200平成1  2 13曜日

 農林水産フェアが開幕/宜野湾市・新里さんのトウガンが金賞

 【那覇支局】県内の農林水産物の祭典「農林水産フェアおきなわ2005」(主催・県、同フェア推進本部)が12日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンターや同市立体育館で始まった。第15回野菜品評会では、下地町の新里邦夫さんのトウガンが金賞の農林水産省生産局長賞を受賞した。
 「安全・安心・上等やっさー、うちなーむん!」がテーマ。県内で生産される野菜、花、果樹などの園芸品目、畜産物、水産物などを一堂に集めて展示し、品評会、各種コンテスト、販売などを実施し、県民に県産農林水産物の地産地消を呼び掛ける。
 稲嶺恵一知事や関係者らによるテープカットで同フェアの幕が開いた。
 展示棟では、ゴーヤーやニンジンなどの野菜や、キクなどの花きコーナーに人気が集まり、来場者は出来栄えや豊かな色彩を楽しんだ。会場内にはキッチンスタジアムなども設けられ、県内有名ホテルのシェフによる県産品を使った料理試食会も行われた。このほか会場には畜産物、水産物コーナー、野菜や花きの直売所、市町村ごとのブースなども設けられ、それぞれにぎわいを見せた。
 同フェアはきょう13日まで。13日は品評会表彰式のほか、野菜・果樹即売会、フラワーオークションなどが行われる。

 写真説明・県内の野菜や畜産物などを一堂に集めた農林水産フェア=12日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター

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反収激減、糖度11−12度と低く/宮糖伊良部工場

 1月13日に製糖操業を開始した宮古製糖伊良部工場は、きょう13日で操業から1カ月を迎える。初日の操業以来、甘蔗(かんしゃ)糖度の好転はない。サトウキビ生産農家は反収・手取額の大幅な激減で悲鳴を上げている。 
 初日の操業では、甘蔗糖度は最高が13度、最低が9・1度、平均が11・0度だった。同工場では「冷え込む気象が続くと、糖度は上昇する」と期待していた。しかし、平均糖度は11−12度台を推移し、13度以上に上がらない。
 今期のキビは、昨年相次いで7個の台風が襲来したのに加え、夏場の干ばつによるダブルパンチで大きな被害を受けた。特に台風13号では、キビの梢頭部の折損や破裂傷などの被害が出た。冬季に入ってからは、一部のキビは根元部分が弱まり立ち枯れ現象が見られる。
 今期のキビ生産量は当初5万9000トンを予想。しかし、自然災害の影響で1万7800トン減少し、4万1200トンに下方修正された。2月12日現在の原料搬入は1万5500トン。
 キビ生産農家の平良清さん(63、仲地)は「これまで反収10トンの収穫があったが、今期は6トン。収入が激減し、生活が厳しい」とショックを隠しきれない様子で話す。
 同じく横田道子さん(73、伊良部)は「昨年まで5反から25トンの収穫があった。今期は5反からたったの9トンの収穫」と肩をがっくりと落とした。「キビの一部は枯れたので放棄した。肥料代もない」と嘆く。
 佐良浜地区の50代のある男性は「今期のキビ収穫は駄目だ。前期まで反収9トンの実績があったが、今期は反収4トン」と話し、言葉を詰まらせた。

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民意反映の取り組み要請へ/新市名称でシンポ

 新市の名称を考えるシンポジウム(主催・同実行委員会)が11日、平良港マリンターミナルビルで開かれ、5人のパネリストが新市名称についてそれぞれの見解を述べたほか、参加者たちも積極的に意見交換した。参加者からは5市町村合併推進協議会が「宮古市」と決定した経緯について民意を反映していないと指摘する意見が上がり、住民アンケートや一般公募を求めた。実行委員会では今後、シンポジウムの内容をまとめ5市町村長や議会議長、合併推進協などに対し住民の意思を確認する取り組みを行うよう要請していく。
 会場には約70人が詰め掛け、新市名称について積極的に意見を交わした。パネリストは歴史研究家の平良勝保さん、平良市婦人連合会会長の下地勝子さん、自営業の与那覇健一さん、猪澤也寸志さん、県女性総合センターてぃるる館長の友利敏子さんの5人。コーディーネーターを垣花譲二さんが務め、5市町村合併推進協議会の糸数健事務局長が「宮古市」と決まった経緯について説明した。
 平良さんは歴史的観点から名称について考察し、「宮古市」「宮古島市」のいずれでも宮古全体を総称する名として問題ないことを提言。「宮古市」を推薦する下地さんは「宮古」という名称を残していく大切さを強調した。「宮古島市」を推す与那覇さんは観光産業の経済効果を示し、宮古島の名がブランドとして確立していることを説明。猪澤さんは「神が付けた名前」として「みゃーく世(ゆ)」を推薦した。郷友の立場から意見した友利さんは「皆で話し合って決めるプロセスが大事」と民意を集約する大切さを訴えた。
 参加者たちも積極的に意見発表し、合併推進協が決定した「宮古市」について「短絡的」「岩手県の宮古市を超えることはできない」「新しく付けるなら避けるべき」などと反対。新市名称に「琉宮市」「まてぃだ市」「宮古島市」などオリジナル性を求める意見が挙がった。また小委員会で決定した経緯が民意を反映していないと指摘し「郡民の総意を探る手段を取るべき」「住民参加型で決めてほしい」など住民アンケートや一般公募による新市名称決定を要望した。

 写真説明・5人のパネリストと参加者たちが新市名称について意見を交わしたシンポジウム=11日、平良港マリンターミナルビル

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新市名称でアンケ実施へ/宮古JCなど・15日から

 宮古青年会議所(JC、宮里敏彦理事長)と沖縄宮古商工会議所青年部(仲宗根浩司会長)は、合併新市名称について15日から18日までの4日間、圏域の高校生以上の住民を対象に合同アンケートを実施する。宮里理事長と仲宗根会長が12日、宮古JC会館で記者会見し発表した。
 住民の意見を確認するために行うもので、結果が既決の「宮古市」と異なる内容になった場合、市町村合併協議会にアンケート実施の再考を要請する。
 宮里理事長は「(アンケートは)同名に難色を示している岩手県宮古市の件とは関係ない。住民の意見を聞きたいと思い、非公式だが実施する」、仲宗根会長は「住民はいろいろな意見を持っている。『宮古市』にどれだけの住民が賛成しているか確認の必要がある」と、それぞれ述べた。
 質問事項は、公式アンケート実施による住民意思確認の必要性を問う項目と、新市名称を宮古市、宮古島市、琉宮市、みゃーく市、マティダ市の中から選び、それ以外を望む人は、その他の欄に記入する項目の2つ。
 アンケート用紙は新聞折り込みのほか、5高校に配布する。回答は無記名で受け付け、18日午後5時に締め切る。回収は各市町村の後記の場所に投かん箱を設けて行うほか、郵便やファクス(宮古青年会議所:0980-73-2219、沖縄宮古商工会議所:0980-73-1543)での送付もできる。
 アンケート用紙はコピーして使うことも可能だが、事務局では「1人1票でお願いしたい」と呼び掛けている。
 投かん場所は次の通り。
 【平良市】市役所、池間給油所、狩俣購買店、大米給油所、サンエー(カママヒルズ店、ターミナル店)、BOOK・BOX、マックスバリュ(バイパス店、イオンタウン店)【伊良部町】田舎屋【城辺町】町役場、福里給油所、Aコープ城辺店【下地町】Aコープ下地店【上野村】村役場、上野給油所、Aコープ上野店

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深紅の花、空に映え/伊良部町・早くもデイゴ咲く

 初夏を告げるデイゴの深紅の花が、伊良部町で早くもほころび始めた。花鳥が青空をバックに映え、春らんまんの一幅の絵のようだ。平年より約20日ほど早い開花。
 宮古での平年のデイゴの開花は3月5日ごろ。2月中旬に咲くのは珍しい。
 町民の中には深紅の花を見上げ、思わず「きれいな花だ。自然界は春だな」と感嘆の声を上げる人もいた。
 デイゴの枝には、留鳥のヒヨドリ2羽が飛来。枝先の花の蜜を吸っていた。
 宮古島地方気象台は、この日の午後2時46分に最高気温21・9度を観測した。3月上旬並みの暖かさだった。平良市内の道行く人の中には、半袖姿の人も見られた。
 デイゴは高さ15メートルに成長するマメ科の落葉高木。1972年に沖縄県の県花として指定された。

 写真説明・深紅の花とヒヨドリ。青空をバックに花鳥が映えていた=12日、伊良部町南区 (撮影・伊良波彌記者)

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オリックスキャンプ便りH 【日高 剛 捕手27歳)

 正捕手争いにしのぎ、「実力を結果に」

 強肩・好打の日高剛捕手。昨季は過去最高の打率2割7分5厘を残すなど守備だけでなく、打撃でも結果を残した。
 合併により近鉄からは正捕手だった的山哲也、シドニーオリンピック日本代表の鈴木郁洋が加入、正捕手争いにしのぎを削る。
 ブライアント打撃コーチが「20本はホームランを打てる。パワーのある選手だ」と高く評価する打撃面では、1歩リードしている。
 昨季は114試合でマスクをかぶり、5年連続100試合以上出場を果たした。そう簡単にスタメンマスクはゆずれない。「毎年レギュラー争いは厳しい。定位置を取れるよう頑張るだけ。実力を結果で出す」と闘志を燃やす。
 今シーズンのテーマは「守備」。昨季はチーム防御率5・66と12球団最下位に終わり、悔しい思いをした。チーム浮上には投手力再建が大きなカギとなる。前近鉄の投手陣を「若い投手が多く、生きの良い球を投げる」と分析。積極的にボールを受ける。
 若手投手の潜在能力を引き出し「防御率3点台」を目指す。

 日高 剛(ひだか・たけし) 1977(昭和52)年8月15日生まれ。27歳。福岡県出身。身長182センチ、体重84キロ。右投左打。背番号27。九州国際大附高−オリックス(96年ドラフト3位)。プロ10年目。昨季成績は114試合で打率2割7分5厘、5本塁打、38打点。
   (洲鎌恵仁記者)

 写真説明・し烈な正捕手争いに燃える日高捕手

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