200平成16  29 曜日

環境モデル地区に伊良部町/ちゅら島環境美化条例で県が指定

 県はこのほど、ちゅら島環境美化条例に基づいて、伊良部町を「2004年度環境美化促進モデル地区」に指定した。9月1日午後4時から、県宮古支庁で指定証交付伝達式を行う。宮古地区では初めての指定。同町では町民1人ひとりの環境美化に対する意識改革を強化し、不法投棄によるごみの島化の汚名返上で環境先進地の構築を実現していく方針。

 県は指定に伴い、モデル事業を実施する。この事業では、地域住民などが町と協働し、空き缶やたばこの吸い殻などのごみ散乱を防止し、環境美化活動を推進していくのが内容。県は町に対し補助金20万円を交付する。補助金は清掃用具やごみ袋にかかる費用のほかに、ボランティア保険の加入費用、看板設置の費用、チラシ作製費用などに充てられる。
 町内の道路脇や草むら、海岸などでは不法投棄された空き缶や発泡スチロール、ビニール類などが散乱。現場によっては、数10年前から不法投棄の繰り返しでごみの山と化し、パワーショベルでなければ撤去できないほどに固まっている。
 家屋解体のコンクリート片や木くずのほかに、冷蔵庫、洗濯機、古畳、タイヤなどの廃棄物も多く、町が回収しても再び不法投棄されるいたちごっこ。人通りのない深夜に不法投棄は集中しているようだ。
 今月22日までに実施されたちゅら島環境美化全県一斉清掃(主催・県、伊良部町)では、不法投棄された廃棄物をダンプ100台分回収した。ごみの中には農薬の入っていた空き瓶もあり、分別した町役場職員らは「臭いがひどくて、体に悪い」と訴えていた。
 同町は、生活用水を地下水に依存。町民の中には土壌汚染が進む中で、地下水への環境汚染を心配する人もいる。
 同町環境保健課の垣花勝課長は「ごみの不法投棄を無くすには、町民の意識改革が重要。環境美化促進モデル地区の指定を機会に、ごみ1つ無い伊良部町を目指したい」と話す。
 
 写真説明・廃棄物の分別作業に追われる町役場職員ら(22日、伊良部町の旧一般廃棄物最終処分場)

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先祖を迎え 健康願う/旧盆・各地で「ンカイ」行事

 旧盆(ストゥガツ)初日は先祖の霊を後世から迎える「ンカイビィ(迎え日)」。28日に旧盆入りした宮古各地では、墓や門の外で線香をたき、先祖を迎える風景が見られた。仏壇には酒や果物などごちそうが供えられ、家族の健康や幸福を願った。
 旧盆は旧暦7月13日から15日に行う祖霊祭りで、3日間にわたり、仏壇に供え物をして先祖の霊をもてなす習わしとなっている。

 旧盆は旧暦7月13日から15日に行う祖霊祭りで、3日間にわたり、仏壇に供え物をして先祖の霊をもてなす習わしとなっている。
 このうち、平良市西仲の下地玄秀さん(48)宅では、娘婿の盛雄さん(52)、孫の彩文さん(12)ら4人で一族の墓となる仲宗根豊見親の墓を訪れた。墓の周辺の清掃を行った後、墓前へ酒と線香を供え先祖を迎えた。
 玄秀さんは「旧盆は家族が集まるのでうれしい。伝統行事を子や孫たちに受け継いでもらいたい」と話した。
 線香をたいて先祖の霊を家に迎え入れると、供え物をした仏壇の前に集まった家族は合掌して幸福を願った。
 孫の彩文さんは「先祖に手を合わせるのはいいこと。これからも続けてやりたい」と話した。
 旧盆はきょう29日が「ナカビ(中日)」を迎え、あす30日は先祖の霊を送り出す「ウフィビィ(送り日)」でカビジン(紙銭)を焼くなどして先祖の霊を後世に送り出す。

 写真説明・家族が集い先祖の霊を迎え入れ合掌して幸福を願った=28日、平良市西仲

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「親が手本示して」/久高さんが子育てテーマに講演会

 子育て学習会(主催・下地中学校PTA)が27日午後、同町の中央公民館で開かれた。
 講師に沖縄県警察本部少年課の久高義久さん=写真=(伊良部町佐良浜出身)が招かれ「中学期の子育てを考える〜少年の非行防止等について〜」と題して講演。久高さんは「親がしっかりしていれば子供は伸び伸びと育つ」と話し、親が身を持って手本を示すべきだと訴えた。
 講演で久高さんは、「私は少年犯罪が起こる要因として、一番悪いのは深夜はいかいだと思う。深夜はいかいが無ければ事件・事故に巻き込まれない」と強調し、少年の深夜はいかいの根絶を訴えた。
 仕事現場からの具体的な報告もあり、「夜中、少年らが乗ったオートバイが、別のオートバイに接触し事故を起こした。軽い接触だった。けがは無いように思えたが、病院で診察を受けてみると頭がい骨に大きな異常があった。1つ間違えれば大きな結果を招く。すべては自分次第だ」と自己責任の重要性を説いた。
 最後に久高さんは「中学生は純粋そのもの。親がたくさんの感動を与えれば、まっすぐの人生を歩む」と語り、父母の愛情や思いやりの大切さを強調した。
 同会は、多感な中学期の子育てについて理解を深め、大人が共通認識に立って自分の子も他人の子も共にはぐくむ意識を高め、子供たちの健全育成に資することが目的で開催。大勢の父母と生徒らが参加し、熱心に聴き入った。

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宮古とカナダの交流目指す/新NPO法人設立記念講演

 宮古島とカナダのネルソン市で民間レベルの交流を図り、互いの長所を吸収しながら向上を図る目的で設置を目指している新NPO法人推進委員会(仲松日佐人代表)は25日、下地町内のホテルで設立記念講演を開き、交流の実現へ向け目的を説明し協力を求めた。新NPO法人の代表を務める冒険家で作家のエハン・デラヴィさん=写真=と妻で翻訳家の愛知ソニアさんがそれぞれ異文化交流の大切さについて講演したほか、娘でシンガーソングライターのマーサさんが歌を披露した。この新NPO法人は現在申請中で年内には認可される見通しで、11月にはカナダのネルソン市から約20人が宮古島を訪れる予定。
 デラヴィさんは世界各国を旅し、異文化交流の素晴らしさを実感。宮古島を「世界でも珍しいヒーリング・アイランド」として評価し、カナダと宮古島が交流を図ることで、互いの文化、教育、経済の向上を目指している。仲松さんと以前から知り合いであったことから、今回、NPO法人を立ち上げ本格的に取り組むはこびとなった。
 デラヴィさんは講演でカナダのネルソン市について紹介。「宮古島と環境は全く違うが住んでいる人々の考え、精神が似ている。東西の融合を図ることで、今ある文化を保ちつつ新しい何かが生まれてくる」と述べ異文化交流の大切さを説明した。
 娘のマーサさんはサンスクリット語の祈りの言葉を曲に乗せ、思いを伝えた。仲松さんは「人と人との交流を中心にし、それぞれ互いの良いところを学んでいければ」と期待を寄せた。
 新NPO法人に関する問い合わせ先は、新NPO法人推進委員会の仲松さん(電話090・5463・3028)まで。

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卒業30周年記念し「同窓会」/福嶺中26期卒業生

 城辺町立福嶺中学校の第26期卒業生は27、28の両日、卒業30周年を記念する「同窓会」を開いた。28日には母校の小、中学校を訪問し、懐かしい思い出に浸った。卒業生らは「懐かしい。この場所でみんなと再会できたことが何よりうれしい」と口々に話した。同期会は母校にそれぞれ金一封を贈る。
 今回の同期会には卒業生91人のうち約60人が参加した。27日には平良市内のホテルで記念同期会を開催し再会を喜び合った。28日には宮古観光を実施、島外に住む卒業生らは久しぶりの宮古島を満喫していた。
 同期会の仲間達美会長は「30年ぶりに再会する同期もいて最高の気分。みんな昔と比べると見違えるほど変わっているが、それぞれいいおじさん、いいおばさんになった。とにかく再会できたことがうれしい」と満面の笑みで話していた。

 写真説明・母校の校庭で記念写真に収まる26期卒業生=28日、福嶺中学校

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砂川小、九州4強入り/ミニバスケ交流大会

 熊本県で開催されている第24回九州ブロックスポーツ少年団ミニバスケットボール交流大会に県代表として出場している城辺町立砂川小学校男子ミニバスケットボール部は28日、1、2回戦を行い、連勝。ベスト4入りを決めた。きょう29日には地元、熊本県代表の玉名町との準決勝、勝てば九州1位の座を懸けて決勝戦に臨む。チームを率いる砂川栄作監督は「優勝を狙える位置につけることができた。油断せずに狙いたい」と意気込みを見せている。
 初戦で砂川は金川(福岡県代表)と対戦。51―26と点差こそ大差が付いたが、砂川の持ち味であるスピード、高さが存分に生かし切れず、ちぐはぐな展開で得意の速攻も生かし切れなかった。それでもレベルの高いという沖縄県を制した実力を持つ砂川は緑(熊本県代表)との2回戦でしっかりと修整。ドリブルのスピード、ポストプレーの高さなど持ち味を存分に発揮した。2つの武器がしっかりとかみ合い、48―31で勝利を飾った。
 砂川監督は「オフェンスは2回戦のようにスピードと高さを組み合わせ、点を重ねる。ディフェンスは走り負けしないようにしっかりと守る」と目標である優勝に向けて気を引き締めた。
 チームのキャプテン、久貝仁人(きみと)君は「大きい選手が中でポストプレーを頑張り、小さい選手が外で勝負し、しっかりとシュートを決めるという自分たちのプレーで、優勝を目指したい」と目標を見据えた。 
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