本日のニュース

２００４年（平成１６年）１０月２６日火曜日

☆ 上野村、合併参加を申し入れ／３市町に協力要請

　上野村の川田正一村長と平良隆村議会議長は25日、平良市・城辺町・伊良部町合併推進協議会の3人の首長に対して合併への参加と同村を含めた４市町村法定協発足について初めて正式に申し入れた。川田村長は「議会も合併参加について私に一任してくれた。今ごろ参加を求めて申し訳ないが今後迷惑はかけない。ぜひ、気持ちをくんで合併に参加させてほしい」と3市町長に正式に合併参加を申し入れるとともにスムーズな加盟への協力を求めた。

　川田村長の申し入れを受けて伊志嶺市長は「これまで合併から離脱した上野村、下地町に対しても再度加わるための受け皿づくりはしておくと述べてきた。合併参加の決断をしてくれてうれしく思う。下地町でも合併に向けた動きが出始めており、できれば両自治体が一緒に合併に参加してくれればうれしい」と述べた。
　また、浜川健伊良部町長は「村議会は全員協議会で村長に一任となっているがせめて合併に対する議会議決をしてほしい」と要望した。
　3人の首長は今回の申し入れについておおむね了承したものの今後、各議会の判断もあることから同村に対して合併に向けた迅速な取り組みを促した。
　また、川田村長と平良議長は池間青昌平良市議会議長にもこれまでの経緯を説明した上で市議会としても上野村の合併参加に協力してくれるよう求めた。
　これに対して池間議長は「本来は６市町村合併が良いと思っていたし、上野村が離脱となったことには驚いていた。今回再検討して合併参加となったことはうれしく思う」と上野村の合併参加を歓迎した。
　そのほか、川田村長は今後のスケジュールについて「事務局と相談して、要望通りに各種取り組みを行っていきたい」と述べた。
　今後、上野村を含めた4自治体で４市町村の合併法定協立ち上げに向けた作業が進む予定で、各議会に発足案が提案されて可決されれば法定協発足となる。
　
　写真説明＝川田村長（奥左）と平良議長（同右）が合併参加を正式に3人の首長に申し入れた＝25日、合併推進協議会事務局

☆ 合併期日、来年１０月１日めどに／３市町会議で見解

　平良市、城辺町、伊良部町合併推進協議会（会長・伊志嶺亮平良市長）の市町長会議が25日、同協議会事務局で行われ合併期日について協議。合併に向けた作業スケジュール、電算システム統合の作業に加え平良市議会議員、3市町の農業委員の任期も考慮して合併期日については「来年10月1日が望ましい」との見解でまとまった。合併期日については今後開催される協議会で正式決定される。
　合併までの作業スケジュールについて事務局側からは▽現在の状況では県に申請するのが来年3月末に間に合わせるのに精いっぱい▽県への申請後、県議会の議決は来年６月になる見込み▽議決後に国に届け出て告示となり合併の効力が発生―との作業、手続きが説明された。
　電算システムの統合作業については▽作業量から判断して統合作業は早くても来年7月末までかかる▽合併期日は、切り替え作業の時間的余裕を考えて土日祝祭日をはさんだ月初日が望ましい―との報告が示された。
　そのほか、現在の平良市議の任期が来年10月17日で3市町の農業委員の任期も来年9月30日であることからそれまでには合併すべきとの方針でまとまり、3市町合併の期日について3首長は「来年10月1日が望ましい」との見解でまとまった。
　また、上野村が合併参加の意向を示している問題や下地町でも合併参加を探る動きが出ていることなどについても協議。来年10月1日の合併を目指すには来月中には参加のめど付けが条件となることなどが説明された。
　そのほか、事務局体制についても協議し3市町合併推進協の事務局長には平良市の課長級が専任で就任することなども確認された。

☆ ハワイ・マウイ郡長が来島／来年、平良市と姉妹都市４０周年

　平良市（伊志嶺亮市長）と来年、姉妹都市締結40周年を迎えるアメリカ合衆国ハワイ州マウイ郡のアラン・アラカワ郡長が25日、初めて宮古島に来島し市役所では歓迎セレモニーが行われた。アラカワ郡長は「今回初めて宮古島を訪れることができてうれしく思う。来年はマウイ郡の創立100周年と平良市との姉妹都市40周年でもあり、記念式典を予定している。ぜひ、伊志嶺市長にも出席してほしい」とあいさつ。伊志嶺市長も出席したいとの意向を示した。
　セレモニー後に行われたアラカワ郡長との歓談では、姉妹都市締結時の市長、故真榮城徳松さんの孫・幸之助さん（ウインディーまいばま代表）が伊志嶺市長からアラカワ郡長に紹介された。
　真榮城さんは「祖父からマウイのことをたくさん聞いて『観光』に興味を持ち、今も観光関連の仕事で頑張っている。アラカワ郡長の来島を家族も喜んでいるので、滞在中は宮古を満喫してほしい」と歓迎した。
　アラカワ郡長は沖縄県人の子孫として初の郡長。今回の宮古訪問について「マウイには多くのウチナーンチュが活躍している。宮古を訪問し多くのことを学んでマウイの発展のために役立てたい」と述べた。
　また、伊志嶺市長も「きょうは市にとっても市民にとっても特別な日。海外の姉妹都市はマウイ郡だけ。来年の姉妹都市締結を祝う式典にはぜひ伺って一緒に祝いたい」と述べた。
　使節団一行は26、27日に宮古各地を巡る予定でマウイで類似施設を検討している宮古の地下ダムのほか、池間大橋、ドイツ文化村、総合博物館などの視察を予定している。また、26日の市議会臨時会ではスピーチも予定している。
　平良市とマウイ郡との姉妹都市縁組みは1965年４月にマウイ郡参事会で平良市との姉妹都市提携を議決し、ハワイ沖縄県人会長を特使として平良市に派遣し、決議書とマウイ郡住民の親愛を表した「友好の鍵」を当時の真榮城市長に進達した。平良市議会も同年6月の市議会においてマウイ郡との姉妹都市縁組みを全会一致で決議した。
　マウイ郡の概要　アメリカ合衆国ハワイ州（諸島）の６つの主だった島々（オアフ、ハワイ、マウイ、カウアイ、モロカイ、ラナイ）のうち、マウイ郡はマウイ島、ラナイ島、モロカイ島の3つからなる。
　マウイ島の面積は1902平方キロメートルで、マウイ郡３島の人口は約12万人。郡都はワイルクで日本との時差は19時間遅れ。主な産業は観光と農業で、各地に大規模なサトウキビやパイナップルの大農園が見られる。年間200万人の観光客が訪れその数はオアフ島に次いで第２位となっている。

　写真説明・伊志嶺市長と歓談したアラカワ郡長（左から２番目）は来年の姉妹都市締結40周年記念式典に伊志嶺市長の出席を求めた＝25日、市役所

☆ キビ集中脱葉方式を要請／農業委員会長らが市町村会などに

　宮古地区農業委員会の下地春綱会長ら10人余が25日、宮古市町村会（会長・伊志嶺亮平良市長）など6団体に「サトウキビ刈り取り集中脱葉方式の早期導入」に関して要請した。伊志嶺会長は「皆さんの希望に沿うようにしたい」と述べ、前向きに取り組んでいく姿勢を示した。
　同導入に関する要請は今年8月25日に開かれた同会長会で決議していた。集中脱葉方式は、サトウキビの梢頭部と根茎をカットするだけで葉柄を脱葉せずに製糖工場に搬入する方式。宮古では宮古製糖多良間工場が導入している。
　要請で、下地会長は集中脱葉方式の利点として▽収穫期間が短く、作業も比較的たやすい▽短期間で出荷することから、重量が減らない▽新鮮なサトウキビを搬入できるので糖度が落ちにくい▽収穫日数が短縮されるので、輪作にカボチャの植え付けや余剰労働力を畜産などに回すことができる▽高齢生産者を含めてサトウキビ生産者の意欲が高まる―を挙げた。
　その上で「サトウキビの収穫方式をハーベスターなどの機械化方式と併せて集中脱葉方式による事業化が早期に実現できるよう要請する」と述べ、要請書を手渡した。
　伊志嶺会長は「サトウキビは宮古に適した良い作物。コストが少し掛かるのが心配。ＪＡおきなわとコスト軽減をどうクリアできるかを相談したい」と答えた。
　この日下地会長らは宮古市町村会のほかに、宮古地区農業振興会（会長・伊志嶺亮平良市長）、県宮古支庁（安和朝忠支庁長）、県農業共同組合中央会（大城惟宏会長）、沖縄製糖（川満恵次社長）、宮古製糖（新里光男社長）にも要請した。

　写真説明・宮古市町村会長の伊志嶺亮平良市長（左）にサトウキビ刈り取り集中脱葉方式の早期導入を要請した下地会長＝25日、平良市役所

☆ クイチャーで大盛況／「オリオンツアー」本土から３００人

　オリオンツアー（本社・東京都）主催の「オリオンの日ｉｎ宮古島パーティー」が24日夜、下地町農業環境改善センターで開かれ、日ごろから同社を利用している客ら約300人が、宮古島東急リゾートの料理を楽しみながら、ビンゴゲームやクイチャー体験などで大いに盛り上がった。同パーティーは、同社観光ツアーを利用している沖縄のリピーターを対象に、感謝の意を込めた特別料金ツアーのプログラムに組み込まれたもの。
　「オリオンの日」と銘打った同社のパーティーは、宮古だけでなく、沖縄本島や久米島、八重山へのツアーの中にも組み込まれ、その都度、利用客らを楽しませている。
　この日は、下地町川満の勇壮な棒踊りで幕開け。宮古島東急リゾートの職員が演奏と踊りの手本を見せてクイチャーを披露すると、盛り上がりはピークになり、客らは思い思いに体を動かして、宮古の夜を満喫していた。
　同社業務部の石黒昌彦さんは「地元の協力もあって大変盛り上がった。満足していただけたと思う」とほっとした様子で話した。

　写真説明・見よう見まねのクイチャーで大いに盛り上がる客ら＝24日、下地町農業環境改善センター