200平成16  10曜日

下地島空港に初のジャンボ機フライトネットのテスト飛行で

 日本航空(JAL)の国際線で運航するボーイング747 −400(愛称ジャンボ機)が2日までに、伊良部町の下地島空港に飛来していたことが分かった。フライトネットのテストを実施。近く機内で乗客が、インターネットにアクセスしたり、電子メールのやりとりができる新サービスのフライトネットが日本の旅客機の国際便では初めて導入される。いよいよ日本も電脳機内生活が本格化する。同空港に400型のジャンボ機が飛来するのは、今回が初めて。

 フライトネットについては、ビジネス機が2002年12月から運用開始していた。それが世界の各航空会社に変革をもたらし、今年5月にはルフトハンザ・ドイツ航空が初めて旅客機に導入した。
 機内の乗客がメールを送信した場合、衛星を介して地上のステーションに送られ、それがデータ・センターを経由して各プロバイダーに持続されて、メール送信が始まる。受信メールは、その逆のルートで乗客に届けられる。
 日本航空では、今回のテストを終えた後、羽田空港でジャンボ機にフライトネットの機器類を搭載する。国内の航空会社の中では、第1号のフライトネットとなる。
 下地島空港に飛来した2階建て構造のジャンボ機は、主翼の先端がL状になっているのが特徴。全長71メートル、左右の主翼の先端までの幅は全長とほぼ同じ長さ。高さは19メートルで、 5階建ての建物の高さに相当する。560人乗り。

 写真説明・フライトネットのテストのために飛来したジャンボ機=2日、伊良部町の下地島空港

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伝統の歌と踊り披露/在沖宮古民謡協会「芸能祭」

 【那覇支局】在沖宮古民謡協会(来間武男会長)の「第9回芸能祭」が3日夕、那覇市民会館大ホールで開かれた。8月のアーグ大会の受賞者をはじめ、宮古民謡や舞踊の各研究所が日ごろの研鑽(けんさん)の成果をさわやかに披露し、詰め掛けた観客を楽しませた。

 舞台は、会員一同による「とうがに」と「大世栄(うぷゆうぱい)」の合奏で幕開け。舞踊付きで重厚華麗な演奏を響かせ景気付けた。
 太鼓合奏では、砂川政義太鼓研究所が「天の雲だき」「満月太鼓ばやし」を、気合いを込めて打ち鳴らした。
 アーグ大会の新人賞受賞者のうち12人は、「なりやまあやぐ」を初々しく合奏。下地ツル舞踊研究所は舞踊「正月のあやぐ」で雅やかな舞を披露し、盛んな拍手を浴びた。
 アーグ大会の最高賞受賞者4人は「とうがに」を合奏。グランプリ受賞者の松川茂夫さん、嘉島里私さん、宮国敬巧さんの3人はそれぞれ「伊良部トーガニー」を独唱し、切々と情感あふれた歌声で会場を沸かせた。また、天久清雄さん(前会長)は宮古の古い歌という「カニスマ」を城辺町、下地町それぞれのものを歌い聞かせ、深い興味を誘った。
 このほか、三線の合奏では糸満旦男、天久兄弟、奥平栄一、砂川功、上地徳於、下地吉高、金城盛隆、伊良皆順子、宮国喜効の各民謡研究所、舞踊では下里喜美子、川満上子、上地流平良勝枝、上地スミ、塩川芳子の各舞踊研究所がそれぞれ熱演し、盛り立てた。
 来間会長はあいさつで、「宮古民謡は、『とうがにあやぐ』のような素晴らしい世界的な歌をはじめ、数多くある。私たちは先祖が残したたくさんの歌を受け継ぎ、掘り起こして披露していきたい。これからも宮古民謡を応援してほしい」とアピールした。
 芸能祭の幕開けに先立ち、8月のアーグ大会の表彰式が行われ、新人賞18人、優秀賞8人、最高賞5人、グランプリ3人の計34人が、来間会長から賞状を受けた。

 写真説明・「とうがに」で重厚華麗に幕を開けた在沖宮古民謡協会「芸能祭」=3日、那覇市民会館大ホール

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来年1月にアイヌ工芸展/札幌ウポポ保存会が平良市長表敬

 来年1月に開催予定の「アイヌ工芸作品展in宮古」(主催・平良市総合博物館)について札幌ウポポ保存会の竹内渉さんが4日、平良市役所に伊志嶺亮市長を訪ね同作品展への協力と支援を呼び掛けた。作品展開催について伊志嶺市長は「博物館企画展の50回目の節目でもあり市としても協力したい」と述べた。
 同作品展は来年1月21日から1カ月間行われ、1月22日には刺しゅうの実演や講習会も予定されている。また、同日の夜にはマティダ市民劇場で舞踊団を招いた「アイヌ文化交流会in宮古」公演も予定している。
 市長と会談した竹内さんは「宮古でアイヌの文化に触れる機会は少ないと思うので今回の作品展にぜひ足を運んでほしい」と述べた。
 今回の作品展と交流会について伊志嶺市長は「アイヌの文化も沖縄と同じで古い時代を色濃く残している。だからこそ共感できると思うので、ぜひこの機会にアイヌ文化に触れてほしい」と多くの来場を呼び掛けた。
 同作品展には小河原憲子さん、伊澤ふさ子さん、内浦きよ子さん製作の▽民族衣装▽マタンブシ(鉢巻き)▽テーブルセンター▽ポシェット▽タペストリー▽バッグ▽木彫りはし▽木彫り茶さじ―などが展示される。

 写真説明・来年1月に開催される「アイヌ工芸作品展in宮古」について竹内さん(中央)が伊志嶺市長(手前)に協力を求めた=4日、平良市役所

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台湾の豪華客船内を見学/下地中生徒

 台湾との交流を深めている下地町立下地中学校(川上哲也校長)は4日、台湾のクルーズ船「スーパースタージェミナイ号」の見学会を実施した。乗組員の案内の下、生徒143人が船内のプールや美容室、サウナなどの施設を見学。「大きい」、「大人になったら乗組員として働きたい」、「この船を貸し切って旅に出たい」などと歓声を上げた。
 見学会は日本と外国間を運行するスーパースタージェミナイ号を見学し乗務員と触れ合うことで、国際的な視野を広げ、職業に関して考える機会とする目的で行われた。
 スーパースタージェミナイ号は総重量1万9913トン、幅23メートル、全長164メートル、平均速度は18・4ノット、最高速度は21・:5ノット。客室は356部屋で、乗客定員は716人。乗組員の国籍は20カ国以上で約500人が働いている。
 船内にはジャグジープールやカジノ、ジャズバー、免税店、カラオケ、ショークラブなどの施設があり、見学した生徒から驚きや感嘆の声が上がった。
 恩河拓実君(3年)は「船は大きいし、プールもあって驚き。船の中は外国のような雰囲気だった」と感想。饒平名美愛歩さん(同)、石嶺真里奈さん(同)、砂川亜樹さん(同)は「学校が台湾と交流していないと見学できなかった。将来、この船を貸し切って旅行に行きたい」と笑顔を見せた。
 生徒たちから花束や折り鶴を受け取った同船のセル・ホルム船長は「君たちの見学乗船をうれしく思う」と歓迎。「今度はお客様としてこの船に乗船してほしい」と話した。

 写真説明・免税店を見学する生徒たち=4日、平良港に停泊していたスーパースタージェミナイ号の船内

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今年は7479羽が飛来/アカハラダカの渡り

 宮古野鳥の会(岡徹会長)は3日、9月7日から同25日までの19日間にわたって実施したアカハラダカ飛来数カウント調査の結果をまとめた。これによると今年は7479羽が確認され、過去5年間で2番目に多い数字となった。
 調査は午前7時から同9時までの2時間にわたって毎朝行われた。7日から21日までは4日間計249羽しか確認されず、調査員を不安にさせたが、翌22日には一気に3070羽が観察された。その後は23日に564羽、24日に2799羽、25日に797羽と順調に推移した。
 同会では調査当初の飛来数の少なさについて「台風や前線など悪天候が続いたため」と説明。また、「22日のように1日で3000羽以上が確認されるのも珍しい」と話した。
 過去、最も多くのアカハラダカが確認されたのは1989年の1万5000羽で、次いで91年(1万羽)、93年(9953羽)、2001年(7741羽)の順。
 アカハラダカは成鳥でも全長が約30センチと小型のタカ。主に中国の一部、朝鮮半島、台湾で繁殖する。フィリピン、インドシナ、マレー半島などに越冬に渡る途中に宮古で姿が確認される。
 宮古では1980年9月に大野山林で1羽のアカハラダカが確認され、迷鳥として記録された。翌81年には約650羽が確認されたことから宮古野鳥の会がカウント調査を始めた。

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ミーニシ吹く/宮古島、2日に

 宮古島地方気象台は4日、2日にミーニシ(新北風)が吹いたと発表した。これにより宮古島は秋本番に入り、北国からミーニシに乗ったサシバの群れが飛来し秋空を彩る。
 2日夕方から大陸高気圧が張り出し、宮古諸島には強い風が吹いた。
 同気象台は3日午後10時30分、北北東の風、最大瞬間風速10・8メートルを観測した。4日までの最高気温は平年より低く、2日が28・5度(平年比マイナス0・3度)、3日が26・1度(同2・7度)、4日が25・6度(同3・1度)を記録した。
 曇り空で風が強く最高気温が低いことから、体感温度が下がり朝夕肌寒い日が3日間続いた。
 同気象台では「この天候は向こう1週間くらい続く」と予測し「台風22号の影響で天候が変化することも考えられる」と語った。 

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