200平成1  17曜日

西村、100キロで3連覇/宮古島ワイドーマラソン

 第15回宮古島100キロワイドーマラソン(主催・上野村、宮古広域圏事務組合など)が16日、上野村のうえのドイツ文化村をメーン会場に100キロ、50キロ、ハーフ(21キロ)の3部門で行われた。宮古島を1周する最長の100キロの部では西村譲治(38)=高知県=が7時間03分40秒の大会新記録をマークし、大会史上初となる3連覇を飾った。50キロの部は松本博(42)=福岡県=が連覇した。地元勢では50キロの部女子で仲間和代(48)=平良市=が2度目の優勝。ハーフの部男子では藤岡正樹(26)=平良市=が初出場で初優勝を果たす活躍を見せた。この日は3部門全体で605人が出場、完走率は92・2%。251人が出場した100キロの部の完走率は83・3%だった。
 宮古島地方気象台によると、この日は最低気温12・5度で今年に入って一番の寒さを記録。風も最大で北の風9・8メートルと強く、選手にとっては非常に厳しいコンディションとなった。
 夜も明けきらない午前5時、100キロの部がスタート。下地町の来間大橋、平良市の池間島から一周道路、城辺町の東平安名崎を巡り、ドイツ文化村へゴールする長丁場で行われた。ランナーは新春の宮古島の寒風に吹かれながら、自らの限界に挑戦した。
 50キロの部は午前11時に平良市立狩俣中学校前の広場を、ハーフの部は午後2に東平安名崎をそれぞれスタート。ゴールのドイツ文化村を目指して健脚を競い合った。ランナーは、自己記録を狙って疾走する人、マイペースで走りを満喫する人などさまざま。宮古島の風光明美なロケーションをバックに、住民の声援も加わって盛り上がりを見せた。
 ゴールのドイツ文化村では、家族や仲間、ボランティアが次々と帰ってくるランナーたちに「お帰りなさい」と声を掛け、労をねぎらっていた。
 制限時間となる午後7時からはドイツ文化村で表彰式が開かれ、各部門の上位入賞者が表彰された。引き続き交流パーティーが催され、選手、大会役員、ボランティアが一堂に会し、親ぼくを深めた。
 今大会には、100キロの部に251人、50キロの部に99人、ハーフの部に255人の計605人が出場。地元、宮古から100キロに挑戦したのは9人で、うち5人が完走した。

 写真説明(上)・3連覇をアピールしながらゴールに飛び込む、100キロの部優勝の西村譲治=16日正午すぎ、上野村のうえのドイツ文化村
 写真説明(下)・100キロの道のりの走破に向けスタートする選手たち=16日午前5時、上野村のうえのドイツ文化村

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各部門男女優勝者談話宮古島ワイドーマラソン

《100キロ男子1位》 前人未到のの3連覇達成 西村譲治さん(高知県
 3連覇達成を表す3本指でのガッツポーズを見せ、勢いよくゴールに飛び込んだ。前人未到の大会3連覇。加えて、これまでの大会記録、自己記録の7時間16分57秒(13回大会に記録)を大幅に上回る7時間03分40秒のタイムで、最長100キロの部を制した西村譲治さん(高知県)。「過去の大会と比べ、一番厳しいレースだった」と振り返るも、達成感と充実感からレース後は終始、笑みが絶えることはなかった。
 80キロ過ぎまで大会初出場の蔵本康孝さん(大阪府)とデッドヒートを演じた。抜きつ抜かれつの展開、西村さんにとって苦しい時間が続いた。
 ゴールまで10数キロとなった時点で、2位に付ける蔵本さんとの差を徐々に広げ、逃げの体勢に。「あと5キロ、あと4キロ…」と心でカウントダウンしながら必死に走り続けた。
 結局、蔵本さんに約3分差を付けそのまま逃げ切り、記録ずくめの勝利を飾った。
 「自分でも驚くような記録を達成できたのは、最後まで競った蔵本さんのおかげ。1人では無理だったと思う」と会心のレースを分析。
 次回大会については「出場するからには4連覇、新記録を見据えて挑戦したい」と言葉に力を込めた。

《100キロ女子1位》 100点満点のレース 山澤洋子さん(茨城県)
 100キロ女子の部を連覇した山澤洋子さん(37)=茨城県=は、昨年大会の自らの記録には及ばなかったが、8時間49分10秒と9時間を切るタイムで連覇。「(9時間は)半ばあきらめていた。連覇も頭になかった」と話し、優勝を素直に喜んだ。
 14日に宮古入りし、その寒さに驚いた。半袖のウエアしか用意していなかったため急きょ、平良市内のスポーツ店で長袖のウエアを調達。今年一番の冷え込みに打ち勝った。
 「自然を満喫できる」と毎年参加している今大会だが、「85キロから90キロ地点にかけては、頭がぼーっとして、ここでやめようかと思った」という厳しいレースだった。「タイムを意識せず、リラックスして走ったのが良かったのかも。100点満点」と顔をほころばせた。

《50キロ男子1位》 自己記録を更新 松本博さん(福岡県)
 50キロの部で2連覇を達成した松本博さん(42)=福岡県=。3時間18分56秒のタイムは昨年の自らの記録を4分上回るタイムで、「内容的に満足している」と満面の笑みを浮かべた。
 「暑いぐらいだった」という昨年大会から一転、今大会は「予想以上に風が強く、寒かった」。それでも最後まで気持ちを切らさず、勝利を手にした。「宮古島はきれいな海が印象的。来年もぜひ来たい」と話していた。


《50キロ女子1位》 まだまだいけそう 仲間和代さん(平良市)
 50キロの部女子1位でゴールに飛び込んだのは、平良市の仲間和代さん(48)。自己ベストの4時間18分46秒でゴールし、男子を含めても3位の好成績を残した。
 前半は風に押され勢いづいたが、後半の体力温存を考えた慎重なペース配分が奏功し、会心のレースとなった。「前半は追い風に足を任せたい気持ちを抑え、後半は向かい風が大変だったが」、励まし合って一緒に走る友人や、給水などをサポートしてくれる友人など心強い仲間たちにも恵まれ、最後までペースを崩さずに走り切った。「宮古の風と声援に吹かれて楽しく走ることができた。予想以上の上出来」と満面の笑みを見せる。
 2年ぶり8回目の出場で余裕の走り。同女子の部優勝は2回目となる。「全然きつくなくて、まだまだいけそう。せっかくの地元の大会なのでまた来年も楽しみます」と話した。

《ハーフ男子1位》 初出場で初優勝 藤岡正樹さん(平良市)
 ハーフの部男子を1時間19分11秒で制した藤岡正樹さん(26)=平良市=は、初出場での初優勝。普段は5000メートル、1万メートルのトラック種目が専門のため、ハーフマラソンは練習量、経験とも不足していた。「15分台を狙ったがアップダウンがきつく、ペースもバラバラ。途中で優勝することに目標を切り替えた」。集中力を切らさず、ゴールを目指した。
 宮古広域消防に勤務する傍ら、非番の日に練習を積むが、本人は「まだ全然足りない」という。2月5、6の両日に行われる「沖縄一周市郡対抗駅伝」の追い込みに入る。「一周駅伝では区間賞を目指したい」と、次の目標に照準を合わせる。
 個人種目での県大会出場にも意欲的で、「県の記録会などにも参加したい」と意気込んだ。

《ハーフ女子1位》 次はトライへ挑戦 武者愛光さん(神奈川県)
 初出場でハーフ部門女子1位に輝いた武者愛光(むしゃ なるみ)さん(34)=神奈川県=。「友達に誘われて」初めて訪れた宮古島で、1時間48分51秒のタイムでゴールし最高の思い出をつくった。
 ハーフは初挑戦。2カ月前から毎朝7キロ走り込み、夜はスポーツジムで走る努力の日々がうれしい結果に導いた。
 「フルマラソンに挑戦して、その次はトライアスロンを目指したい」と、意欲は高まるばかり。 

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きょうからキビ操業開始/宮古本島2工場

 宮古本島内2工場(沖縄製糖宮古工場、宮古製糖城辺工場)の今期製糖操業がきょう17日からスタートする。両工場とも同日午前に製糖開始式を行う。宮古地区の2004−05年産サトウキビの生産量予想は25万7200トンで、前期に比べ2万1600トンの減産になる見通し。相次ぐ台風や夏場の干ばつなど自然災害が大きく響いている。今期製糖操業は両工場ともに3月中旬まで続く。
 今日スタートの製糖操業に合わせて宮古各地のサトウキビ農家が本格的な収穫作業を開始。各農家ともに減産の見通しに残念な表情を浮かべながらも懸命にキビ刈り作業を進めている。
 今期市町村別の生産量予想は平良市が6万8200トン、城辺町が7万8800トン、下地町が3万2100トン、上野村が2万3700トン、伊良部町が4万1200トン、多良間村が1万3200トン。城辺町以外は前期に比べて減産を予想している。
 04−05年産サトウキビは度重なる台風接近で折損茎が多く出た。さらに6−8月の干ばつ傾向で生育が鈍化、8月以降の台風では葉の裂傷被害が出るなど自然災害が大きく響き、減産が見込まれている。
 宮古本島2工場ほか宮古製糖多良間工場は19日に操業を開始する(宮糖伊良部工場は13日にスタート)。

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15団体260人が出演/福祉資金協力で芸能チャリティー公演

 第9回平良市社会福祉資金協力芸能チャリティー公演(主催・同実行委員会など)が16日、平良市のマティダ市民劇場で開かれた。15団体総勢260人が出演し、洗練された舞踊や演奏で観客を魅了した。主催者を代表して平良市社会福祉協議会の奥平玄孝会長は「多くの団体の出演に感謝している。社協は皆さんの理解と協力を得て運営されている。共に学び、支え合っていきましょう」とあいさつした。
 伊志嶺亮市長(代読・下地学助役)は「この公演を機会に多くの市民が、健康で生き生きとした都市づくりに積極的に参加することを期待します」と祝辞した。
 幕開けは野村流伝統音楽協会宮古支部の演奏による「かぎやで風」。同市社協役職員らが舞を披露し、大きな拍手を受けていた。会場には立ち見が出るほど多くの住民らが詰め掛け、琉舞や日舞などの優雅な舞にうっとりと目を細めていた。
 この公演は、地域により福祉を理解してもらい今後の住民福祉向上を図り、社会福祉資金の増強を目的として開催されている。参加したのは次の団体。
 ▽野村流伝統音楽協会宮古支部▽玉城流敏風國瑞会下地孝子琉舞研究所▽久田本流久田多嘉子舞踊研究所▽茜屋出雲流出雲松景星教室▽若松会▽玉城流真文の会池間美代子琉舞道場▽宮古フォークダンスサークル▽久田流池間澄舞踊研究所▽琉球箏曲興陽会宮古支部▽島袋本流紫の会亀浜律子琉舞練場▽フィットネスヨナミネ▽一条流沖縄支部舞美会▽真南風流真紀の会下里キク琉舞道場▽木村流大正琴宮古支部▽徳八流太鼓砂川政義研究所

 写真説明・15団体総勢260人が出演し洗練された舞や演奏を披露した=16日、平良市のマティダ市民劇場

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さむ! 12・5度/今年1番の冷え込み

 宮古島地方は16日、大陸高気圧の張り出しで寒気が入り、最低気温12・5度を記録、今月1日の13・9度を下回る今年一番の寒さとなった。
 また、最大風速9・8キロの強い北風も吹き、海上では15キロ以上の強風が予想されることから、宮古島地方気象台は同日午後5時ごろ、強風注意報を発表。きょう17日には解除され、寒さのピークも越して除々に暖かくなるという。
 同気象台は、空気が乾燥しているとして火の取り扱いに十分な注意を呼び掛けている。

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