200平成16  1123曜日

海底光ケーブル敷設着工で祝賀会/NTT西日本・

沖縄本島と宮古、八重山を結ぶ

 沖縄本島と宮古、八重山を結ぶ海底光ファイバーケーブル(総延長約460キロ)の敷設工事着工を記念してNTT西日本(森下俊三社長)は22日午後、平良市内で敷設船の見学会と祝賀会を開いた。祝賀会にはNTTグループの職員をはじめ、宮古から行政や経済界、民間の代表が大勢参加し、同ケーブルを活用した高度情報化社会の実現に期待を寄せた。NTT西日本の結城淳一副社長は「海底光ファイバーケーブルでブロードバンド(B・B)を大いに活用し、県や各市町村の発展に役立ててほしい」と述べ、海底光ファイバーケーブルの有効活用を求めた。工事の工期は来年3月、同年4月から供用を開始する。

 NTT西日本は同日午後3時から敷設工事で稼働している敷設船「すばる」の見学会を実施。同船は今月初旬に沖縄本島を出発し、宮古までの光ファイバーケーブルの敷設を終えた。見学会には県や市町村の関係者が訪れたほか、一般の参加も多く、船内は終始にぎわいを見せていた。
 午後5時から市内ホテルで祝賀会を開催し、同工事の着工を祝った。NTT西日本の結城副社長は「国、県、市町村、漁業関係者の協力があって今回のビッグプロジェクトを実現できた。この海底光ファイバーケーブルを有効活用していただき県や市町村の発展につなげていただきたい。私たちはこれからも安全、安心、信頼のサービスを提供していく」と話した。
 来賓で出席した牧野浩隆副知事は「沖縄には離島苦があり、その中でも情報の格差が大きい。海底光ファイバーケーブルの敷設が情報の格差の是正につながるものと期待している」と述べた。宮古市町村会の伊志嶺亮会長は「光ファイバーケーブルは、あらゆる分野での活用が期待される」と述べ、工事に着工したNTT西日本に感謝。その上で「(同ケーブル敷設は)先島における高度情報化社会の実現に向けて大きな転機になる」と話した。
 この後、日本電信電話ユーザ協会沖縄宮古地区協会の中尾英筰会長の音頭により参加者全員で乾杯し、海底光ファイバーケーブルの着工を盛大に祝った。
 海底光ファイバーケーブルは地元や県の要望を受けてNTT西日本が自費で総工費約21億円をかけて実施。工期は来年3月までを予定しており、同年4月から供用を開始する予定だ。沖縄本島―宮古島間のケーブルは新海底光方式(FSR=電力の供給を必要とする中継器を設置せずに約350キロまで電送が可能)を適用し、約340キロを結ぶ。宮古島―石垣島間はADMリングシステム(電気信号の多重分離機能を有し、約120キロまで電送可能)を採用し延長は120キロ。光ファイバーケーブル敷設により、宮古、八重山でのブロードバンドサービスが可能となる。
 ■ブロードバンド 広帯域・高速通信の普及で実現できる次世代コンピューターネットワーク。

 写真説明(上)・大勢の関係者が祝賀会に参加し海底光ファイバーケーブルの着工を盛大に祝った=22日、ホテルアトールエメラルド宮古島
 写真説明(下)・県や市町村、一般の来場者が敷設船「すばる」の船内を見学した=22日、平良港第2ふ頭

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自然の中、303人が駆ける/たらま島1周マラソン

 【多良間】「楽しく走ろう 歴史が見える島 多良間島」をテーマに第7回たらま島1周マラソン大会(主催・多良間村)が21日、島を1周するAコース(23・3キロ)など計4コースで行われ、島内外から参加した303人が秋の多良間路を走り抜けた。Aコースでは亀浜良太さん(平良市)が昨年に続き男性1位に、古謝喜美子さん(同)が女性1位に輝いた。沿道では住民たちが参加者に声援を送り、ゴール会場ではヤギ汁などが振る舞われるなど、島を挙げて大会を盛り上げた。完走率は100%。大会終了後は村中央公民館でふれあいパーティーが開かれ、大会役員や参加者たちが交流を深めた。
 同大会にはAコースに61人、Bコース(10キロ)に38人、Cコース(3キロ)に130人、Dコース(5キロ)に74人が参加。自由参加のウオーキングには多くの親子連れが参加した。これまでの参加者からの要望に応え、今大会から5キロコースを新しく設置した。
 各コースとも同村役場前をスタート、多良間小学校グラウンドをゴールに行われた。Aコースはソウル五輪1万メートル代表選手阿久津浩三さんをゲストランナーに迎え、午前10時半にスタート。秋空の下、フクギ並木や海岸沿いのコースなど多良間の自然の中を駆け抜けた。やや風の強い1日となったが、住民が沿道からランナーたちに熱い声援を送り、背中を後押しした。

 写真説明・61人が参加したAコースのスタート。23・3キロを走り抜けた=21日、多良間村役場前

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800人がゲームで交流/宮古地区障害者フェス

 「共に築こう友情の輪」をスローガンに、第20回宮古地区障害者フェスティバル(主催・宮古地区市町村社協連絡協議会)が21日、上野村営体育館で開かれた。宮古地区6市町村の身体障害者とボランティアらが一堂に会し、各種ゲームに興じて交流を深めた。
  開会式で同フェスティバル実行委員長の砂川功さんは「多くの触れ合いを通して、互いが認め合い、温かいきずなを保つことができるよう期待したい」とあいさつを述べ、健常者と障害者が共存する「ノーマライゼーション社会」の実現を願った。また、20回目の開催を記念し、過去の大会の実行委員長と事務局長を務めた個人に感謝状が贈られた。
 フェスティバルには、ボランティアを含め約800人が参加。紙製の魚つり、ダーツ、シャッフルゴルフなどの各ゲームコーナーには長蛇の列ができ、参加者らがゲームに挑戦しては景品を獲得。ボランティアのメンバーらは「頑張れ、頑張れ」と応援しながらサポートに当たった。
 会場では各市町村の中・高校生らが「主役」の身障者らをサポートし、ゲームや場内移動の際に声を掛けたり付き添うなどの活動を行った。

 写真説明・「シャッフルゴルフ」ゲームに挑戦する参加者たち=21日、上野村営体育館

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宮国匡さん大日本農会表彰/ムツウサ事業など評価

 ビデンス・ピローサ(方言名・ムツウサ)の事業を展開している有限会社「かぎすま宮古」の宮国匡さん(60)がこのほど、大日本農会(桂宮宣仁親王総裁、武政邦夫会長)の緑白綬有功章を受賞した。
 農事功績者表彰で宮古からは4人目の快挙。宮国さんは「私だけではなく、行政や地域の支えのおかげ。『農業の町・城辺町』が全国で評価されたと思う」と喜びを話した。
 この農事功績者表彰事業は明治時代から続いており、農業の発展および農村の振興を図ることが目的だ。大日本農会が主催し、国内約60人、国外では約10人を表彰している。
 宮国さんは22日午前、受章報告のため城辺町役場に仲間克町長を訪ねた。
宮国さんは、「何とも言えない喜びを感じている。長く農業をしているが、まさかこのような大きな賞をいただけるとは夢にも思わなかった」と話した。
 仲間町長は「宮国さんが農業一筋で研究に取り組んできたことが評価された。この賞は城辺町としても誇りに思うし、後継者に刺激を与える」と受章をたたえた。
 同席した宮古農業改良普及センターの宮平エミ所長は「これからも地域のリーダーとして後継者の育成に尽力していただきたい」と話し、今後の活躍に期待した。
 宮国さんは1970年にサトウキビ専作の農業を継ぎ、71年からは露地野菜栽培も開始。87年にはユリの新品種「ミヤコファースト」を開発した。93年からムツウサの試作栽培に取り組み現在に至る。

 写真説明・仲間町長に大日本農会の緑白綬有功章の受章を報告した宮国さん(左から2人目)=22日、城辺町役場
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おしゃれに ごみ減量/平良市婦連・マイバックコン開催

 平良市婦人連合会(下地勝子会長)は22日、平良市中央公民館で、手製の買い物袋使用を推奨する「マイバッグコンクール」の審査会を行った。同連合会の執行部が実用性などを審査した結果、南学区婦人会の作品が1位に選ばれた。
 このコンクールは、マイバッグを使うことでスーパーなどのレジ袋を減らし、ごみ減量への気運を高めようと今回初めて開催。古着や風呂敷などを再利用するなど、趣向を凝らした21作品が寄せられた。
 審査では「マイバッグ(買い物かご)賞」のほか「おしゃれバッグ賞」「アイデアバッグ賞」の特別部門が設けられ、多様な食品を入れる機能性に優れているか、丈夫でセンスがあるか、などの基準で審査された。
 一位の作品は、テーブルクロスの素材が使用されて撥水性に富んでいることや、使わないときはたたんでマジックテープで留められる携帯性などが評価された。
 下地会長は「主婦の意識が高まり、地域の環境保全につながればうれしい。来年からもコンクールを継続し、良い作品があれば量産して広く販売することも考えたい」と展望を話した。
 結果は次の通り。
 【マイバッグ賞】▽1位=南学区婦人会▽2位=伊舎堂光枝(北学区婦人会)▽3位=砂川ゆう子(市婦連事務局)
 【おしゃれバッグ賞】与那覇トシ子(平一学区婦人会)
 【アイデア賞】南学区婦人会

 写真説明・会員手作りのマイバッグが審査された=22日、平良市中央公民館

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後輩たちに役立てて/先輩たちが還暦・卒業記念し寄付

【上野小63期・上野中12期卒】
 上野村立上野小学校63期卒・同中学校12期卒で、今年還暦を迎える還暦同期会(垣花幸次郎会長)は21日、上野中学校を訪れ、与那覇正博校長と小学校の宮國芳美校長に、それぞれ金一封を贈った。
 卒業生らは、還暦にちなんだ赤い上着姿で母校を訪ね、学友らとの再会を喜び合うとともに母校のさらなる発展を願った。垣花会長は「童心に帰って楽しい思い出をたくさんつくることができた。少しばかりの気持ちだが、後輩たちのために役立ててほしい」と寄付を手渡した。
 受け取った与那覇校長は「中学生は、文化、スポーツ両面で活躍している。皆さんの心温まる気持ちを有効に使わせていただきたい」と感謝した。宮國校長は「皆さんが子供のころに比べて児童数は大分減っているが、明るく素直な子供たちばかり。小学校にも、いつでも気軽にお越しください」と呼び掛けた。
 同期会は、県内外から約70人が参加。宮古神社への参拝やバスに乗車しての宮古1周を楽しみ、懐かしい話に花を咲かせた。
 
 写真説明・上野小・中の母校に寄付を贈った還暦同期会のメンバーら=21日、上野村立上野中学校

【上野中26期卒】
 上野村立上野中学校の26期卒同窓会(池間清昌会長)は21日、同校に集い、卒業30周年の節目に記念植樹と記念品贈呈を行った。
 同窓らは、同校内の「教育の森」にアコーの木を植樹。その根本に泡盛の一升瓶7本を埋め、還暦を迎える年に掘り出して祝いの杯を酌み交わそうと約束した。
 また、在学する後輩らのために草刈り機3台を寄贈。池間会長は「みんなで心を1つにした記念品を校内美化に役立ててほしい」と話した。
 受け取った与那覇正博校長は「節目の年に本校に思いをはせ、お越しくださりありがとうございます。台風の影響で校内の木々も打撃を受けており、皆さんの植樹と記念品に感謝したい」と礼を述べた。
 
 写真説明・上野中学校26期卒の一同が草刈り機を寄贈した=21日、上野中学校

【下地中12期卒】
 今年、還暦を迎えた下地町立下地中学校12期卒一同が21日、後輩たちの健やかな成長に期待し、同中学校と下地小学校に金一封を寄付した。
 同中学校体育館で行われた贈呈式で卒業生らは「母校の後輩たちのために図書の購入資金などに役立ててほしい」と寄付金を贈呈した。
 受け取った同中学の川上哲也校長は「頂いた温かい志を、子供たちがスポーツ、文化、学業面などで活躍できるよう有効に使用させていただきます」と感謝した。
 同小学校の砂川和子校長は「皆さんがつくり上げた伝統をもとに子供たちも頑張っている。子供たちのために使わせていただきます」と有効利用を約束した。
 
 写真説明・母校に金一封を贈呈し、後輩たちの健やかな成長を期待した卒業生ら=21日、下地中学校体育館

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