200平成16  10 30曜日

下地島空港使用に「反対」/稲嶺知事・「国からの打診一切ない」

 【那覇支局】稲嶺恵一知事は29日の定例記者懇談会で、米軍再編に関して普天間飛行場の移設先として伊良部町の下地島空港を暫定使用する可能性があるか、国から県に対する打診はあったかについて、「県としてあくまで基地の負担軽減を一貫して求めている。下地島については沖縄の負担軽減という意味で、一貫して反対している。(国から)具体的な打診などは一切ない」と明言した。

 米軍再編の中で在沖米軍基地の負担軽減に向けた県案策定に関しては、「基地問題は日米の両政府の問題であるが、沖縄サイドの考え方が十分入り込んでいない。日本政府に対して沖縄の細かい情報を提供することが大変重要。そこで県は十分に個々の状況を把握する必要がある。基地の従業員、軍用地主、地域開発計画など多くの問題が絡み合っている。各市町村の意向は特に重要視している。知事公室長に指示して、具体的に沖縄の状況把握は始めている」と明らかにした。
 負担軽減では、「小泉首相が初めて、沖縄の基地問題は日本全体の問題だと明言した。日本国民は日米安保、米軍駐留を認めている。そうであれば日本全体として考える。小泉首相の強力なリーダーシップに期待している」との考えを示した。
 28日に普天間飛行場から岩国に飛行した米軍CH53ヘリについては、「普天間基地をゼロまたはゼロに近い状態に持っていきたい。イラクにヘリが飛び立ったとき私はもう戻ってきてほしくないと明確に言っている。今回も全く同じ」と述べた。

 写真説明・下地島空港の暫定使用に反対の姿勢を明言する稲嶺知事=29日、県庁

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新総務部長に宮川平良市・糸数氏は合併事務局長に

 平良市(伊志嶺亮市長)の来月1日付人事異動対象者に対する辞令交付式が29日、市役所で行われ、伊志嶺市長から総務部長に就任する宮川耕次企画室長(参事)や「平良市、城辺町、伊良部町合併推進協議会」事務局長となる糸数健総務部長らに対して辞令が交付された。
 今回の人事異動は、糸数総務部長が同合併推進協議会の事務局長となることに伴い、内部の人事異動も行われた。部長級の宮川企画室長(参事)が糸数氏の後任となり、企画室長には伊良部平師総務課長、総務課長には喜屋武重三総務課主幹がそれぞれ就任する。
 交付式で伊志嶺市長は「合併協の事務局長に就任する糸数部長はこれまでの経験を生かして宮古の合併がスムーズに進むよう頑張ってほしい。また、内部で異動する皆さんも市民のために頑張ってほしい」と激励し、今後の活躍に期待を寄せた。
 新部課長での新体制は11月1日からスタートする。

 写真説明(上)・新総務部長の宮川氏に伊志嶺市長から辞令が交付された=29日、市役所
 写真説明(下)・合併事務局長の糸数氏に伊志嶺市長から辞令が交付された

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仲地さんら4人を表彰/優秀勤労障害者として

 2004年度県障害者・高年齢者雇用支援つどい(主催・県ほか)がこのほど、那覇市で開かれ、宮古から仲地美和子さん(39)と上里知子さん(26)の2人が沖縄雇用開発協会から優秀勤労障害者として表彰された。29日午後、表彰伝達式が宮古公共職業安定所(ハローワーク宮古)であり、同協会の玉城司郎事務局次長兼総務課長が2人に表彰状と記念品を手渡した。併せてハローワーク宮古雇用対策推進協議会の中尾英筰会長が、内間文子さん(48)と友利力雄さん(22)の2人に優秀勤労障害者として表彰状を贈った。
 仲地さんは、崎山クリーニングに勤務(勤続年数10年6カ月)。クリーニングプレス工として働く。上里さんは、サンエーショッピングタウン宮古食品館に勤務(同6年)。精肉担当。2人とも入社以来、無遅刻・無欠勤で従業員の模範として高く評価された。
 一方の内間さんは、司開発(ホワイト急便)に勤務(同7年6カ月)、一般事務。友利さんは、ティダファームたらまに勤務(同3年)、ネギ栽培を担当。2人とも、勤務状況がまじめなことなどが評価されて表彰された。

 写真説明・表彰された(前列左から)友利さん、内間さん、上里さん、仲地さんと関係者ら=29日、宮古公共職業安定所

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伊良部町教育長に前泊臨時委員会で再任

 伊良部町教育委員会(宮国弘一委員長)は29午前、前泊直喜教育長=写真=の任期満了に伴う臨時委員会を役場庁議室で開き、新教育長に前泊氏(55、池間添)を再任した。11月1日付で就任する。任期は4年で、市町村合併した場合は任期は短縮される。
 この日の臨時委員会には、5人の全委員が出席し、互選で前泊氏を選出した。宮国委員長が前泊氏に教育長任命の辞令を交付した。
 前泊氏は「市町村合併までという限られた期間の中で、職務遂行に全力を挙げて頑張りたい」と抱負を語った。
臨時委員会に先立って、浜川健町長が前泊氏に教育委員の辞令を交付。浜川町長は「今後は市町村合併を控えた大事な時期になる。これまでの経験を生かし、合併するまでに素晴らしい教育行政にしてほしい」と激励した。

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上位入賞に大きな期待/県畜産共進会出品者激励会

 来月6、7日の両日、東風平町の南部家畜セリ市場で行われる第30回県畜産共進会に宮古地区を代表して出品する畜産農家7人の激励会(主催・宮古地区農業振興会)が28日夜、JA宮古地区事業本部情報管理センターで開かれた。大勢の畜産関係者が出席し、宮古地区代表の健闘に期待を寄せた。
 主催者を代表して同振興会長の伊志嶺亮平良市長(代読・下地隆弘副会長)は「宮古地区代表牛はこれまで、県の共進会でも輝かしい実績を残している。県共進会は宮古和牛を県内外に広くPRする良い機会。上位入賞目指して頑張ってください」とあいさつした。
 県宮古支庁の安和朝忠支庁長も「皆さんのこれまで培ってきた努力が大きな実を結ぶことを期待します」と激励した。
 出品者を代表して前川忠彦さん(平良市)は「出品するからには上位入賞を果たし、皆さんの期待に応えたい」と健闘を誓った。また、城辺町の下地敏彦助役が乾杯の音頭を取り、出席者全員で激励した。
 会ではそのほか、和牛改良組合平良支部、同上野支部、同下地支部などが余興を披露し、花を添えた。
 出品者は次の通り。(敬称略)
 【若雌の部・第一類】▽前川忠彦(平良市)「つるこ号」▽喜屋武隆(同)「たかてる号」
 【同・第二類】▽垣花千代(同)「はるみ号」▽砂川玄一(城辺町)「りょうこ号」
 【成雌の部・第一類】▽砂川恵徳(平良市)「みつひめ号」▽砂川玄一(城辺町)「あみん号」
 【同・第二類】▽松原清英(城辺町)「まるちゃん号」▽吉本光金(平良市)「わかな号」

 写真説明・大勢の関係者を前に県共進会での健闘を誓う7人の出品者=28日、JA宮古地区事業本部情報管理センター

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宮古上布の技術に触れる/全国重要無形文化財保持団体協

 28日に開幕した第13回全国重要無形文化財保持団体協議会平良市大会(主催・同協議会、平良市など)は29日、視察研修が行われた。参加した各保持団体のメンバーが宮古織物事業協同組合や伝統工芸品研究センター、平良市福山にある苧麻(ちょま)村などを視察。苧麻績み(方言名・ブー)体験などで宮古上布の技術に触れた。同大会には全国の重要無形文化財保持団体13団体が参加しており、この日の研修には約80人が参加した。
 苧麻村では、宮古苧麻績み(ブーンミ)保存会が参加者たちを出迎え、宮古島で栽培されている苧麻の種類や特徴、性質などについて紹介。同会の下地正子会長は「宮古上布にはどの種類の苧麻が一番合っているか、学者の方々と研究を重ねている。それが分かれば良い宮古上布が出来る。国宝級の宮古上布を誇りに思う。これからも保存に取り組んでいきたい」と意気込みを見せた。
 参加者たちは同会のメンバーの説明を受けながら苧麻績みを体験。苧麻の茎からはいだ表皮をミミガイを使って繊維を取り除き、繊維を裂くなどして取り組んだ。
 喜如嘉の芭蕉布の糸つむぎに携わっているという女性は「初めて触ったが、芭蕉とは違い繊維が細かくつなぎ方も違う。思ったより作業が細かく、苦労されているのだと感じた」と感想。岐阜県の本美濃紙保存会の家田美奈子さんと倉田真さんは、「繊維が細いわりには強くしっかりしている。上布も薄く、涼しそう」と宮古上布の印象を話した。
 苧麻村ではソーキ汁やアーサてんぷらなども振る舞われ、参加者たちは宮古の郷土料理に舌鼓を打った。

 写真説明・下地会長(左)の説明を受けながら苧麻績みを体験する参加者たち=29日、平良市福山の苧麻村

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