200平成16  9 15 曜日

「城辺、平良市だけでも合併」/城辺町議会で方針確認

 城辺町議会(伊志嶺幹夫議長)の全員協議会が14日午後、同町役場内で開かれ、市町村合併の枠組みについて協議した結果、平良市との2市町による合併でも推進する方針を確認した。同席した仲間克町長も「議会の総意であれば平良市とだけでも合併する」と強い姿勢を示した。合併の枠組みは離脱した多良間村、下地町に加え、上野村の動向が不透明であることから残る3市町の判断が注目されている。

 全員協議会は開始わずか10分で終了した。当初は伊志嶺議長が「4市町村、あるいは3市町でも合併するのかどうかを決めたい」としたが、大半の議員から「枠組みよりも城辺町が合併する意思があるのかどうかを示せばいい」という意見が相次いだことから枠組みにとらわれない協議に変更した。この結果、「平良市とだけでも合併するべきだ。大きな自治体である平良市と合併しなければ意味がない」という意見が大半を占めた。最終的に伊志嶺議長が「城辺町として、たとえ2市町でも合併を推進するということでいいのか」と確認を取り、同町議会の方針が固まった。
 この方針決定について仲間町長は「議会議員の皆さんが2市町でもいいというのであれば、こちらとしては今後の協議を進めやすい」と述べ、議会判断を評価した。
 協議会後の取材に対し仲間町長は「城辺町は合併しなければメリットはない。議会の意向であれば平良市とだけでも合併する考えだ」と話し、従来同様に合併推進の姿勢を強く打ち出した。

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9割以上が合併支持/上野村職員労組アンケート・

議会と相反する結果に

 上野村職員労働組合(西里正博執行委員長)は14日、同組合員と一部臨時職員64人を対象に市町村合併に係るアンケートを実施した。川田正一村長が推進を明言している4市町村での合併案は92%に当たる59人が支持すると回答。単独自治体として自立し、生き残るという回答は無かった。同村議会(平良隆議長、定数12)では13日に開いた全員協議会の中で半数に当たる6人が反対の姿勢を見せている。

 アンケートの回答項目は▽4市町村(平良市、城辺町、伊良部町、上野村)での合併▽上野村単独で自立すべき▽その他の意見―の3項目で、無記名で実施された。
 回答は4市町村案支持が59人、単独での自立が0人、その他が5人。その他を選択した5人のうち、2人は城辺、下地との3町村での合併案を支持した。
 同組合は同日午後、組合員らを対象に市町村合併に係る意見交換会を開催。宮古地区市町村合併協議会の職員を招き、「合併した場合」、「単独自治体として残った場合」などのケースを想定し、財政面を考慮し、各自意見を交わした後、アンケートを実施した。
 午後8時ごろから同村役場で会見した西里執行委員長は「議会にも議会としての意見があるが、組合としても意思統一を図り、何らかの意思表示をしようと実施した」とアンケートの意義を説明した。同村の正職員数は75人だが、組合員は管理職12人を除く63人。意見交換会には組合員61人と臨時職員3人が出席。アンケートは出席した64人を対象に行われた。
 合併論議に揺れる上野村だが、きょう15日、あす16日にも全員協議会が開かれ、村としての姿勢が決まる見込みだ。

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市長、「バイオ・リン」支援に積極的/平良市議会一般質問

 平良市議会(池間青昌議長)9月定例会の一般質問が14日から3日間の日程で始まり、初日は下地秀一、新城啓世、上里樹、與那嶺誓雄、与那覇昭雄の5氏が登壇し当局見解をただした。世界的な評価を受けた宮古農林高校環境班が開発した有機肥料「バイオ・リン」普及の支援策について與那嶺氏が当局の見解を求めたのに対して伊志嶺亮市長は「市町村の支援としてはバイオ・リンの農家への還元が考えられる」と述べ、大量生産に向けた取り組みの1つとして企業参入と第三セクター案を示すなど、積極的な姿勢を示した。

 伊志嶺市長は、宮古農林高校環境班の「ストックホルム青少年水大賞」受賞などこれまでの活躍をたたえた上で「バイオ・リンの量産を図るためには企業の参入や三セク、市町村が進める堆肥センターでの技術協力が必要と考えられる。大量生産により製造コストが下がれば価格も下がり農家への普及も進められると思う」と述べた。
 また、野党議員からは下崎地区埋め立て地の売買代金未納についての質問が集中。これに対して当局は残金の7000万円はいまだに入金していない現状やすでに延滞金が300万円発生している現状を説明するも、入金期限の11月26日を過ぎても売買代金未納の場合の対応については明言を避けた。
 そのほか、昨年末の契約破棄から尾を引くトゥリバー地区埋め立て地の売買契約問題のほか、市の財政問題、暗礁に乗り上げている宮古地区の市町村合併問題、今議会で否決された市環境保全条例案などについて当局の見解をただす質問が出された。

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大浦さんが最優秀賞/高齢者の交通安全意見発表会

 高齢者への交通安全思想の普及、高揚を目的とした「高齢者の交通安全意見発表大会」(主催・宮古警察署、宮古地区交通安全協会)が14日、JAおきなわ宮古地区事業本部農民研修センターで開催された。
 3市町村の老人クラブから5人の弁士が登壇し、それぞれの体験を基に交通事故防止を訴えた。最優秀賞に輝いた平良市老人クラブ代表の大浦ヒデさんは「1人1人の意識改革で交通事故の絶滅へ」との題で発表。「事故を防ぐには1人ひとりの日ごろの心構えが重要」と説いた。同大会の実施は県内初。
 出場したのは大浦さんのほか、上野村老人クラブから新里昭雄さん、伊良部町老人クラブから本村浪子さん、譜久島ヨシ子さん、平良市老人クラブから砂川徹雄さんの5人。
 優秀賞は本村さん、砂川さん、奨励賞は新里さん、譜久島さんがそれぞれ受賞した。
 大浦さんは「高齢者は体の機能の低下とともに、気持ちの上で『車の方で止まってくれる』といった甘えも多い」、「見えない陰に危険が潜んでいる」などと実体験を通し指摘、「交通事故絶滅に向け1人ひとりの意識改革が一番重要」と結び、一丸となって無事故を貫くための最善の努力をするよう呼び掛けた。
 発表に先立ち、宮古警察署の伊波盛春署長は「現在、宮古は高齢者人口が増えている。13日までに発生した事故の31%でお年寄りが関与している」と現状を説明し、開催の意義を強調した。
 宮古地区交通安全協会の黒島正夫会長は「今後、地域のためにも活躍し、交通安全に努めてほしい」と弁士の活躍に期待を寄せた。
 伊波署長、黒島会長、平良市教育相談員の下地節子さんら5人の審査員を代表し、宮古毎日新聞社の松原清吉編集局顧問は「楽しく、みんなのためになる内容だった」と講評。「このような取り組みが宮古から各県に広がってほしい」と述べた。
 大会は、近年進む高齢社会の進展に伴い高齢者の交通事故も他の年齢層と比較し高い水準で推移している現状を踏まえ、高齢者の立場で交通安全に対する意見発表を実施することで自覚を促し交通事故防止を図る目的で開催された。
 意見発表者は次の皆さん。(敬称略)
 ▽新里昭雄「高齢者の交通事故は自ら『ゼロ』を目指そう」▽本村浪子「私の交通安全運動」▽大浦ヒデ「1人1人の意識改革で交通事故の絶滅へ」▽譜久島ヨシ子「事故を防ぐために考えよう」▽砂川徹雄「高齢者が模範を示そう」

 写真説明・最優秀賞を受賞した大浦さん(前列中央)。優秀賞の本村さん(同左から2人目)、砂川さん(同右から2人目)、奨励賞の譜久島さん(同左端)、新里さん(同右端)=14日、JAおきなわ宮古地区事業本部農民研修センター

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設立10周年で写真展/宮古写真愛好家協会

 宮古写真愛好家協会(与儀一夫会長)の設立10周年記念写真展が14日から、平良市役所 1階ロビーで始まった。17日まで。会員12人の作品76点を展示。風景や海、動植物、人物など会員それぞれの感性で切り取った瞬間を作品にしている。
 同協会は1994年8月に設立。写真愛好家の育成や宮古の自然・風俗・芸能などの記録、写真芸術を高める目的で、みやこパラダイスと共催し全国初のバタフライフォトコンテストや、市総合文化祭の写真部発足、写真教室などさまざまな活動を展開してきた。
 与儀会長はあいさつで「写真と音楽は世界の言語と言われている。自然に親しみ、コミュニケーションすることを楽しみ、写真の素晴らしさを普及していくことを掲げて新しいスタートを切りたい」と述べている。
 市役所を訪れる人々は時折足を止めて作品に見入り、写真の世界を楽しんでいた。

 写真説明・風景や動植物などを撮影した作品76点を展示=14日、平良市役所1階ロビー

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