200平成1  2 22曜日

 23年ぶりに4万トン割る/宮糖伊良部工場・

キビ大幅減収で操業短縮へ

 宮古製糖伊良部工場は21日、サトウキビ生産量の大幅な減収から当初見込んでいた生産量4万1200トンを、9千800トン減の3万1400トンに下方修正した。原料激減に伴い、当初操業日数78日は、62日に短縮された。4万トンを割ったのは1982以来、23年ぶり。同工場では「昨年の自然災害の影響で、キビの立ち枯れが予想以上に拡大」と話し、厳しい操業にショックを隠さない。
 同工場は、今年1月13日に操業開始。初日の操業では、甘蔗糖度の平均は11・0度を記録した。気温の冷え込みによる糖度上昇が期待されていたが、今月21日までの平均糖度は11・5度の最悪状態。既にキビの立ち枯れは広がっており、糖度が上がるのは期待薄。
 21日までの原料搬入は2万373トンで、下方修正した原料搬入総量の65%を占める。操業終了は3月31日を予定していたが、同15日に修正された。
 今期のキビは、昨年相次いで襲来した七個の台風や夏場の干ばつによるダブルパンチで予想以上の大きな被害を受けた。 
 台風ではキビの梢頭部の折損や葉裂傷の被害が出た。
 干ばつ時には、キビが枯れかける黄色現象などが見られた。同町では、まだスプリンクラーが未整備のこともあり、キビの被害は広がった。
 キビの立ち枯れ現象は目立ち始め、キビの糖汁は減少。1日当たりの原料を例年より大量に搬入・圧搾しても絞り汁は少ない。同工場は「今期の操業は最悪だ」と落胆する。
 一方、キビ生産農家は、これまでの反収実績と比べ半分以下の収穫にショックを受けている。
 この日西銘恒三郎衆議院議員がJAおきなわの関係者らの案内で、同工場と同製糖城辺工場、沖縄製糖宮古工場を視察した。

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防犯侵入対策など指示/教育委員会などが全学校に

 平良市立東小学校(仲間克枝校長)で窓ガラス46枚が何者かによって割られるという事件を受け、宮古教育事務所(本村幸雄所長)、平良市教育委員会(久貝勝盛教育長)は21日までに、地区内の各小・中学校に向けて事件の経緯を説明するとともに、安全指導の徹底を呼び掛ける文書を送付した。全国的に続けて発生する学校での不審者による事件の例もあり、宮古の教育関係者は危機感を募らせている。
 事件は19日夜から翌20日未明にかけ、同校の窓ガラス46枚がバットのようなもので割られたというもの。宮古警察署(伊波盛春署長)では器物損壊被疑事件として捜査を進めているが、21日午後10時現在、犯人は捕まっていない。
 宮古教育事務所、平良市教育委員会では▽校門や校内各施設設備の施錠状況の緊急点検を行い、防犯侵入対策を講ずること▽校内緊急連絡網および校内危機管理マニュアルの確認のもと各役割分担の明確化を図り、情報の一元化が図れるよう体制の再確認―などを指示。
 そのほか、警察、警備会社などの関係機関との緊急連絡体制の再確認や周知を図るよう呼び掛けている。
 また、不審者から身を守るため、学校、地域、関係機関が連携した防犯体制の重要性を再度強調し、地域住民にも▽不審者情報の提供▽保護者・地域ボランティアによるパトロール▽緊急時の避難場所の提供―などの協力を求めている。
 市内小学校の男性教諭は「宮古でもこういう事件が起こってしまった。この事件から、危機管理マニュアルの徹底など、これまで以上の対策、用心が必要になるのでは」と話し、表情を曇らせた。

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45%が「宮古島市」支持/宮古JC新市名称アンケ集計

 宮古青年会議所(宮古JC)の宮里敏彦理事長と沖縄宮古商工会議所青年部の仲宗根浩司会長は21日、宮古青年会議所会館で記者会見し、共同で行った新市名称に関するアンケートの結果を発表した。無効票を除いた回答数は4817人分で、新市名称について宮古5市町村合併推進協議会による公式アンケート実施を望む人は79%(3790人)に上っている。また望む名称としては「宮古島市」が最も多い45%、合併協で既決の「宮古市」は21%だった。
 宮里理事長は「2000集ればすごいと思っていたが、5000近くも集まったことに驚いている。参加した人に感謝したい」と述べた。仲宗根会長は「公式アンケート実施を承認してもらったように思う」と話し、公式アンケート実施に自信をのぞかせた。合併協委員でもある宮里理事長は23日開催予定の合併協で結果を報告し、公式アンケート実施を求める。
 アンケートは15−18日の4日間行われた。アンケート用紙は新聞折り込みで各家庭に配布されたほか、各市町村の役場や店舗などに投かん箱と共に設置された。地区内5高校にも配布され、高校生の回答も求めた。「非公式」をうたいつつ、「合併協では住民アンケートが検討されながら否決された。もっと広く住民の声を集め、意向を確認することが大切だ」と呼び掛けていた。
 「合併協による公式アンケートの実施で住民の意思確認をした方が良いと思うか」の問いには、79%が「思う」と回答。「思わない」の13%を大きく上回った。
 「新市名称を決めるならどのような名称が良いか」の回答は、「宮古島市」が最も多い45%。以下、「宮古市」21%、「マティダ市」14%、「琉宮市」7%と続いた。その他の記入欄には「みやこ市」の110人をはじめ、さまざまな意見が寄せられた。
 意見・要望の欄には、アンケートを実施した両団体への激励のメッセージや「今さらアンケートをしても遅すぎる」と批判、高校生からは「自分たちだけで決めないでほしい」といった内容が多かったという。

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次のキャンプ地、高知へ/オリックス帰島

 宮古島で20日間にわたり、春季キャンプを行ったオリックス・バファローズが21日、空路で次のキャンプ地、高知県へと向かった。選手たちは宮古島で確かな手応えを感じた様子で、次々と飛行機に乗り込み、宮古島を後にした。宮古空港では、宮古島オリックス・バファローズ協力会の中尾英筰会長らが選手、スタッフらを見送り、チームの躍進に期待を寄せた。
 チームはきょう22日から高知県で投手力を課題に、2次キャンプに入る。25日まで。26日からは、阪神タイガースや中日ドラゴンズ、新球団の楽天イーグルスなど10球団と20試合のオープン戦を行い、最終調整。3月26日、西武ドームでの西武ライオンズ戦でシーズンの開幕を迎える。
 チームを率いる仰木彬監督は、宮古島オリックス・バファローズ協力会の平良勝之事務局長らに「100点満点のキャンプを支えてもらいありがとうございます」とキャンプ期間中の支援を感謝。最下位からの脱却に向け、誓いを新たにしている様子だった。
 同協力会の中尾会長は「最高の盛り上がりを見せたキャンプだった。終盤は少し、天候が崩れ残念な部分もあったが、宮古島でのキャンプを糧に、再び日本一になれるよう頑張ってほしい」と期待した。

 写真説明・キャンプの全日程を終え、宮古島を後にする仰木監督=21日、宮古空港

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山倉選手合宿で来島/東京ヴェルディトライチーム

 昨年の全日本トライアスロン宮古島大会で女子2位に輝いた山倉紀子選手が所属する東京ヴェルディトライアスロンチームのメンバーが21日からの宮古島合宿のため同日来島した。
 今回の合宿についてチームのコーチも務める山倉選手は「今回はバイクの強化が最大の目的。昨年もこの時期に宮古島合宿を行い宮古島大会で良い成績が残せたので、今年の大会はチームで上位を独占したい」と意気込みを示した。
 今回の宮古島合宿に参加するのは、山倉選手のほか、昨年の宮古島大会で女子3位の塩野絵美選手、同大会7位の薄愛美選手と北京オリンピックや世界選手権への出場を目指す秋月里沙選手、輪島裕美選手、長谷川裕一選手の6人が来月7日までの期間、宮古で合宿を行う。
 また、今年の宮古島大会には山倉、塩野、薄の3選手が参加する予定となっている。
 21日には山倉、塩野、秋月、長谷川、薄の5選手が来島。輪島選手は23日からの合流となる。同チームの宮古島合宿は、昨年2月と9月に次いで今回で3回目。山倉選手は「東京は今の時期は寒いし、本格的なバイクの練習が難しい。暖かい宮古でバイク強化を図り、今年の大会はぜひ優勝したい」と述べた。
 
 写真説明・宮古島合宿のため来島した左から山倉選手、秋月選手、塩野選手、奥は長谷川選手 =21日、宮古空港

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宮高理数科1・50倍/県立高校入試最終志願状況

 【那覇支局】県教育長(山内彰教育長)は21日、2005年度県立高校一般入試の最終志願状況を発表した。宮古地区5校の全体倍率は0・88と前年度0・86倍を0・02ポイント上回った。最も志願倍率が高かったのは宮古高校理数科で1・50倍(初回志願は1・52倍)。宮古高校の普通科が0・93倍となるなど5校11学科・コースが定員割れとなった。
 県立高校の一般入試は3月8、9の両日で、合格発表は同月15日に行われる。
 5校全体では総定員数760人のうち、すでに推薦入試で128人と伊良部高校の連携型入試で55人の計183人が内定。
 総定員から内定者を除いた一般入試定員577人に対し、一般入試の志願者数は509人(前年度比8人減)となっている。
 宮古地区5校15学科・コースで志願者数が定員に達したのは宮古高校理数科のほか宮古工業電気情報科電気技術1・06、同情報技術1・00、翔南高校食品科学1・00で残りの学科・コースは定員割れ。
 伊良部高校の一般入試の志願者は4人だった。県全体では全日制・定時制合わせた総定員1万7000人から推薦入試と連携入試で内定した2710人を除く一般入試定員が1万4291人で志願者数は1万4185人(前年度比599人減)。平均志願倍率は全日制1・01倍、定時制0・59倍で全定合わせて0・99倍(定員より106人少ない)となった。高校別の一般入試最終志願状況は県教育委員会ホームページ(アドレスhttp://www-edu.pref.okinawa.jp/) で確認できる。

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