200平成16  12曜日

離島フェアが開幕/宮古から26団体が出展

 【那覇支局】「人が輝く 島おこし」をテーマに、「離島フェア2004」(主催・県内23離島市町村や県などで構成する同フェア開催実行委員会)が 3日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで開幕した。同日午前9時30分から開会式が行われ、島袋清徳委員長(伊江村長)、稲嶺恵一知事らがテープカットし、開幕を飾った。各地域特産品の展示・即売をはじめ、離島絵画・写真展、島の工芸体験、市町村PR、島唄ライブ、伝統芸能公演など多彩に催され、にぎわいを増している。表彰では宮古関係で優秀特産品特別賞を伊良部町のかんな食品、島おこし奨励賞(団体の部)を宮古農林高校環境班と宮古サッカー協会が受賞した。フェアは5日まで。

 同フェアは、各離島の特産品販売や伝統芸能紹介など多彩なイベントを通し、産業振興や相互交流、地域づくりを支援するのが目的。今年で16回目。これまで9月に開催されていたが、01年、03年と台風で中止されたため、今回12月に開催した。
 開会式で、島袋委員長は「多くの離島ファンの皆さんが、島々の魅力と島人の元気に触れていただきたい」と県内外からの来場を呼び掛けた。稲嶺知事も「回を重ねるに従い、特産品の品質向上や新商品の開発に寄与している。多くの県民に個性あふれる島々の魅力を存分に味わってもらいたい」と期待を寄せた。
 展示棟には95業者団体が出展。宮古コーナーは26業者団体が自慢の特産品を並べた。宮古の6市町村から伝統工芸の宮古上布や宮古織りのかりゆしウエアやネクタイ、袋もの、焼き物、三線のほか、農産物・海産物加工品の宮古みそや漬物、菓子、コーヒー豆など多種多様な品が集まり、買い求める客も時間とともに増えてきた。
 きょう4日は初の企画で、離島在住・離島出身のアマチュアによる「ミュージックコンテスト」も行われる。また、各離島出身のミュージシャンらが出演する島唄ライブや民俗芸能公演が連日行われる。

 写真説明・23離島市町村の特色ある特産品が展示即売され、高い関心を集めている離島フェア=3日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター展示棟

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島おこし奨励賞に輝く/ 離島フェア・

宮農高と宮古サッカー協

 【那覇支局】「離島フェア2004」(主催・同フェア開催実行委員会)の表彰式が3日午前、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター展示棟で行われ、宮古関係で、島おこし奨励賞・団体の部を宮古農林高校環境工学科環境班と宮古サッカー協会(松川英世会長)の2団体、優秀特産品特別賞を伊良部町のかんな食品(漢那幸子代表)がそれぞれ受賞。受賞の喜びを胸に今後の精進を誓った。
 島おこし奨励賞の宮古農林高校環境工学科環境班は、宮古島の地下水を化学肥料由来の硝酸態窒素の汚染から保全するために、土壌蓄積リンを再利用する有機肥料の研究開発に取り組み、Bio―P(バイオ・リン)を開発。それを小・中学校の環境学習や養護施設のリハビリにも活用したり、農家からも活用したいとの高い評価を受けるなど、地域に貢献したと認められた。表彰式には同環境班の山口香さんが出席、指導に当たる前里和洋教諭が引率で参加した。受賞して山口さんは「実験やデータまとめなど結構大変だけれど、思いもかけず素晴らしい賞を受け、とてもうれしい。地下水保全の研究を後輩にもしっかり引き継がせたい。この研究に携わって自分自身も変わったので、環境保全についてもっと勉強したい」と喜び、決意を新たにした。
 同賞の宮古サッカー協会は、宮古でマイナーなスポーツのイメージだったサッカーの普及のために、1989年から各小学校に協会員を派遣してチーム創立と指導に当たった。現在では小学7、中学4、高校4、社会人10のチーム数に伸ばし、県制覇を小学で2回、高校で1回達成するなど人材育成に取り組み、宮古初のJリーガーを誕生させたことなどが評価された。受賞について松川会長は「予想もしなかった賞を頂き、大変うれしい。20年間の当協会の地道な活動が評価されたと思っている。各チームの指導者や保護者、関係者の支援のおかげと感謝している。島からもJリーガーを誕生させられる。島にこだわりながら指導育成に努め、島の活性化につなげたい」と感謝と抱負を語った。
 優秀特産品特別賞の漢那さんは、カツオやマグロ、海藻などを原料にしたつくだ煮や栄養煮などの「幸ちゃん4点セット」を出品。今後の改良により販路拡大が期待でき、特産品開発に特に熱意が感じられると評価され、受賞を喜んだ。

 写真説明(上)・島袋清徳委員長から表彰状を受ける宮農高環境班の山口さん=3日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター展示棟
 写真説明(中)・島袋委員長から表彰状を受ける宮古サッカー協会の松川会長
 写真説明(下)・上原昭県地域・離島振興局長から表彰状を受ける漢那さん
 
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5市町村合併推進協を可決/伊良部町議会

 伊良部町議会(友利浩一議長)は3日午前、臨時会を開き、平良市・城辺町・伊良部町合併推進協議会に上野村・下地町を加えた同協議会規約変更の議案を全会一致で可決した。同変更に伴い「宮古 5市町村合併推進協議会」となった。平良市議会と城辺町議会はこれから臨時会を開く。この日の冒頭、会期を1日間と決めた。
 譜久村基嗣総務課長が「平良市・城辺町・伊良部町合併推進協議会を設ける普通地方公共団体の数の増加及び平良市・城辺町・伊良部町合併推進協議会規約の変更について」議案を説明した。  質疑応答で、豊見山恵栄議員は、市町村合併について浜川健町長の考えをただした。
 浜川町長は「宮古は1つの合言葉があり、宮古の66市町村が1つになれば良いと思う。願わくば多良間村も合併すれば良いと思う」と答えた。
 この後採決に入り、欠席した友利議長に代わって議長を務めた謝花浩光副議長を除く出席議員11人が満場一致で可決した。町議18人中、6人が欠席した。

 写真説明・規約変更を賛成起立で可決した=3日、伊良部町議会議場

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と黒が鮮やか/迷鳥ソリハシセイタカシギ

 国内ではまれに飛来する迷鳥、ソリハシセイタカシギ(セイタカシギ科)がこのほど、下地町与那覇湾で確認された。撮影した愛鳥家の羽地邦雄さん(55)=平良市=は「至近距離約10メートルから撮ったが、きれいな鳥だった」と興奮気味に話した。
 ソリハシセイタカシギは、中央アジアやアフリカなどに繁殖し、インド西部、中国南部などで越冬する。日本では冬鳥または旅鳥。黒くて細いくちばしは上にそり曲がる。体色の白と黒のツートンカラーが特徴。体長は約45センチ。翼を広げた大きさは約80センチ。
今回飛来したのは第1回冬羽の成鳥。

写真説明=体色は白と黒のツートンカラーで美しい=下地町与那覇湾(羽地邦雄さん提供)

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テレビ電話で交流/ケータイ使い4校が会話

 宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで3日から開催されている離島フェア(主催・同フェア開催実行委員会)の一環で、下地町立来間小中学校、平良市立北小学校、宜野湾市立嘉数小学校、石垣市立石垣小学校の四校を結んだこどもテレビ電話交流会が同日行われた。テレビ電話の機能を搭載した最新型の携帯電話を使い、子供たちが学校の自慢や地域と特色などを紹介し合った。
 この取り組みは、IT技術の発達による情報伝達のスピード化やコミュニケーションの充実度を離島住民にも広く知ってもらおうと開催。NTTドコモが機材を提供、携帯電話の画面を4分割してテレビ会議用のシステムを利用し、子供たちが互いの様子を見ながら自由に会話を交わした。
 このうち、下地町立来間小中学校では、3年生から5年生までの6人が参加。「クラスは何人いますか」「人権の花は咲いていますか」「部活の種類は何がありますか」などそれぞれ質問を投げ掛けた。
 テレビ電話を初めて体験した小笠原望さん(来間小4年)は「4校同時に話したのでやりとりが難しかったけど、友達と一緒に質問したり答えたりしたことが楽しかった」と話していた。

 写真説明・興味津々の様子でテレビ画面を見つめ、質問を楽しむ児童たち=3日、平良市立北小学校

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