200平成1  2 18曜日

 緊縮 前年比5・4%減/城辺町新年度予算案

 城辺町(仲間克町長)は17日午後、2005年度一般会計当初予算案を発表した。総額は前年度に比べて3億4792万1000円(5・36%)減の61億4115万4000円。減額の大きな理由は前年度に実施された2件の校舎改築工事など大型事業が影響した。これを踏まえると前年度と同規模の予算を確保しているが、緊縮型の財政に変わりはない。三位一体改革による大きな影響はなかった。新規事業は農産物の集出荷、選別、包装作業の効率化を図り、安定生産体制を確立する新山村振興対策事業(事業主体・ティダファームたらま、事業費1億4218万5000円)など計6項目を示した。
 歳入の内訳をみると自主財源は8億16万8000円で、全体に占める割合は13・03%。うち町税を3億1240万7000円(5・09%)と見込む。分担金および負担金や繰入金はいずれも減額した。
 歳入予算の86・97%を占める依存財源は53億4098万6000円。この中でも大きな財源となる地方交付税(39・41%)は前年度比5・68%増の24億2000万円を見込んだ。この増額は前年度の予算編成段階で、極力低い交付額を見積もったため。これを踏まえると、大きな増減はない。国庫支出金は17・41%減となる7億4135万1000円、町債は33%減の4億850万円。
 歳出の内訳は義務的経費が前年度比で7・07%減の20億624万1000円、投資的経費が同比2・85%減の26億7764万円、その他の経費は同比7・42%減の14億5727万3000円とした。
 義務的経費の内訳をみると人件費を7・50%減額。10月の市町村合併を踏まえ、各種報酬などを半年分はじいた。投資的経費の普通建設事業も減額。補助事業は前年度西城中と城辺中の校舎改築工事を実施したことがあり、同比9・37%減額の22億4036万9000円とした。
 その他経費は全体的に支出を抑えた。物件、維持補修、団体補助の各費用や、貸付金のいずれも減額している。
 国の三位一体改革による影響は特になく、老人保護措置費国庫負担金および県負担金、公営住宅家賃収入国庫補助金、要保護児童就学援助国庫補助金が廃止され、合わせて約2000万円の歳入減になるが、所得譲与税の税源移譲により、これをほぼカバーしている。
 05年度予算は前年度同様、財政調整基金など各種基金を取り崩して編成。05年度末現在の基金残高は3530万3000円を見込んだ。
 05年度新規事業は6項目。ティダファームたらまが事業主体となる新山村振興対策事業では地域の特性を生かし、トマトやカボチャなど農産物の集出荷、選別、貯蔵施設などの充実を図るとともに、規格外農産物の加工による高付加価値商品の生産を目指す。東平安名崎の有効活用も推進するほか、コミュニティー助成事業として加治道自治会を委託し、自治会内の環境緑化、水源涵養林としての整備に取り組む。西城小学校の校舎も改築する。

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殿堂入り 大勢で祝う仰木監督祝賀会

 オリックス・バファローズ監督の仰木彬氏の野球殿堂入りを祝う祝賀会(主催・同実行委員会)が17日夕、平良市内のホテルで開催された。会場には宮古の6市町村長、野球関係者、球団関係者、ファンらが約300人訪れ、殿堂入りを盛大に祝福した。仰木監督は「2つめの日本一の記念碑を目指して頑張りたい」と語った。余興や抽選会、特別ゲストとして女子プロゴルファーの横峯さくらさんの登場などで会場は最後まで大いに盛り上がった。
 主催者を代表して伊志嶺亮実行委員長(宮古市町村長会長)は「宮古島とのかかわりが深い仰木氏を祝うことができ心から喜んでいる。素晴らしい手腕を発揮し宮古島、全国のファンの期待に応えてください」と述べた。
 仰木監督は「宮古の皆さんの温かい激励があってこそ。良い環境でキャンプができたから素晴らしい選手も育った」とキャンプ地宮古をたたえた。
 祝賀会は仰木監督が宮古圏域への振興発展に大きく寄与したことと、観光地・宮古島を全国へPRすることが目的。会場には同球団の川越英隆投手(選手会長)、谷佳知外野手ら中心選手らも足を運んだ。また、特別ゲストとして国内外で活躍する女子プロゴルファー横峯さくらさんも訪れ、花を添えた。
 アイランダーアーティストの下地暁さんが作詞作曲した新生オリックスを応援する曲「Go Fight!」も発表され、会場を沸かせた。イチロー選手のサインなどが当たる抽選会は、お宝グッズが次々に当たり参加者は一喜一憂していた。
 野球殿堂の正式名称は野球体育博物館。野球発展に大きく貢献した人物をたたえるため、1959年に創設。以来、競技表彰者64人、特別表彰者87人。仰木監督は競技者表彰を受けた。
 仰木氏は1935(昭和10)年生まれ。福岡県出身。54年に西鉄ライオンズ(現西武ライオンズ)に入団。選手生活は14年間。現役引退後、近鉄のコーチ、監督を務める。94年にはオリックスの監督に就任し、96年に日本シリーズを制する。04年に殿堂入り。

 写真説明・殿堂入りを祝い鏡割りをする(右から)伊志嶺実行委員長、仰木監督、中尾英筰オリックス・バファローズ協力会長=17日、平良市のホテルアトールエメラルド宮古島

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プロゴルファー横峯さくらさんもお祝いに/仰木監督祝賀会

 オリックス・バファローズの仰木彬監督の殿堂入り記念祝賀会には、女子プロゴルファーの横峯さくらさん(19)も出席し、会場を沸かせた。
 ジーパンにTシャツとラフな姿で登場した横峯さん。仰木監督が「さくらちゃんです」と紹介すると、会場は拍手と歓声に包まれた。
 横峯さんは「殿堂入りおめでとうございます。私は今年、1勝を目標に頑張ります。選手の皆さんも頑張ってください」と激励した。祝賀会では、おもちゃのボールでティーショットを披露する場面も。ボールをキャッチした出席者には、横峯さんのサインが贈られた。
 横峯さんはきょう18日、平良市民球場で選手らの練習に参加し、紅白戦を観戦する。紅白戦終了後には、横峯さんが選ぶ紅白戦のMVP選手とともにゴルフのラウンドを予定している。

 写真説明・祝賀会でティーショットを披露する横峯さん=17日、ホテルアトールエメラルド宮古島

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回答数ふるわず/JC新市名称アンケート

 宮古青年会議所(JC、宮里敏彦理事長)と沖縄宮古商工会議所青年部(仲宗根浩司会長)は、15日から実施している合併新市名称に関するアンケートの中間まとめ(16日現在)を17日発表した。2万枚以上のアンケート用紙を配布したにもかかわらず回答者が447人と少ないため宮里理事長は「新市の将来を真剣に考えて、18日午後5時の締め切りまでにみんなが投かんしてほしい」と呼び掛けている。
 事務局のまとめによると、公式アンケートを「実施すべき」は、392人(88%)と圧倒的多数を占めた。「実施すべきでない」が44人(10%)、「分からない」が6人(1%)だった。
 新市名称は「宮古島市」を望む人が最も多く288人(64%)。次いで「宮古市」(79人、18%)、「マティダ市」(18人、4%)、「琉宮市」(17人、4%)、「みゃーく市」(8人、2%)と続いている。
 市町村別の回答者数は平良市が208人、城辺町124人、伊良部町5人、下地町13人、上野村75人。伊良部町は投かん箱の回答用紙をまだ回収していないため少ない。
 アンケートを実施している両団体は、アンケートの結果が既決の「宮古市」と異なる場合は、アンケート実施の再考を合併推進協議会に要請する方針だ。
 投かん箱が設置されている場所は次の通り。
 【平良市】市役所、池間給油所、狩俣購買店、大米給油所、サンエー(カママヒルズ店、ターミナル店)、BOOK・BOX、マックスバリュ(バイパス店、イオンタウン店)【伊良部町】田舎屋【城辺町】町役場、福里給油所、Aコープ城辺店【下地町】Aコープ下地店【上野村】村役場、上野給油所、Aコープ上野店

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風味豊かな黒糖を/伊良部町佐良浜・シートーヤーが稼動

 伊良部町佐良浜地区で整備が進められていたシートーヤー(製糖屋)の「マメチャン黒糖」(大浦貞治代表)がこのほど完成。今月14日から黒糖作りが本格的に始まった。柔らかくて甘い風味のある黒糖は、地域のお年寄りらから注文が相次ぐなど「伊良部ブランド」の確立に向けて明るい展望が開けた。大浦代表は「町民に『やればできる』ということを実践して見せたかった。町民を元気づけることなどが最大の目的」と、シートーヤーの設立意義を強調する。
 コンクリート造りの新築平屋の面積は約60坪。シートーヤー内には、4つの大きな鍋を4つ設置。新機種の圧搾機では、1日10トン以上のサトウキビ処理が可能。総事業費は2500万円。
 今後の操業期間は10月−翌年6月までと設定した。期間中はキビ原料は2000−3000トン処理する計画。正社員は4−5人、パートは5−10人を採用する予定。
 大浦代表は「沖縄本島や本土へも出荷する」と話し、これから島外出荷の準備に着手する。
 キビ原料は、大浦代表のキビ畑などから搬入する。町内の今期のサトウキビは昨年相次いだ台風や干ばつの影響で反収は激減した。
 自然災害の影響で、キビ生産農家が落ち込んでいることについて、大浦代表は「今のキビ生産農家の生活は四苦八苦。キビ生産農家を元気づけるためにも、黒糖作りは絶対成功させたい。少しでも農家を手助けたい」と言葉に力を込めた。

 写真説明・黒糖作りに励む関係者ら=17日、伊良部町佐良浜地区の「マメチャン黒糖」

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オリックスキャンプ便りL  山本 省吾 投手(26歳)

 紅白戦でアピール、先発候補に名乗り

 しなやかな体から放たれる伸びのある直球と切れ味鋭い変化球が持ち味の山本省吾投手。左腕不足が深刻なオリックスにとって明るい輝きを放つ期待の若手投手だ。
 11日の紅白戦初戦では、3回を2安打無失点。得意のスクリューボールで4つの三振を奪い、「紅白戦で100%の力で投げれるよう調整してきた。結果が出せて良かった」と表情を緩めた。「球を低めに集め、マウンド上での躍動感もあった。先発入りの期待も感じさせてくれた」と仰木彬監督も絶賛する内容だった。
 スクリューボールは昨季の途中から投げ始めた新しい決め球。握り方は自己流だが切れ味は抜群。「変化も形になっている。この球を生かすのがストレート。伸びや切れを磨きたい」と課題も忘れない。
 左腕不足は選手にとっては大きなチャンスにもなる。先発やワンポイントリリーフなど出場機会は増えるはず。仰木監督もしきりに若手投手の発奮を促している。
 「結果を重ねることでチャンスをつかめる。監督の目に留まるようにしたい」と抱負。先発ローテーション入りを目指しアピールを続ける。

 山本 省吾(やまもと・しょうご) 1978(昭和53)年5月28日生まれ。26歳。石川県出身。身長178センチ、体重77キロ。左投左打。背番号20。星陵高−慶応大学−近鉄(2000年ドラフト1位)−オリックス。プロ5年目。昨季成績は14試合で3勝1敗0セーブ、防御率2・78。
   (洲鎌恵仁記者)

 写真説明・先発ローテーション入りが期待される山本投手

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