200平成1  12曜日

新市名称、アンケート実施提案へ/合併協5市町村長会議

 宮古5市町村合併推進協議会(会長・伊志嶺亮平良市長)の5市町村長会議が11日、同協議会事務局で開かれ、同協議会が合併後の新市名称を「宮古市」に決定したことに対し、岩手県宮古市(熊坂義裕市長)が難色を示している問題について、住民アンケートを実施する方針を確認した。19日に開催される第8回合併推進協議会で議題として提案される。またこの問題に関して岩手県宮古市側から届いた質問状に対する回答の内容についても確認した。回答は速やかに宮古市に送付され、その後の岩手県側の反応を待つことになる。

 新市名称は「6市町村」の枠組みだった合併協議会で昨年4月、「3市町」となった合併協議会でも昨年11月、「宮古市」とすることで決定。公募やアンケートは行わないことを確認し、現在の「5市町村」の枠組みでもこれを追認した。この経緯に対し「元祖」の岩手県側から「何の説明もなかった」などと反発の声が上がっている。
 この日の会議には県宮古支庁の安和朝忠支庁長も出席。「アンケートをとって民意としてはどうか。アンケートをとることで岩手県宮古市側にも住民にも自信を持って説明できる。これまでのぎくしゃくした形から、大きな展開が広がっていくのではないか」と述べ、アンケートの実施を求める姿勢を見せた。
 これを受けて5市町村長が協議。伊志嶺市長は「合併協の中ではアンケートは行わないということだったが、今の(岩手県側との)経緯や県の意向などを考えるとアンケートの必要はあるのでは」と投げ掛けた。
 これに川田正一上野村長は「質問状に回答して、その反応を見てからでも良いのでは」との考えを示したが、浜川健伊良部町長は「かたくなに(アンケートを)駄目だとは言えない」とアンケート実施に同調した。
 川満省三下地町長が「アンケートの実施で混乱は起きないか」と疑問を呈したのに対し、伊志嶺会長は「選択肢があれば混乱はない」と返答した。
 協議の結果、「宮古市」「宮古島市」「琉宮市」と平仮名で「みやこ市」の四つの選択肢を示し、5市町村の住民合わせて1000人をサンプルとした電話アンケートを実施することで一致した。
 また宮古市の質問状に対する回答は事務局案を5市町村長で確認した。
 それによると、同一名称でも混乱しないと判断した理由に「県市町村課へ問い合わせたところ、『2000年の地方分権一括法施行で市の名称が国との協議事項から外され都道府県との協議となったことで同一名称は可能』との回答だった」ことを挙げている。
 同一名称にした場合の両地域へのメリットについては「『宮古』の地名は両地域において古い歴史があり、多くの住民から深い愛着がある名称。現在では北と南の『宮古』として認知されており今後は、同一市、同一学校名などの交流が行われることを期待したい」などと説明している。

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砂川小男子が九州準V/九州ミニバスケ大会

  県代表として第25回全九州ミニバスケットボール大会(1月8−10日に佐賀県で開催)に出場し、準優勝を果たした城辺町立砂川小学校男子ミニバスケットボール部のメンバーが11日、喜びと銀メダルを胸に、帰島した。宮古空港では大勢の学校関係者が選手たちを出迎え、活躍をたたえた。主将の久貝仁人君(6年)は「自分たちの力が発揮できて良かった。悔いは残っていない。中学に行ってもこの経験を忘れず、九州制覇を目指し頑張りたい」と胸を張った。
 順調に勝ち上がり、決勝戦に臨んだ砂川は、国分ミニバスケットボールクラブ(福岡県1位)と対戦。182センチという長身選手を擁する国分に対し、砂川は執拗(しつよう)なディフェンスで応戦。高さに対しても得意の「速攻」でリズムをつくり、後半の第3、第4クオーターは互角の試合を演じるも、一歩届かず、45―57で敗戦、準優勝となった。
 また、大会で活躍した選手に贈られるベストプレイヤー賞に友利魁志君(6年)、久貝君、佐和田大輔君(同)、久貝文哉君(同)、上里優真君(同)の5人が選ばれた。
 宮古空港で父母や学校関係者に対して行われた報告会で、選手に同行した同校の池間巌校長は「子供たちのプレーは素晴らしかった。伸び伸びとプレーし、会場を沸かせていた」と報告した。
 選手を代表して友利君は「惜しくも準優勝だったが、ここまでこれたのは応援してくれた皆さんのおかげです。ありがとうございました」と感謝した。
 チームを率いた砂川栄作監督は「これまでの集大成が存分に発揮された満足のいく試合だった」と振り返り、同大会を最後に小学校でのミニバスケットボールを卒業する6年生に「最後まであきらめないという姿勢を中学でも忘れず、小学校ではできなかった九州大会制覇に向け頑張ってほしい」と次のステップに挑戦する選手たちにエールを送った。

 写真説明・九州大会で準優勝を果たした砂川小男子ミニバスケットボール部のメンバーら=11日、宮古空港

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ポイ捨てごみ散乱/盛加越公園・憩いの場 ほど遠く

 「ごみのなかった日はない。飲み食いはいいけれど、後のごみは必ず持ち帰ってほしい」。毎朝、平良市内の盛加越公園でごみを拾うボランティアの男性は後を絶たないポイ捨てを嘆く。公園では泡盛の瓶が割られ、かけらが散乱することもたびたび。隣接するふたば保育園の長田克子園長は「子供たちにとって危険なので、心ない行いはやめてほしい」と訴える。

 ボランティアの男性は、3年半前から同公園の清掃を始めた。登校時に公園を通る子供たちに「汚い光景を見せたくない」との思いからだった。夏場は朝6時、冬場は7時ごろから約1時間汗を流す。
 ごみは土、日、祝祭日の前日や年始のころに際立つという。酒瓶やたばこの吸い殻、菓子袋、スーパーの袋、空き缶、ペットボトル、弁当箱、おにぎりパック…。散乱する様子は、目を覆うばかりだ。休日の昼間には、家族連れや遊具で遊ぶ子供、グラウンドゴルフを楽しむ人が多い。しかし、この人たちには、ボランティア清掃のおかげで、朝の汚い光景が目に映ることはない。
 男性によれば、朝まで酒を飲んでいる若者たちが多いという。酒瓶は回収業者が集めているが、1日に5本集める日もあるそうだ。男性は酒を飲む若者たちを見掛けると、ごみは持ち帰るよう声を掛ける。「はい分かりました」とは言うものの、実際は説得を無視しそのまま放ったらかしていく。
 「(若者たちは)人目に付かない所で、やりたい放題やっている。公園の美化だけでなく防犯のためにも関係者の見回りが必要」と話す。一方で、スケートボードを楽しむ若者たちがボランティアの指導を受け、ごみをきちんと片付けるようになった良い事例も紹介した。
 ふたば保育園では、環境教育のため月に1−2回、「クリーンデー」と銘打ち公園を清掃している。7日がその日。しかし、翌8日はあずまややコンクリート敷きなどでごみが散乱していた。長田園長は「子供たちが頑張って清掃したのに。これでいいのかと思う」と、表情を曇らせた。園内には「ごみはすてないで」、「こうえんピカピカに!」などと書かれた園児制作のポスターも設置されているが、思いは届かないようだ。
 ごみのポイ捨ては平良市環境美化推進条例で禁止され、違反者は3万円以下の過料に処する罰則規定を設けている。公園内での飲酒も平良市都市公園条例で禁止されている。
 同公園を管理する市都市計画課では「みんなが安全で快適に過ごせるよう、利用の際はルールを守ってほしい」と呼び掛けている。
盛加越公園 1998年3月にオープンした。面積は2・4ヘクタール。滑り台、砂場、3on3バスケットコート、「アジアの中心広場」などがある。

 写真説明(上)・散乱するビニール袋やペットボトルなどのごみ=平良市・盛加越公園
 写真説明(下)・たばこの吸い殻や割れた酒瓶が散乱して危険な状態

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購買者誘致活動に出発/兵庫、鳥取などで宮古牛PRへ

  宮古牛をPRするため、JAおきなわ宮古地区営農センターの職員や各市町村の担当職員らは11日、購買者誘致活動を展開するため山形県、兵庫県、鳥取県、静岡県に向けて出発した。
 参加者は2グループに分かれ、各地を回る。1班は2泊3日の日程で山形県へ、2班は3泊4日の日程で兵庫県、鳥取県、静岡県に赴き、それぞれPR活動を展開する。
 このうち、宮古空港で行われた1班の出発式でJAおきなわ宮古地区営農センターの川上政彦センター長は「宮古牛は、30億円の売り上げを目標にし、着々と取り組んでいる。購買者に宮古まで足を運んでもらうよう、頑張ってきてください」と激励した。
 参加者を代表して上野村農林水産課の上地秀一課長は「山形県で宮古牛がどの程度のシェアを占めているかなど、しっかりと勉強してきたい」と意欲を見せ、出発した。
 同活動は宮古牛の品質や価格を安定させることを目的に、継続、新規を含め購買者誘致するために行われている。
 参加者は次の通り。
 【1班(山形県)】▽砂川辰夫(JAおきなわ宮古地区営農センター畜産部長)▽長間健二(下地町農林水産課長)▽上地秀一(上野村農林水産課長)▽知念司(普及センター畜産担当)▽嘉味田勝彦(多良間村経済課長)
 【2班(兵庫県、鳥取県、静岡県)】▽下地隆弘(JAおきなわ宮古地区事業本部長)▽松川善昌(県宮古家畜保健衛生所長)▽長浜博文(平良市農政課長)▽川満広紀(城辺町産業振興課長)▽下地智(城辺町産業振興課)▽宮国武之(宮古郡農業共済組合課長)▽平良明憲(JAおきなわ宮古地区営農センター畜産部)

 写真説明・山形県に向け出発した参加者ら=11日、宮古空港

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「さたぱんびん、ありがとう」/新潟中越地震・被災者からお礼届く

  新潟県中越地震の被災者に「少しでも何かしたい」との思いで昨年12月上旬、手作りのさたぱんびん(砂糖てんぷら)1000個余りを同地に送った平良市婦人連合会(下地勝子会長)に対し、新潟県中越地区の南魚沼市連合婦人会(遠藤ユキ会長)からこのほど、お礼の手紙が届いた。遠藤会長は「『大変ですが頑張ってね』としか言えないむなしさはあったが、大きな声で沖縄の皆さんの思いを伝えてきた。良いメッセンジャーを務めさせていただいた。被災者の皆さんの『ありがとう』を書面で届けます」とつづった。
 さたぱんびんは同県婦人連盟(保坂いよ子会長)を経由し、南魚沼市連合婦人会の会員らが仮設住宅に住む被災者らに配った。同婦人会は、袋1つ1つに1枚ずつ見舞いのメッセージを付け、被災者が住む仮設住宅を巡った。小分けされたさたぱんびんは、524世帯に配られたという。手紙の中で遠藤会長は「雪の季節を前にどなたの胸にも暗たんたる思いがあるだろうが、努めて明るく元気にしておられた」と仮設住宅の様子を伝えた。
 このお礼に下地会長は感激した様子。この手紙以外に、さたぱんびんを食べた被災者から「勇気づけられた」「ありがとう」などといった手紙や電話も来ているという。下地会長は「大変喜んでいただき、やって良かった。会員の皆さんが心を込めて作ったおかげ」と笑顔を見せた。

 写真説明・届けられたさたぱんびんに喜びの表情を見せる被災者らの写真も手紙に同封されていた=平良市婦人連合会提供

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飲酒運転、17%の増加/04年宮古署まとめ

   宮古警察署(伊波盛春署長)がまとめた管内の2004年交通違反取り締まり状況によると、違反総数は1770件で前年より40件増加していることが分かった。このうち、02年6月に改正され、罰則が強化された飲酒(酒気帯び、酒酔い)運転は254件(前年217件)で17・1%の増加。同署では「改正法の効果が薄れてきたのでは」と分析している。
 道交法改正前は、呼気1リットル中のアルコール濃度0・25ミリグラムからだった酒気帯び運転が、改正後は0・15ミリグラムまで引き下げられた。さらに罰金額も酒気帯びで5万円以下だったのが30万円以下に、酒酔いは10万円以下から50万円以下へと各行政処分基礎点数とともに引き上げられるなど罰則が強化された。
 飲酒関連は、改正道路交通法が施行された02年が297件。翌03年は217件と減少傾向を示していた。
 そのほか、指定動的違反(信号無視、一時停止、整備不良など)も470件(前年396件)と増加。一方で、速度超過は190件と前年に比べ半減した。
 また、罰金を科されないシートベルト、チャイルドシート、ヘルメットの装着違反も2367件(前年2192件)で8%の増加となった。
 同署では「基本的な交通ルール・マナーがまだまだ守られていない」とし、取り締まりを強化する方針だ。

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