200平成16  11曜日

宮古地区2億2800万円の減額/04年度特別交付税

 2004年度特別交付税の減額措置に伴い宮古地区6市町村における減額分の累計は約2億2800万円(前年度実績比較)が見込まれる。平良市は1億7580万8000円の減額で今年度の歳入欠陥は4億4500万円に膨らみ、他町村も大幅な減額が予想されることから苦しい財政事情に変わりはない。年度当初から厳しい財政難に苦しむ各自治体だが、これまで以上の財源確保に向けた歳出抑制努力が求められている。

 特別交付税は普通交付税とは違い流動的な要素が多く、台風や地震などの自然災害で大きな被害を受けた自治体には被災地救援金などとして優先的に配分される。さらに今年度は市町村合併が各地で進んでおり、合併した地域には合併特例債分などとして優先配分があるとされている。
 これらの影響を受けて宮古地区6市町村の特別交付税は大幅な減額が見込まれている。市町村別の内訳は▽平良市1億7580万8000円▽城辺町5210万4000円▽伊良部町6000万円▽下地町4700万円▽上野村5500万円▽多良間村4000万円―減(いずれも前年度実績との比較)となっている。各市町村が今年度当初に見込んだ額と比べても多良間村以外は減額となる見込み。
 大きな減額が見込まれる平良市の場合、これまで3億1100万円まで圧縮してきた歳入欠陥額が再び4億円台にまで膨らんだ。同市は今後、新たな歳出抑制策を強化して財源確保を図るが、現段階ではこれらの目標を達成した場合でも2億2100万円の赤字が残るという試算が出ている。2日午後の市財政非常事態克服実践本部会議では各部課長の不満が噴出。「ここにきて、この減額は厳しい」などと述べ、財政難に追い打ちをかけるような特別交付税の減額に落胆の様子を見せた。
 合併する市は今後、来年10月までの暫定予算の編成作業を進めるが、前途多難な現状に変わりはなく、これまで以上の抜本的な行財政改革が求められている。
 今年度予算編成においてすべての基金を取り崩した城辺町も苦しい。担当課では「苦しいが仕方がない」と特別交付税の特徴を踏まえて今回の減額措置は「やむなし」との考え方だ。だが、「これから来年の予算編成に取り組むが本当に苦しい編成作業になる」と厳しい口調で繰り返した。

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豊かな歌声、響く演奏/平良市民総合文化祭音楽祭・

11団体が共演

 第31回平良市民総合文化祭の音楽祭(児童・生徒の部)(主催・同市、同市教育委員会、同市文化協会)が3日、マティダ市民劇場で行われた。市内の小・中学校から7校11団体が出場した。会場には多くの親子連れが詰め掛け、児童らの美しい歌声や演奏に耳を傾けていた。

 音楽祭は同市少年少女合唱団による「平良市の歌」で幕を開けた。その後、クラリネット四重奏や吹奏楽アンサンブル、合唱など次々に披露されると、会場から大きな拍手がわき上がった。
 東小学校合唱部は「狩俣ぬくいちゃー」をアカペラで合唱。歌に合わせて手拍子や足音でリズムを強調し、効果的なアレンジで観客を魅了した。
 フィナーレでは平良第一、久松、南の3小学校計243人と、ミュージシャンの下地暁さんが「地球の子」「太陽の歌」を大合唱。自然に手拍子が生まれ、会場は一体となっていた。洲鎌律子音楽祭運営委員長は「子供たち1人ひとりの個性が輝く良い音楽祭だった。これからの活躍を期待します」と講評した。
 音楽祭に出場したのは次の団体。(敬称略)
 ▽平良中学校クラリネット四重奏▽同中学校木管六重奏▽北中学校吹奏楽アンサンブル▽同中学校3年生▽南小学校金管バンド▽久松小学校6年生▽東小学校合唱部▽平良第一小学校6年生▽北小学校5年生▽東小学校6年生▽平良第一・久松・南小学校5年生

 写真説明・児童・生徒たちが美しい歌声を披露し会場を魅了した=3日、平良市のマティダ市民劇場

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老人パワーさく裂/各地で老ク連合大運動会

 さわやかな秋風が吹き渡った3日、平良市老人クラブ連合会や城辺町老人クラブ連合会、上野村老人クラブ連合会の運動会が行われた。元気いっぱいのお年寄りたちが力強い快走、優雅な集団演舞、伸び伸びとした棒体操などを展開。各応援団は「頑張れ」の声援で熱気一色に包まれた。1人ひとりが心ゆくまで多彩な種目を満喫。各グラウンドでは交流の笑顔の輪が広がり、互いに健康で来年も参加することを誓い合った。

【 平良市 】
 平良市老人クラブ連合会(上里寛昌会長、会員2000人余)の第29回大運動会は、平良市立池間小・中学校のグラウンドで開かれた。大勢の会員やボランティアが参加。トラック競技ではデッドヒートを展開し、息の合った集団演舞は観客らを魅了した。
 運動会は、会員がスポーツを通して健康の保持と社会参加を推進し併せて協調心を養うとともに、スポーツへの関心を高めることを目的に開催された。
 来賓で出席した伊志嶺亮平良市長、池間青昌同市議会議長が1人ひとりの健闘を期待した。
 各学区代表による男子100メートルで開幕。抜きつ抜かれつの激しい競い合いに、各応援団はかれんばかりの声援を送った。応援団賞が設けられていることから、応援団の中には奇抜な衣装も見られた。
 各学区代表の女性たちは、大きな輪で集団演舞を披露。息の合った踊りに観客らの視線はくぎ付け。子供や孫たちは拍手喝さいを送った。
 最後まで目の離させない種目が続いた。全参加者には余裕のパワーがあり、さらなる健康増進に気持ちを新たにしていた。

 写真説明・トラック競技はデッドヒートの連続だった=3日、池間小・中学校のグラウンド

【 城辺町 】
 城辺町老人クラブ連合会の第31回大運動会は、「自立と連携の輪を広げて 心豊かな21世紀を」をスローガンに、同町陸上競技場で開かれた。同町の各地区からお年寄りらが参加し、親子3代リレーやムカデ競争など多彩な競技でスポーツの秋を満喫し、さわやかな汗を流した。
 開会式では喜屋武盛吉大会長、仲間克町長、伊志嶺幹夫町議会議長らが次々にあいさつに立ち「健康維持やお互いの交流を深めましょう」と話した。
 大会ではゲートボールリレーやボール投げなどのほか、各地区で団体演技を披露し、会場を盛り上げた。
 長北地区の伊良部トシさんはゲートボールリレーでガッツポーズしてゴールに飛び込み、「逆転して1位になってうれい。とても楽しかった」と声を弾ませた。

 写真説明・ゲートボール競技を楽しむお年寄りら=3日、城辺町陸上競技場

【 上野村 】
 上野村老人クラブ連合会(新里盛繁会長)の第31回大運動会は、上野小学校グラウンドで開催された。約300人の会員たちが参加。好天の下、部落対抗でワーガニ回しやボール投げなど各種目を和気あいあいと楽しんだ。上野中学校生徒がボランティアで参加したほか、上野小の児童がエイサーを披露するなど、地域を挙げて運動会を盛り上げた。
 ワーガニ回しでは、各部落から4人が代表して出場。方向がずれたりコースを外れるなど、悪戦苦闘しながら競技を楽しんでいた。ソフトボール投げでは男女それぞれがボールを投げ、投げた距離を競い合った。
 新里会長は「明るく楽しく、安全に無理のないよう楽しむ運動会。健康のためにもなり、参加するだけで気分も違ってくる。毎年1回の行事なのでみんな楽しみにしている。村の職員や小・中学生が協力してくれるのでとても助かる」と話し喜んでいた。

 写真説明・悪戦苦闘したワーガニ回し。会場を沸かせた=3日、上野小学校グラウンド

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初優勝で喜びの帰島/伊良部高男子・県高校新人バレー

 県高校新人体育大会バレーボール競技で初優勝した伊良部高校男子のメンバーらが3日夕、帰島した。宮古空港では父母や同校の教職員らが出迎えた。池間智暖主将は「試合を重ねるごとに、勝つことに集中できた。(2年生チームになり)プレッシャーはあったが、負けないという強気ではねのけ、優勝できた」と優勝を報告した。伊良部は12月下旬に鹿児島県で行われる九州大会に、県第1代表として出場する。
 今大会はベスト4に進出した伊良部、美里工業、西原、沖縄工業の四校で決勝リーグが行われた。伊良部は初戦で沖工にストレート勝ちし、ライバルの2校、西原、美工と対戦。西原戦はセットカウント2−1で逆転勝ち。美工戦は第2セットがジュースにもつれ込んだが振り切り、2−0で勝った。
 城間亮監督は、「国体の県代表チームに参加した池間智暖がよくチームをまとめ、上地祐輔も成長の跡がうかがえた」と国体組の成長を強調。「優勝はしたが、(美工、西原との)差はない。また気を引き締め直さないと次どうなるかは分からない」と話した。九州大会に向けては「レシーブの強化とコンビネーションの種類を増やすことが課題。今のままではだめ」と意気込みを示した。
 九州大会について池間主将は「昨年は西原が準優勝しているので、自分たちは優勝を目指したい。今までにやっていないポジションやコンビネーションを試して、良い試合をすることが、2月の春高バレー(県予選)につながる」と語った。

 写真説明・県高校新人大会を制し帰島した伊良部高校の選手ら=3日、宮古空港

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金賞に砂川さんの「あだん」/平良市民総合文化祭写真コン

 宮古写真愛好家協会(与儀一夫会長)は2日午前、第31回平良市民総合文化祭写真コンクールの入賞作品を発表した。最高の金賞にはアダンの木と夕日を幻想的に撮影した砂川嘉代子さんの作品(タイトル=あだん)が選ばれた。砂川さんの作品をはじめ入賞および入選した21点は同市中央公民館(6―7日)や市役所ロビー(18―26日)で展示される。表彰式は10日。
 今回のコンクールには34人から計80点の応募があり、前回の72点を上回っている。応募作品の特徴としては急速に普及しているデジタルカメラで撮影した作品が多かった。
 審査は1日に写真愛好家協会の与儀会長をはじめ福嶺紀功さん、金子進さん、与那覇昇さんの4人で行い、入賞11点と入選10点を決めた。砂川さんの金賞については講評で「あかね色一色の空にアダンの造形美を大きくシルエットに写し出して、シンプルで誰でも分かりやすい作品」としている。結果は次の通り。(敬称略、かっこ内はタイトル)
 ▽金賞=砂川嘉代子(あだん)▽銀賞=翁長輝子(湖畔の宿)、下地慶(みやげ屋)▽銅賞=下地理菜(海にはスイカでしょう)、ゲルバーダニエル(妖精)、上原ちひろ(光をあびて)▽スナップ大賞=川満美和子(超〜きもちいい!)、南風原稔(大ポーズ)▽奨励賞=砂川正人(誰かねー?)、長嶺亜佑美(光と影と緑)、砂川雅美(私の夏)▽入選=粟国和伸(大成功)、羽地邦雄(潟の幸)、内間昌代(夏の思い出)、近角敏道(光さんさん・渡口の浜)、下地多重子(何か獲れた)、平良悦子(ベストフレンド)、多賀正典(今年も頑張った)、桑江良政(1人ぼっちの灯台)、海老原徹(こんにちは)、菅浪正典(田舎の秋)

 写真説明・金賞に輝いた砂川嘉代子さんの「あだん」

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