200平成1  30曜日

キロ当たり20−60円安/05年産 葉タバコ

 2004年度たばこ耕作連絡協議会が28日、日本たばこ産業宮古葉たばこ取扱所で行われ、05年産葉タバコ買い入れ価格は前期と比べ1・88%引き下げとなったことが報告された。県内で栽培されている第2黄色種は最大で本葉Bが1キロ当たり60円安となり、その他も品質に応じて20円から50円引き下げ。品質を重視した買い入れ価格となった。昨年は相次ぐ台風の襲来で販売実績が大きく落ち込んでおり、厳しい買い取り価格となっている。
 国産たばこをめぐっては健康に関する意識向上による喫煙率低下、増税、喫煙の規制が強化されるなどの社会情勢から需要の減少が続いているほか、基準年の生産費の減少などからも前期と比べ価格引き下げが懸念されていた。
 ある生産農家の男性は「栽培技術の向上やほ場整備などで上質の葉タバコ生産が行われるようになり収益はあったが、価格引き下げは大きい」と話した。
 葉タバコ価格は、算定式で用いる基準収量の見直しを行い実施。その結果、算定値はマイナス1・88%となったが、基準収量を下げ、価格に含んであった買い入れ立ち会い費を実費払いとするなど実質手取りに影響がないよう配慮された。JTは昨年11月に葉たばこ審議会に対し耕作面積は1万9448ヘクタール、買い入れ価格は前年比で1・88%引き下げ全種類平均1キロ当たり1845円59銭とすることを諮問。これを受け同審議会は内容を承諾し諮問通りの内容で答申した。
 宮古地区での04年産葉タバコは、相次ぐ台風の襲来で被害を受け収穫量が激減。販売実績は前期より6億7900万円減の24億5500万円となっていた。各市町村の05年産葉タバコ耕作面積と耕作者数は▽平良市−8980アール、27人▽城辺町−2万2950アール、50人▽下地町−1万3920アール、38人▽上野村−1万1390アール、31人▽伊良部町−3750アール、15人▽多良間村−2310アール、11人となっている。

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知念かおりさんの快挙たたえる/女流本因坊奪回記念祝賀会

 【那覇支局】昨年11月、囲碁の第23期女流本因坊戦で小林泉美女流本因坊を破って4度目のタイトル獲得を果たした知念かおりさん(30)=平良市出身=の女流本因坊奪回記念祝賀会(主催・同実行委員会)が29日夕、那覇市内のホテルで行われた。 知念さんの家族を囲み、県囲碁連盟など囲碁ファンや本島新聞社、宮古の囲碁関係者など約200人が参加して、知念さんの快挙を喜び、今後ますますの活躍を願った。
 知念さんは「こうして沖縄に帰ってきてうれしい報告ができた。去年はタイトルを獲得できて充実した1年だった。皆さんの応援のおかげで今の私がある。きょう皆さんからパワーを頂けてまた新たな気持ちで頑張っていきたい」と感謝と決意を述べた。
 主催者を代表して白石武治・県囲碁連盟会長があいさつし、「去年沖縄は相次ぐ台風でとんでもない年と思っていたが、知念さんが女流本因坊を奪取して県民特に囲碁愛好家に希望を与えてくれた。3人の子だくさんでもあり、ぜひ良い人生を歩み沖縄中に夢と希望を与えてほしい」と知念さんを激励するとともに、多くの支援に感謝した。
 比嘉辰博琉球新報社長と平良知二沖縄タイムス社専務が来賓祝辞を寄せ、知念さんの人柄をたたえ、沖縄のために今後も活躍することを期待した。知念さんの師匠の時本壱氏は「女流棋士の第一人者として活躍を」と励まし、知念かおり後援会の真喜屋浩会長は、知念さんをプロ棋士に送り出した歩みを振り返りながら「昨年は女流本因坊に返り咲いた。女流棋聖も必ず奪取するものと信じている」と活躍を願った。
 宮古からは知念さんの家族や囲碁関係者など20人近くが参加した。祝辞や乾杯、アトラクション、歓談を織り交ぜて会場は盛り上がり、知念さんとのツーショットで写真撮影する人も後を絶たなかった。知念さんに花束や記念品の贈呈もあり、知念さんは多くの心づくしと応援に感謝していた。
 知念かおり女流本因坊は1997年(第16期)に吉田美香8段を破り初めて女流本因坊を獲得。17、18期を防衛し3連覇した。第19期は祷陽子5段に敗れ、同タイトルを失った。昨年秋の第23期で小林泉美前女流本因坊を破り、5期ぶりに返り咲いた。知念の女流本因坊位は通算4期。

 写真説明(上)・大勢が詰め掛け、知念かおりさん(前列右から3人目)の女流本因坊奪回を祝った=29日夕、那覇市のホテル西武オリオン
 写真説明(下)・花束贈呈を受ける知念かおりさん

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パーントゥが集落歩き厄払い/上野村野原でサティパロウ

 上野村野原で29日夕、国指定重要無形民俗文化財「野原のパーントゥ」が行われた。旧年中の無病息災に感謝するとともに、集落内の厄を払い、向こう1年間の幸福を願った。
 この伝統行事は「サティパロウ(里払い)」と呼ばれ、集落の悪霊、悪疫を払う行事。女性と子供が執り行う。
 「サティパロウ」は、パーントゥの仮面をかぶった子供と、ホラ貝、太鼓の音を響かせる子供の後方に女性たちが続き「ホーイ、ホーイ」と掛け声を上げながら両手に持ったヤブニッケイの枝を振って集落内を練り歩く。四辻では、パーントゥの子供たちを中心にして円を描き、女性たちが「ウルウル…」と叫びながら円陣の中央に集まる。
 この1年に新築した家の厄払いを行う役割もあり、今回は1件の民家を訪れて儀式を行った。
 女性たちはクロツグとセンニングサを身にまとう習わしがあり、この日は20代から70代まで20人余の女性たちが参加して集落の福を願った。

 写真説明・パーントゥの仮面をかぶった子供を筆頭に集落内を練り歩き、厄を払って福を招いた=29日、上野村野原

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新執行部がスタート/宮古青年会議所

 宮古青年会議所(JC、宮里敏彦理事長)の第44回通常総会が29日、平良市内のホテルで開かれ、今月1日付で就任した宮里理事長に伊沢忠憲前理事長から理事長バッジが伝達され、新執行部がスタートした。
 宮里理事長は「宮古は今年、市町村合併に向けた大事な1年。環境問題や下地島空港問題などの重要な問題もあり、青年の視点から提言できることを考え、会員一同全力で取り組みたい」と述べた。
 総会で確認された2005年度のスローガンは「責任をもって動くことから始めよう、未来ある宮古のために!」。基本方針に@相手の気持ちを考えて行動できる人づくりA子供たちが将来に夢を持てる街づくりB宮古圏域における外部団体との交流を通した島創り―を掲げる。人づくりや街づくりに関する講演会、JC杯少年野球大会の開催、宮古まつりへの参画など、さまざまな事業を展開し、宮古圏域振興に取り組む方針。
 このほか、04年度事業報告書と収支決算書、05年度一般会計収支予算書案などが審議された。
 総会に来賓として招かれた宮古市町村会長の伊志嶺亮平良市長は「夢を持てる宮古づくりに向けて、各人が新しい時代のリーダーとしての自覚と使命感を持ちながら、宮里新理事長を先頭に活躍することを期待する」と激励。県宮古支庁の安和朝忠支庁長、沖縄宮古商工会議所の中尾英筰会頭も祝辞を述べた。

 写真説明・伊沢前理事長(左)から理事長バッジを引き継ぐ宮里理事長=29日、平良市のホテル共和

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知念さんに琉球新報特別賞/女流本因坊奪回たたえ

 【那覇支局】昨年11月の囲碁の第23期女流本因坊戦で4度目のタイトル獲得を果たした知念かおりさん(30)=平良市出身=への琉球新報特別賞贈呈式が29日午後、那覇市の琉球新報社で行われ、同社の比嘉辰博社長が賞状を贈った。知念さんは「生まれて初めてこんな大きい賞を受け、うれしい気持ちでいっぱい。感謝を忘れず、これからも囲碁に一生懸命頑張りたい」と受賞を喜び、決意を新たにした。
 同賞は、知念さんの女流本因坊奪回の快挙が、県民に改めて感動と誇りを与え、囲碁会を代表して発展に尽くすことが期待されるとして、贈られた。
 知念さんは贈呈式に夫の楊嘉源9段と二女の文佳ちゃんを連れだって出席。白石武治・県囲碁連盟会長らも同席した。
 知念さんは「タイトルを獲得して、地元沖縄で賞を頂くという形で返って来れてうれしい」と喜んだ。
 今後については「囲碁は対局が勉強になるので、今年は1局でも多く打っていきたい。沖縄の後輩たちにも少しでも良い影響が与えられるようになれればいい」と話した。

 写真説明・比嘉社長(右)から琉球新報特別賞を受けて笑顔の知念かおりさん=29日、那覇市泉崎の琉球新報社

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掃海艇を一般公開/海自・親子連れら興味津々

 海上自衛隊沖縄基地隊の掃海艇「ひこしま」(北貴之艇長)と同「ゆりしま」(谷浩艇長)が29日、平良港第2ふ頭で一般公開された。同ふ頭には親子連れらが訪れ、めったに見ることのできない自衛隊の艦艇を珍しそうに見学していた。一般公開は自衛隊の活動に対する理解を深めてもらうのが主な目的で、宮古では2年ぶり。きょう30日、午前9−11時にも一般公開される。
 両艇とも長さは約55メートル。磁気を感知して爆発する機雷の除去が主な任務で、機雷処分具や機雷探知機などを搭載している。
 家族3人で訪れた生島克範さん(34)=平良市=は「自衛隊の船はなかなか見られないので来た。いろいろな装備を見ることができた」と興味深そうだった。

 写真説明・自衛艇の掃海艇が一般公開され、多くの人が訪れた=29日、平良港第2ふ頭

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