200平成16  10 19曜日

議員定数・報酬削減案など示す/上野村議会

 自立の道を探る上野村議会行財政改革特別委員会(委員長・砂川寛茂副議長)の第2回委員会が18日、同村役場で開かれた。委員からは改革案として職員の夏のボーナス全額カット、自衛隊基地使用料の増額要請、議員定数や報酬の削減案、特別職の報酬や職員の給与削減案などの案が示されたほか、行財政改革と一部事務組合関連の問題をそれぞれ調査、研究する2つの作業部会を設置。今後は各作業部会が週に2―3回程度の会合を持ち、専門家の意見を取り入れ、法律や条令と照らし合わせながら細部まで詰め、同委員会で決定する。

 案は前回委員会(12日)で「話し合うベースがない」として議員12氏に案の提出を求めていたもの。8氏から案が出された。
 財政面の改革案として示されたのは▽村長、助役、収入役、教育長の給与カット▽管理職手当ての廃止▽定年、勧奨退職者が出ても極力採用を抑え、給与の5%削減を実施▽役場職員も給与引き下げを行い、将来は民間と同等とする▽夏のボーナス全額カット▽一部事務組合(広域圏事務組合・市町村会)からの離脱▽医療費の助成を現行の中学卒業から小学卒業までとする▽自衛隊基地使用料の増額要請▽(ユニマットグループの)高橋洋二氏を 一日も早く上野村に住民登録するよう要請する▽村税や分担金の滞納金を徴収する―など。
 一方、行政面の改革案は▽議員定数の見直し(現在の12人を次回選挙から8人に削減する)▽助役、収入役、教育長を今の任期をもって廃止する▽課長職は契約職員とし、2―3年契約で民間も含めて募集する。業績の悪い課長は再契約しない。公平を期すため、独立した機関を設置する▽役場機構の見直し(課の統廃合)▽保育所の民営化を検討する―などが示された。
 これら改革案は法律や条令などと照らし合わせ、具体化するため、2つの作業部会を設置。行財政問題を検討する作業部会の部長に上地博通氏が選ばれ、メンバーは砂川寛茂氏、宮国幸清氏、砂川栄市氏、芳山辰巳氏となった。また、一部事務組合関連の問題を扱う作業部会には新里聡氏が部長に、川満泰一氏、島尻幸夫氏、川満盛一氏、砂川長一氏、仲元成美氏がメンバーとなった。
 委員会終了後、作業部会で会合を行った上地氏は「村民に模範を見せるため、まずは議員の定数や報酬の削減案に取り組んでいきたい」、新里氏は「『清掃組合は新里の工場を修理し、下地町と共同で使用する』などといった案も出ている。現在のまま一部事務組合に加入し続けた場合、離脱した場合など、負担金の問題を考えて検討していきたい」とそれぞれ今後の方向性を示した。
 同委員会は平良隆議長を除く11議員が委員で、住民サービスを低下させずに自立するためにはどのような行財政改革を進めるか議会の立場として検討し、改革案を策定することが目的。

 写真説明・2つの作業部会を設置し、専門的に行財政改革に取り組んでいくことを決めた=18日、上野村役場

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けさ宮古に最接近/台風23号

 超大型で強い台風23号は18日午後6時現在、宮古島の南東約300キロ、北緯22度40分、東経127度10分にあって、毎時15キロの速さで北西に進んでいる。宮古島地方気象台によると台風は今後、勢力を維持しながら宮古島に接近、18日夜遅くに暴風域に入り、19日朝には最接近する。同気象台は暴風と高波に厳重な警戒を呼び掛けている。暴風域を抜けるのが19日昼過ぎ、強風域を抜けるのは20日夕方になる予想。
 台風の中心気圧は950ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は40メートル、中心から半径220キロ以内では風速25メートル以上の暴風、半径800メートル以内では風速15メートル以上の強風が吹いている。
 強風域が広いのがこの台風の特徴で、沖縄地方全域を強風域に巻き込んでいる。台風は宮古島に接近した後、進路を東寄りに変え、沖縄本島に接近する。
 海上は猛烈なしけになる。宮古島では特に北海岸、東海岸は危険で、同気象台は「海岸には絶対に近寄らないこと」と注意を呼び掛けている。
 予想雨量は18日正午からの24時間で150ミリ、19日正午からが200ミリ、2日間で計350ミリを予想している。
 台風の接近で18日の宮古発着航空便は航空3社で計20便が欠航した。また、佐良浜、多良間の船便も朝から全便欠航となった。

 写真説明・
台風による大しけで防波堤を乗り越える大波=18日午後5時ごろ、城辺町友利の博愛漁港

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清掃工場建設を一時凍結/施設組合管理者会

  宮古清掃施設組合(管理者・伊志嶺亮平良市長)の2004年度第1回管理者会が18日、同組合会議室で行われた。上野村野原部落で建設が予定されていた新しい清掃工場について、組合側から同村の市町村合併離脱の影響により一時凍結することが管理者に対して説明され、今後は上野村の動向を見守り再検討していくこととなった。
 上野村野原部落有地に予定していた新たな清掃工場建設についてはこれまでに組合側が住民説明会や浦添市などの先進地視察などを実施して建設に向けためど付けを行ってきた。
 建設予定地については上野村を含めた市町村合併を前提に進められたことから同村の離脱で建設計画が事実上白紙となった。組合としては新しい清掃工場に1日当たりの処理量34トンの焼却炉を 2基設置し、1日16時間の運転を予定していた。
 上野村が合併から離脱を決定した現状では今後、新たな建設予定地についても検討が必要となっている。
 そのほか、管理者会では03年度一般会計歳入歳出決算と04年度の一般会計補正予算案を承認した。
 03年度決算の歳入総額は5億7157万7324円、歳出総額は5億4565万696円で差額の2592万6628円は04年度予算に繰り入れた。
 また、04年度一般会計補正予算額は539万5000円で歳入歳出総額は5億6217万3000円となっている。

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寺内タケシさんがコンサート/エレキギターの神様

 テケテケサウンドに高校生も大喜び―。寺内タケシとブルージーンズによる「ハイスクールコンサート」が18日、平良市のマティダ市民劇場で開催された。宮古、工業、農林の3高校の生徒らを招き、エレキギターで軽快かつ迫力あるサウンドで魅了した。会場は生徒らの歓声と拍手が絶えず、最後まで盛り上がっていた。
 寺内さんは各地の学校でコンサートを開き、エレキギター普及に尽力している。同コンサートは今回で1224校目になったという。
 冒頭、県立宮古高校の狩俣幸夫校長は「自分の好きなエレキギターを一生を懸けてやっている。寺内さんの思いを音楽を通して感じ取ってほしい」とあいさつした。
 寺内さんをはじめ、バンドのメンバーはおそろいのかりゆしウエアを着用して登場。「ツアラトストラかく語りき」で幕を開けた。
 立て続けにベンチャーズの「ダイヤモンド・ヘッド」「パイプライン」などの名曲を披露。また、「世界に一つだけの花」など高校生リクエストで人気の高かった曲も演奏し会場を沸かせた。曲の合間には軽快なトークを交え、昔の思い出話や同コンサートを始めた際の苦悩を語り、生徒らの心を引きつけた。
 仲間梨沙さん(宮古高校1年)と奥平裕子さん(同)は「迫力ある演奏に感動した。『サクランボ』『もらいなき』が良かった。とても楽しかった」と声をそろえた。
 寺内さんは5歳のときにギターを始め、今年でギター生活60周年。1963(昭和38)年に「寺内タケシとブルージーンズ」を結成。エレキブームの仕掛け人となった。レッツゴー運命(日本レコード大賞編曲賞受賞)など多数のヒット曲を持ち、「エレキの神様」と呼ばれる。

 写真説明・円熟のギターテクニックで高校生らを魅了した寺内さん
=18日、平良市のマティダ市民劇場

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最新技術の習得へ/初のIT講習会

 情報通信分野の人材育成を目指す2004年度IT高度人材育成事業(主催・県)の小規模ネットワーク構築実践講座が宮古マルチメディアセンターで18日から2日間の日程でスタートした。離島では初めての開催。受講者はLANのメリットや構築法など基礎知識を学び、理解を深めた。
 同事業は県が国の支援を受けて実施しているもので、過去2年間に延べ4000人以上が受講している。情報通信関連産業の高度化、集積、発展を図るため、最新の技術を習得できる機会(技術講習)を提供することにより、情報通信分野で高度な人材を育成し、充実した人材層を形成する目的で展開されている。
 宮古地区での講座は「小規模ネットワーク構築実践講座」と題し2日間で▽ネットワーク構成要素(機器の種類と使用目的)▽セキュリティ(ネットワークセキュリティー対策の方法と実践)▽トラブルシューティング(ネットワークトラブルの原因と解決法)―などを重点的に行う。当初は 1回のみの開講予定だったが、募集定数の倍近い応募があったため、11月下旬にも同様の講座が行われる予定。
 初日の講座では講師の座安綾子さんが「LAN(Local Area Network)は複数のパソコンをケーブルでつなぎ、それぞれの情報や機器を共用するもの。情報管理の一元化が図られる」などと説明した。

 写真説明=ネットワーク構築法など基礎から学ぶ受講者ら=18日、宮古マルチメディアセンター

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