200平成16  11曜日

「ヒヤサッサ」の掛け声勇ましく/第3回クイチャーフェスティバル

 宮古島の伝統文化として受け継がれてきたクイチャーを共演する第3回クイチャーフェスティバル(主催・同フェスティバル実行委員会、宮古毎日新聞社)が7日、平良市のカママ嶺公園多目的広場で開催された。伝統と創作の部に合わせて17団体が出演し、独自の踊りを披露しながらクイチャーの末永い継承と発展を願った。最後の大競演では出演者だけでなく会場に詰め掛けた約3300人の観衆も一緒に踊り、「ヒヤサッサ」のはやしとともに軽快、かつ力強い足踏みを繰り返してクイチャーのだいご味を堪能していた。

 各地域のクイチャーを継承、発展させることを目的とする同フェスティバルは年々盛り上がりを見せており、今年も老若男女大勢の出演者が勇壮で軽快なクイチャーを披露した。
 フェスティバルは午後4時すぎに開幕し、オープニングは西原クイチャー保存会による西原のクイチャー。保存会メンバーが伝統の衣装に身を包み、地域に根付く踊りを誇らしげに披露した。続いて創作から太陽っ子隊が登場、パニパニガールズの「踊ろう!」の曲に乗ってかわいらしく踊った。
 この後、友利、うるかのクイチャーが続き、各地域で受け継がれてきた勇壮な踊りが観衆の目を引き付けた。さらに下地町子供会クイチャー愛好会が登場すると、伝統を受け継ぐ子供たちに会場から大きな拍手が沸き起こっていた。
 一部終了後には実行委の伊志嶺亮大会長が「熱気に満ちたフェスティバルが繰り広げられ、クイチャーの底辺拡大に寄与するものと大いに期待している」とあいさつ。県宮古支庁の安和朝忠支庁長も「宮古文化の継承と全国への発信および観光誘客」に寄与することを願った。大会特別顧問で宮古毎日新聞社の真栄城宏社長は「クイチャーの素晴らしさを実感しクイチャーの継承発展のために関心を高めていただくことを希望している」とあいさつした。
 第二部では与那覇のヨンシーをはじめ、在沖宮古民謡協会の来間武男さんの「あぁぐ」、漲水や新城、荷川取のクイチャーが次々と披露され、会場はさらに盛り上がりを見せていた。最後は参加者全員でクイチャーの大共演を繰り広げ、クイチャー一色のフェスティバルを締めくくった。

 写真説明・出演者、観客が「クイチャーの大共演」を繰り広げ、大盛況のフェスティバルを締めくくった=7日、平良市のカママ嶺公園多目的広場

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宮古の農業視察で来島/菅直人民主党代表

 宮古の農業視察のため、菅直人前民主党代表、松下新平参議員らが7日、来島した。視察後、下地町の上地公民館で記者会見に応じた菅前代表は「宮古には地下ダムがあり、コストが高い流通問題を解決すれば、農業は未来の産業として大きな可能性を持っている」と助言した上で「下地島空港へ在日米軍基地を変更させるという考えが政府・与党自民党にあれば、民主党としては断固反対する」と決意を新たにした。
 菅前代表は現在、同党の農業再生本部の顧問。今年5月に「農業・林業・漁業再生プラン」を発表した。
 今回は全国各地の農業などを視察する一環で来島。宮古の農業を考える会の川平俊男会長らが農家を案内した。
 同公民館で、地元の農業関係者らとの意見交換が行われた。
 農家のある男性は「宮古から県外へ農産物を出荷するが、流通コストが高くて送れない」と述べた。別の男性は、サトウキビの梢頭部と根茎をカットするだけで葉柄を脱葉せずに製糖工場へ搬入ができる集中脱葉方式について触れ「宮古だけに集中脱葉機が無い。導入に協力を」と要望した。
 菅前代表は「皆さんの意見をとりまとめ、今後の日本の農政に生かしていきたい」と答えた。
 同空港の軍事利用化の動きの質問を受け、菅前代表は「アメリカは在日基地を国外へ持っていこうとする考えを持っているが、日本政府は逆にとどまってほしいという考えがある」と説明。その上で「普天間基地などはアメリカの領域に移転すべき」と、従来の考えを重ねて強調した。

 写真説明・菅前代表は下地島空港の軍事利用化には断固反対すると強調した=7日、下地町の上地公民館

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「道の駅」で宮古物産品を販売/福島県西会津町

 「健康なまちづくり」をテーマに交流を進めている平良市(伊志嶺亮市長)と福島県西会津町(山口博續町長)は7日、今年9月に同町内に開所した「道の駅にしあいづ交流物産館『よりっせ』」に沖縄物産コーナーを設置し、宮古島の物産を販売する「物産交流に関する協定書」を結んだ。同日、平良市役所での協定締結式のため山口町長と交流物産館の小山源昭店長が来庁。伊志嶺市長と山口町長が協定書に署名した。山口町長は「(福島の広い範囲の中でも)道の駅は西会津だけ。交通量が多く、沖縄の物産が福島県内だけでなく、新潟県の皆さんにも買っていただけるだろうと期待している」と述べた。  平良市と西会津町は、1997年度から「いきいき村づくり」運動を通し、健康なまちづくりと長期滞在型事業のために交流を進め、食生活改善推進員の相互交流など、「人の交流」「地域の交流」を図ってきた。平良市、西会津町とも今回の協定により、「物産の交流」が活発化することに期待を寄せている。  協定を結んだ伊志嶺市長は「物産の交流が本格的にできることをうれしく思う。ぜひ宮古島の健康な食品を、西会津の方々をはじめ多くの方々に利用していただきたい」と話した。
  「道の駅にしあいづ」は福島県と新潟県を結ぶ幹線道路、国道49号にあり、非常に交通量が多いという。交流物産館の「よりっせ」は当地の言葉で「寄ってらっしゃい」という意味で、福島県内の特産品をはじめ、同町で作られたミネラル野菜も販売される。九月のオープンセレモニーには伊志嶺市長らも出席。平良市食生活改善推進員がゴーヤーチャンプルーやソーキ汁を振る舞った。

 写真説明・協定書に署名し握手を交わす西会津町の山口町長(右)と伊志嶺市長=7日、平良市役所

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宮古から3頭が優秀賞/県畜産共進会

 【那覇支局】東風平町の南部家畜市場で開かれた2004年度(第30回)県畜産共進会(主催・県畜産共進会協議会「地方競馬益金補助事業」)は7日、褒賞授与式が行われた。肉用牛、乳用牛、種豚、肉牛の4部門の優秀賞と特別賞、団体賞が授与された。肉用牛の部では4種別で39頭のうち16頭が優秀賞を受賞。宮古から出品された肉用牛8頭のうち、城辺町の砂川玄一さん、同町の松原清英さん、平良市の垣花千代さんの出品牛も優秀賞を受賞した。
 4部門の優秀賞は同協議会の平敷昌一会長から、特別賞は各機関団体の代表からそれぞれ授与された。「安全で良質な食肉・牛乳の提供、県畜産の発展」を誓ってガンバロー三唱も行った。
 今回の受賞に城辺町の砂川さんの長男・弘明さんは、「太りすぎないように飼料の与え方に気を付けてきた。受賞できて満足している。来年も受賞を目指したい」、また同町の松原さんの長男・広幸さんは、「農林水産大臣賞を期待されて、この結果となったが、来年こそ大臣賞を得たい」、平良市の垣花さんの婿・西里宣夫さんは、「牛飼いの3年目で受賞できて満足している。先輩たちに見習って、もっと上を狙っていきたい」とそれぞれ喜びと抱負を語った。
 宮古の受賞者と出品牛は次の通り。(敬称略)
 【若雌第二類】▽優秀賞第四席=垣花千代(平良市)「はるみ」号【成雌第一類】▽優秀賞第三席=砂川玄一(城辺町)「あみん」号【同第二類】▽優秀賞第四席=松原清英(同)「まるちゃん」号

 写真説明・優秀賞を受賞した(右から)砂川さん、垣花さん、松原さんそれぞれの代理=7日、東風平町の南部家畜市場

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与那覇君(東小3年)ら6人最優秀賞/宮古地区童話・

お話・意見発表大会

 第38回宮古地区童話・お話・意見発表大会(主催・宮古地区PTA連合会)が7日、平良市立鏡原小、中学校で行われた。小学校の部に34人(低学年19人、高学年15人)、中学校の部に34人が出場。練習の成果を生かし表情豊かに童話や意見を発表した。審査の結果、小学校低学年の部では与那覇優汰君(東小3年)、砂川ほのさん(下地小2年)、同高学年の部では宮国武蔵君(東小6年)、宮国奈留美さん(上野小5年)が、中学校の部では波平雄翔君(多良間中3年)、石嶺光さん(西辺中3年)が最優秀賞に選ばれた。受賞者は12月に那覇市で開催される県大会(那覇地区大会)に宮古地区代表として出場する。
 小学校の部は鏡原小学校で行われ、34人の児童が童話やお話を披露。大きな声で身ぶり手ぶりを加えながら表現力豊かに発表した。中学校の部は鏡原中学校で行われ、34人の生徒が環境問題、友情、家族、命、平和、きずななどについて自らの経験を通し感じたこと、学んだことを意見発表。それぞれの視点でとらえた各問題について堂々と主張した。
 最優秀を受賞した波平君は多良間村の伝統芸能八月踊りについて発表。「とてもうれしい。八月踊りをなくさないようにしてほしいとの願いを込めた」と述べた。石嶺さんはボランティアを通して知ったお年寄りの大切さを主張。受賞に「今までの中で一番うまく発表できた。友達や先生の励ましでここまで来れた」と喜んだ。

 写真説明(上)・小学校の部で最優秀賞に選ばれた(左から)与那覇優汰君、砂川ほのさん、宮国武蔵君、宮国奈留美さん=7日、鏡原小学校体育館
 写真説明(下)・意見発表を行い中学校の部で最優秀賞を受賞した(左から)石嶺光さん、波平雄翔君=7日、鏡原中学校体育館

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