200平成16  1216曜日

議員定数、在任特例で平行線/5市町村合併推進協

 「平良市・城辺町・伊良部町合併推進協議会」に上野村、下地町の両議会が相次いで加盟を議決したことで名称が変更となった「宮古 5市町村合併推進協議会」(会長・伊志嶺亮平良市長)の第6回会議が15日、県宮古支庁で開かれ、3市町で確認されていない協定項目の協議に入った。「議会議員の定数・任期に関すること」の項目で議論が白熱。「定数30人、在任特例7カ月」を主張する各議会代表の委員らに対し、学識経験者の委員らは、「在任特例は使わず、新市長選挙と同時選挙を行うべき」などとし、同項目については継続審議となった。

 「議会議員の定数・任期に関すること」に関しては、議会議員と住民で構成される検討委員会で審議された。この中で、定数は5万人以上の自治体の上限である30人とし、新市長選挙との同日選挙を避け合併後も予算執行などを見届けるなどの理由で在任特例を 7カ月適用することを確認、協定項目の案として同協議会に提案された。
 議論の中で、中尾英筰委員、伊沢忠憲委員らは「26人が妥当。在任特例も適用しない方が良い。歳出抑制になる」などと主張。新里玲子委員は「合併後に在任しなくても住民の声は反映できる」、平良和枝委員は「最大の30人ではなくスリム化を図り、合併後はフレッシュな状態でスタートした方が良い」などとして、在任特例を適用せず、同日選挙を行うべきだとの意見が相次いだ。
 これに対し議会議員の委員は、「検討委の提案を尊重すべき」という姿勢を元に論を展開した。城辺町議の新城元吉委員は「郡部の議員は、新市で選挙をすればほとんど平良に議員が偏る危機感がある。合併後の予算執行を見定めたいという意志が議員には強い」、下地明委員も「合併後、声が届きにくくなる地域がある」と強調。伊良部町議の佐久本洋介委員は「定数30人が多いという根拠は予算面のことだけだと思う。それのみで合併後、地域の声が届きにくくなっても良いのか。(提案事項は)検討委で決めたことで、否決されたらその議論はどうなるのか」と主張した。
 議論は平行線をたどったため、伊志嶺会長が継続審議を決定。この日意見の多かった「定数26人、同時選挙」を議論の中心に、決定は次回協議会に持ち越された。
 会議の冒頭、改めて市町村合併推進協議会に加わることになった下地町の川満省三町長と、上野村の川田正一村長があいさつ。川満町長は「3市町には迷惑を掛けたが、いよいよこれから5市町村で一生懸命取り組む」、川田村長は「宮古が発展するため『宮古は一つ』ということで合併に向けまい進したい」とそれぞれ決意を述べた。
 会議では「3市町」合併協で確認済みの16の協定項目を改めて確認したほか、▽農業委員会委員の定数・任期▽一部事務組合などの取り扱い―など7つの協定項目を原案通り確認した。
 上野村、下地町から加わった委員は次の通り。(敬称略)
 【議会推薦】▽上野村議会=仲元成美、島尻幸夫▽下地町議会=松永恵茂、古波蔵小夜子
 【学識経験者】▽上野村=川満久雄(農業委員会長)、新里玲子(教育委員)▽下地町=徳嶺栄行(元議員)、池村盛徳(同)

 写真説明・議員の定数・任期について、活発な議論が交わされた宮古5市町村合併推進協議会=15日、県宮古支庁

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年賀状受付スタート/宮古郵便局

 2005年の年賀状受け付けが15日、全国一斉にスタートしたことを受け、宮古郵便局(黒島弘充局長)でも同日、セレモニーが行われた。平良市内の保育園児らが駆け付け、歌やおゆうぎで受け付け開始をPRした。同局では、局内に年賀状専用ポストを設けるとともに、元旦に確実に届くよう、早めの投函を呼び掛けている。
 セレモニーでは、平良市内のひよどり保育園(花城千枝子園長)の4歳児15人が元気いっぱいに歌、おゆうぎを披露し、一人ひとり、専用ポストに年賀状を投函した。
 宮古地区で今年の元旦に配達された年賀状は30万通以上で、通常の1日当たりの配達数の30倍近いという。
 今年の年賀状の発行枚数は71万八千枚となっており、宮古地区の人口で平均すると1人当たり約13枚。ほぼ県内平均と同数となっている。

 写真説明・園児らが専用ポストに年賀状を投函し、受け付け開始をPRした
=15日、宮古郵便局 

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よみがえる戦前の平良市/1933年の写真見つかる

 那覇市在住の歴史研究家、野々村孝男さん(57)がこのほど、1933(昭和8)年度に平良町(現在の平良市)で行われた道路整備事業の写真を発見し、その写しを宮古郷土史研究会会長の仲宗根將二さんを通じて平良市に寄贈した。伊志嶺亮市長と仲宗根さんらが15日、平良市役所で記者会見し発表した。写真は当時、県土木課長を務めた千葉屶さんの遺族が保管していたもので、千葉さんや石原雅太郎町長の姿が確認できる。伊志嶺市長は「戦前の平良市の写真は非常に少なく、貴重な資料だ。写真に写っている人やその家族を捜して、写真の場所がどこなのかを調査したい」と述べた。

 写真を発見した野々村さんは、戦前に沖縄に関係のあった人物の遺族や子孫を突き止めて資料収集するという方法論で歴史的資料の収集に取り組んでいる。今回見つかった写真は全部で12枚。野々村さんが、福島県にいる千葉さんの遺族を訪ね、譲り受けた。
 野々村さんの資料によると、写真に写っている千葉さんは当時、平良町内で行われていた道路整備事業を視察するため来島した。「山中東野原後線」「大浦西原線」「西里大野山線」など、各地をくまなく見て回ったようだ。
 仲宗根さんは「当時の平良町は、農村道が手つかず状態のでこぼこだらけで、その整備が行われていた」と説明。「土木事業の様子が写真を通して確認できる。平良市の文化財保護行政、市史編さん事業に十分役に立つのではないか」と話した。
 会見には市教育委員会の久貝勝盛教育長、池村広光社会教育課長も同席し、平良市総合博物館で展示する可能性も示唆した。
 同市では調査のため、写真に心当たりのある人からの情報を募る。問い合わせは平良市社会教育課(電話:0980-72-3751、内線277)まで。

 写真説明(上)・このほど見つかった1933年当時の平良町の写真のうちの1枚。県土木課長・千葉さん(左から4人目)、石原町長(右から2人目)らの姿が確認できる
 写真説明(下)・戦前の写真の寄贈を受け、会見する仲宗根さん(左)、伊志嶺市長(左から2人目)ら=15日、平良市役所

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くず鉄売却、来年度から/宮古清掃施設組合

 平良市財政非常事態克服実践本部(本部長・伊志嶺亮市長)の第11回会議が15日、同市役所で開かれ、宮古清掃施設組合が業者に無償で引き渡しているスチールプレス缶を来年度は入札により売却業者を決定し、有償で引き渡していく方針を確認した。
 現在は売買契約によりアルミプレス缶を引き渡しているが、スチール缶は同契約の中で無償提供が明記されているため、今月2日の同本部市民委員会(棚原恵照委員長)では「クズ鉄の取引価格は低迷しておらず、無償譲渡はおかしい。有償で引き渡す方向で大至急検討すべき」との指摘がなされていた。
 しかし同日の本部会議では結局、現在の契約が05年3月までとなっていることを理由に、今年度中の実施は見送られた。市民委員会は今月21日に最後の会議を予定しているが、今回のこの本部の決定について厳しい反応も予想される。
 同日の会議ではこのほか、学校や保健体育施設、マティダ市民劇場の使用料減免の停止に関する事項などを確認。港湾課が所管する係船料は、利用する関係機関に文書で提案しその回答を待つこととした。今月の市議会定例会に上程する予定だった各種手数料見直しについては、来年3月の市議会への上程をめどに、その前の臨時議会の招集も視野に入れて準備を進めることとなった。

 写真説明=来年度からスチール缶を有償で引き渡すことを確認した市財政非常事態克服実践本部会議=15日、平良市役所

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力をあわせて「ぺったんこ」/宮島小で「もちつき会」

 平良市立宮島小学校(与儀透校長)は15日、同校の水田で栽培、収穫したもち米を使って「もちつき会」を実施した。園児、児童25人が協力しムーチー、みたらし団子などを作り、収穫の喜びを味わった。
 もち米は今年3月に種まきを行い、6月に収穫した。今年は約170キロを収穫したという。同校で精米し、今回のもちつき会に使用した。
 もちつき会には、同市立狩俣小学校の児童や地域住民も参加。「よいしょ、よいしょ」と威勢の良い声を上げながら、協力してもちづくりに励んだ。
 つきあがったもちは、全員で試食。児童、園児らからは「おいしい」などと歓声が上がっていた。
 会に先立ち、与儀校長は「皆さんは食事に困ることはないと思うが、世界には食事ができなくて困っている人もたくさんいる。もちつきを楽しみながら、食事の大切さを感じてほしい」と呼び掛けた。

 写真説明・協力してもちつきを行い、収穫の喜びを味わった=15日、宮島小学校

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