200平成1  曜日

起点の年に一致団結を/平良市・新春の集いに550人

  官公庁と多くの民間事業所では4日、2005年の仕事始めを迎えた。平良市(伊志嶺亮市長)は同日午前、毎年恒例の「新春の集い」を市内のホテルで開き、政財界から約550人が出席して新年を祝うとともに宮古圏域のさらなる発展を願った。多良間村を除く5市町村が今年10月の合併に向けて論議が進む中、今回が最後と思われるこの集いでは、市町村合併に話題が集中した。伊志嶺市長は「これからの新しい宮古づくりに向け、みんなで手を取り合っていかなければならない年。個人のエゴ、地域のエゴをなくすことが市町村合併を成功させる大きな力になる」と述べ、市町村合併に向け全力で取り組む考えを強調した。
 あいさつの中で伊志嶺市長は財政非常事態を宣言している同市の財政状況にもふれながら、「財政状況は非常に厳しいが、その中でも職員は皆さんの力となって新しい平良市づくり、宮古づくりに取り組んでいく。子や孫に誇れる宮古になるよう力添えをいただきたい」と述べ、市民の協力を求めた。伊志嶺市長のあいさつを皮切りに関係者が次々に登壇した。
 池間青昌市議会議長は「全国で市町村合併論議が高まる中、今年は宮古においても郡内の5市町村が1つになり、人口5万人を超える新市が誕生する記念すべき年。新市建設へ向けて、市民の提言を集約して住みよい町づくりに取り組んでいく重要な年。議員一同、市民の負託に応えられるよう、職責を全うしたい」と意気込みを示した。
 続いて宮古選出の県議2人が祝辞に立ち、砂川佳一県議は「たくさんの問題解決をしなければならない年である。止まったり、後ずさりしたりということは決して許されない。新しい市に向かっていくことをみんなで誓い合おう」、奥平一夫県議は「非常に大事な1年だ。国は三位一体改革で地方にしわ寄せが来る非常に厳しい時代だが、困難をチャンスととらえ、宮古の豊かで輝く未来をつかむために頑張る1年にしたい」とそれぞれ意欲を見せた。また県宮古支庁の安和朝忠支庁長も祝辞を述べた。
 この後、伊志嶺市長、池間市議会議長、安和支庁長、砂川、奥平両県議らが舞台に上がり、鏡開きで新年を祝ったほか、沖縄宮古商工会議所の中尾英筰会頭の音頭で乾杯した。
 集いは「紫の会亀浜美智子琉舞練場」の舞踊で幕開け。同市少年少女合唱団による平良市歌斉唱が花を添えた。

 写真説明・約550人の出席者らが乾杯で新春を祝った=4日、平良市のホテルアトールエメラルド宮古島

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各市町村長が年頭訓示

  官公庁で4日、一斉に「仕事始め」があり、各市町村長らが全職員を前に年頭訓示した。今年10月1日に平良市、城辺町、伊良部町、下地町、上野村の5市町村が合併して新市が発足することから、5市町村長は職員に対して合併に向けた円滑な職務遂行を呼び掛けた。また、合併せずに単独自治体として存続を決めた多良間村では今月1日に兼濱朝徳村長から職員に対し、新たな気持ちで仕事に取り組むよう求めた。

・個を捨て、宮古全体を考えて
 平良市 伊志嶺亮 市長

 皆さんには「敢えて為す」という言葉を贈りたい。これには「どんな苦しいときにもそれを克服し、やり遂げる」という意味が含まれている。今年は市町村合併に向け、機構改革などさまざまなことがある。職員の皆さんには個を捨てて宮古全体を考え、この1年を取り組んでもらいたい。財政非常事態も続いているが苦しいことばかりではない。われわれには地域再生事業など良いツールがあり、これを十分に使いこなして、市民のため、平良市のため、宮古のために頑張ってほしい。

・互いの気持ち認識を1つに
 城辺町 仲間克 町長

 今年は宮古の歴史に残る変革の年で、市町村合併という大きな節目を迎える。合併で城辺町としては町政の総仕上げの年になるので、皆さんもそういう認識の下で仕事に励んでほしい。合併すると各市町村の職員と一緒に仕事をすることになり、職員としての資質が問われる。知識と技術を十分に持って合併の準備を進めてほしい。城辺町としては今年、「何を残していくか」ということが大事だ。互いの気持ちと認識を1つにして、この1年をしっかりと乗り切っていこう。

・漁業補償の解決に全力
 伊良部町 浜川健 町長

 今年はわが町にとって記念すべき年になるだろう。30年以上要請活動してきた伊良部架橋が、いよいよ4月着工となる。しかし、その前に伊良部架橋に伴う漁業権の一部抹消で三漁協(伊良部町漁協、平良市漁協、池間漁協)に漁業補償をしなければならない問題が残っている。この漁業補償については、県と3漁協が最後の詰めに入っている。漁業補償が解決しない限り伊良部架橋は架からない。漁業補償問題については、漁民や町民の理解を得ながら、全力を挙げて解決したい。

・職員の横の連携が大事
 下地町 川満省三 町長

 今年は合併で重要な年になる。地域住民のサービスが向上するためには職員1人ひとりの日ごろの努力にかかっている。議会議決も得た。国の三位一体改革で財政が厳しくなり、少ない予算で大きな仕事をしなければならない。そのためにも各課、職員の横の連携を取ることが大事。合併までの向こう9カ月間は、1日1日が勝負の時となる。合併後は職員の身分は新市に引き継がれるが、他の市町村職員に負けないよう下地町発展のためしっかり頑張ってほしい。

・真心込めたサービスを
 上野村 川田正一 村長

 今年は、10月に市町村合併を控えており、新しい宮古になる年。議会と当局の協力の上、職員一同、真心を込めた住民サービスを心掛けてほしい。職員が市町村合併後の上野村という、自分の地域を発展させようと努力すれば、新市においても反映されるし、新市につながると思う。もちろん、合併後すぐにバラ色になるとは思えない。行財政改革を進めていかなければならない。上野村、新市にとって素晴らしい年になるよう、奉仕の心を持って職員一同、頑張ってほしい。

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118人の門出祝う/伊良部町05年成人式

 伊良部町(浜川健町長)主催の2005年成人式が3日、同町中央公民館で開かれ、大勢の来賓が118人の門出を祝った。晴れ姿で出席した新成人たちは、大人になった喜びにあふれ、夢の実現に意を新たにしていた。
 式典に先立って新風太鼓の会員が、勇壮な太鼓の音を響かせ晴れの門出を祝った。
 式典では、初めに川満一助役が「21世紀を背負って立つべく、決意を新たにしてほしい」と激励した。
 浜川町長は「大人は参政権をはじめ諸権利を得ると同時に、それ相応の義務を負うことになる。今後はそのことを自覚しながら、夢の実現に、果敢に挑戦してください」と式辞を述べた。
 記念品贈呈に次いで、友利浩一同町議会議長が「明日の社会を明るくする原動力になってほしい」と、新成人たちの大成に期待した。
 祝福を受けて、新成人代表の友利健哉さんは「節目を祝っていただき、一同うれしく思う。伊良部町が原点ということを忘れることなく、伊良部の海のごとく美しく輝く人生を歩んでいきたい」と謝辞を述べた。
 式後、沖創建設の横田恵文社長=伊良部町出身=が記念講演した。横田社長は「人間は原点が大事。生まれ育った伊良部に誇りを持って堂々と生きていってください」と激励。また「人は苦労を多く経験した人ほど成長する。苦労の後には必ず幸せが待っている。逆境をプラス思考で順境に変えてください」と人生訓を贈った。
 式典終了後、新成人の代表らが会場の庭にマツやツバキ、イヌマキなどを記念植樹した。

 写真説明・晴れやかな新成人たち=3日、伊良部町中央公民館

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26人が大人の仲間入り/多良間村05年成人式

 【多良間】多良間村の2005年成人式が4日、同村中央公民館で行われ、新成人26人(男性15人、女性11人)が大人の仲間入りし、祝福を受けた。祝賀会では成人の父母や青年会、婦人会などによる余興が次々と披露され、地域を挙げて26人の成人を祝った。
 兼濱朝徳村長は「皆さんは21世紀を担う大切な人材。選挙権を持つと同時に一人前の社会人として、責任を負うことも義務づけられている。多良間村に誇りを持ち、他人の心の痛みが分かる優しい人間に成長していただきたい」と祝福の言葉を贈った。新成人を代表してあいさつした渡口裕さんは「地域の方々や多くの先生、先輩方、両親、家族の支えがあっての自分ということを何よりも忘れてはならない。大きな心を持ち、人生の目標である父や母のような立派な大人へ成長するように日々努力していきたい」と決意を述べた。
 祝賀会では琉球舞踊や民謡ショーなどの余興が披露されたほか、1人ひとりが自己紹介や将来の目標を述べ、社会人としての決意を新たにした。

 写真説明・26人の新成人たちを祝福した祝賀会=4日、多良間村中央公民館 

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元旦に産声/平良市・粟国さん夫婦の長女

  今年も元気な元旦ベビーが産声を上げた。平良市西里の赤嶺産婦人科では、粟国博久さん(25)と可奈子さん(25)の長女・楽生(らいふ)ちゃんが誕生。予定日ぴったりの出産で、粟国さん夫婦をはじめ家族一同、初孫の誕生に喜びもひとしおだ。
 可奈子さんと博久さんは年末年始で忙しい時期を迎えるかまぼこ屋で働いており、一仕事終えてほっとした大みそかの夕方に可奈子さんの陣痛が始まったという。年が明けた1月1日午後7時59分、3225グラムで元気な女児が誕生した。
 「仕事が終わって皆が休みの時に生まれた。忙しい時期を避けてくれたようで、生まれる前から親孝行です」と可奈子さん、博久さんとともに目を細める。晴れて母親となった可奈子さんは「自分の分身。いとおしくてたまらない」、父親の博久さんは「かわいすぎる」とすっかりベタぼれ状態だ。
 名前の「楽生」には、「自分で楽しみを生み出す子になってほしい」との両親の思いが込められている。可奈子さんは「これからいろいろ苦しいこともあるかもしれないけど、それも楽しみながら乗り越える子になってほしい」と願った。

 写真説明・1月1日に誕生した楽生ちゃんと母親の可奈子さん、父親の博久さん=4日、赤嶺産婦人科

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年越し稽古で鍛える/宮古郡剣道連盟

  宮古郡剣道連盟(大浦辰夫会長)恒例の「越年稽古」が2004年12月31日から2005年1月1日にまたがり、平良市立北小学校体育館で行われた。小学生から一般まで約50人の愛好家が参加し、けいこでさわやかな汗を流しながら新年に向けて決意を新たにした。
 けいこは、それぞれのレベルに合わせて行われた。参加者は「メーン」、「ドウ」などと大きな声で気合いを入れ、けいこに臨んでいた。
 冒頭、大浦会長は「50年近く続く歴史の深いけいこ。一生懸命、頑張ってください」と呼び掛けた。
 県剣道連盟の棚原恵教顧問も「新しい年に何があっても乗り切れるよう、精神力と体を鍛えてください」と激励した。
 けいこは▽1年間の成果を確認する場とする▽年頭の清新な気分を剣に打ち込み、新年の決意を新たにする場とする▽剣道愛好家が一堂に会し、交流を深めながら親外の技能や指導力を高める場とするとともに、地域への剣道の普及を図る―などを目的に行われている。

 写真説明・大きな掛け声を上げ、気合いを入れながらけいこに励む参加者ら=12月31日、北小学校体育館

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