200平成16  10 10 曜日

ムツウサでしま興し/地域資源活用講演会

 「第3回地域資源を活かした しま興し講演会」(主催・城辺町、共催・武蔵野免疫研究所、うるばな宮古、かぎすま宮古)が9日午後、平良市のマティダ市民劇場で開催され、大学教授らが宮古島のビデンス・ピローサ(和名・タチアワユキセンダングサ、方言名・ムツウサ)の効能などを紹介した。会場には地元だけでなく島外からも300人以上が参加、ムツウサの限りない可能性について考えた。城辺町の仲間克町長は「ムツウサの効能について、地元でも認識を深めてほしい」などと話し、地域資源を生かした新たな産業の育成に協力を求めた。

 この講演会はムツウサという宮古島の地域資源を生かした島興しが狙い。この趣旨に賛同し沖縄総合事務局や県、県産業振興公社が後援するなど、これまで「雑草」と呼ばれきたムツウサに期待を寄せている。
 講演会は午後4時30分から開かれた。はじめに星薬科大学臨床化学教室の瀬山義幸教授が講演し、ムツウサの効能を紹介した。「ムツウサはビタミンEやビタミンCに類似した抗酸化作用を有する」とした上で「過酸化脂質により誘発される疾患(糖尿病や動脈硬化など)を予防する」などと話した。ほかにインスリンの分泌促進や血糖を下げる効果も示した。
 北里大学医学部皮膚科の増澤幹男教授はムツウサを主成分とするお茶による病気の予防について講演。実際の患者に服用してもらったデータを示し、「特に、手足の冷えが改善された人が多かった」と強調した。さらに口内炎を抑制することも報告。まとめとして@熱を下げるA痛みの軽減B炎症を抑えるC毒作用を除くD血液中の脂肪を少なくするE血液の流れを良くする―とした。
 会場の参加者はそれぞれの教授の報告を聞きながらうなずき、メモを取るなどしてムツウサに関する知識を深めていた。
 講演会ではほかに、宮古農林高校の前里和洋教諭が「宮古島の農業の活性化と地下水保全との共生を目指して」と題して講演したほか、アトラクションも催され、最後まで大きな盛り上がりを見せていた。
 宮古島では現在、14農家が計7モナムツウサを栽培している。城辺町や武蔵野免疫研究所によると、ムツウサは花粉症やアトピー、糖尿病の治療に役立つため、近年は全国各地で脚光を浴び始めているという。すでにムツウサを原材料とした商品は「かんぽう茶」などが販売されており、全国各地に愛飲者がいるという。

 写真説明・大学教授らがムツウサの効用を実験データを基に示した=9日、マティダ市民劇場

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県中学陸上向け結団式/宮古代表82人が出場へ

 第46回県中学校陸上競技大会(主催・県中学校体育連盟など)が23日に県総合運動公園陸上競技場(沖縄市)で開催されるのを前に、大会に出場する宮古代表選手団の結団式が 9日、平良中学校体育館で行われた。82人の選手を代表して狩俣恵二郎君(砂川中)は「応援してくれる皆さんに大きな感動と勇気を与えられるようにしよう」、松川碧さん(福嶺中)は「競技だけでなく友情の輪も深め、自己ベストが出せるように頑張ろう」と、それぞれ決意の言葉を述べた。選手らは22日に宮古を出発し、大会に臨む。
 式中、選手団長を務める野原敏之宮古中学校体育連盟会長は「皆さんは宮古の中学生2300人の代表。当日までしっかり練習に励み、支えてくれる方々に感謝しながら、代表選手としての誇りを持ってそれぞれの記録更新を目指してほしい」と選手らを激励した。
 上位入賞が期待されるのは、共通男子400メートルに出場する川満優樹君(北)、2年女子100メートルなど3種目にエントリーしている宮川しおりさん(鏡原)、1年女子800メートルの前里知春さん(狩俣)ら。

 写真説明=緊張した面持ちで結団式に参加した宮古代表選手ら=9日、平良中学校体育館

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グランプリに砂川中/全宮古中学ダンスフェス

 第2回全宮古中学校ダンスフェスティバル(主催・宮古地区中学校体育研究会)が9日、平良中学校グラウンドで開催され、各校から出場したチームが郷土芸能やアイデアを凝らしたダンスなどを披露した。今回は9校から10チームが出場。審査の結果、城辺町立砂川中学校の「インギャーボーイズ」がグランプリを獲得した。

 同大会は昨年に続き2回目の開催で、初代グランプリは平良中グランドボーイズ。昨年は4校4チームの出場だったが、今年は9校10チームが出場した。今回から新しく3部門を設置したところ、創作ダンス部門に1チーム、郷土の踊り部門に3チーム、リズムダンス部門に6チームが出場した。
 グランプリを受賞したインギャーボーイズは、1年生から3年生のメンバー19人で編成。各種ジャンルの曲10曲を組み合わせた音楽に合わせてオリジナルの振り付けで楽しくダンスを披露し、会場を沸かせた。グランプリ受賞にリーダーの砂川勇斗君(3年)は「グランプリを狙って夏休みから毎日練習してきた。楽しく踊れた。最高の踊りができた」と満足そうに話し、「受賞できて超気持ちいい」と笑顔を見せた。
 郷土の踊り部門では、下地町川満部落に伝わる川満棒踊りを披露した下地中学校の「つむかぎ棒イズ」が、リズムダンス部門では曲に合わせてかわいらしい踊りを披露した平良中学校の「平良ガールズ」がそれぞれ優勝した。
 開会式であいさつした宮古地区中学校体育研究会の与那覇正博会長は「これまでの練習の成果を十分に発揮し思い出深い有意義な発表の場にしてほしい」と呼び掛けた。

 写真説明・グランプリを受賞した砂川中学校のインギャーボーイズ。ユニークな振り付けで会場を沸かせた=9日、平良中学校グラウンド

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米での交流に満足顔/

宮農環境班、研究発表終え帰島

 アメリカ・ルイジアナ州ニューオリンズで開催された「米国水環境展」(主催・米国水環境連合=WEF)に参加していた県立宮古農林高校環境班の川平勉君、砂川大輔君、山口香さんの3人が、8日夜、帰島した。父母や教師、島に残ったメンバーらの出迎えを受けた3人は一様にほっとした様子。同班の有機肥料「バイオ・リン」の開発を含む研究内容の発表を、無事終えたことに、班長の川平君は「発表は大変だったけど、楽しかった」と笑顔を見せた。
 今回の参加は、ストックホルム青少年水大賞を受賞するなど、同班の地下水保全の研究が世界的に高い評価を得ていることから、日本河川協会が同校に派遣を依頼。同協会と主催者のWEFが派遣費を負担し、同班を招待した。米国水環境展には、同班のほか、アメリカやカナダの代表、水にかかわる企業などが参加した。
 3人は4日に研究内容を発表。同班のコーナーを訪れる人たちに、10回余りにわたってその内容を英語で説明し、質疑にも応じた。
 山口さんは「ストックホルムと違い審査もなかったので気楽に発表できた。多くの人に研究を知ってもらえることができ、良い機会になった」と安堵の表情。砂川君は「アメリカやカナダの人たちと交流できたことが良かった」と満足げだった。
 同班顧問の前里和洋教諭は「緊張せずに発表できたようだ。1回り大きくなったのでは」と話していた。

 写真説明・米国水環境展で発表を行う3人=4日、アメリカ・ニューオリンズ

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宮古島をパチリ/第2回フォトフェスティバル

 写真撮影を通して宮古島の自然に親しみ、アピールすることによって観光産業の活性化にもつなげようと「第2回フォトフェスティバルin宮古島」(主催・宮古観光協会)が9日、平良市中央公民館で行われた。写真家の福里良和さんが、カメラの初心者を対象に撮影のポイントなどを指導。参加者らはファインダー越しの宮古島をそれぞれの感性で見つめ、作品に残した。
 「私たちの宮古島」をスローガンに開催された写真教室では中学生1人を含む13人が参加。メーカーのキヤノンからデジタルカメラを借り、正しい構え方やピントの合わせ方など基本的な使い方の指導を受けた後、好きな場所で撮影活動を開始。写真の出来映えを福里さんがチェックし、撮影意図を確認した上で一人ひとりにアドバイスを送っていた。
 作品はきょう10日から17日まで平良市中央公民館で展示するほか、インターネットで発信する。福里さんは「撮影技術よりも宮古の自然や文化と親しみ、それを発信することに楽しさを感じてもらえればうれしい」と話していた。
 参加した福里将平君(平良中2年)は「正しい持ち方などが身に付いて勉強になった。これからもどんどん撮りたい」と意欲を見せていた。

 写真説明・出来上がった写真を見ながらアドバイスを送る福里さん(左)=9日、平良市中央公民館

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