200平成1  16曜日

「専門学科」が全県区に/05年度高校入試

 2005年度の県立高校入試は17、18の両日、推薦入学の願書受付を迎え、本格的な入試シーズンに突入していくが、同年度から普通科以外のいわゆる「専門学科」の通学区域が全県区に変更される。宮古地区ではこれにより、宮古高校普通科を除く全学科の通学区が全県区に拡大。宮古からも普通科以外では県立高校に設置されているすべての学科の受験が可能になる。全県区で受験できる学科が大幅に増加することから、離島である宮古では、▽特にスポーツ関係で優秀な生徒らの流出が進む▽保護者の経済的な負担が増える―という懸念もある。
 農業、工業、商業、水産などを学ぶ「専門学科」について、これまで県内に1つしかない学科の通学区域は全県区となっていたが、複数の高校に同一名の学科が設置されている場合には学区割りがあった。
 今回の変更で全県区に広がる学科は、宮古高校理数科、翔南高校商業科、宮古工業高校生活情報科の3校3学科。専門学科に関しては県内どこからでも受験できるようになる。
 この変更について県教育委員会は▽受験する生徒が将来の目標を目指し、自ら希望する高校の選択を可能にする▽教育内容の個性化・多様化により、生徒の個性の伸長が図られるようにする―ことを方針として掲げる。将来的には普通科についても全県区を目指している。
 変更の対象となった高校のうち、宮工の内間誠治校長は「中学生の体験入学などを受け入れ、特色である『もの作り教育』『資格取得の充実』をアピールしている。宮古で宮古の子供たちを育てたいということ。入学後には達成感を味わってもらえると思う」と強調。生徒の流出に関しては「スポーツなどで優秀な生徒などに限られるだろう」との見方を示す。
 一方、宮古陸上競技協会の関係者は「島から優秀な選手が離れていく、という懸念は指導する立場では確かにある。進路はもちろん、生徒本人が決めることだが、やはり地元に残って頑張ってもらいたいというのが願いだ。宮古で優秀な生徒を育て、さまざまな舞台に送り出したい」と語った。
 伊良部高校は中高一貫教育を導入しており、その際、受験可能区域は全県区に拡大している。宮古農林高校も04年以前の学科改編などですでに全県区となっている。
 普通科は県内7つの教育事務所単位の学区。第二次募集では、普通科でも通学区域が全県区となる。

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センター試験始まる/宮古地区・157人が受験

 2005年度大学入試センター試験が15日、県立宮古高校など全国712会場で始まった。宮古地区からは現役・浪人を含めて157人が受験。生徒らは緊張した面持ちで問題用紙を受け取っていた。試験はきょう16日まで2日間の日程。
 午前9時30分に1科目目の外国語が開始した。問題用紙を受け取った生徒らは、試験官が説明する注意事項に耳を傾け、中には深呼吸をして気持ちを落ち着ける生徒の姿が見られた。
 1日目の試験は外国語のほか、地理歴史、理科@(物理TAなど)、理科A(科学TAなど)、理科B(生物TAなど)。きょう16日は、国語と数学@(数学Tなど)数学A(数学Uなど)、公民が行われる。
 旧学習指導要領で学んだ高校生が現役として受験するものとしては最後のセンター試験。全国で57万人が受験した。全国の志願者数は2年連続の減少。このうち現役は前年度比1・2%減の42万2000人、浪人は同7・9%減の14万2000人。女子の志願者は全体の40・7%(前年度40・3%)の23万2000人となった。
 利用する国公私立の4年制大学は、前年度より20校多い563校(国立83校、公立72校、私立408校)。短大は、前年度より15校多い112校(公立12校、私立100校)が参加する。

 写真説明・2日間の日程で始まった大学入試センター試験=15日、宮古高校

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親子でキビ刈り/西辺中で体験学習

 西辺中学校(神里清春校長)のサトウキビ収穫体験学習が15日、大浦地区のサトウキビ畑で行われ、同校の2年生19人とその父母が参加してキビの収穫作業で汗を流した。生徒たちは「本当にきつい。こんなに大変な仕事だとは思っていなかった」などと話しながらも「宮古の基幹産業のことが分かったし、良い体験ができた」とそれぞれ満足そうな表情を浮かべていた。
 この学習は勤労精神の育成と地域の基幹産業に対する理解が目的。父母や祖父母との触れ合いも狙いの1つ。
 生徒たちは2003年10月の植え付け段階からキビ生産にかかわり、その後は草取りなどを精力的にこなしてきた。
 収穫作業は午前9時から開始。男子生徒はおのを手に一生懸命にキビを刈り、女子生徒は葉を取り払い山をつくる仕事に精を出した。父母や祖父母は指導係として参加。生徒にキビ刈りのノウハウを手ほどきしていた。
 神里校長は「生徒たちはこの収穫でお金を生み出すことがどれほど大変かということを実感していると思う」と学習の成果を強調した。
 収穫体験を終え村山菜摘さんは「きつい仕事だけどみんなと一緒の作業は楽しい」と感想。前泊和美さんも「サトウキビが曲がっているので収穫は大変だった。でも基幹産業のことが分かったしみんなと仕事できたことは良かった」と笑顔で話していた。

 写真説明・サトウキビの収穫作業に精を出す生徒たち=15日、平良市大浦地区

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両市長も子供たちを応援/室蘭市と平良市・サッカーで交流試合

 室蘭市・平良市交流都市スポーツ交流事業の一環として少年サッカー競技会(主催・平良市)が15日、平良市陸上競技場で行われた。
 室蘭市少年サッカー団と平良市の少年サッカーチームが交流試合で親ぼくを深めた。大会には新宮正志室蘭市長と伊志嶺亮平良市長が応援に駆け付け、子供たちに熱い声援を送った。
 試合前あいさつに立った新宮市長は「サッカーを通して室蘭市と平良市の友好のきずなが深まることを期待します」と激励。
伊志嶺市長は「これを機会に互いの交流を深め、スキーなどスポーツ交流を実現したい」と今後の交流発展に期待した。
 平良市から宮古南FC、平良第一FC、宮古北SC、マティダ東、FC久松FCの5チームが参加。室蘭市少年サッカー団と対戦し、交流を深めていた。
 平良市から参加したチームの各父母会は、宮古そばとおにぎりを差し入れ。子供たちの交流を温かくサポートしていた。
 平良市と室蘭市は、英国探検船プロビデンス号の両地への来航200年祭をきっかけに、1998年に交流都市を締結した。今後、スポーツ交流を計画しており、今回はその第1弾の交流事業となる。

 写真説明(上)・子供たちはサッカーを通して交流を深めた=15日、平良市陸上競技場
 写真説明(下)・子供たちのプレーに笑顔を見せる新宮市長(右から2人目)と伊志嶺市長(同3人目)=15日、平良市陸上競技場

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島野菜料理に挑戦/クッキングフェスタ・宮本和秀さんが講演

 「んまむぬやー宮古の味」をテーマに、JAおきなわ・家の光クッキングフェスタ(主催・JAおきなわ宮古地区事業本部、JAおきなわ宮古地区女性部、家の光協会)が15日、城辺町農村環境改善センターで行われた。テレビの料理番組出演など広く活躍中の、宮本クッキング校長の宮本和秀さん=写真=が「宮古の食文化を楽しもう」の演題で講演。「一生懸命作らないとおいしい料理はできない。家族が喜ぶ顔を思い浮かべて、日々の料理を楽しもう」と、参加した女性たちに呼び掛けた。
 同フェスタは、農産品の地産地消を推進しようと開催。参加者らは、宮本さんが紹介したゴーヤーやニガナなど島野菜を使った6品目のメニューに挑戦、家庭料理のレパートリーを広げた。
 講演で宮本さんは「(料理を)作る人と食べる人のコミュニケーションは大事」と話した上で「『家族のために』と意識することが気持ちを込めるということ。食べた人は、料理に対する自分なりの評価を伝えてそれに応えることが大事」と呼び掛けた。
 また、地元野菜の代表で、近年全国的にも愛好者の多いゴーヤーについて「苦味が特徴のゴーヤーを全国区にした沖縄の人たちの努力はすごい。地元の人たちが、工夫しておいしく食べ続けてきたからこそ全国的な野菜になった」と語り、県内の地産地消の取り組みを評価した。

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