200平成16  923 曜日

行政改革案作成へ/上野村議会・合併離脱で村長が明言

 宮古地区の合併論議から正式に離脱を表明した上野村の川田正一村長は22日、「村民に混乱のないよう早急に行政改革案を示し、新しい村づくりを推進していかなければならない」と述べ、同定例会閉会後にも案を作成し、条例化も視野に入れて取り組んでいくと明言した。開会中の上野村議会(平良隆議長)9月定例会一般質問で新里聡氏の質問に答えた。
 この日は新里氏のほか、川満盛一、宮国幸清、砂川寛茂、仲元成美、島尻幸夫、芳山辰巳、上地博通7氏が登壇。村当局をただした。
 新里氏は「上野村は2年間余にわたる論議の上、宮古地区の合併論議から離脱することとなった。早急に行革案の指針を明確にしなければならない」と質問した。
 川田村長は「具体的な時期は明言できないが、行革案を検討する委員会を立ち上げる前に、準備委員会を立ち上げたい。委員は役場内部だけではなく、村民の中からも学識経験者を選び広く意見を聞き入れたい」と答えた。また、「議会にも行革案を示してもらうなど、全面的な協力が必要」と求めた。
 「市町村合併論議から離脱したが今後どのように取り組んでいくのか」とただした川満氏に対し、川田村長は「合併しないがために住民サービスが低下するようなことがあれば自立とは言えない。今まで以上にサービスを充実させていかなければならない」との見解を示した。
 上地氏は「一部の業者から村発注の工事の指名が不平等との声がある。透明性と平等性は守られているか」と質問。垣花義一同村助役は「年内を通すとトータル的に平等になるようにしている。問題はない」と答弁した。

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宮高が「金」「銀」「優秀伴奏者」賞/県高校音楽コン

 第33回県高等学校音楽コンテスト(主催・県高等学校文化連盟など)が15日から17日までの期間、具志川市民芸術劇場響ホール・燈ホールで行われ、県立宮古高校(狩俣幸夫校長)が2部門で金賞、1部門で銀賞に輝いた。また、ピアノ伴奏で「主役」を引き立てた仲間有希子さん(3年)が優秀伴奏者賞を受賞した。狩俣校長は「皆さんの真剣な取り組みが素晴らしい結果を生んだ。将来は世界一のアーティストを目指して頑張って」とさらなる活躍に期待した。
 同コンテストは、計11部門に県内55校が参加。同校は夏休み前の校内オーディションを経て3部門に出場した。
 「ヴォーカルアンサンブルの部」で、ハンソンの「I will come to you」を歌い、金賞3連覇を果たした5人グループの代表、池村真理野さん(3年)は「不安が大きかったが本番で実力を発揮でき、良い思い出が出来た。来年も金賞を取るよう、後輩たちにも頑張ってもらいたい」と喜びを語った。
 「金管楽器独奏の部」でユーフォニアムを演奏し、金賞を2年連続で受賞した長嶺めぐみさん(3年)は「良い経験になった」と笑顔。「木管楽器の部」に初出場し銀賞を受賞した島尻未希さん(3年)は「これを励みに今後も頑張りたい」と意欲を新たにしていた。
 さらに、長嶺さんと島尻さんのピアノ伴奏を担当し、絶妙なバランスを保ちながら「主役」を引き立てた仲間有希子さん(3年)は優秀伴奏者賞に輝いた。同校の同賞受賞は4年連続。
 生徒たちを指導した長浜隆教諭は「少数精鋭のメンバーだが、出場者全員、十分に実力を発揮してくれた」と生徒たちをたたえた。

 写真説明・出場した3部門で金、銀賞を受賞し、4年連続の優秀伴奏者賞にも輝いた宮古高校の出場メンバー=22日、宮古高校

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初の工工四採譜が完成/荷川取クイチャー保存会

 荷川取クイチャー保存会(与那覇秀夫会長)が文化庁のふるさと文化再興事業を受けて作製した「荷川取クイチャー」の工工四採譜とCD、ビデオテープがこのほど完成した。荷川取クイチャーの工工四採譜が作られたのは今回が初めて。与那覇会長は「歌と踊りを若い人にも引き継いでいくことができる。格調高いものが出来た」と完成を喜び、後継者育成へ期待を寄せた。19日、完成祝いと荷川取自治会の各賞受賞祝賀会が併せて行われ、地域を挙げて喜びを分かち合った。荷川取クイチャーは平良市の指定無形民俗文化財。
 与那覇会長によると、これまで工工四採譜などのはっきりとした資料は残っておらず、歌は口承だけでのみ伝えられてきたという。保存会初代会長の恩河長吉さんが荷川取クイチャーに合わせて三線を引き、テープに曲を残したのがはじまりだという。そのテープを基に、荷川取出身の民謡研究家砂川恵吉さんが約1年がかりで工工四採譜を作製。その後、文化庁の事業にのっとって工工四採譜と写真など各資料をつづった冊子、歌を収録したCD、踊りを収録したビデオを作製した。工工四採譜は荷川取自治会の各家庭へ配付する。
 工工四を採譜にした砂川さんは「皆に歓迎され心からうれしく思う。荷川取クイチャーを残したいという皆の気持ちがあって完成した。これからも発展していくことを願う」、下地重男自治会長は「これからの荷川取クイチャーの運命を大きく変える」として共に喜んだ。

 写真説明・このほど完成した荷川取クイチャーの工工四採譜、CD、ビデオテープ

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手塩にかけた牛 一堂に/宮古地区畜産共進会

 2004年度宮古地区畜産共進会(主催・宮古地区農業振興会)が22日、平良市のJAおきなわ宮古家畜市場で行われ、平良市、城辺町、下地町、上野村の4市町村から計43頭が出品された。厳正な審査の結果、成雌の部第一類で砂川恵徳さん(平良市東仲宗根添)所有のみつひめ号など4頭が優等賞となった。また、特別賞の県畜産振興基金公社理事長賞にみつひめ号と、松原清英さん(城辺町吉田)所有で成雌の部第二類優等賞のまるちゃん号が選ばれた。
 上位入賞牛の中から、11月6、7の両日、東風平町で行われる県畜産共進会への出品牛が決定される。入賞上位は次の通り。(敬称略)
 【若雌の部第一類】▽優等賞=前川忠彦(平良市西里)つるこ号▽一等一席=喜屋武隆(同東仲宗根)たかてる号▽一等二席=上原健男(城辺町新城)
 【若雌の部第二類】▽優等賞=垣花千代(平良市東仲宗根添)はるみ号▽一等一席=砂川玄一(城辺町吉田)りょうこ号▽一等二席=荷川取広明(下地町高千穂)
 【成雌の部第一類】▽優等賞=砂川恵徳(平良市東仲宗根添)みつひめ号▽一等一席=砂川玄一(城辺町吉田)あみん号▽一等二席=荷川取衛(同西中)
 【成雌の部第二類】▽優等賞=松原清英(城辺町吉田)まるちゃん号▽一等一席=吉本光金(平良市西里)わかな号▽一等二席=有限会社大海(上野村大嶺)まつたかこ号▽
 ▼特別賞
 【県畜産振興基金公社理事長賞】▽砂川恵徳(平良市東仲宗根添)みつひめ号▽松原清英(城辺町吉田)まるちゃん号
 【県農林水産部長賞】▽前川忠彦(平良市西里)つるこ号▽垣花千代(平良市東仲宗根添)はるみ号

 写真説明・4市町村から43頭が出品された宮古地区畜産共進会=22日、平良市のJAおきなわ宮古家畜市場

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クイチャーで地域交流/介護老人福祉施設「宮古の里」

 指定介護老人福祉施設「宮古の里」(平良勝見施設長)の第20回クイチャー大会が21日夜、同所中庭で行われた。郷土芸能の保存会など計10団体が参加、涼風さわやかな初秋の月夜に、クイチャーや獅子舞など伝統芸能を通してにぎやかに交流した。
 この大会は、15日から21日までの老人福祉週間を締めくくる行事として開催。利用者に楽しいひとときを提供するとともに地域との交流を推進しようと行った。
 開会式で平良施設長は「利用者のお年寄りがまた来年も見たいと思い、さらに長生きするよう、各地域の特徴あふれる芸能を披露してほしい」とあいさつした。また、乾杯の音頭を取った家族会の砂川昌一会長は、各団体に感謝の弁を述べた上で「踊る人も見る人も輪を1つにして、共に長寿社会を楽しもう」と話した。
 中庭の特設ステージでは、参加者らがそれぞれの地域に伝わる芸能を掛け声高らかに披露。会場からは演舞が終わるたびに大きな拍手が起こっていた。
 参加団体は次の通り。 ▽上区獅子舞保存会▽池間クイチャー愛好会▽川満棒踊り保存会▽砂川クイチャー愛好会▽保良ヨンシー同好会▽友利クイチャー保存会▽福里クイチャー愛好会▽宮国クイチャー保存会▽比嘉民俗芸能保存会▽荷川取クイチャー保存会

 写真説明・息の合った動きを披露する比嘉民俗芸能保存会のメンバー=21日、宮古の里

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きょう「秋分」/昼短く、夜長に

 きょう23日は24節気の1つ「秋分」。秋の彼岸の中日に当たる。昼と夜の長さが等しい日で、この日を境に昼が短く、夜が長くなっていく。日中は残暑の日差しが厳しいが、空が白む時間が少しずつ遅くなり、夜は風が涼しくなって季節の移り変わりを感じさせる。

 各小・中学校では運動会シーズンのピーク。真っ黒に日焼けした子供たちが練習の成果を披露し、詰め掛けた家族を楽しませている。各地域の陸上競技大会などもシーズンを迎えた。各地で「スポーツの秋」真っ盛りだ。

 サトウキビの夏植えもそろそろ終盤に近づき、野山やほ場の隅ではススキの穂がちらほら。季節感に乏しいと言われる宮古島にも、足音ひたひたと秋が近づいている。

 写真説明・道路脇で風に揺れるススキの穂=22日、平良市鏡原

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