200平成16  11曜日

年間1億円超えに/下地町・新市誕生後の清掃施設負担金

 宮古地区の市町村合併協議で上野村が合併協議再加盟する発端となった合併後の一部事務組合への負担金問題。下地町を除く4市町村が合併して新市が誕生した場合、下地町の宮古清掃施設組合に支払う負担金は年間で1億円を超える見込みだ。同組合に対する負担金は現在、多良間村を除く5市町村で「均等割り」と「人口割り」で算出しているが、「均等割り」については合併再参加を表明している上野村を含めた4市町村による「新市」と「下地町」で二分した場合、下地町は現状の2・5倍、総額でも約2倍の負担を強いられる見込みとなっている。
 
 これまでにも、合併せずに単独自治体としての存続を選択した自治体は、一部事務組合の負担金について大幅な増加が見込まれていた。
 一部事務組合の負担金について合併新市では「人口割り」(3分の2)は現状のままとするも、「均等割り」(3分の1)については合併自治体数にかかわらず新市を「一」自治体とする方針であることから、下地町が単独自治体として存続した場合、清掃施設組合への負担金(均等割り)は新市と同町で半分ずつとなる可能性が高い。
 上野村を含めた4市町村が新市となった場合、下地町の負担分は現状の約2倍となり、年間の負担金額は今年度当初予算ベースで1億288万8000円(現行 5332万7000円)となる予定だ。
 上野村と下地町がそれぞれ単独自治体として、合併新市と同組合負担金を供出する場合は、合併新市は現状より一割減になるのに対して、上野村と下地町はそれぞれ1・4倍となる見込みだった。
 上野村が合併に参加して、下地町がこのまま単独自治体として存続した場合は、同町の負担金は現行に比べて4956万1000円の増加が予想されている。
 一方で、下地町が独自で焼却炉を含めた新たなごみ処理施設を建設する場合について予想してみると、現在、同町から出る1日のごみの量は約2・5トン。これを処理する施設として1日当たりの処理能力4トンの施設を想定すると、建設費として6億5000万円から7億円規模の支出となる見込みだ。
 一部事務組合への負担金問題については合併新市も財政状況は厳しいことから「均等割り」についても厳格に対応する見込みとなっており、ほかの自治体に比べて基金残高に比較的ゆとりのある下地町だが、一部事務組合への負担金は町財政に重くのしかかることが予想される。

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沖縄国税事務所長表彰に輝く/泡盛鑑評会・

「菊之露古酒5年」と「古酒宮の華」

 【那覇支局】品質優秀の古酒を出品した泡盛製造者をたたえる2004年度泡盛鑑評会表彰式(主催・沖縄国税事務所、県)が1日午後、那覇市内のホテルで行われ、宮古関係では菊之露酒造(下地博社長、平良市)の「菊之露古酒5年」と、宮の華(伊佐さおり社長、伊良部町)の「古酒宮の華」が沖縄国税事務所長表彰を受けた。表彰を受けて菊之露酒造の下地社長は「古酒5年のやわらかな味や品質が評価されてとてもうれしい。皆さんに親しまれる酒になってほしい」、宮の華の伊佐社長は「前代表者亡き後の初の受賞なのでとても感激している。これからも品質第一でお客様に喜ばれる商品を提供していきたい」とそれぞれ喜びと抱負を語った。
 今年度は、全体で45の泡盛製造場から133点(古酒の部に84点、一般酒の部に46点、木製容器貯蔵酒の部に3点)が出品され、22の製造場が沖縄国税事務所長賞、そのうち5場が県知事賞となった。
 あいさつで、中川正晴沖縄国税事務所長は「泡盛の成長維持は『魅力ある泡盛』を造ることに尽きる。今後ともより一層研さんに努められ、より高品質の泡盛を市場に出してほしい」と激励した。

 写真説明(上)・沖縄国税事務所長表彰を喜ぶ菊之露酒造の下地社長(中央右)、宮の華の伊佐社長(中央左)ら=1日、那覇市の沖縄ハーバービューホテル
 写真説明(下)・沖縄国税事務所長表彰に輝いた「菊之露古酒5年」(左)と「古酒宮の華」

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上野村行革委が解散/合併動きで、調査内容報告せず

 上野村議会行財政改革特別委員会(砂川寛茂委員長)は、同村の合併の方向を受け事実上解散した。
 1日に開かれた3回目の会合で承認した。この日は、一部事務組合作業部会と行財政改革作業部会の調査・検討内容の報告が予定されていたが、必要ないとして行われなかった。
 同会には平良隆議長を除く11人の議員が出席した。
 席上、行財政改革作業部会の上地博通部会長は「これまでに3、4回にわたり議会に関することや職員の給与削減、組織機構の見直しなどについて検討してきたが、議会が合併する方向になったので報告書は提出しない結論になった」と報告した。
 一部事務組合作業部会の新里聡部会長は「当部会は負担金等が問題になっているごみ処理事業について取り急ぎ調査した。10月20日に会合を持ち、報告書の内容も確認済みだが、10月22日の全員協議会で合併を村長に一任する方向になったので、作業部会は調査内容を報告する必要はないということになった」と報告。その上で、同部会が取り組んできた調査内容の概略を説明した。
 両氏の報告を受けて、砂川委員長が「(調査内容の)報告の必要はないか」と諮ったところ全員が了承。最後は「委員会は必要ないと、議長に報告し、会活動を終了する」と意見をまとめた。
 上野村議会は9月15日の全員協議会で4市町村(平良市、城辺町、伊良部町、上野村)合併からの離脱を決定。これを受けて、9月24日に行財政改革特別委員会を設置し、自立の道を探ることにしていた。しかし、10月22日の全員協議会で再び合併の方向となり、行革委員会は必要性をなくし、この日事実上解散した。

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年賀はがき発売開始/宮古郵便局には42万枚配布

 2005年用の「お年玉付き年賀はがき」の発売が1日、全国一斉にスタートした。年賀はがきの引き受けは来月15日から。宮古郵便局(黒島弘充局長)では50枚以上の購入者を対象にキャンペーンを実施するなどして早めの購入を呼び掛けている。
 宮古郵便局や簡易郵便局、切手販売所などで発売されている年賀はがきは1枚50円の無地と無地インクジェット用、無地くぼみ入りのほか、絵入り(双鶴と松竹梅)のはがきも1枚55円で発売している。
 発売が始まった1日にも多くの市民らが来年用の年賀はがきを買い求めていた。宮古郵便局では50枚以上の購入者に粗品をプレゼント(先着100人)したほか、インクジェットプリンターやデジタルミュージックプレーヤーなどが当たるキャンペーンの応募用紙を配布し、早めの投かんを呼び掛けた。
 発売開始について同郵便局の黒島局長は「粗品やプレゼント企画も用意しているので、早めに年賀はがきを購入し、利用していただきたい」などと話した。
 年賀はがきは全国で43億5504万枚発行され、このうち沖縄県は1748万枚、宮古郵便局は42万枚配分されている。販売期間は来年1月7日まで。

 写真説明・05年用の年賀はがきを買い求める市民ら=1日、宮古郵便局

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福里さん(城辺町出身)が黄綬褒章受章/秋の褒章

 【那覇支局】政府は2004年秋の褒章(11月3日付発令)受章者を発表した。県関係者は11人が受章し、このうち宮古関係では城辺町出身の福里栄記さん(64)=那覇市=が黄綬褒章(業務精励・行政書士業)を受章した。受章について、福里さんは「社会のために大きく貢献した人への褒章なので、私なんかまだそれに値しないとの思い。周囲のおかげで受章できた。今後さらに精進を重ねたい」と謙虚な姿勢を見せた。
 行政書士は国民の行政庁(国、県、市町村)への許認可申請手続きを行うのが仕事。福里さんは「規定された条件に基づいて行われるので、法律を熟知する必要がある。誤ると不利益を被ることになる」と気を引き締める。
 今後も行政書士業で新たな業務を進める考えで、法律知識を深めるため、9月からは琉球大学大学院(法律)の講義も受けている。「市民と行政とのきちっとした橋渡しをさらに追求し、もっと市民に役立つようになりたい」と意気込みを示す。
 座右の銘は、作家・藤本義一氏からもらった色紙の「人生は一幕の劇 主役を演ずるも良し、脇役に徹するもまた良し」。
 
 福里 栄記(ふくざと・えいき) 1940(昭和15)年6月27日生まれ。城辺町新城出身。福嶺小・中、宮古水産高校、名城大学法学部卒。64年6月那覇市安里に行政書士事務所開設。その後、69年には宅地建物取引業事務所、72年には社会保険労務士事務所を開設。94年12月から労働保険事務組合ふくり協会会員。現在、県行政書士会長、日本行政書士会連合会九州地方協議会長、県宅地建物取引業協会理事。妻の由紀子さんとの間に1男1女。

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「寿司の日」でお年寄りにサービス/すしの「浅草」

 「寿司の日」の1日、すしの「浅草」が城辺町社会福祉センターで社会奉仕活動を行い、同センターのデイサービスを利用するお年寄りににぎりずしを振る舞った。
 お年寄りらはすしの美味に舌鼓を打ち「おいしい。本当にありがたい」とそれぞれ感謝していた。
 「寿司の日」は新米が出回り始め、決め手となる魚にも脂が乗りすしがおいしくなるなどの理由でそう呼ばれている。
 浅草の平良光正代表と池原守さんは正午前からにぎりずしに取り掛かり、手際の良い手つきであっという間に40人分のにぎりずしをこしらえた。そのすしが振る舞われると、デイサービスを利用するお年寄りは一様に大喜び。「ありがとうございます。本当においしい」などと口々にしていた。
 浅草の平良代表は「おいしいと言ってくれることが一番うれしい。すしはやはり握りたてがおいしい。喜んでもらえて良かった」と話した。
 デイサービスを利用している福嶺学区の新城照子さん(71)は「こんなタカダイ(高価な)すしを頂き最高の気分。浅草さんにも施設にも城辺町にも心から感謝している。ますます長生きしたい」と感謝しきりの様子で話していた。

 写真説明(上)・手際良い手つきですしを握る平良代表(右)と池原さん=1日、城辺町社会福祉センター
 写真説明(下)・浅草が振る舞ったすしをおいしそうに食べるお年寄りら

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