200平成16  920 曜日

100歳は11人/宮古地区

  きょう20日は「敬老の日」。平良市や各部落では敬老会が行われるほか、新百歳の高齢者には内閣総理大臣や県知事から銀杯などの記念品が贈られ、各市町村からは祝い金が贈られる。宮古地区で今年新100歳を迎えたのは11人で、100歳以上の高齢者は計19人。最高齢者は砂川サダさん=平良市、1901(明治34)年生まれ=の103歳。
 平良市では、昨年、兄弟9人全員が70歳以上の敬老会に仲間入りした奥原岩雄さんら兄弟に褒賞を贈る。 
 今年3月31日現在の65歳以上の高齢者は1万2379人で、総人口に占める割合(高齢化率)は21・55%となっている。市町村別の高齢化率で最も高いのは城辺町の32・87%で、県内で3番目に高い。市町村別では、平良市が17・14%、下地町が26・86%、上野村が22・98%、伊良部町が27・75%、多良間村が23・89%となっている。

 【老人の日】 2001年6月に老人福祉法が改正され、02年から9月15日をこれまでの「敬老の日」から「老人の日」とし、同月21日までの 1週間を「老人週間」とすることが定められた。敬老の日は毎年9月の第3月曜日。

top.gif (811 バイト)

双頭のヘビ見つかる/多良間村

  【多良間】「双頭のヘビ」現る―。多良間村で18日、1つの体に頭が2つあるヘビが見つかった。専門家は「非常に珍しい。突然変異で出てきた可能性が高い」と話している。
 同日、サトウキビの植え付け作業を行っていた同村仲筋の男性が発見した。男性によると、様子がおかしかったので近づいて見ると、頭が2つのヘビだった。珍しいので捕獲したものの、 1時間ほどで息絶えてしまったという。そのため、村民俗学習資料館に依頼し、ホルマリン漬けの処置をした。
 男性は、「ヘビ自体は普段、農作業で見かけることはあるが、こんなのは見たことがない」と驚いている。
 「沖縄こどもの国」(沖縄市)を運営する「沖縄こども未来ゾーン運営財団」のは虫類担当、高田英世さんは、「突然変異で出てくることがある奇形だ」と説明する。どちらの頭も生きて意志を持っているため、えさを食べるのが難しいことから、「双頭のヘビ」はあまり長くは生きられないという。

 写真説明・多良間村で見つかった「双頭のヘビ」

top.gif (811 バイト)

秋空の下で笑顔/12校で運動会

  3連休真ん中の日曜日となった19日、各学校の運動会がピークを迎え、合わせて12の小・中学校で運動会が行われた。各学校の校庭には午前中から児童・生徒と父母らの歓声が響いた。
 このうち、宮古地区で最も児童数が多い平良市立東小学校(仲間克枝校長、児童数647人)は幼稚園(園児数77人)と合同で、「青空に輝け 力を合わせて レッツGO!」をテーマに第15回運動会を開催。子供たちは生き生きとした表情で競技や演技に汗を流した。4年生は竹馬や一輪車、 6人7脚などを使った学級対抗リレー「いけいけ、ティダキッズ!」で熱戦を繰り広げた。
 同校グラウンドにはあふれんばかりの父母らが集まり、子供たちに大声援。わが子の活躍を収めようと、カメラやビデオカメラを手にする数多くの保護者が見られた。

 写真説明・
6人7脚に悪戦苦闘しながらトップでゴールし、笑顔を見せる4年生の児童ら=19日、平良市立東小学校
top.gif (811 バイト)

「祭祀儀礼と伝承でシンポ」/奄美沖縄民間文芸学会

 奄美沖縄民間文芸学会宮古島大会(共催・同学会、宮古郷土史研究会、後援・平良市教育委員会ほか)最終日の19日午後、メーンテーマ「宮古島の祭祀儀礼と伝承」についてのシンポジウムが市内の中央公民館で開かれた。3人のパネリストが、それぞれの立場から研究の成果を発表した。このうち、上原孝三さん(沖縄尚学高校教諭、同市西原出身)は、宮古の祭祀儀礼・祈願などの現状から推察し「宮古全域で、祭祀は衰退しており、10年後には消滅していくのでは」と警鐘を鳴らした。多数の会員や市民らが参加し、真剣な表情で聞き入っていた。
 この日のパネリストは、上原さんが「宮古島の祭祀儀礼の現状とその継承―平良市西原と伊良部島佐和田の事例を中心に―」、岡本恵昭さん(郷土研究家)が「宮古島に於ける神々の位相について」、真下厚さん(立命館大学教授)が「宮古島の神話と祭祀」のテーマでそれぞれ紹介した。
コーディネーターは、福田晃さん(立命館大学名誉教授)と狩俣恵一さん(沖縄国際大学教授)の2氏が務めた。
 上原さんは「西原部落では、昔から継承された祭祀儀礼の中には、麦やアワなどを内容とした豊作祈願や収穫祭がある。しかしアワなどは現在は栽培されていない。神役の女性の中から『栽培していないものをなぜ祈るのか』との疑問の声がある」と述べ、祭祀儀礼・祈願の改革を提言した。
また上原さんは、神役の問題点として▽神役に選出されても、その女性は拒否する▽神役を引き受けても経済(生活)の保証はない―などを挙げた。
 岡本さんは「八重山のマユンガナシ(人間が神に変身し、家々を回って祝福する来訪神)やアカマタ・クロマタ(仮面仮装した人神)では、神が目に見えた形で演出するので神秘的でない。それに比べて宮古のユークイ(富を請う)祭祀などは神秘的で尊厳がある。神は尊厳なる神秘性と崇高なる存在である」と説明。その上で「宮古には多くの神がおり、多くの祈願がある。これから宮古のシマ(村、島)共同体を再構築するには、潜在意識で神を求めていく人格が重要である。神々に祈ることで、シマ共同体に幸せをもたらす。これが本質ではないか」と提起した。
真下さんは、これまで調査してきた創世神話と関連する▽祭祀の中の神話伝承▽祭祀周辺の神話伝承▽祭儀の外の神話伝承―などを中間発表し、今後研究を深めていく決意を新たにした。
 意見交換で、宮古郷土史研究会員の佐渡山正吉さんは、狩俣部落の祖神祭(ウヤガン)の神事における神話に登場してくるウプヤマビキリャ」について「ウプ・ヤマ・ビキリャと言った場合には『大きい山の男』、ウプヤ・マビキリャ」と言った場合には『大きい家の真男。マは接頭語』となり、2つの意味に解釈できる」と提言した。

 写真説明=多数の会員などが参加したシンポジウム=19日、平良市中央公民館

top.gif (811 バイト)

関係者集い出版祝賀会/

泰川恵吾さん著書「日本でいちばん幸せな医療」

上野村にある「ドクターゴン診療所」の院長、泰川恵吾さんが自らの診療体験などをまとめた著書「日本でいちばん幸せな医療」の出版を記念して18日夜、平良市内のホテルで盛大に祝賀会が催された。大勢の関係者が集い、出版を祝うとともに泰川さんのますますの活躍に期待を寄せた。
 大勢の出席者を前に泰川さんは「皆さんに支えられながらここまでやってくることができた。今後とも皆さんの協力の下、頑張っていきたい」とあいさつした。
 発起人を代表してあいさつに立った那覇バスターミナルの平良栄賢専務は「彼が今後も、しっかりとした医療をやっていけるようにみんなで支えましょう」と述べた。
 来賓で祝辞を述べた伊志嶺亮平良市長と出版を担当した小学館出版局文芸編集のデスク、吉田兼一さんは「読者が幸せになる素晴らしい本。泰川さんの優しい人柄がでている」などとたたえた。
 本は、泰川さんが東京女子医大救命センターでの救命医療から宮古島で地域医療に携わるようになった経緯や、宮古島の医療を通して見た人の生き方、命のあり方などが記されている。

 写真説明・出席者から花束を受け取り笑顔を見せる泰川さん(左)と妻の早苗さん=18日、平良市のホテルアトールエメラルド宮古島

top.gif (811 バイト)



top.gif (811 バイト)