200平成16  9曜日

多彩な催しで大にぎわい/第6回下地町民まつり 初日

 「未来にはばたけ!ばんたが自慢の下地町」をテーマに第6回下地町民まつり(主催・下地町)の本番が4日から2日間の日程で同町役場前の池原公園で始まった。初日は各団体による演技が披露されたほか、部落対抗の宮古角力、スマフツ大会、打ち上げ花火などが催され、にぎわいを見せた。会場には多くの町民が駆け付け、4年に1度の祭典を満喫した。きょう5日は午前9時から、今回が初開催となるメーンイベントの町民パレードが行われる。町内の各部落・自治会、子供会など17団体が出場し、JAおきなわ下地支店前の交差点から池原公園までのコースで伝統芸能などを披露する。
 同祭りは4年に1度、町民の親ぼく・交流と魅力あふれるふるさとづくりなどを目的に開催されている。当初は昨年10月に計画していたが台風14号襲来で延期し、5年ぶりに開催されることとなった。この日の祭りは、台風18号の影響でプログラムを調整し実施。開始まもなく、突然のスコールに見舞われたが、その後は天気も回復し好天の下で開催された。会場には町民など多くの人々が詰め掛け、各団体による踊りや部落対抗の競技に声援を送りにぎわいを見せた。
 開会式であいさつした川満省三町長は「台風被害を乗り越え、盛大に開催できることを共に喜びたい。5年ぶりに開催される祭りで互いの交流を深め、今後の下地町づくりの推進にさらなる力添えをしていただくよう願う」と述べ喜んだ。また、下地中学校と台湾の漢口國民中学校の国際交流を記念し、台湾外務省の張富美華僑担当大臣から舞龍が寄贈された。

 写真説明(上)・各団体が出場し踊りなどで祭りを盛り上げた=4日、下地町の池原公園
 写真説明(下)・夜空を彩った打ち上げ花火が詰め掛けた観衆を魅了した=4日、下地町の池原公園

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販売総額は24億5000万円/04年度産葉タバコ

 宮古地区の2004年産葉タバコの買い入れが、4日終了した。販売総額は前年の31億3400万円と比べ6億7900万円(21%)少ない24億5500万円。今年の葉タバコは3、4月の干ばつや6月10日に襲来した台風4号の被害を受け厳しい実績となった。

 県たばこ耕作組合のまとめによると、販売実績は総重量が前期より約300トン少ない1316トン。10アール当たり収量は台風の影響をまともに受け前期比2割減の230キロと、大幅減収となった。
 市町村別の10アール当たり収量は、少ない順に多良間村が130キロ、平良市158キロ、伊良部町198キロ、下地町200キロ、城辺町218キロ、上野村229キロ。台風の影響は市町村によってばらつきがあったとみられている。
 キロ単価は1865円で、前期比81円安。台風で高く売れる本葉などが落下したことが単価にも影響した。
 耕作面積は647ヘクタール、耕作人員が180人。1人当たりの販売額は1363万円(前期比387万円減)だった。
 県たばこ耕作組合の砂川栄一組合長は「減収の直接の原因は台風だが、間接的には干ばつも影響した。成育がずれ込み、重要な葉の収穫時期と台風がかち合い被害を大きくした」と、被害要因を分析。その上で、「台風被害は四年連続だが、今年が一番大きい」と話した。
 県たばこ耕作組合宮古地区連合会の新里猛会長は「台風の被害で残念な結果になった。しかし、厳しい中でも取る人は取った。今後は、基本的な管理をしっかり行う必要がある」と話した。
 今年の買い入れは7月21日、城辺町を皮切りに始まった。当初は2日の終了を予定していたが、台風の影響でずれ込んだ。

 写真説明・最終日も大勢の農家が鑑定を見守った=4日、JT平良原料事務所葉たばこ取扱所

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新垣翔子さん(北中3年)が最優秀賞/県「少年の主張」宮古地区大会

 第19回県「少年の主張」宮古地区大会(主催・県青少年育成県民会議)が4日、県宮古支庁で開催された。宮古地区の各中学校から代表者17人が日常生活で考えていることを主張した。審査の結果、家族の温かさやきずなの大切さを訴えた北中3年の新垣翔子さんが最優秀賞に輝いた。優秀賞には下地恵美さん(西城中3年)、山口優子さん(佐良浜中3年)が選ばれた。最優秀賞の新垣さんは29日に行われる県大会に宮古地区代表として出場する。
 新垣さんは「家族の温かい愛に触れて」を演題に発表。以前は家族が疎ましく感じられて家出もしたが、父の「翔子を信じてあげよう」という温かい一言に自分が愛されていることを実感。家族について深く考えるようになったことを挙げ、「家族や友達を大切にし、人の痛みを知りかかわろうとする気持ちが大切」と訴えた。
 新垣さんは「うれしいよりもまさか自分がという驚きが大きい。緊張せず練習通りに伝えることができた。県大会では今まで以上に努力して最優秀賞を取りたい」と笑顔で話した。
 優秀賞の下地さんは「行動は夢への架け橋」、山口さんは「島からのメッセージ」を演題にそれぞれ主張を述べた。審査講評の中で宮国敏弘審査委員長は「一人ひとりの個性が内容に表れた。取材力、表現力が高い」と参加者らをたたえた。また、「文章の構成力にもう1つ工夫が必要。起承転結をつけてほしい」と課題も挙げられた。

 写真説明・県「少年の主張」宮古地区大会で最優秀賞に輝いた新垣さん(中央)、優秀賞の山口さん(左)と下地さん=4日、県宮古支庁

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ユーモアたっぷりに「口上」「ホラ吹き」/下地町民まつり スマフツ大会

 第6回下地町民まつりに関連し、池原公園ステージで行われたスマフツ大会は「オトーリ口上の部」、「ホラ吹きの部」で競われた。
 町内各部落から代表が出演し、会場を笑いの渦に包み込んだ。審査の結果、「オトーリ口上」の部は佐久田玄徳さん(高千穂)、「ホラ吹きの部」は池田幸二郎さん(嘉手苅)がそれぞれ最優秀賞に輝いた。
 このうち、池田さんは下地町内だけでも、部落の境界線を越えるだけで方言が違うことに着目し、ユーモアたっぷりに発表した。
 表彰式では池田さん、佐久田さんら入賞者に、川満省三町長から賞状と副賞が手渡された。
 賞状を受け取った池田さんは「自分でもびっくりした。味のある発表が評価されたのでは」と話し、受賞を喜んだ。
 各部の入賞者は次の通り。(敬称略)
 【オトーリ口上の部】▽最優秀賞=佐久田玄徳(高千穂)▽優秀賞=平良孝雄(嘉手苅)▽特別賞=池村豊助(与那覇)
 【ホラ吹きの部】▽最優秀賞=池田幸二郎(嘉手苅)▽優秀賞=砂川肇(川満)▽特別賞=平良泰彦(上地)

 写真説明(上)・オトーリ口上の部で最優秀賞に輝いた佐久田さん
 写真説明(下)・ホラ吹きの部で最優秀賞を獲得した池田さん

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「企業経営は発想力」/さきしま経営フォーラム

 第11回さきしま経営フォーラム(主催・県中小企業家同友会宮古支部)が4日、平良市内のホテルで開かれた。同支部の会員らが集い、基調講演やグループ討論や発表などを行い、会社経営の難しさや人材育成について学んだ。
 講師には東京中小企業家同友会代表理事を務める、スーパーマーケットチェーンの文化堂会長、後藤せき子さん=写真=が招かれ、「企業はひとなり」を信念に4坪のお菓子屋から年商200億円のチェーンストアーになるまでの経験をテーマに講話した。
 後藤さんは経営人生50年を生い立ちから現在まで振り返った。「親に一銭も出させないで嫁にいけるくらい頑張ろう」と女性従業員と奮起して売り上げを伸ばしたことを挙げ、「プロが店を作ったわけではない。やる気のある若者が作った」と力説。
 また、3年前に社長を退く際には「激変の時代を乗り切るには若い人のエネルギーが必要。経営者には発想力が大事。弟ではなく、より発想力の高い従業員を2代目の社長に選んだ」と語った。
 基調講演の後には、グループ討論を行い、講演で自分なりに学んだこと、自社で実践したいことなどを発表した。

 後藤せき子(ごとう・せきこ) 1929(昭和4)年岐阜県生まれ。53年、東京都品川区で菓子専門店を創業。69年、株式会社文化堂設立。03年には創業50周年を迎えた。店舗数は21、年商200億円。品川区商工会議所評議員、同区男女共同参画センター委員なども務める。

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