200平成16  10 13 曜日

参加市民は970人、拾ったごみ3・2トン/

美ぎ島1万人動員クリーンアップ大作戦

 平良市民運動実践協議会(前川尚誼会長)は12日までに、11日に初めて実施した「美ぎ島1万人動員クリーンアップ大作戦」の速報値をまとめた。それによると、参加人数は967人と少なかった一方、集めたごみの量は3・2トンに上った。前川会長は「人数的に少なかった」とPR不足を反省しながらも、「多くの人の行動が『美ぎ島』づくりへのPRになると思う。年に2回ぐらいのペースで続けたい」と総括、今後の活動の広がりに期待を込めた。

 このクリーンアップ作戦は、9月5日に予定されていたが、台風18号が宮古島地方に接近したため11日に延期となっていた。
 同日参加したのは、自治会関係で505人、建設業関係で363人、諸団体から96人の計967人。午前中から市民らが参加し、市内125カ所の道路や公園で、散乱したごみを4種類に分別しながら拾い集めた。
 この結果、▽燃やせるごみ1614キロ▽ビニール系ごみ552キロ▽缶類875キロ▽瓶類725キロ―の計3216キロが集まった。
 前川会長は「台風による延期で日程がずれる中、参加してくれた皆さんには大変感謝している」と謝辞を述べた。続けて「行動することが活動を広げていくことになる。続けていかなければならないし、参加者からはこの作戦を継続して行うよう要望する声が多かった」と話し、決意を新たにした。
 3トンを超えたごみには「本当に驚いた」とあきれた様子。「ごみのポイ捨てをなくしたい、というのは切実な願いだ。ポイ捨てをする人はこの状態を真摯に考えてほしい」と訴えた。
 このほか、各所で見られた粗大ごみや廃自動車などの不法投棄に対し「会の中で協議し、行政への要請なども考えたい」と述べた。

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長濱さんと宮古水泳協が受賞/文科大臣生涯スポーツ功労者表彰

 【那覇支局】地域や職場でのスポーツの普及、発展に貢献した個人・団体を文部科学大臣が表彰する2004年度生涯スポーツ功労者および優良団体に、宮古から功労者に長濱光雄さん(伊良部町体育協会理事)、優良団体に宮古水泳協会(上地力会長)が選ばれた。8日に東京都内のホテルで表彰式が行われ、帰沖した受賞者らが12日、県教育庁を訪れ仲宗根用英次長に受賞を報告した。

 長濱氏は、1984年に伊良部少年剣道クラブを結成。現在まで20年余り剣道指導にあたる。また体育協会役員として、協会運営や体育指導に尽力してきた。
 宮古水泳協会は、1991年に設立。以来、日常的に水泳教室や講習会を開き地域の水泳競技の普及、発展に貢献。社会奉仕活動にも積極的で各地域に指導者を派遣。また水難事故防止活動に取り組むなど、他のスポーツ団体の模範となるとして評価された。
 宮古水泳協会会長の上地さんは「宮古のすべての小学校で水泳指導にあたってきた。年間約100人の児童らが泳げるようになり父兄からも喜んでもらっている。宮古では水泳の指導者が不足しており、今後は指導者の育成に努めたい」と今後の抱負を語った。
 仲宗根教育次長は「県内各地域でも子供からお年寄りまでスポーツを楽しむ人が増えている。今後もみんなが楽しめる生涯スポーツの普及に努めてもらいたい」と表彰をたたえた。
 このほかの県内からの受賞者は次の皆さん。(敬称略)
 ▽生涯スポーツ功労者=山城幸儀(糸満市体育協会長)、宮良博之(石垣市スポーツ少年団本部長)▽生涯スポーツ優良団体=伊江クラブ(伊江村)、石垣市おはようジョギングクラブ(石垣市)、県野球連盟糸満支部(糸満市)

 写真説明・文科大臣から表彰された宮古水泳協会の上地会長(前列右)ら個人・団体が仲宗根教育次長(前列右から2人目)を表敬訪問した=12日、県教育庁

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野鳥の会が見回り強化要請/サシバ密漁防止で宮古署に

 宮古野鳥の会(岡徹会長)は、昨年まで県文化環境自然保護課が中心となり行っていたサシバ飛来数の調査やサシバ密猟防止パトロールが今年実施されないことを受け、12日、宮古警察署にサシバ密猟防止のための警ら強化を要請した。宮古の秋の風物詩ともなっているサシバの飛来は寒露に当たる8日ごろから始まっており、同会では宮古署に情報提供しながらサシバ密猟防止に努めていく。
 国際保護鳥に指定されているサシバの密猟は、鳥獣保護法違反で1年以下の懲役か100万円以下の罰金が課せられる。一昨年に密猟で男が逮捕されたほか、昨年はサシバ捕獲小屋のツギャが発見されていることなどから、同会は密猟が行われる可能性の高い今月末までの期間中、宮古本島と伊良部島、下地島全域での警ら強化を求めた。
 岡会長は「宮古はサシバが越冬でフィリピンなどへ向かう中継地点。今年から県のパトロールが行われないので、ぜひ警ら強化をお願いしたい」と求め、伊波盛春署長あてに要請書を提出した。
 受け取った地域課の大里英男課長は「伊良部の方では密猟の動きもあると聞いている。特に警らしてほしい地域を教えていただき、サシバを捕獲する人がいれば検挙していきたい」と共に密猟防止に取り組んでいく姿勢を見せた。
 宮古野鳥の会によるとサシバ飛来数は年々減少しており、要因として越冬地や繁殖地の環境悪化を指摘。サシバが減ることで食物連鎖のバランスが崩れるなど生態系にも影響を与えることから、同会では継続的な飛来数データの確保を重要視している。これまで宮古に飛来するサシバのカウントは宮古本島を宮古野鳥の会が、伊良部島を県の自然保護課、鳥獣保護員が行ってきたが、今回県が伊良部島で実施する調査やパトロールが行われないことで、サシバ飛来数の大半を占める伊良部島のデータ欠損と密猟の増加を懸念している。

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下地島の軍事利用反対で写真展/伊良部町役場

 「下地島の軍事利用に反対する写真展 普天間―辺野古―下地島」(主催・同展実行委員会)が12日、伊良部町役場ロビーで始まった。会場には沖国大ヘリ墜落事故、米軍基地辺野古移設反対運動、宮古郡民大会の様子を収めた写真124点などが展示されている。同実行委員会では「現状を理解して下地島の軍事利用に反対しよう。郡民一丸となって声を上げよう」と参加を呼び掛けている。22日まで。
 開催にあたり清水早子実行委員長は「基地被害をリアルに感じてもらいたい。宜野湾市民大会で抗議するエネルギーの大きさ。基地移設の危機に直面している辺野古での抗議活動などを住民に見て現実を知ってもらいたい。今は下地島が軍事利用される戦後最大の危機」と呼び掛けた。
 展示写真の中には沖国大にヘリが墜落した直後を収めた写真もあり、炎上するヘリや担架で運び出されるヘリ乗員、飛び散った残がいなど事故の大きさを生々しく伝えるものばかり。
 同展は今後、城辺町、下地町、上野村の役場で開催される予定。平良市は9月に開催された。

 写真説明・沖国大ヘリ墜落事故の現場の様子に見入っていた=12日、伊良部町役場1階ロビー

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資格取得に大きな貢献/宮工高と濱元教諭に感謝状

 危険物取扱者や消防設備士といった資格試験を実施している財団法人消防試験研究センター(池田春雄理事長)は20周年を迎えるのを機に、同試験への長年にわたる貢献が大きかったとして県立宮古工業高校(内間誠治校長)と同校の濱元誠喜教諭に対し、感謝状を贈呈した。同センター県支部の高原元雄支部長が12日、同校を訪れ、感謝状を伝達した。県内で感謝状を受けたのは高校は宮工を含め6校。教諭は濱元教諭を含め2人。
 同校は▽部活動の活性化▽ものづくり教育の充実▽資格取得―の3つを学校経営の柱としている。特に資格取得は1人5種類以上を目標に、濱元教諭が放課後や夏休み中の課外授業を行うなど積極的に取り組んでいる。同センター所管の難関、甲種第四類消防設備士試験に県内では同校だけが3年連続で合格者を出すなど、実績も十分だ。
 感謝状を手にした内間校長は、「大変うれしい。長年指導に当たった濱元先生に大変感謝している。今後も生徒たちを励まし、1人でも多く合格してもらって、『宮古工業に入ってよかった』と言ってもらえるよう学校運営に取り組みたい」と喜びを語った。
 同校に赴任してから20年間、生徒たちの資格取得を後押ししてきた濱元教諭は「職員の皆さんの協力がなければできない。また、あくまで主人公は生徒であり、生徒がいるから(感謝状を)いただけた。資格取得によって島を活性化したい」と笑顔で話した。
 伝達した高原支部長は「宮古工業高校には試験会場の提供や、学生の受験への配慮、指導など、本当に感謝している」と謝辞を述べた。

 写真説明・高原支部長(左)から感謝状を伝達された内間校長(中央)と濱元教諭=12日、宮古工業高校

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