200平成16  12曜日

不適切昇給1000万円超/平良市

 平良市(伊志嶺亮市長)が職員の実際の肩書より上位の給与を支払う「不適切昇給」(通称「わたり」)を実施し、年額で1060万5600円となっていることが6日までに分かった。同市で「わたり」の対象となっているのは54人で一人当たりの月額は1万6366円(月額総額88万3800円)となっている。これについて伊志嶺市長は「不適切と指摘される部分については国や県も適正化を図るとしており、市としても職労との話し合いを持って適正化を図りたい」と述べた。

 今回の問題について当局が実際に「わたり」との見解を示しているのは、係長級や主査級に課長補佐級の給与が支払われていたとする部分で、その対象は13人となっている。
 この13人に対する「わたり」(不適切昇給)額については月額9万6700円で年額では106万400円となり、1人当たりの月額では7438円となっている。
 また、残りの41人について市総務課の見解は「41人は4級(係長級)の部分で、国の規則では『主任』となっている部分が平良市の規則では本来2―3級の『主事・技師等』も含まれていることが問題となっているが、これは文言の修正で問題解消できると思う」と説明した。
 平良市の給与規則では4級の「主事・技師等」(採用時に与えられる肩書)の部分には「高度な専門的知識経験を必要とする」との前文が記されており、市はそれを「主任」に値するとの見解を示している。
 伊志嶺市長は「わたり」について「平良市は財政非常事態宣言をして、財政健全化に向け取り組んでいる。不適切と指摘を受けている部分については国、県と同様に適正化を図りたい」と繰り返した。
 地方公務員法では、条例で各市町村職員の給与を職階級と勤務年数を組み合わせた「給与法」で定めるよう規定しており、その中では役職ごとに等級が決まり昇任すれば等級が上がって給与も高くなる。
 平良市では9級制(国は11級)をとっているが係長、主査級の肩書のまま課長補佐級の給与がもらえるようにしてあったり、「主事・技師等」の肩書のまま係長級の給与が支払われているとの指摘を受けている。
 ※わたり=地方公務員法の「職務給の原則」に反して実際の肩書よりも上位の等級に位置づけて昇給すること。給料表にある級を一足飛びに渡っていくことから通称「わたり」と呼んでいる。

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砂川が「下地島軍事化」動きでただす/県議会代表質問

 【那覇支局】県議会(外間盛善議長)の12月定例会は6日午前10時から各党派の代表質問が始まった。下地島空港が軍事利用される動きについて、稲嶺恵一知事は、政府から県への打診はないとして、「これまでも米軍の使用を自粛するよう強く要請してきた。屋良確認書や西銘確認書を踏まえた利用が行われるべきだ。新たな基地負担につながるようなことに対しては反対であることを明言している」と述べ、反対の姿勢を改めて示した。代表質問で最初に登壇した宮古郡区選出の砂川佳一氏(自民)の質問に答えた。
 環境問題対策で、離島地域における廃自動車の処理について、屋嘉部長市文化環境部長は、「本年度に宮古地域において、産学官の連携により、廃自動車の解体・選別工具の研究開発など、海上輸送費の低減化に向けた実証事業を行う予定。現在その準備作業に入っている」と述べ、同事業を推進し廃自動車リサイクルシステムの構築とともに、生活環境の保全などにつなげる考えを示した。 
 砂川氏は、このほか憲法改正問題、在日米軍の再編問題、県の組織および行財政改革、地方分権の推進と三位一体改革、環境問題対策、新石垣空港建設、空き交番対策、郵政民営化問題などについて取り上げた。
 この日は砂川氏のほか、岸本恵光(自民)、平良長政(護憲ネット)、當山弘(同)の3氏が登壇し、基地問題や行政改革、福祉問題など県政全般の課題について議論が交わされた。
 
 写真説明・代表質問で下地島空港の軍事利用問題など問いただす砂川佳一氏=6日、県議会本会議場
 

 
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幻想的な舞で魅了/東方歌舞団宮古公演

 中国の民族歌舞芸術などを表現した音楽・舞踊作品を紹介する「東方歌舞団」の宮古特別公演(主催・同公演実行委員会)が6日、平良市のマティダ市民劇場で開催され、団員たちが洗練された演舞を披露した。会場には多くの観客が詰め掛け、舞台で繰り広げられる幻想的な世界にくぎ付けとなった。
 東方歌舞団は文化交流使節団として1962年に設立され、これまで40年余にわたり世界70カ国や地域で公演。現在団員数は約260人で、中国国内では観客動員数トップを誇っている。
 日本での公演は11年ぶり3度目。宮古特別公演では、優雅な清朝宮廷舞踊や民間舞踊、躍動感あふれる演舞など表情豊かに各舞踊を披露したほか、竹楽器演奏など民族楽器を使った演奏などで観客を楽しませた。このうち月夜の舞台を表現した「問月(もんげつ)」では、青白い月明かりの下、優雅でしなやかな独創性あふれる踊りを披露し、盛大な拍手を浴びた。

 写真説明・月夜の下で優雅さとしなやかさを表現した舞踊「問月(もんげつ)」=6日、平良市のマティダ市民劇場

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不思議、疑問実験で謎解き/伊良部町で「おもしろ科学教室」

 子供たちに科学の面白さや楽しさを体験してもらおうと、「おもしろ科学教室in伊良部町」(主催・県立総合教育センター理科研修課、同町教育委員会)が5日、同町中央公民館で開催された。会場には小・中学生や父母ら約200人が詰め掛け、17種類の実験や製作などを体験した。実験では子供だけでなく大人も夢中になり「やったー」「できたー」など歓声を上げていた。

 会場にはブーメラン製作、からくりひも、スーパーボール作り、折り染め遊びなど多彩な体験コーナーが設置され、子供たちは各コーナーを巡り実験を楽しんだ。
 行列ができるほど人気のスライム作りコーナーでは、合成のり、四ホウ酸ナトリウム、水などを合成し、液体と固体の両方の性質をもった「ゲル」を製作した。子供たちは真剣な表情で材料をかき混ぜていた。
 この教室は、自然や身近に起こる不思議な現象、疑問に思ったことを観察・実験、製作などを通して謎解きすることで、科学の面白さを体験することが目的に行われ、毎年、離島を回って開催されている。
 各コーナーには教育ボランティアとして、同町教育委員会の職員や伊良部高校の生徒らも参加。子供たちに優しく指導していた。
 片栗粉を使った実験を体験した上里和慶君(伊良部小5年)は「固くなったりどろどろしたりして面白かった。何でこうなるのか不思議」と大喜びだった。

 写真説明・多彩な科学実験に子供たちも大喜びだった=5日、伊良部町中央公民館

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実績たたえ活躍に期待/川田上野村長就任6周年で激励会

 上野村の川田正一村長の就任 6周年を記念し5日夜、同村農村環境改善センターで激励会(主催・川田正一後援会、上野村ゴルフ同好会)が盛大に催された。同村議会議員や砂川佳一県議、県宮古支庁の安和朝忠支庁長、伊良部町の浜川健町長、下地町の川満省三町長ら大勢の関係者や村民が出席し、川田村長の実績をたたえ、今後ますますの活躍に期待を寄せた。
 川田村長は1998年12月7日に第15代上野村長に就任。2002年に再選を果たし、現在2期目。
 主催者を代表して後援会の砂川功会長は「村民の大きな支えがあったおかげで川田村長は6カ年、行政を務めることができた。今後も素晴らしい村づくりのため、皆さんの協力をお願いします」とあいさつした。
 同村議会の平良隆議長は「川田村長は先見性に優れ、素晴らしい事業を展開してきた」、安和支庁長は「長きに、多岐にわたり村の発展に尽力してきた」などと激励した。
 大きな拍手を受け、妻のマサ江さんとともに登壇した川田村長は「日ごろから『主役は村民』と職員に言っているが、職員も応えてくれる。今後も皆さんと力を合わせ、村のますますの発展のため残された期間も一生懸命頑張ります」と決意を述べた。
 会ではそのほか、同村役場職員から川田村長に花束が贈呈されたほか、青年会、婦人会の余興なども披露され、花を添えた。

 写真説明(上)・花束を受け取り、決意を新たにする川田村長(左)とマサ江夫人=5日、上野村農村環境改善センター
 写真説明(下)・
出席者全員で乾杯し、川田村長の今後ますますの活躍に期待を寄せた=5日、上野村農村環境改善センター

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