200平成1  2 27曜日

 「美ぎ島オトーリ第1便」/多良間村・100人参加し美化活動

 【多良間】「美(か)ぎ島(すま)オトーリ第1便、多良間から回します」―。宮古6市町村を巡り美化活動を展開する宮古青年会議所(宮古JC、宮里敏彦理事長)の「美ぎ島オトーリ2005」が26日、多良間村を皮切りにスタートした。この日は雨まじりの強い風が吹くあいにくの天気となったが、主催者のほか多良間村の児童・生徒、役場職員、婦人会など約100人が参加し、ふる里海浜公園や公園前ビーチなどで清掃作業を実施した。今後は11月までにすべての市町村でも美化活動を行い、行政や地域住民にも協力を呼び掛けて美化意識向上につなげていく。
 美ぎ島オトーリ第1便となった多良間村の美化作業には宮古本島からJC街づくり委員会などが参加したほか、多良間村からは兼濱朝徳村長をはじめ、小・中学生、婦人会、役場職員、議会議員らが加わり総勢約百人で作業に取り組んだ。
 美化作業はふるさと海浜公園前ビーチを約1キロにわたって行ったほか、同公園や前泊港までの一周道路でも実施。ビーチではペットボトル、流木などの漂着ごみや発泡スチロールが多く、公園や一周道路沿いには空き缶やペットボトル、ビニール類などのポイ捨てが目立った。当初用意していたごみ袋150枚でも足りずに途中で買い足すほどで、参加者たちはモラルの低さにあきれながら作業を進めていた。この日は10トントラック約30台分のごみが集められた。
 参加した羽地千尋さん(多良間中1年)は「思った以上にごみが多くてショック。地元の大人が車の窓からポイ捨てしているのを見たこともあり、悔しい思いがする。ポイ捨てしないように気を付けてほしい」と願った。多良間村婦人連合会の伊良皆和枝会長は「ごみが多い。婦人会としても環境問題に取り組んでいきたい」と話した。
 JC街づくり委員会の垣花厳志委員長は「子供のうちから自分たちで島を作っているという意識を持てば、島に誇りが持てる。他の市町村でもぜひ多くの子供たちに参加してもらいたい。子供の姿を見て、大人たちも変わっていければうれしい。ごみ処理問題と住民意識の向上につながれば。これからも毎年、多良間村を皮切りに美ぎ島オトーリを始めていきたい」と意気込みを見せた。

 写真説明・強風が吹く中、約1キロにわたって流木やペットボトルなどのごみ拾いに精を出す参加者たち=26日、多良間村ふる里海浜公園前ビーチ

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「関節疾患」新治療法を解説/新城清医師・地元で初の一般向け講演

 平良市保健予防課主催の健康講演会が25日夜、ゆいみなぁ(同市働く婦人の家)で開催され、国立病院機構名古屋医療センター形成外科医長の新城清さん(61)=平良市出身=が、自ら編み出した関節疾患に関する新治療法「骨髄ドレーナージ法」などについて解説した。新城医師は骨粗しょう症などで骨に生じる微小な骨折が変形性関節症や骨壊死といった関節疾患の原因になることを説明した上で、骨粗しょう症予防のため▽乳製品を摂取しカルシウムを多く取る▽適度な運動をする―ことが重要だと呼び掛けた。新城さんが新治療法を開発後、宮古での一般向けの講演は初めて。会場には多くの住民が訪れ、真剣な表情でその話に聞き入っていた。
 新城さんは長年にわたる研究で、変形性関節症や骨壊死(骨の組織が死んでしまうこと)の原因として関節液に着目。骨粗しょう症などがもとで微小な骨折が起き、関節に傷(クラック)が生じ、その傷口や関節内のじん帯付着部などが入り口となって関節液が骨の中に浸潤することが骨壊死や関節破壊・変形を招くことを突き止めた。関節液が骨内から高い圧力をかけることで患者は激しい痛みに襲われるという。
 このため新城さんは講演の中で、骨壊死や変形性関節症の要因となる骨粗しょう症を予防することが重要だと強調。その方法として、乳製品を取ることや適度な運動が効果的だと勧めた。高齢の人に対しては散歩やプールでの水中歩行、太極拳といった、比較的関節に負担がかからない運動をするよう促した。
 新城さんはまた、関節疾患の新治療法「骨髄ドレーナージ法」を紹介。痛みのもととなる関節液を、骨内にピンを差し込んで排出する治療法で、関節液を取り除くことにより、骨内は正常な圧力に戻り、痛みが治まることを、症例も示しながら力説した。
 現在主流の人工関節手術については「使える関節を切除してしまうことや、体内に大きな異物を入れることが問題点。5年、10年と時間がたつにつれ、合併症も出てくるし、人工関節の入れ替え手術も必要になる」と疑問点を指摘した。
 一方、骨髄ドレーナージ法ならば▽施術後ただちに除痛効果が得られる▽局所麻酔による短時間の手術で日帰りも可能▽安静期間が不要▽早期手術なら病気の進行予防になり、治癒も可能▽ドレーナージ作用が働いている間は再発しない―などのメリットを挙げ、「人工関節手術などの前に、骨髄ドレーナージ法は選択肢の一つとなり得る。この方法はまだ広まっていないが、一般の皆さんに話を聞いてもらうことが治療法を広める近道だと思っている」と話した。

 写真説明・骨髄ドレーナージ法や骨粗しょう症の予防法などを説明した新城さん=25日、ゆいみなぁ

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「春校県V」の快挙祝う/伊良部高男子バレー

 今月開催された第36回全国高等学校バレーボール選抜優勝大会(通称・春高バレー)沖縄地区予選で、念願の初優勝に輝いた県立伊良部高校男子バレーボール部の優勝祝賀会(主催・同校PTA)が26日午後、伊良部町の中央公民館で開かれた。大勢の町民らが出席し、初優勝の快挙を盛大に祝うとともに、来月20日から始まる全国大会での活躍を期待した。
 城間亮監督を先頭に、部員らは優勝旗を手に胸を張って入場。会場から大きな拍手がわいた。部員らが舞台に上がると、再び拍手が送られ、指笛が鳴り響いた。
 主催者を代表して中村雅弘PTA会長は「子供たちが小さい時からの全国大会に出場したいという志が、今実った。全国大会で優勝してください」と激励。浜川健町長は「子供たちは、試練と苦労を乗り越えて県大会で優勝した。全国大会は必ず応援に行きます」、本村幸雄県宮古教育事務所長は「県大会優勝は、小さな学校でもやればできるという証拠を示した」とそれぞれ祝辞。岡村一男・同校初代校長は「ぜひ優勝旗を担いで帰って来てください」と述べた。
 城間監督は「全国の頂点を目指して頑張りたい」と決意を述べた。池間智暖主将は「全国大会では、コンビネーションバレーを発揮したい。春高バレーの決勝戦のような試合ができれば優勝も夢ではない」と抱負を強調。会場には割れんばかりの拍手が響いた。 
 この後、激励の言葉と乾杯の音頭が続き、会場は終始、全国大会優勝への期待で盛り上がった。
いた。

 写真説明・全国大会に向け決意や抱負を語った部員ら=26日、伊良部町中央公民館

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倒木マツ70本を撤去/下地町・町職員ら80人で憩いの場 復活

  下地町のヤーバルやすらぎの森で25日、倒木、立ち枯れが目立つリュウキュウマツ約70本の撤去作業が行われた。同町職員や関係機関から約80人が参加。最大で高さ約20メートル、直径60−80センチの大木約70本を次々と撤去した。
 ヤーバルやすらぎの森では、一昨年の台風14号と、昨年、相次いで襲来した台風により敷地内の約6割のリュウキュウマツが立ち枯れ、倒木などの被害にあった。敷地内の遊歩道はウオーキングや散歩道として町民らに広く利用されていたため、危険が指摘されていた。
 町当局はこれまで、職員のみで撤去作業を実施していたが、規模が大掛かりな上、予算の都合がつかず、本格的な作業を実施できなかったという。
 今回の撤去作業には、同町職員のほか、県宮古支庁、宮古森林組合、町内の建設業者ら大勢の関係者が参加。チェーンソーで輪切りにされたリュウキュウマツを手分けして撤去した。リュウキュウマツは後日、焼却処分される。また、同町では、今後も継続して撤去作業を行う。
 管理する同町農林水産課の長間健二課長は「放置しておくと、いつ事故を招くかわからない。特に危険とみられる木から撤去した。今後も町民の憩いの場として活用していただきたい」と話した。
 同町では、今回のリュウキュウマツの撤去を受け、森を維持するため、植栽事業を行う予定だという。

 写真説明・リュウキュウマツを撤去する参加者ら=25日、下地町のヤーバルやすらぎの森

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佐良浜が10年ぶり優勝/全宮古児童駅伝

  第23回全宮古児童駅伝競走大会(主催・宮古地区小体連)が26日、平良市陸上競技場を発着点とする男女合わせて10区間13・8キロで行われた。参加18校27チームが健脚を競った結果、佐良浜小が砂川小A、東小Aとの接戦を制し、51分56秒の記録で10年ぶり6度目の優勝に輝いた。「佐良浜復活」を合言葉に練習に励んできた児童たちの努力が実を結んだ。
 この大会は児童たちの基礎体力を向上させることと、心身のたくましさをはぐくむことが狙い。コースは競技場周辺を周回するもので、男子は1・58キロ、女子は1・18キロで健脚を競った。
 午前10時30分の号砲とともに各校各チームの第1区の女子児童が一斉にスタート。佐良浜は6位に付け、ここから持ち前の安定力を発揮してじっくりと順位を上げた。トップを奪ったのは第六区。この区間から昨年優勝の砂川Aと強豪、東Aと接戦を展開したが、一度もトップを譲ることなく10年ぶり優勝のゴールに飛び込んだ。
 2位は砂川A、3位は東Aだった。個人の部1位は男子が5分24秒で走った東Aの砂川拓也君、女子は4分9秒で走った鏡原の宮川希望さんだった。
 前回大会の記録を大幅に更新した学校に贈られる躍進賞は3分22秒縮めた佐良浜が受賞した。
 「目標通り」の優勝について佐良浜の砂川靖夫監督は「子供たちが目標の達成に向けて取り組んできた成果で、10年ぶりの優勝は素直にうれしい」と感想。勝因は「選手1人ひとりが最大限の力を発揮したこと。よく頑張ってくれた」と評価し、来年大会は「今年同様、子供たちの個性を生かして挑戦したい」などと話した。
 キャプテンの山城和弥君は「ほとんど全員が自己記録を出せたので優勝できたと思う。優勝が目標だったので、本当にうれしい」と飛びきりの笑顔で話した。
 個人の部上位の結果は次の通り。
 【男子】@砂川拓也(東A)5分24秒A上里優真(砂川A)5分28秒A砂川亮真(上野A)5分28秒C前川慶伍(平良第一A)5分29秒D高里智樹(佐良浜)5分30秒E佐久本孟(池間)5分36秒F與那嶺大和(久松)5分36秒
 【女子】@宮川希望(鏡原)4分9秒A與那覇南(池間)4分19秒A下地千都勢(東A)4分19秒C友利彩希(砂川A)4分27秒D大城郁佳琳(久松)4分28秒E与那覇麻衣(下地A)4分29秒E譜久島あずさ(佐良浜)4分29秒

 写真説明(上)・10年ぶりに優勝した佐良浜小のメンバー=26日、平良市総合体育館
 写真説明(下)・10年ぶり6度目となる優勝のゴールに飛び込む佐良浜小のアンカー・山城和弥君

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