200平成16  10 27曜日

市町村合併で意見交換/下地町・職労と議会

 下地町職員労働組合(友利勝彦執行委員長)は26日、同町議会(川満廣俊議長)との意見交換会を同町役場で開き、市町村合併に反対した明確な理由や今後の見通しなどについて議員の見解を求めた。議員らは住民投票不成立や町当局が昨年実施した合併住民説明会への不参加など住民の関心の低さを挙げ、最終的に本会議で合併離脱を議決したことを強調。職員の意思表明の遅さも指摘し、自立へ向けて共に知恵を出し合って歩んでいくよう職員たちの理解と協力を求めた。同組合では今月21日に全職員を対象に実施したアンケートで8割以上が合併を支持しており、今回の意見交換を踏まえ、合併再考を要請していくかなど今後の方向について検討していく。

 意見交換会には同組合員の半数に当たる約50人が参加。議会は古波蔵小夜子氏を除く11氏が出席した。
 合併反対の理由を求められた川満議長は「目的は1つ。合併に賛成した議員も反対した議員も1つになり取り組んでいく」と合併反対が議会全体の見解であることを説明。池間健榮氏は「議会議決は全体統一された意思。全員が議決に従わなければならない」と強調し、「住民投票を実施しても成立せず、住民発議制度も活用されていない」と指摘した。保良榮男氏は「すぐ赤字になるわけではない。互いにアイデアを出し自立を探っていくべき」、仲里誠高氏は「合併すれば行政も職員も楽だが、自立することが住民のためだと思い苦労しても頑張ろうと反対した。住民からも合併賛成の声は聞いていない」、嵩原富三氏は「合併してもメリットが見えてこない。負担ばかりが増える」と説明し、垣花武一氏は「住民の合併に対する関心がないと思っている。本議会で反対多数で議決した。それを覆すのは難しい」と述べた。
 川平洋氏は「小さな自治体ではやっていけないと思い合併には賛成した。後々は吸収合併になる」と合併賛成の姿勢を見せ、松永恵茂氏は「住民からは合併を進め、吸収合併だけは避けるべきとの話が出ている。すべての住民が合併反対ありきではない」と述べた。
 今後の見通しについては、歳出抑制だけでなく歳入増加に取り組んでいくことや今後、行財政改革シミュレーションが示されることなどを説明した。清掃処理施設や葬祭場問題について池間氏は国だけに頼らず民間と協力する方向性があることを話し、保良氏は観光産業での収入増につなげていく工夫の必要性を強調した。
 合併に反対した職員からは、合併後のリストラを懸念する意見などが挙がった。

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議員報酬5%減、職員給与4%減を可決/平良市議会

 平良市議会(池間青昌議長)の2004年度第11回議会(臨時会)が26日、市議会議場で行われ当局が逼迫する市の財政健全化を目指して提案した年内の議員報酬の5%減案と市職員給与の4%減案について審議し、賛成多数で可決となった。議員報酬減案は今回で2度目、職員給与減案は今回で3度目の提案だった。
 採決では野党議員5人が退席し、与党の8人と公明の2人が賛成となり賛成10、反対4で可決した。また、職員給与減案は与党の上里樹氏が反対に回り賛成9、反対5の賛成多数可決となった。
 議員報酬減と職員給与減は11月分と12月分の給与に適用され、これによる歳出抑制額は3120万3308円を見込んでいる。
 内訳は議員報酬減分が268万2790円。職員給与減分が2850万518円(見込み)となっている。
 四役の給与減は8月から適用されており、12月までの減額分は371万7850円となっていることから、これを含めた歳出抑制総額は3492万1158円を見込んでいる。
 また、両案が最初に提案された7月に可決されていれば歳出抑制額は5209万998円だった。
 今回の臨時会も野党議員の調整などで休憩が相次ぎ、午前中は審議することなく終了。午後2時から再開する予定だったが結局午後3時からの再開となった。
 両案は今年の7月に初めて提案されるも野党が反対姿勢で否決。さらに8月には職員給与減案のみを提案するも再度否決の判断が下されていた。
 そのほか、今議会では▽米軍属による女性暴行事件に関する抗議決議▽米軍F−15戦闘機接触事故およびFA−18戦闘機部品落下事故に対する抗議決議も可決された。

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無車検・無保険車多い/宮古署・一斉検問で21台検挙

 宮古警察署(伊波盛春署長)ら4団体は26日、平良市内の主要道路で一斉検問を行い、無車検・無保険車両21台を検挙した。伊波署長は「多すぎる。ドライバーの認識が低いのでは」と指摘。撲滅に向けて今後、取り締まりを強化する方針だ。
 参加団体は同署のほか、陸運事務所宮古支所、県自動車整備振興会宮古支部、軽自動車検査協会宮古分室の4団体。
 検問は午前10時から約2時間、平良市内の国道390号と県道83号で実施。
 国道390号では、無車検・無保険車両4件のほか、シートベルト装着違反、免許不携帯、定員外乗車がそれぞれ1件あった。県道83号では、無車検・無保険車両が6件、酒気帯びが1件だった。
 午後からは県道78号で約2時間実施。上下線それぞれ二車線のうち、一車線を規制した。無車検・無保険車両は11件に登った。フィルムなどの整備不良も4件あった。
 伊波署長は「他地域では(無車検・無保険車両の)詳しいデータを取っていないため単純に比較できないが、多すぎる。本来は1台もあってはならない。今後は、一掃に向けて取り締まりを強化する」と強い口調で話した。
 整備不良や故障などをチェックする車検を受けていない無車検車両は、重大な事故を誘発する恐れがあるとして、道路運送車両法で6カ月以下の懲役、または30万円以下の罰金。また、無保険車両は自動車損害賠償保障法で1年以下の懲役、または50万円以下の罰金が科せられる。

 写真説明・無車検・無保険車両撲滅に向け、検問を実施した=26日午後、平良市内の県道78号

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大量の鉄くずを回収/池間島・業者が無償で

 平良市池間島の各家庭から不要になった大量の鉄くずが排出されたことを受け、市内のスクラップ業者が25日、無償で回収作業に乗り出した。一方、池間自治会(玉寄憲作会長)が中心となったボランティアらは、鉄くずとともに出された廃家電や古タイヤなどを分別して一時保管、今後処分など方法を検討し美しい環境の島づくりを目指すことにしている。
スクラップ業者は、各家庭で要らなくなった鉄くずを回収したい旨の協力を同会に依頼。同会は親子有線ラジオを通して住民に呼び掛けた。
池間公民館前の広場や集落内の空き地などを一時収集場所に指定。住民らは24日から鉄くずなどを持ち込んだが、その量は全体で数10トンに及ぶ。
 今年の春ごろから、鉄類のスクラップ価格は高騰。スクラップはプレスされ海外に輸出されるという。スクラップ業者は鉄くずのみを回収。すべてが撤去されるには数日間かかりそうだ。
玉寄会長は「ほとんどの家庭で不要の鉄類や廃家電などが無くなった」と話し「これを機会に海岸線などでの不法投棄を防止するため、ボランティアで組織する監視員20人を結成したい」と強調した。

 写真説明・ボランティアで分別する住民ら=25日、平良市池間島

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踊り奉納し平安祈る/宮古神社で「例大祭」

 平良市内の宮古神社で創建記念日に当たる26日、祭礼の1つである「例大祭」が執り行われた。末安大孝宮司ら関係者多数が列席し、宮古の向こう1年間の平安と子々孫々の繁栄などを祈った。
 同神社の前身は権現堂(宮古熊野三所大権現)で1590年10月26日に創建された。1941年に現在の宮古神社に改称された。
 拝殿で祝詞儀式などが行われた後、久田流舞踊研究所の女性らが宮古民謡「大世栄(うぷゆぱえ)」の踊りを奉納した。参加した40代の女性は「宮古がいつまでも平和で繁栄するように祈った」と話した。

 写真説明・宮古民謡の踊りが奉納された例大祭=26日、宮古神社

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中学生らが情報化社会について討論/宮古地区生徒会フォーラム

 「見つめなおそう! 私たちの学校生活〜情報化社会に生きる中学生として〜」をテーマに第12回宮古地区生徒会フォーラム(主催・県教育庁宮古教育事務所)が26日、城辺町農村環境改善センターで開かれた。宮古地区の各中学校生徒会役員や教育関係者らが参加し、日ごろの生徒会活動の報告やグループ討論などで意見を交換し、より活発な生徒会活動を行うことを確認した。

 同フォーラムは宮古地区中学校の全生徒会がそれぞれの視点から生活の現状を見つめ、「情報化社会に生きる家庭、学校、地域、社会の一員として何ができるか、何をしなければいけないか」について考え、生徒たち1人ひとりが正しい見識と判断力を持ち、生徒会活動の充実を図るため行った。
 フォーラムは▽各学校の取り組み▽小グループによる討議▽メッセージカード記入(全体会)―の3つのステージに分けて実施された。第1ステージでは、鏡原中、北中、池間中の3校が取り組みを紹介。このうち、北中は福祉活動について発表を行い「たとえ細くても、長く続くボランティア活動をしたい。大学のない宮古では高校生、中学生の力が大きい。できることから始めませんか」と訴えた。第2ステージでは、西城中学校から情報化社会が及ぼした犯罪や事件を挙げ、「情報化社会と私たち」をテーマにグループ討論した。
 生徒らは3つの班に分かれ、それぞれインターネット(チャット、メール、掲示板)の長所や短所について活発な意見を交換し、「相手の立場で考え、言葉遣いを気をつける」「情報すべてを信じ過ぎない」「個人情報を流さない」などを心掛けることをまとめた。
 フォーラムの最後には▽情報化社会に生きる1人として、誤った情報に惑わされることなく自分自身の言葉や行動に責任を持つ▽常に相手を思いやる気持ちを忘れず、お互いを尊重し人と人の心の結び付きを大切にしましょう―と生徒ら全員で力強く宣言した。

 写真説明・宮古地区の全中学校生徒会が集まり、活動内容の発表やグループ討論で意見を交換した=26日、城辺町農村環境改善センター

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