは練習のつらさにも耐えられたと思う。今後もそれぞれの目標に向かって、1歩1歩階段を上ってください」と、選手らに温かい言葉を掛けた。
 さらに、赴任した各校でバスケット部の顧問を務めた経験を持つ与那覇正博校長は、「子供たちは逆転された時にも全くひるまない、強い精神力を発揮してくれた。優勝をプレゼントしてくれた子供たちに感謝している」と一際表情を輝かせた。

 写真説明・胸を張って外間監督のスピーチを聞く選手ら=4日、上野村農村環境改善センター

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今年1番の冷え込み/10・2度、平年より6度低く

 大陸にかかる寒気の南下により、5日は宮古島地方も一段と冷え込み、今年最も低い10・2度(午前3時23分)を観測。平年と比べ6度低くなり、今年一番の寒さとなった。宮古島地方気象台によると寒さのピークはきょう6日の午前中までで、昼過ぎからは晴れ間も見え天気も回復する。7、8日と晴れの日が続き最高気温は20度を超す見込みで、週間天気予報では再び冷え込む予報はないという。
 5日は24節気の1つ「啓蟄」で、土の中で冬ごもりしていた生き物が草木の芽吹きとともに地上にはい出してくるとされているが、今年1番の冷え込みでポカポカ陽気とはほど遠い1日となった。厚手のコートやジャケットを羽織り、ポケットに手を入れて足早に家路に就く人々の姿が目立った。

 写真説明・今年1番の冷え込みに、道行く人も思わず背中を丸める=5日、平良市内

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