200平成1  2曜日

 一般会計159億1500万円/平良市新年度予算・前年度比1・8%減

  平良市(伊志嶺亮市長)は各部課に2005年度予算案を最終内示した。一般会計は04年度の162億400万円より1・8%(2億8900万円)の減で159億1500万円。これまでの「査定方式」から「枠配分方式」に切り替え、各部課とも枠内での徹底した削減を図り、160億円を下回る緊縮予算となった。国の三位一体改革などの影響で逼迫する財政状況から「財政非常事態」を宣言し、その克服に取り組んできた同市は初めて、市単独のハード(箱物)事業を計上しなかった。
 歳入をみると、自主財源である市税が前年度比12・9%(4億3390万円)減の29億2592万円。歳入欠陥が生じた昨年度予算で過大に見積もっていたことから大幅な減少。自主財源比率は23・1%と依然、国への依存は大きい。
 構成比が大きい地方交付税は一次内示では同3・6%増を見込んでいたが、同1・5%(6660万円)増の46億5560万円にとどまった。港湾事業国庫補助金の増加などで国庫支出金は同6・5%(2億555万円)増の33億4826万円。県市町村合併支援交付金や土地改良関係補助金などで県支出金は同7・1%(1億4096万円)増の21億3151万円。市債は減税補てん債と臨時財政対策債の減少により同21・3%(3億7120万円)の大幅減。
 また市町村合併後の4役給与などの経費として各町村からの分担金5032万円を組み込んだため諸収入は同65・2%(8002万円)の増加となっている。
 歳出では公債費が同20・3%(5億2803万円)減の20億7388万円。職員の退職などに伴い人件費は同3・6%(1億1583万円)減の31億2730万円。事務補助員の合併時雇用完了で賃金職員の経費を2193万円抑制するなどにより物件費が同13・4%(2億1254万円)減の13億7673万円。
 普通建設事業費は同10%(3億9323万円)増の43億2308万円。そのほとんどを占める補助事業費が港湾整備事業やまちづくり総合支援事業などを計上したことなどにより増加した。
 主要事業のうち新規事業は「健康と癒しの『エコツーリズム・海上の道』づくり」の地域再生事業などソフト事業のみで、市単独のハード事業はなし。継続事業には竹原地区土地区画整理事業などが盛り込まれている。また市町村合併に伴う新市市長選挙と議会議員選挙の費用も計上されている。

top.gif (811 バイト)

実行委が参加呼び掛け/第1回全国Jr.ゴルフ選手権宮古島大会

  【那覇支局】青少年の育成と宮古への観光誘客を狙って、第1回全国ジュニアゴルフ選手権宮古島大会(主催・宮古ゴルフ協会)が3月26、27の両日、下地町のエメラルドコーストゴルフリンクスなど宮古島の3会場で行われる。同大会実行委員長の伊志嶺亮平良市長、上地安増宮古ゴルフ協会長らは4日午後、県庁で記者会見し、大会の周知を求めるとともに、大会参加者の応募を呼び掛けた。
 伊志嶺市長は「全国にも呼び掛けるが、特に地元沖縄のジュニアに多く参加してほしい。第1回を契機に大会を継続したい。成功に向け全力で頑張りたい」と述べ、参加を促した。
 大会は、宮古毎日新聞社などの協賛、県や沖縄観光コンベンションビューロー、宮古観光協会、県ゴルフ協会などの後援で開催。会場はエメラルドコーストゴルフリンクス、オーシャンリンクス宮古島、シギラベイカントリークラブの3会場。
 出場資格は、チャンピオンコース平均ストローク100未満の人。中学生の部(12−14歳男女)と高校生・専門学校・有識者の部(15−18歳男女)がある。競技方法は36ホールストロークプレー。
 募集定員は200人(中学生の部100人、高校生・専門学校・有識者の部100人)。
 参加費は9600円(大会2会場のゴルフフィー・傷害保険込み)。
 申込方法は、参加申込書を郵送またはファクスし、参加費を送金する。申込先は、〒906-0101 沖縄県宮古郡城辺町字保良940−1、宮古ゴルフ協会事務局(オーシャンリンクス宮古島内)、(電話:0980-77-8900、ファクス:0980-77-8901、担当・志喜屋、神野)。送金先は、沖縄銀行宮古支店 店番501 口座番号1911794。
 申し込み締め切りは、3月15日(申込書必着および送金)。
 申込書入手や問い合わせは、宮古ゴルフ協会事務局(電話:0980-77-8900、志喜屋)、宮古観光協会ホームページhttp://www.miyako-guide.net/

top.gif (811 バイト)

緊急時の移送システム課題/精障者支援シンポ

 精神保健福祉の充実を目指し、社会福祉協議会と関係機関との効率的な連携体制を整えて知識や役割を理解しようと「精神障害者地域生活支援ネットワーク研修会」(主催・県社会福祉協議会)が4日、平良市中央公民館で開かれた。当事者、関係者によるシンポジウムでは、パネリストが各々の状況を紹介し課題を報告。当事者、家族に対する「夜間などの緊急時移送システムの必要性」など、生活に密着した具体的課題が挙げられ、会場全体で活発に意見を交わした。

 精神保健福祉は現在、これまで精神障害者の多くの例を占めた「社会的入院」から「地域での生活」への転換を図るため、保健・医療・福祉の施策を充実させることが求められている。この研修会は、精神障害者の居宅生活を推進、支援する上で中心的役割を担う社会福祉協議会と、関連機関・団体との連携体制を見直し、課題を探ろうと開催した。
 シンポジウムでは、「地域で生活をする上での課題〜社協にのぞむこと〜」のテーマのもと、根間克也さん(当事者)、橋本よし子さん(家族会)、垣花泰隆さん(職親事業所)、砂川清治さん(作業所)、平川真弓さん(保健師)がそれぞれの支援状況を紹介したほか、問題点を報告。この中で橋本さんは「精神障害者の親の多くは高齢で、夜間の発病など緊急時の病院への移送手段に困っている」と投げ掛け「救急車についてはサイレンを気にする人も多く、かと言って病院側が迎えに来てくれるわけではない。緊急時に対応できるシステムが必要だと思う」と話した。
 平川さんは事例を紹介した上で「ちょっとした声掛けが、当事者にとっては『地域に受け入れられている』という喜びにつながる。入院についても、周囲の人が他の病気と同じようにとらえることで偏見が少なくなるのでは」と提言した。
 また、シンポジウムに先立ち、宮古福祉保健所の大城盛吾さん、地域生活支援センターひららの松川英文所長、宮古病院精神科の杉山淳二郎医師が講義を行った。
 その中で松川さんは、社会的入院を解消した後の受け皿として▽住居の確保▽就労体験や生活習慣体験の場の拡充―を課題に挙げた。また「来年10月の市町村合併を機に、グループホームや福祉ホームの設置を考え、一般就労が困難な中ではグループ就労の機会創出に力を注ぐべき」と、精障者支援施策の充実を訴えた。

top.gif (811 バイト)

受け入れ態勢強化/観光ガイド養成講座が開講

  観光バスやレンタカーなどに同乗するガイドを養成し、観光客の受け入れ態勢強化を目指した2004年度観光ガイド養成講座(主催・県宮古支庁)の開講式が4日、宮古支庁で行われた。39人が受講し、3月26日までの期間、計8回にわたって接遇マナーなどガイドの基本や宮古の観光スポット案内などを学ぶ。
 同事業は02年から3カ年計画で実施しており、04年度が最終事業。県内で唯一、バスガイドの養成と派遣を行っているひまわり観光ガイド紹介所所長の西原せつ子さんが講師を務め、実践型の講座を行っていく。
 期間中の前半は室内トレーニングとして、あいさつや発声、話し方、笑顔など接遇の基本について練習。後半は実際にバスに乗車し、島内や伊良部島を1周しながら実車アナウンス訓練を行う。このほか港での出迎えや安全確認、客の数の数え方などについても学び、実践に備える。
 開講式であいさつした総務・観光振興課の長濱政治課長は02年度から04年度の入域観光客数を示し、「宮古の観光客数は年々右肩上がりで、観光産業は農業総生産と比べ約100億円の差があるなど重要な産業になっている。しかし、必要な受け入れ態勢が足りない。質の高い講座を開き、観光客を案内できる形にしていきたい」と話し激励した。

top.gif (811 バイト)

キビ刈りに奮闘/東京農大生が実習

 東京農業大学国際農業開発学科の3年生56人が、城辺町福北にある同大学宮古亜熱帯農場研修センターに宿泊しながら、町内の農家で実習をしている。日程は1日から5日までの5日間。学生たちは15班に分かれ、サトウキビやメロンの収穫、野菜の管理作業を手伝っている。
 4日、比嘉の砂川清治さんの畑では4人の学生が、キビ収穫に奮闘した。きついキビ倒しを頑張った村川明さんは「腰や腕の筋肉が痛かったが、きょうは少し慣れた」と話し苦笑い。梢頭部の切り取りや葉殻取りをした吉開美琴さんは「おしゃべりしながらの作業は楽しい。砂川さんをはじめ宮古の人は優しい」と、笑みをこぼした。
 砂川さんは「最初は手取り足取りだったが、さすが農大生だけに覚えが早い。大いに助かっている」と、学生たちの頑張りに目を細めていた。
 昼食時は砂川さん宅に行き、奥さんの栄子さんの手ほどきで学生たちがゴーヤーチャンプルーをこしらえ、だんらんの一時を過ごした。美琴さんは「独特の味でおいしかった」と、宮古料理に満足の様子だった。
 宮古島での実習は、国際農業協力に必要な知識習得や適応力を養成するのが目的。年4回行われ、1989年以来、16年間で約3200人が来島している。
 引率の志和地弘信助教授は「宮古の農家には学生たちがお世話になっている。恩返しのためにも、宮古に役立つ技術開発に努めたい。現在、当農場では家畜排せつ物法の施行を受け、牛ふんを利用した品質のいい堆肥作りに取り組んでいる」と話した。

 写真説明・サトウキビの収穫作業に精を出す学生たち=4日、城辺町比嘉

top.gif (811 バイト)

オリックスキャンプ便りB  光原 逸裕 投手

 監督も絶賛、期待のルーキー

 即戦力ルーキーと期待が掛かるドラフト2巡目の光原逸裕(みつはら あつひろ)投手。あこがれのプロの世界に足を踏み入れたばかりのルーキーは「練習はまだ緊張しますね」と苦笑い。連日その緊張の糸をほぐすように投げ込んでいる。
 上から投げ下ろすボールは角度、球威とも十分。また、カーブ、スライダー、スプリット、カットボールなど多彩な球種を操る器用さも併せ持つ大型右腕だ。
 キャンプ2日目にはフリー打撃に登板。プロ打者との初対戦で堂々とした投球を披露し、仰木彬監督からも「初めてマウンドに上がって、最初からあれだけストライクが投げられるとは。実戦でも大丈夫。期待できるね」と絶賛された。
 自主トレから宮古入りし体力づくりに汗を流した。初めて訪れた宮古について「野球をするには最高の環境。集中できる場所です」と気に入った様子。
 「肩は出来ているが、フォームがまだまだ」。連日の投げ込みで体は張っているが、目標の「開幕1軍」に向け、生き残りを懸けたサバイバルに挑む。

 光原 逸裕(みつはら・あつひろ) 1980(昭和55)年10月11日生まれ。兵庫県出身。身長184センチ、体重86キロ。右投右打。背番号45。報徳学園高−京都産業大−JR東海−オリックス(04年ドラフト2巡目)。プロ1年目。
   (洲鎌恵仁記者)

 写真説明・即戦力ルーキーと期待が掛かる光原投手

top.gif (811 バイト)