2004年(平成16年)
12月15日
水曜日
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公立保育所民営化推進へ/平良市議会一般質問
開会中の平良市議会(池間青昌議長)12月定例会は14日、2日目の一般質問を行い、眞栄城徳彦、亀浜玲子、富永元順、上里樹、宮城英文の5氏が登壇して当局の姿勢をただした。同市の逼迫する財政に伴い検討されている公立保育所の民営化について質問が集中。亀浜、富永、上里、宮城の4氏がこの問題について質問した。狩俣公一福祉部長は「公立保育所の民営化は推進する方針」と明言。また「経済的な不利益や親の働く権利には決して不利益を与えない形で推進したい」と述べ、公立保育所に子供を預ける父母らなど、複数の団体からの要請で指摘されるようなサービス低下にはつながらないと強調した。
狩俣福祉部長は「民営化するに当たっては、保護者に経済的な負担になってはならない。民営化されても保育の内容に変わりはない」と述べるなど、現状のサービス維持がなされることで理解を求めた。
職員の実際の肩書きより上位の給与を支払う「不適切昇級」(通称・わたり)について喜屋武重三総務課長は「平良市で該当するのは6級から7級にわたる部分。国の場合は課長補佐となっているが市では係長となっている部分と理解しており、年の負担額は約116万円となる」と説明した。富永氏への答弁。
県や6市町村の職員らでつくる私的ワーキンググループ「環境と雇用を考える会」(座長・下地敏彦城辺町助役)が、観光振興や環境保全への財源として提案している法定外目的税「環境未来税」について、伊志嶺亮市長は「観光振興を自立的、継続的に進めるには環境保全と雇用の創出が一体となった取り組みが不可欠。そのために財源の確保は重要であり、そのための検討は必要だと考える」と述べた。同税について伊志嶺市長が見解を示したのは初めて。富永氏の質問に答えた。
マクラム中央通り(国道390号の北給油所前―サンエーカママヒルズ前)の拡幅事業について、与那嶺大・都市計画課長は、同通りの一部区間が拡幅を制限する「大原土地区画整備事業」に含まれることを説明した上で「県や宮古支庁と協議を続けており、大原地区土地区画整備事業の縮小や廃止などを含め、マクラム通りの拡幅について早急に検討を進めたい」と述べた。眞栄城氏への答弁。
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教育・農業委員を削減へ/多良間村議会
【多良間】多良間村議会(長嶺春勝議長)12月定例会は14日、最終本会議が開かれ、教育委員を現在の5人から3人に削減するほか、選挙で選任する農業委員の定数を10人から5人に減らす条例改正案を全会一致で可決した。また、農業委員の選挙区を多良間村一円とするなどとした条例改正案など5議案を原案通り可決した。教育委員、農業委員の定数削減は国の三位一体改革による歳出抑制など行財政運営の効率化を図るため、議会議員削減に続き行ったもの。村当局は2005年度から収入役を廃止する考えで、出納室を新設し助役が兼務していく体制で行政運営に取り組んでいく方針。
この日は▽過疎地域自立促進計画について▽教育委員会の委員の定数を定める条例の制定について▽農業委員会の選挙による委員の定数に関する条例の全部を改正する条例について▽農業委員会の選挙による委員の選挙区の設定に関する条例を廃止する条例について▽旧県道の村道路線認定について―の5議案を原案通り可決。議会発議として提案した▽05年度地方交付税所要総額の確保に関する意見書も採択した。
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お歳暮に最適ですよ/みやーくの味フェア開催
お歳暮に特産品の活用を促進しようと、みゃーくの味加工推進協議会(宮国くみ子会長)は14日から、平良市役所1階ロビーで「みゃーくの味フェア」を開催している。16日まで。会場には、宮古みそや漬物、地元の素材を利用した菓子などバラエティー豊かな商品がずらりと並び、訪れた人々が試食を楽しみながらお目当ての品を買い求めていた。セットの組み合わせも自由。贈り先への発送や注文も行っており、主催者は多数の来場を呼び掛けている。
このフェアは「新鮮・安全・安心・真心」をキャッチフレーズに、1999年からお中元やお歳暮の時期に開催。市役所では2002年から開いており、固定客が定着するなど贈答品としての特産品活用が浸透してきている。今回は11起業の女性たちが参加、単品の販売はもちろん、32種類のセット商品をそろえた。他起業の商品を詰め合わせたセットは1500円から2500円までの4種類を用意しているが、贈り先の年齢や好みに合わせて自由に組み合わせることもできる。
宮国会長は「島外に住む親せきや仕事の取引先用に注文する人も多く、活用に広がりが出ている。宮古の味をみんなでどんどんPRしてほしい。多くの来場をお待ちしています」と笑顔で話していた。
また、同会を支援する宮古農業改良普及センターの豊村雅子さんは「実際に真心を込めて作っている女性たちが試食を勧めながら販売しており、顔と味を前面に出してPRしているのが消費者の安心感につながっていると思う」と話した。
参加起業は次の通り。
▽ひらら特産品加工所大世栄▽平良市漁協婦人部▽大原商店▽津嘉山荘▽うるま加工所▽野崎農産加工所▽ぐすくべ寿加工グループ▽楽園の果実▽上野村博愛農産グループ▽かんな食品▽隆一鰹節工場
写真説明・各起業の自慢の商品がずらりと並び、お歳暮への活用をPRしている=14日、平良市役所
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地下水保全に汗/J・TAP協力会・ツバキの苗100本植樹
宮古島の地下水保全を目的にJ・TAP協力会(清村充英会長)の会員ら約40人が14日午後、平良市野原越の原野でツバキの苗木100本を植樹し、環境美化に汗を流した。
同協力会では、全国各地で環境保全活動や、老人ホームへの慰問などのボランティアを実施している。宮古島では、1996年に下地町の前浜ビーチ清掃などの活動を実施している。
参加したメンバーらは、宮古島上水道企業団が所有する涵養林植栽のための土地に、生活、農業用水のすべてを地下水に頼る宮古島の環境、地下水保全に期待を込めながら丁寧にツバキの苗木を植え込んだ。
同協力会はJTA商事の主催旅行商品「J・TAP」の施設契約会社で構成されている会で、会員数は全国で210社が加盟している。
写真説明・40人以上が参加し、宮古島の地下水保全に期待を込め、植樹を行った=14日、平良市野原越
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ウクレレと一緒 楽しいな/養護学校で「手作り音楽集会」
県立宮古養護学校(玉元江美子校長)は14日、同校で「手づくり音楽集会」を開いた。学校関係者やウクレレ愛好者たちが次々と楽しい音色を響かせ、音楽を通して児童生徒らと温かい交流を深めた。
オープニングを飾ったのは1938(昭和13)年生まれの同窓生で構成されるウクレレ愛好会「アグターズ」のメンバー。「若者たち」「アローハワイ」など、柔らかで明るい音色を奏で生徒らを魅了した。
「カイマナヒア」では手話を交えた踊りを披露。生徒たちも見よう見まねで手を振り、なかなか耳にすることのない異国の音楽に大喜びだった。
集会ではハンドベル演奏や手話ソング、ピアノ演奏、ギター弾き語りなどの演奏で、生徒らを楽しませた。
この集会は音楽活動で交流を深めることや演奏を鑑賞するマナーを身に付けること、養護学校への理解、啓発の場とすることが目的。
写真説明・ウクレレの柔らかで明るい音色に思わず踊り出す生徒ら=14日、宮古養護学校
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