200平成16  1130曜日

下地町、合併参加を決定/臨時議会で賛成多数

 下地町議会(川満廣俊議長)の臨時会が29日開かれ、町当局が提案した「平良市・城辺町・伊良部町合併推進協議会への加入について」の議案を賛成7、反対2、退席2の賛成多数で可決。一度は合併協議から離脱し自立を目指した議決から一転し、合併参加を決定した。これにより合併協議から離脱していた同町と上野村両議会の合併参加の足並みがそろい、5市町村の枠組みで合併協議が再スタートする可能性が高くなった。平良市議会は来月7日開会予定の12月定例会で、城辺町、伊良部町議会は同3日にそれぞれ臨時会を召集するよう調整し、下地町と上野村の受け入れについて判断する。

 下地町議会の臨時会は、流会となった24日の臨時会で町当局が提案した「合併推進」決議案や流会後の議事運営について一部議員が異議を申し立て、予定より約1時間遅れて開会。起立による採決を図った結果、仲里誠高、川平洋、松永恵茂、村吉順栄、川満克佳、古波蔵小夜子、垣花武一の7氏が賛成、嵩原富三、保良榮男の2氏が反対した。上地優二、池間健榮の両氏が退席し、合併協議会加入の議案は賛成多数で可決された。
 賛成した7氏のうち、仲里、川満、垣花の3氏はこれまで「合併反対」の立場だったが、合併協議から離脱していた上野村の合併参加による一部事務組合問題や住民団体からの合併再考要請、社会情勢の変化などを理由に「合併賛成」の意思を示した。仲里氏は「下地町だけ残されて自立できるかという不安がある。議会の委員会で調査していくうち、合併しなければ財政が本当に厳しくなっていくことが分かった」として、合併推進の理由を述べた。
 質疑では、池間氏が川満省三町長の合併参加の意思や新市が誕生した場合の自主財源増加の方法などについて質問。川満町長は「合併せず自立すれば住民サービスの低下が懸念される。合併することでサービス低下を少なくしたい」「国や県の支援がある間、インフラ整備を行い、(地域の)経済に変化があれば自主財源の確保が見込める」と説明し、改めて合併の必要性を強調した。池間氏は「執行機関、議会は責務を持ち、住民に説明責任を果たさないといけない」と強調したほか、議事運営の在り方や町の第三セクター問題について疑問視し、退席した。

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合併参加可決に安堵(あんど)/川満 下地町長

 29日に開かれた下地町議会(川満廣俊議長)の臨時会で、3市町(平良市、城辺町、伊良部町)合併推進協議会への加入が賛成多数で可決された。川満省三町長は「これまでいろいろあったが可決されほっとしている。世論も合併したほうがいいと認めている」と安堵の表情を見せ、「課題はこれから1つ1つ処理していく。一生懸命取り組んでいきたい」と意気込みを語った。
 同町の合併参加については、8月に開いた臨時議会で1度否決され、「平良市・城辺町・伊良部町合併推進協議会への加入について」の議案は24日の臨時議会でも提案したが、同案とともに提案した「合併推進」決議案の提案方法などについて合併に反対する議員と町当局との意見が平行線をたどり、流会、廃案となっていた。川満町長は「他町村に迷惑をかけたが、これまでの状況を説明し合併協議会参加に理解を求めたい。新市計画については6市町村合併協議の時点で出した下地町の計画を申し上げていきたい」と話した。来年3月の最終的な合併参加への議会議決については「不安がないと言えばうそになるが、合併推進を確認している」とした。
 また、同町議会の川満議長は「これまで審議を重ね、協議した上での方向付け。住民からも合併しなければいけないという意見が多かった」と話した。
 下地町議会の合併協加入議決を受け、合併推進協議会長の伊志嶺亮平良市長は「良かった。新しい宮古づくりができる」と喜び、「これで5つの市町村がそろった。協議が遅れているが、来年10月1日合併に向け頑張っていきたい」と述べた。

 写真説明・合併協加入が可決され安堵の表情を見せる川満町長=29日、下地町役場

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3水源で上昇続く/塩素イオン濃度

  宮古島上水道企業団(渡真利光俊企業長)が管理する平良市内の水源地の塩素イオン濃度が上昇している問題で、11月の調査でも依然高い数値で推移していることが分かった。山川と高野は10月にいったん減少したが今月再上昇した。大野は2003年3月から上昇を続けている。白川田は減少した。同企業団は、「飲み水としては全く問題ない」と話している。

 問題となっている4つの水源は水道法で定められている塩素イオン濃度の基準値(1リットルあたり200ミリグラム)の半分以下だが、過去最高を記録するなど今後の推移が注目される。
 9月に過去最高となる84ミリグラムを記録した山川は、10月には72・9ミリグラムに減少したものの、今月は82・5ミリグラムと再び上昇している。
 高野は山川と同様に9月に上昇し80・5ミリグラム、10月にはいったん下がり72・6ミリグラムとなり、今回で75・1ミリグラムと再上昇した。
 大野は03年3月から上昇し続け、今回の調査で75・2ミリグラムに達した。04年5月の38ミリグラムから6カ月で約2倍に上昇した結果となった。
 塩素イオン濃度上昇は過去にも見られるが、上昇した後には徐々に減少し通常の30−50ミリグラムになっていた。しかし、昨年の台風14号以降、上昇したまま下がっておらず、現在でも通常値を上回る状態が続いている。
 同企業団袖山浄水場保全課の池間昌克課長は「山川は水源が比較的浅いため地表面の影響を受けやすい。他の水源は昨年の台風14号の影響が表面化したことも考えられる。今後も調査を継続し、原因究明に努めたい」と述べた。同企業団は今月19日に専門機関に依頼した検査内容を発表し、すべての水源が上水道の水源として全く問題がないことと、濃度上昇は風送塩の影響が大きいことを挙げていた。

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今年も満開/平良市 鏡原中・菊祭り始まる

 平良市立鏡原中学校(平良幸一校長)の第27回菊祭りが29日、同校中庭で開催された。会場には黄色や紫など色とりどりの菊がずらりと展示され、来場者の目を楽しませていた。祭りはきょう30日まで行われ、午後3時からは菊とブーゲンビリアの即売会が行われる。
 展示された菊は1500鉢。同校の生徒123人が手塩に掛けて育てたもの。鉢には生育を担当した生徒の名札が付けられ、来場した父母らは名札に目を凝らし、わが子の名前を探していた。
 即売会には小菊、中輪菊が1鉢500円、ブーゲンビリアが1鉢1500円で販売される。
 今回からは父兄らも祭りに協力。ブーゲンビリアなどが展示され、地域が一体となった取り組みになっている。
 同校の平良校長は「今年は台風も多く、育てるのは大変だった。父兄の協力や生徒の頑張りで祭りを開催でき、うれしく思う」と話した。
 また、会場には生徒が菊について詠んだ俳句も展示され「菊祭り 笑顔満開 菊満開」など力作が楽しめる。

 写真説明・生徒らが手塩に掛けて育てた菊がずらりと展示され来場者の目を楽しませた=29日、鏡原中学校

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美しい島がいっぱい/JTAあおぞら図画コン

 第22回JTAあおぞら図画コンクールで、最優秀賞、優秀賞を受賞した作品が26日から宮古空港で展示されている。12月6日まで。
 この作品展は、「美しいわたしの島」をテーマに県内離島および与論島の小学生が描いた666点の応募作品のうち、計54点を展示。宮古からは最優秀賞6人、優秀賞15人、計21人の作品が展示されている。
 展示されている図画は、島の風景や家族の様子などを画用紙いっぱいに描いた子供たちの感動が伝わってくる作品ばかり。空港では利用客らが足を止め、小学生の伸びやかな世界を楽しんでいた。作品は、県内5空港で展示される。
 宮古の入賞者は次の通り。(敬称略)
 【最優秀賞】▽與那覇静流(平良第一小1年)▽屋嘉比涼香(同3年)▽砂川宗平(南小4年)▽新城伸也(久松小5年)▽砂川優里(南小6年)▽新城大地郎(平良第一小6年)【優秀賞】▽平良桃勢(池間小1年)▽よなはともき(北小1年)▽ねまさやか(同)▽狩俣穂香(南小2年)▽川満未来(東小2年)▽与那覇淳弥(同)▽根間裕太(南小3年)▽垣花咲絢(久松小3年)▽真壁那弥(南小3年)▽与那覇優汰(東小3年)▽名嘉間道明(東小3年)▽島尻ひかる(狩俣小3年)▽宮国武蔵(東小6年)▽長崎泰紀(久松小6年)▽佐渡山仁美(同)

 写真説明・子供たちの感性豊かな図画が展示されている=29日、宮古空港

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水しぶき上げ疾走/前浜ビーチでジェットスキーレース

 「2004KAZE JET SKI 耐久レース in 宮古島」(主催・カワサキライダーズクラブKAZE)が28日、下地町の前浜ビーチで開催された。大会では3つのクラスに計48チームが参加し、水上で熱い戦いを繰り広げた。宮古からも7チームが出場した。
 この大会は毎年全国各地を巡り開かれ、宮古島大会が最終戦となる。宮古地区でも開催されるのは、今回で3回目。
 競技はランナバウト、SKI、X―2の3つのクラスがあり、1周約4キロのコースで周回数(制限時間2時間)を競い合った。
 参加者らは水しぶきを上げて海上を疾走。ピットインするタイミングを図りながら、周回を重ねていった。
 また、会場には参加者の家族や関係者、大会を聞きつけた地域住民らが大勢応援に詰め掛け、声援を送っていた。
 ランナバウトクラスに出場した泰川恵吾さん(上野村)は「練習していなかったので疲れた。来年は勝ちにいきたい」と笑顔で話した。

 写真説明・水しぶきを上げて海上を疾走する参加者=28日、下地町の前浜ビーチ

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